Windows10をセーフモードで起動する手順!メリットと解除方法も解説!

2015年に登場したWindows10は、安定感のあるOSです。今回お伝えしたいのは、そのWindows10のセーフモードの起動方法です。リリースから4年経過し、そろそろセーフモードの起動方法についてチェックしておく時期です。

Windows10をセーフモードで起動する手順!メリットと解除方法も解説!のイメージ

目次

  1. 1Windows10をセーフモードで起動しよう
  2. セーフモードとは
  3. セーフモードの種類
  4. セーフモードで起動するメリット
  5. セーフモードで起動する注意点
  6. 2Windows10をセーフモードで起動する方法〜正常時〜
  7. 設定からの手順
  8. 再起動からの手順
  9. システム構成からの手順
  10. 3Windows10をセーフモードで起動する方法〜エラー・異常時〜
  11. Windows自動修復からの手順
  12. 回復ドライブからの手順
  13. 4Windows10のセーフモードを解除する方法
  14. コマンドプロンプトから解除する方法
  15. システム構成から解除する方法
  16. 5Windows10をセーフモードで起動できないときの対処法
  17. コマンドでシステムを修復する
  18. Windows自動修復でシステムを復元する
  19. 6Windows10でセーフモードを起動してトラブルを解消しよう!

Windows10をセーフモードで起動しよう

最近、PCのトラブルで再起動したりすることはありますか。

PCイメージ

セーフモードとは

PCのOS起動のエラーが、ハード的なものではなく、OS自体や、アプリのバグ、スタートアッププログラムのエラーから起こったときに役立つのが、セーフモードです。Windows10が通常通り起動できないとき、最小限の機能で起動するセーフモードが実行できれば、故障の原因が、ハードによるものではない可能性が強まります。

PC故障イメージ

ところが、Windows 8から、セーフモードの起動方法が変更されています。まずは、頭の中に新しいセーフモードの起動方法という知識がないと、パソコンをセーフモードで起動するのは困難でしょう。

セーフモードの種類

Windows10のPCでメンテナンスや不具合などで、セーフモードを起動する方法は、以下のように色々あります。

  • スタートメニューからセーフモードを起動する方法
  • システム構成ユーティリティからセーフモードを起動する方法
  • コマンドプロンプトからセーフモードを起動する方法
上記の方法は、Windows10が起動した状態から実行できるセーフモードです。

セーフモードイメージ

この手順を一度実行しておけば、セーフモード中に、ワイヤレス機器のキーボードやマウスが使えるか、インターネットにつながらない状態になっているか、Bluetooth機器はどうかといったことに、冷静に対応できるでしょう。

セーフモードで起動するメリット

セーフモードのメリットは、常駐のスタートアップ・プログラムに何らかの不具合があって、OSのWindows10が、立ち上がらなくなったときなどに、役立ちます。

セーフモードでは、最小限の構成でWindows10が起動します。通常の起動ができなくなったPCが、セーフモードで起動出来る場合には、スタートアップで起動するプログラムのどこかに問題がある可能性が高いといえます。

また、直近に行ったインストールが、トラブルの原因だったりするので、セーフモードから特定のアプリをアンインストールすることで、OS起動のトラブルがクリアできることがあります。

セーフモードメリット

セーフモードで起動する注意点

セーフモードでWindows10を起動してOSの起動を妨げている原因がわからなかったとき、深追いは危険です。復元ポイントを使って、過去順調にPCが動いていたときに戻す方法もあります。

よく理解できない項目について、調べることなく削除したり、アンインストールするのは傷を広げる結果になるかもしれないので注意が必要です。

セーフモード注意事項

最近はキーボード、マウスなどワイヤレス機器が多くなっています。PC側のUSB端子にレシーバーを挿すワイヤレス機器は、セーフモードでも動作する可能性は高いようです。

