2019年03月28日更新
Windows10のライセンス認証を電話で実行!認証できない対処法も解説!
Windows10を最新に保つため、またWindows10に搭載された機能を正常に利用するため必要なライセンス認証を電話で実行できるのはご存知でしょうか。今回は、Windows10の電話でライセンス認証を実行する方法や、認証できない場合の対処法を解説します。
目次
Windows10のライセンスを電話認証するのはどんな場合?
Windows10を正常な状態で利用するために必要な「ライセンス認証(Activation)」ですが、正規のメーカー品PCを購入した場合や、Microsoft StoreからWindows10を購入してインストールした場合は、既にライセンス認証が組み込まれているため、ライセンス認証は不要です。
しかし、何らかの不具合などでWindows10が搭載されたPCを初期化して再インストールした場合や、自作PCやBTOパソコン※にWindows10をインストールする場合などは、猶予期間30日を過ぎるとライセンス認証が求められます。
※BTOとは、Build To Orderの略で受注生産の意味です。BTOパソコンでは、正規品のPCにメモリやハードディスクなどを交換して好きなものにカスタマイズできますが、ライセンス認証されたPCのパーツを交換すると、ライセンス認証が途切れてしまいます。
このようにライセンス認証を求められた場合は、PCの「設定」からライセンス認証を実施します。一度Windows10のライセンスが認証されたPCのハードウェアを変更した場合や、Windows10を再インストールした場合などは、電話でライセンス認証ができます。
ライセンス認証は不正使用防止のため
Microsoftのヘルプによると、”ライセンス認証を実行すると、お使いの Windows が正規品であり、Microsoft ソフトウェアライセンス条項で許可されているデバイス数を超えて使われていないことを確認できます”とあります。
つまり、ライセンス認証とは不正使用防止のため必要な認証で、ライセンス認証されるとWindows UpdateやOne DriveなどWindows10のサポートやOSに紐づくサービスを正常に利用できます。Windowsでは1つのPCに1つのライセンス認証が必要で、一度ライセンス認証が正しく実行されれば、以降はライセンス認証は不要です。
ただし、Windows10を初期化した場合や、PCのハードウェアを交換した場合は、ライセンス認証が切れてしまうため、再度ライセンス認証する必要があります。
Windows10のライセンスが認証されない場合は、以下のような使用上の制限をうけます。
- デスクトップ上やPCの設定画面に「Windowsのライセンス認証を行ってください」と表示される
- 「Windowsのライセンス認証の有効期限がもうすぐ切れます」という確認画面がひんぱんに表示される
- Windows10の壁紙やロック画面、テーマなどの変更が出来なくなる
- Windows Updateなどシステムや機能のアップデートやOSの更新などが出来なくなる
- One DriveやXbox Live、Microsoft Storeなど一部のシステム機能やマイクロソフトサービスが利用できなくなる
つまり、使い方によってはPCのバグが修正されなくなったり、脅威に侵されたりする大きなリスクがあるだけでなく、Windows10で本来利用できるはずの機能やマイクロソフトのサービスが受けられなくなり、PC使用の多くが制限されてしまいます。
そのため、ライセンス認証しないでPCを使用することはオススメしません。是非、ライセンス認証を行いましょう。
ライセンス認証は電話認証が最終手段
このライセンス認証ですが、通常Windows10を正規ルートで購入しインストールした場合や、ライセンス認証されたWindows7/Windows8.1をWindows10へ無償アップグレードした場合は、インターネットで自動認証されます。
この場合、仮にライセンス認証を促すメッセージが表示されても、PCがインターネットに接続されていること・マイクロソフトアカウントにライセンス登録した場合は正しいマイクロソフトアカウントでログインしていること・最新のWindowsバージョンであることを確認してPCを再起動すれば、インターネットで自動認証されます。
それでもなおライセンス認証されない場合は、電話認証が最終手段になります。
インターネットで認証できない場合の救済策
また、手元にWindows10(Windows7/Windows8.1)のプロダクトキー※がある場合は、再インストール時にプロダクトキーを入力すると、インターネットでライセンス認証されます。また、PC設定のライセンス認証から「ライセンス認証のトラブルシューティングツールを使用する」を実行すると、インターネット経由でライセンス認証できます。
※プロダクトキーとは、ソフトウェアが正規のものと証明するためのパスワードのようなもので、ソフトウェアをアンインストール/再インストールする際などに必要な25桁の文字列です。
しかし、プロダクトキーが不明なWindowsを再インストールした場合やPCのパーツを交換した場合、またPCがインターネットにつながらない場合など、インターネットでライセンス認証ができない場合の救済策として、電話認証があります。
Windows10のライセンスを電話認証するには?
