2021年04月29日更新
Windows10でセーフモードが起動しない時の対処法を解説!
Windows10に何らかの問題が発生したときにセーフモードで起動したいのに起動しないことがあります。この記事では、Windows10がセーフモードでも起動しない時の原因と対処法、それからセーフモードについての注意点などについて解説します。
目次
- 1Windows10がセーフモードで起動しない?F8では起動しないので注意を!
- 2Windows10がセーフモードでも起動しない時の原因とは?
- 3Windows10のセーフモードが起動しないときの対処法1・周辺機器を取り外して再起動する
- 4Windows10のセーフモードが起動しないときの対処法2・自動修復から対処する
- ・自動修復からセーフモードを起動する方法
- ・自動修復からシステムの復元ポイントを使って起動する方法
- ・自動修復からコマンドプロンプトを起動して対処する方法
- 5Windows10のセーフモードが起動しないときの対処法3・インストールメディアを使って修復する場合
- ・インストールメディアの作成方法
- ・インストールメディアから修復する方法
- 6Windows10がセーフモードで起動したらまず行うこと
- ・原因と思われるドライバーの更新もしくは削除
- ・原因と思われるアプリの削除
- 7Windows10がセーフモードで起動しない時には1つずつ対処してみよう
Windows10がセーフモードで起動しない?F8では起動しないので注意を!
PCが何らかのトラブルを起こしたときに、トラブルを解決するためにセーフモードでの起動が必要になる場合があります。電源の切れたPCや再起動したPCをセーフモードで起動するために、「F8」を押して再起動しようとする方がいます。
Windows7まではPCの起動時に「F8」を押すことでセーフモードで起動できました。Windows7からWindows10に乗り換えた方の多くが、Windows7での「F8」での操作方法でセーフモードを起動しようとします。
しかし、Windows10では高速スタートアップが導入されたために、「F8」でのセーフモードの起動はできません。Windows10が通常起動する状態であれば、「F8」ではなく次の手順でセーフモードを起動します。
- Windows10の「設定」を開く
- 「更新&セキュリティ」から「回復」を開く
- 「PCの起動をカスタマイズする」から「今すぐ再起動する」をクリックする
- PCの再起動後、オプションの選択画面が開く
- 「トラブルシューティング」>「高度なオプション」>「スタートアップ設定」>「再起動」と進む
- PCの再起動後のオプションの一覧から「4」もしくは「F4」を押してセーフモードで起動する
Windows10がセーフモードでも起動しない時の原因とは?
PCが通常通り起動して、Windows10の「設定」を開ける状態であれば、上記の手順でセーフモードを起動できます。しかし、セーフモードでの起動が必要になる場合の多くが、通常通りの起動ができない状態の場合です。
Windows10がセーフモードでも起動しなくなってしまう原因とは主に次の3つが考えられます。
- Windowsのシステムファイルに何らかの不具合が生じている
- Windows内に作成されたパーテーションもしくはファイルシステムにエラーが生じている
- HDDもしくはSSDの故障
HDDもしくはSSDのハード的な故障が原因の場合には、PCのデータが詰まったHDD、SSDを交換するしかありません。全データの消去の可能性もあります。しかし、システムやファイルの不具合であれば、自分で対処できる可能性があります。その対処法についてこの記事では詳しく解説します。
Windows10のセーフモードが起動しないときの対処法1・周辺機器を取り外して再起動する
Windows10がセーフモードでも起動しない場合の対処法を見ていきましょう。まず試してみてほしいのが、周辺機器をすべて取り外してから再起動してみることです。
特に、外付けHDDなどの大容量ストレージを接続した直後に、セーフモードでも起動しなくなってしまった場合には、大容量ストレージを接続したことによるパーティションの変更によって、不具合が生じた可能性があります。
また、大容量ストレージ以外の周辺機器でも、接続したことによる不具合が起こる可能性があります。マウスとキーボード以外の周辺機器を、いったんすべてPCから取り外してから電源を切ります。
コンセントも抜いて数分間置いて、完全に放電してから再起動して、通常通り起動できるようになったか確認してみましょう。
Windows10のセーフモードが起動しないときの対処法2・自動修復から対処する
Windows10には自動修復という機能が搭載されています。自動修復とは、Windows10が正常に起動しない場合に自動で起動して、修復するためのメニューを表示して、そのメニューから起動したり修復したりできる機能のことです。自動修復を起動することができれば、そこからセーフモードを起動したり、Windows10を修復できる可能性があります。
自動修復を起動するためには、PCの電源ボタンを長押しして強制的にシャットダウンします。再び電源を入れてから、電源ボタンの長押しをしてシャットダウンを繰り返します。数回これを繰り返すと、自動修復モードが起動します。
ただし、通常のシャットダウン方法ではない方法でPCの電源を切るので、HDDもしくはSSDに何らかの損傷が生じる可能性があります。よほどの場合でなければ使わないようにしましょう。
自動修復からセーフモードを起動する方法
Windows10の自動修復からセーフモードを起動できます。セーフモードを起動する手順は次の通りです。
- 「トラブルシューティング」を選択する
- 「詳細オプション」をクリックする
- 「その他の修復オプション」をクリックする
- 「スタートアップ設定」をクリックする
- 「再起動」をクリックする
- PCの再起動後に「セーフモードを有効にする」を選択する
この手順を踏めば、セーフモードを起動できます。
自動修復からシステムの復元ポイントを使って起動する方法
PCに不具合が生じる前に、Windows10でシステムの復元ポイントを作成してある場合には、復元ポイントを作成した時の状態に戻して起動できる可能性があります。