一方、モバイルタイプのBluetooth接続キーボード、マウスはセーフモード時に、動作しない可能性が高いようですので、もしものときに備えて、一度セーフモードを起動させて、チェックすることをおすすめします。また、タッチパネルが装備されているPCも、セーフモードでは機能しないのでご注意ください。

Windows10をセーフモードで起動する方法〜正常時〜

セーフモードは再起動を伴うので、作業中のファイルなどは保存後、終了してください。

設定からの手順

PCのOS、Windows10が正常に起動している状態で、セーフモードを起動する方法を解説します。PCのメンテナンスや、通常時「使用中」と表示されて削除できないファイルを削除することができます。

スタートメニュー内の設定アイコン

Windows10の「スタートメニュー」→「設定」(上図の歯車アイコン)をクリック。

設定メニュー

設定メニューの中から「更新とセキュリティ」をクリック(上図の赤枠)。

更新とセキュリティの回復

更新とセキュリティの左に並んだ一覧の中から「回復」をクリック(上図)。

回復から再起動クリック

回復の中から「今すぐ再起動」をクリック(上図長丸の枠)。その上にある「開始する」を何気なくクリックすると、PCの初期化の方に行くので、今回はクリックしないように注意してください。以上の手順の後に、PCが再起動して、Windows10のセーフモードの入り口ともいえる「オプションの選択」画面が表示されます。

再起動からの手順

これまでの操作から、再起動が始まります。そこで表示されるのが、通常の再起動と異なるオプションの選択画面です(下図)。

オプションの選択

オプションの選択画面が表示されたら「トラブルシューティング」をクリック(上図)。

トラブルシューティング画面

トラブルシューティング画面が表示されたら、「詳細オプション」をクリック(上図)。

詳細オプション

詳細オプションの中の「スタートアップ設定」をクリック(上図)。

スタートアップ設定の再起動

スタートアップ設定画面の右下の「再起動」ボタンをクリック(上図長丸の枠)。

スタートアップ選択画面

さあ、いよいよWindows10のセーフモード直前です。スタートアップ設定のオプション画面が表示されます(上図)。今までと同じようなセーフモードは「4」になりますが、トラブルは様々ですので、必要に応じて番号を選択してみてください。今回は「4)セーフモードを有効にする」を選択しました。

パスワード入力画面

セーフモードでのログイン画面です。複数アカウントが設定しているPCは、通常起動と同様にアカウントを選択してください。ここでの注意点は、PINコードではなく、パスワードを入力するようになっていますので注意してください。

以上がWindows10で、再起動後のオプションの選択から、セーフモードにログインする手順になります。

システム構成からの手順

次に、システム構成ユーティリティを使って、セーフモードを起動する方法を解説します。

Windows10スタートメニュー

Windows10のスタートボタンをクリック(上図)。メニューが展開した状態でそのまま「システム構成」と入力。

システム構成検索

検索窓が自動で開いて入力されます(上図長丸の枠)。「システム構成 (デスクトップアプリ)」をクリック(上図四角の枠)。

システム構成

左上のブートタブをクリック(上図四角の枠)。セーフブートのチェックボックスをクリック(上図長丸の枠)。最小のラジオボタンをクリック。最後に「OK」ボタンをクリックします。

システム構成再起動

ここで、再起動をクリックすると、オプションの選択画面からの青い背景の一連の選択項目をスキップして、セーフモード直前のログイン画面が表示されますので、システム構成から、セーフモードに入る方法も便利です。

また、Windows10の複数のPCでチェックをしたところ、セーフモードでは、スタートメニューからテキスト入力のテキストフォームが、自動起動しなくなり、日本語入力ができないPCがありました。

スタートメニューのシステム構成の場所

セーフモードでキーボード入力ができない場合、Windows10のスタートメニューから、「Windows 管理ツール」をマウスで見つけてクリック。すると、その内容が表示されますので、「システム構成」をクリックすることでキーボードのトラブルを回避できます。