それでは、Windows10のライセンスを電話認証するにはどのようにすれば良いのでしょうか。ここでは、Windows10のライセンスの電話認証方法をご紹介します。
Windows10のライセンスを電話認証する方法
早速、Windows10のライセンスを電話認証する方法をご案内します。念のため、PCの管理者アカウントのパスワードを用意しておきます。PCを複数人で共有している場合は、PCの設定変更が出来る管理者アカウントでのログオンが必要になるためです。
パスワードを求められた際に、入力できるように用意しておきましょう。管理者アカウントについての詳細は、下記リンクのWindowsヘルプを参照ください(Windows7の説明ですが参考にできます)。
まず、「スタートボタン」から「設定」を開きます。
次に「更新とセキュリティ」をクリックします。
次に、左側メニューから「ライセンス認証」をクリックします。
Windowsのライセンス認証のページが開き、画面上部のライセンス認証に、「Windowsはライセンス認証されていません」と表示があります。電話認証するため、画面下部の「サポートに電話」をクリックします。
ウィザードが起動し、「国または地域を選んでください」と表示されるため、直下のプルダウンバーから「日本」を選び、画面右下「次へ」をクリックします。
次に「電話でインストールIDをお知らせください」と表示されるため、画面に記載の「無料電話番号」か海外やIP電話からは「有料電話番号」へ電話をかけます※。その下の「インストールID」が表示されているので、そのIDを自動音声の案内に沿って入力します。
インストールIDが正しく認識されると、確認IDを自動音声/オペレーターから入手できるため、画面下部の「確認IDを入力」をクリックします。
「確認IDを入力してください」と画面に表示されるので、入手した確認IDを正確に入力します。最後に、下部の「Windowsのライセンス認証」をクリックします。
正しい確認IDが入力され認識されると、「手続きが完了しました」と表示されるため、右下「閉じる」でウィザード画面を閉じます。
ライセンス認証の画面に戻り、画面上部のライセンス認証が、「Windowsはライセンス認証されています」という表示に切り替わりました。これで、Windows10の電話によるライセンス認証は完了です。右上☒で画面を閉じます。
電話認証はコマンドで呼び出す
PCの設定や環境などにより、この電話認証のボタンが表示されない場合は、コマンド(キーによる指示)で電話認証のウィザード画面を呼び出します。
「スタートボタン」を右クリックするか、「スタートボタン+R」のショートカットキー(同時にキーを押す)で「ファイル名を指定して実行」のウィンドウを起動します。名前の空欄に「slui.exe.4」と入力し「OK」をクリックすると、電話認証のウィザード画面を呼び出せます。
あとは、先ほどと全く同じで、画面の指示に従って電話認証を実行します。
Windows10のライセンスを電話認証できる場合とできない場合の違いは?
ここまでご紹介した方法でも、Windows10のライセンスを電話認証できる場合とできない場合があります。その違いは、Windowsを購入する提供元と、Windows10のバージョンにより左右されます。Windows10のバージョン1607以降※は、提供元が正規のルートであれば電話認証でき、正規のルートではない場合は電話認証できません。
※Windows10のバージョンは、「スタートボタン」→「設定」→「システム」の「バージョン情報」から確認できます。画面の詳細は、下記リンクの動画を参考にしてください。
念のため、Windows10のバージョンとリリース日については、下記表を参照ください。
パッケージ版はver1607以降も電話認証できる
正規ルートのパッケージ版Windows10を購入してPCにインストールした場合や、あらかじめインストールされたPCを購入した場合は、バージョン(ver)1607以降も電話認証できます。パッケージ版とは、その名の通り、パッケージ(箱)にWindows10のインストールメディア※と説明書が入った商品です。
※インストールメディアとは、OSをインストールする際に使う媒体で、パッケージ版では現在USBメモリが入っています。
DSP版はver1607以降は電話認証できない
対して、DSP版のWindows10は、ver1607以降は電話認証できません。DSPとはDelivery Service Partnerの略で、販売代理店と同義です。Windows10のDSP版とは、CPUやマザーボードなどPCの対象パーツとセット販売されるWindows10のOEM版で、インストールメディアはDVD-ROMです。
例えばCPUと一緒にDSP版Windows10を購入した場合は、ライセンスはCPUと紐づけされたライセンスになるため、主に自作PC向けに提供されています。パッケージ版と比べてDSP版は価格が割安に設定されています。
Windows10のライセンスを電話認証でできない場合とは?