復元ポイントとは、作成時点のPCの状態を記録したものです。その後にインストールしたアプリやドライバーが原因でPCに何らかの不具合が生じた場合に、復元ポイント作成時の状態に戻すことで、不具合を起こしている可能性のあるアプリや周辺機器のドライバーの影響を排除することができます。
復元ポイントをどのように作成するのかはこちらの記事をご覧ください。
自動修復モードから復元ポイントに戻す方法は次の通りです。
- 自動修復モードの「オプション選択」から「トラブルシューティング」をクリックする
- 「トラブルシューティング」の「詳細オプション」をクリックする
- 「詳細オプション」から「システムの復元」をクリックする
- 復元ポイントを選択できるので最新のものをクリックする
すると選択した復元ポイントの状態にWindows10が戻ります。
自動修復からコマンドプロンプトを起動して対処する方法
例えば、Windows Updateの直後に、セーフモードでも起動しなくなったり、システムファイルのエラーが原因だと考えられる場合には、コマンドプロンプトを起動して、コマンドを入力できれば対処できる可能性があります。自動修復からでもコマンドプロンプトを起動できるので、次の手順で起動してみましょう。
- 「オプションの選択」で「トラブルシューティング」をクリックする
- 「トラブルシューティング」で「詳細オプション」をクリックする
- 「詳細オプション」で「コマンドプロンプト」をクリックする
すると、コマンドプロンプトが起動します。起動したら、その後の対処法は次のように進めます。
システムファイルをチェックする
システムファイルをチェックする場合には、コマンドプロンプトで次の手順でチェックします。
- 「DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth」と入力して「Enterキー」を押す。この処理で修復に必要なファイルが提供される
- 上記の処理が終了したら「sfc /scannow」と入力して「Enterキー」を押す
「sfc /scannow」の「sfc」と「/」の間には半角スペースが入ります。この操作で、Windows10のすべてのシステムファイルがチェックされて、修復が必要であれば修復されます。
Windows10のセーフモードが起動しないときの対処法3・インストールメディアを使って修復する場合
PCの電源ボタンを数回押して自動修復モードが起動すれば、自動修復モードからセーフモードで起動したり、修復作業を行うことができます。しかし、Windowsのシステムファイル自体の大きな損傷によって起動できない場合には、自動修復モードでの起動もかないません。
その場合には、USBメモリ等にインストールメディアを作成して、インストールメディアから修復することもできます。
インストールメディアの作成方法
インストールメディアとは、ソフトウェアをPCにインストールするために必要なプログラムファイルなどを記録したものです。Windows10のインストールメディアは、Windows10の再インストールが必要になった場合に備えてMicrosoftが公開しています。
他のPCを利用すればインストールメディアを作成できるので、起動しなくなったPCの他に使えるPCがある場合には、ぜひこちらの方法を使って見ましょう。
Windows10のインストールメディアの作成方法はこちらの記事をご覧ください。
インストールメディアから修復する方法
インストールメディアを用意できたら、そのメディアを使って修復していきましょう。作成したメディアをPCに接続して、PCを起動します。メーカーロゴが表示されている時に、BIOS設定に入ります。
矢印のカーソルの左右のキーでタブを切り替えて「BOOT」を開きます。インストールメディアとして作成したものを起動ディスクの1番上に持って行きます。上下の矢印キーで項目を選択して、「+」「-」のキーで順番の入れ替えができます。
「Exit」からBIOS設定を終了してWindows10を起動します。すると、起動ディスクとして最上位に持ってきたインストールメディアから起動して、Windows10のインストール画面が表示されます。
今回はWindows10のクリーンインストールではなく、修復が目的です。画面の左下に「コンピューターを修復する」があるのでそちらをクリックします。
すると自動修復モードが起動します。自動修復モードから、セーフモードを起動したり、PCを修復したりするための必要な操作を行います。
Windows10がセーフモードで起動したらまず行うこと
セーフモードでも起動しなかったWindows10がセーフモードで起動したら、まず行った方が良いことは次の2つです。
原因と思われるドライバーの更新もしくは削除
新しい周辺機器を接続した後でPCが起動しなくなった場合には、その周辺機器のドライバーが原因と考えられます。もしも復元ポイントを使って復元した場合には、再度その周辺機器を接続しても大丈夫か慎重に検討しましょう。
復元ポイントを使わずに起動した場合も、そのドライバーがインストールされている限り、再度不具合が起きる可能性があります。不具合の原因と思われるドライバーは削除しておきましょう。
また、Windows Updateの後で不具合が起きた場合には、ドライバーが古いことが原因の可能性があります。原因と思われるドライバーの更新も行っておきましょう。ドライバーの更新方法はこちらの記事をご覧ください。
原因と思われるアプリの削除
新しいアプリをインストールした直後に不具合が起きた場合には、そのアプリが原因だと思われます。インストールしたままだとまたWindows10が起動しなくなる可能性があります。原因だと思われるアプリは削除しましょう。
Windows10がセーフモードで起動しない時には1つずつ対処してみよう
この記事では、Windows10がセーフモードでも起動しなくなった場合の原因と対処法を解説しました。セーフモードが起動しないととても焦ってしまいますが、対処できる方法はあるので落ち着いて一つずつ対処していきましょう。
しかし、この記事でご紹介した方法は少し高度な方法です。自分で修復する自信がないのであれば、修理業者に依頼した方が良い場合もあります。自分ではどうにもならないときには、専門家にお任せしましょう。