システム構成ユーティリティでセーフモードに入って、キーボード操作ができなくなっても、マウスが動く場合は、システム構成の場所がわかっていれば(上図)、マウスだけで設定解除できます。

システム構成ユーティリティを使って、セーフモードを利用したときは、セーフモードを解除する必要があります。解除方法については、後でまとめて解説します。

Windows10をセーフモードで起動する方法〜エラー・異常時〜

セーフモードの重要な役割のひとつは、Windows10の起動に失敗した後の回復作業です。

バックアップと復元

Windows自動修復からの手順

Windows10が連続2回起動に失敗すると、3回目に青い背景の「自動修復」画面が表示されます。原因が明らかで、これ以上続ける必要のないときは、表示画面の「再起動」ボタンをクリック。何らかの回避策を実行して、エラーを修復する必要があるときは、「詳細オプション」ボタンをクリックします。

詳細オプションをクリックして、次に表示されるのは、既に解説した青い背景画面の再起動からの手順になります。これまでのようにF8ボタンを押すタイミングを考えながら、能動的にセーフモードを実行する必要がない点は、Windowsの進化といえるのかもしれません。

回復ドライブからの手順

回復ドライブは32G以上のUSBメモリを使って、Windows10を復旧させるUSBデバイスになります。これは事前に、ユーザーが32G以上のUSBメモリの準備と回復ドライブを作成しておく必要があります。

回復ドライブを使って、Windows10が起動できなくなったPCを起動できるかチェックできます。作り方は、コントロールパネルの「バックアップと復元」の中にあります(上図)。

ただし、今回実行するのは、回復ドライブを使って、セーフモードが起動できるかチェックすることです。通常通りの使い方をすると、Windows10が工場出荷時の状態になってしまいますので、注意してください。

回復ドライブを使っても最初に表示されるのは、既に解説した「再起動からの手順」の青い背景のオプションの選択画面になります。これ以降、セーフモードを実行するまでの手順は既に解説した、再起動からの手順と同じです。

Windows10のセーフモードを解除する方法

コマンド プロンプト

ここまで、色々な角度から、セーフモードにアプローチする方法を解説してきました。続いて、セーフモードの使用が終わったときの解除方法を説明します。解除方法をまとめて解説するのは、セーフモードに入るときと、そこから出るときで、異なる方法を取らなければならない可能性があるからです。

コマンドプロンプトから解除する方法

コマンド プロンプト(cmd.exe)は、コマンド入力でPCを動作させる方法です。起動方法はスタートメニューから、コマンド プロンプト(または、cmd.exe)で検索します。そして、「管理者として実行」をクリックします(上図)。

コマンド プロンプト管理者として実行

コマンド プロンプトでは、テキストを直接入力するか、「Ctrl+V」で貼り付けることもできます。「shutdown /r /o /t 0」をコマンド プロンプトに貼り付けると、「Enter」で自動的に再起動して「オプションの選択」画面が表示されます。

上図四角の赤枠の部分が入力や貼り付け部分です。コマンド入力後「Enter」で、コマンドの内容が正しければ「この操作を正しく終了しました。」と表示されます。上図長丸の赤枠の太いアンダーバーは次のコマンドの入力を待っている状態を表しています。コマンドプロンプトを終了するときは、ウインドウの「x」のクリックで終わらせます。

「bcdedit /set safeboot minimal」を「Ctrl+V」で貼り付け、または入力後「Enter」で、「この操作を正しく終了しました。」と表示されたあと、手動で再起動すると、直接セーフモードが実行できます。

次がコマンドプロンプトでのセーフモードの解除方法です。「bcdedit /deletevalue safeboot」を「Ctrl+V」で貼り付け、または入力後「Enter」で、「この操作を正しく終了しました。」と表示されて、手動で再起動すると、セーフモードが解除されて通常起動します。