ここで、Windows10のライセンスを電話認証でできない場合とは、どのような場合を言うのでしょうか。まず、Windows10を入手する方法は大きく分けて2通りあります。
- Windows10を購入する場合
- Windows7・Windows8から無償アップグレードする
最初にお伝えした通り、正規ルートで購入している場合は、どちらの場合も通常はインターネットでライセンスが自動認証されます。ただし、PCのカスタマイズなどでハードウェアなどのパーツを交換すると、ライセンス認証が切れるためライセンス認証が必要になります。
その際に、2のWindows7か8からアップグレードした場合に、ライセンスの電話認証が出来ません。1の場合は、電話認証できます。
Windows7か8からのアップグレード後のライセンス認証
それでは、Windows7か8からWindows10へアップグレードした場合のライセンス認証は、どのような方法で出来るのでしょうか。ここでは、Windows7か8からのアップグレード後のライセンス認証の方法をご紹介します。
(1)Windows7か8のプロダクトキーを用意しておく
まず、Windows7か8のプロダクトキーを用意しておきます。プロダクトキーとは、既出の通りで正規のWindowsだと証明するための重要なパスワードです。「プロダクト キー: XXXXX-XXXXX-XXXXX-XXXXX-XXXXX」のように25桁で構成され、再インストール時やライセンス認証で必要です。
Windows7/8のプロダクトキーは、パッケージ版で購入していればパッケージのラベルやカードに記載されています。あらかじめWindows7/8をインストールされたPCを購入した場合は、PCの底面のステッカーに記載されています。
Windows7のプロダクトキーの確認については、下記リンクの記事を参考にしてください。どうしてもプロダクトキーが分からない場合は、製造元のメーカーに問合せましょう。
(2)設定画面からプロダクトキーを変更する
次に、PCの設定画面から、ライセンス認証の「プロダクトキーを変更する」方法で、ライセンス認証を実行します。電話認証の場合と同様に、「スタートボタン」から「設定」を開き、「更新とセキュリティ」をクリックします。
次に、左側メニューから「ライセンス認証」をクリックし、開いたWindowsのライセンス認証画面で「プロダクトキーを変更する」をクリックします。
表示された「プロダクトキーの入力」画面下の空欄に、用意したWindows7か8のプロダクトキーを入力し、ライセンス認証します。プロダクトキーが正しく入力され、Windowsで認識され「完了」のメッセージが表示されれば、無事にライセンスの認証完了です。
ライセンス認証できない場合はサポートセンターへ連絡
プロダクトキーを変更する方法でもライセンス認証できない場合は、サポートセンターに問い合わせましょう。固定電話か携帯電話からは「無料電話番号」へ、海外からかIP電話からは「有料電話番号」へお問合せください。
DSP版のWindows10(ver1607以降)をインストールした自作PCを利用している場合は、ライセンス認証画面から「ストアに移動」して正規のWindows10を購入し、プロダクトキーを変更しましょう。
また、これからWindows10のハードウェアを交換される方は、下記リンクのWindowsヘルプの記事を参考にライセンス認証してください。
Windows10のライセンスを電話認証してみよう!
今回は、Windows10のライセンス認証が必要な際に、電話認証する方法や電話認証できない場合とその対処法などをご紹介してきました。Windows10のライセンス認証は、正常にWindows10の機能を利用するためだけでなく、Windows10を最新の状態に保つためにも必要です。
是非、必要になった際に、Windows10のライセンスを電話認証してみましょう。