システム構成から解除する方法

システム構成のセーフモード解除

「システム構成ユーティリティ」の注意点は、セーフモードでの処理が終了したあとは、手順の最初に設定したブートタブの「セーフ ブート」のタブのチェックを解除する必要があります(下図)。このチェックを外して解除しないと、PCが常にセーフモードで起動するようになります。

また、セーフモード中、キーボードで英字だけは入力できるときは、「Win+R」キーで「ファイル名を指定して実行」を呼び出して、「msconfig」と入力して「Enter」とすると、「システム構成」が起動できます。

Windows10をセーフモードで起動できないときの対処法

「回復ドライブ」を使う前に今一度、「F8」で、セーフモードが使えるPCにしておきましょう。

コマンドでシステムを修復する

PCが不調もなく元気なときに、「Windows10をセーフモードで起動する方法〜正常時〜」のところで説明した手順で、再起動までもっていきます。オプションの選択画面で、「トラブルシューティング」→「詳細オプション」へと進めていきます。そして、詳細オプション画面の「コマンド プロンプト」をクリックします。

すると、青い背景の中に黒い背景のコマンド プロンプトが表示されます。ここで、「コマンドプロンプトから解除する」のところで説明したコマンド、「bcdedit /set safeboot minimal」を手入力します。ここでのコマンド プロンプトの動作は、ログイン後のWindows10の操作には関係しません。

詳細ブートオプション

このコマンド プロントへの設定後、PCをシャットダウンして、再起動します。様子を見ながら「F8」キーを同じ間隔で単調に連打します。すると微妙なタイミングで「詳細ブートオプション」が表示されます(上図)。

初めて触ったPCがWindows 8や10の人だと何も感じないと思いますが、F8キーの連打で詳細ブートオプションを表示した方が、修復に限れば早いでしょう。しかし、この古い設定を解除したいときは、OS起動後ではなく、今のオプション選択画面から入ったコマンド プロンプトに、「bcdedit /deletevalue safeboot」を手入力します。

今回のコマンドは入力後「Enter」で、正しく入力できていると、「操作は正常に終了しました。」と表示されます。このメッセージがでないときは、入力文字に間違いがないかチェックしてください。これでまたF8キーが使えないようになります。

Windows自動修復でシステムを復元する

通常の状態で、PCの起動に2回失敗したとき、3回目はエラーを自動修復する形でWindowsが起動します。Windowsが起動できない状態を作って、自動修復が行われるのかチェックしてみました。

自動修復

問題なく動いていたので「再起動」ではなく、「シャットダウン」がでました(上図)。
この処理の後、何らかの処理が必要なときは、「詳細オプション」をクリックします。

詳細オプションをクリックすると、

  • システムの復元
  • 以前のバージョンに戻す
  • イメージでシステムを回復
  • スタートアップ修復
  • コマンド プロンプト
  • スタートアップ設定
と、大きな6個のタイルが表示されます。

この画像は既に説明した「Windows10をセーフモードで起動する方法〜正常時〜」の説明のところに、表示しています。

ここで「システムの復元」をクリックすると、PCに既に保存されている「復元ポイント」を使ってWindows10を復元できます。ただ、注意点は、自動で復元ポイントが保存するように設定しているか、ユーザーが任意の復元ポイントを事前に作っておく必要があります。

Windows10でセーフモードを起動してトラブルを解消しよう!

今、日々作成するオフィス系ファイルや写真などは、即時、自動的にクラウド上に保管するような使い方を多くの人がやっています。

USB Drive

しかし、回復ドライブ、システムの復元、システム修復ディスク、リカバリーディスク、システムイメージなどとなると、用語も多くて一般的にはわかりにくいので、OSの回復・修復系の対策をしている人は、以外に少ないです。しかし、ここまで読んでいただいた方は、すぐにセーフモードの実行方法のチェックからスタートしてみることをおすすめします。

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Original
この記事のライター
ハシモト タクマ
「みなさまのお役に立てますように」と願いながら日々精進しています?