2023年05月02日更新
「デバイスまたはリソースが応答していません」エラーの原因と対処法
Windows10やWindows11でネットワーク診断を行うと、「コンピュータは正しく構成されていますが、デバイスまたはリソースが応答していません」のエラーが検出されることがあります。「デバイスまたはリソースが応答していません」の原因と対処法を解説します。
目次
- 1「コンピューターは正しく構成されています、デバイスまたはリソースが応答していません」のエラーについて
- ・ネットワーク診断後に検出済みエラーとして表示されることがある
- 2「デバイスまたはリソースが応答していません」の原因がセキュリティソフトにある場合の対処法
- ・セキュリティソフトを停止してみる
- 3「デバイスまたはリソースが応答していません」の原因がネットワークドライバーにある場合の対処法
- ・ネットワークドライバーの更新
- ・ネットワークドライバーの再インストール
- ・ネットワークドライバーを元のバージョンに戻す
- 4「デバイスまたはリソースが応答していません」の原因がIPアドレスとDNSサーバーにある場合の対処法
- ・IPアドレスとDNSを自動取得に設定する
- ・DNSサーバーをパブリックDNSサーバーに変更する
- ・DNSキャッシュをクリアする
- 5「デバイスまたはリソースが応答していません」は一つずつ確認して対処していこう!
「コンピューターは正しく構成されています、デバイスまたはリソースが応答していません」のエラーについて
windows10やWindows11を利用していると、様々なエラーが起きて対処に困ることがあります。特に、ネットワーク接続に関してはさまざまなエラーが起こります。
今回はWindows10やWindows11で「コンピューターは正しく構成されています、デバイスまたはリソースが応答していません」というエラーが起きてしまった場合の原因と対処法について詳しく解説します。
ネットワーク診断後に検出済みエラーとして表示されることがある
「コンピューターは正しく構成されています、デバイスまたはリソースが応答していません」というエラーが表示されるのは、ネットワーク診断をした後です。Windows10やWindows11がインターネットにうまく接続できなくなった時に、まずはネットワーク診断を実行して、どのような問題が起きているのかを調べます。
ネットワーク診断をした結果、何らかの不具合が見つかった場合には、エラーの種類と対処法が表示されます。「コンピューターは正しく構成されています、デバイスまたはリソースが応答していません」のエラーは、ネットワーク診断の結果として表示されるエラーの種類の一つです。
Windowsの状態には問題ないがネットワークに接続してない状態
「コンピューターは正しく構成されています、デバイスまたはリソースが応答していません」のエラーになる場合には、Windowsには何も問題は起きていません。このエラーは、ネットワークへの接続状況に何らかの不具合が発生して、インターネットに接続していない場合に表示されます。
このエラーが起きた時には、Windows10やWindows11のインターネット接続を回復させるための対処法が必要です。次から、このエラーが起こる原因別の対処法について詳しく解説します。
「デバイスまたはリソースが応答していません」の原因がセキュリティソフトにある場合の対処法
Windows10やWindows11で「デバイスまたはリソースが応答していません」のエラーが起こる原因の一つには、セキュリティソフトがネットワークに干渉してしまうことが挙げられます。
それまで同じセキュリティソフトを使い続けていては特に問題がなくても、セキュリティソフトのアップデートにより「デバイスまたはリソースが応答していません」のエラーになってしまうことがあります。
セキュリティソフトを停止してみる
セキュリティソフトをアップデートした後や、新しいセキュリティソフトを使い始めた後で、「デバイスまたはリソースが応答していません」のエラーになってしまう場合には、セキュリティソフトを一時的に停止してこのエラーが解消するか確認してみましょう。
セキュリティソフトを停止することでエラーが解消するようであれば、セキュリティソフトの設定の方法を見直す必要があります。セキュリティソフトを無効にする方法や、設定を変更する方法はセキュリティソフトのメーカーにお問い合わせください。
「デバイスまたはリソースが応答していません」の原因がネットワークドライバーにある場合の対処法
パソコンのドライバーとは、パソコンに接続されている周辺機器やパソコンの内部の部品を、Windows10やWindows11で制御するためのソフトウェアです。パソコンをインターネットに接続するためには、パソコン側の無線LANの子機やイーサネットを利用して、モデムやルーターに接続するので、ネットワークドライバーが必要です。
ネットワークドライバーに何らかの不具合が生じてしまったことが原因で「デバイスまたはリソースが応答していません」のエラーが起きる可能性があります。ネットワークドライバーの修正を行ってみましょう。
ネットワークドライバーを開く方法は次の通りです。
タスクバーの左端にあるMicrosoftの旗のマークの「スタート」を右クリックして、「デバイスマネージャー」をクリックします。Windows10のデバイスの変更の許可を求められるので許可をします。するとデバイスマネージャーが開きます。
次にWindows11でのデバイスマネージャーの開き方です。
Windows11でも、タスクバーにある「スタート」を右クリックして「デバイスマネージャー」を左クリックします。するとデバイスマネージャーが開きます。
デバイスマネージャーが開いた後の操作方法はWindows10とWindows11で同じです。
デバイスマネージャーの中から「ネットワークアダプター」をダブルクリックします。すると、Windows10にインストールされているネットワークドライバーが表示されます。その中から、「デバイスまたはリソースが応答していません」の原因になっているドライバーを見つけて、対処していきましょう。
ネットワークドライバーの更新
まずは、ネットワークドライバーを更新してみましょう。
「デバイスまたはリソースが応答していません」の原因になっているネットワークドライバーを右クリックして「ドライバーを更新する」をクリックします。
ドライバーの更新画面が出てきます。「ドライバーを自動的に検索」をクリックします。そのドライバーに更新情報があれば、更新されます。
ドライバーが更新されずに上記の画面が見てしまった場合には、次の「ネットワークドライバーの再インストール」に進みます。
ネットワークドライバーの再インストール
PCにインストールされているネットワークドライバーに何らかの不具合が生じている可能性があります。一度、インストールされているネットワークドライバーを削除してから再インストールしてみましょう。
「デバイスまたはリソースが応答していません」のエラーの原因となっているネットワークドライブを右クリックして「デバイスのアンインストール」をクリックします。するとアンインストールの確認画面が出てくるの「アンインストール」をクリックします。
デバイスのインストールが完了したら、パソコンを再起動します。再起動後に、パソコンが自動で必要なネットワークドライバーを検索してインストールします。
ネットワークドライバーを元のバージョンに戻す
ネットワークドライバーが更新された直後に、更新されたプログラムに何らかの不具合があることが、「デバイスまたはリソースが応答していません」の原因になることがあります。
ネットワークドライバーの再インストールをしても、「デバイスまたはリソースが応答していません」が改善しない場合には、ネットワークドライバーのバージョンを1つ前のものに戻しましょう。
「デバイスまたはリソースが応答していません」の原因になっているネットワークドライバーを、デバイスマネージャーでダブルクリックします。「ドライバー」のタブを開くと「ドライバーを元に戻す」のボタンがあります。ドライバーのバージョンを元に戻せる場合には、このボタンをクリックできるのでクリックして元に戻して「OK」を押します。
「デバイスまたはリソースが応答していません」の原因がIPアドレスとDNSサーバーにある場合の対処法
IPアドレスとはインターネット上のデバイスの住所で、必ずパソコンやスマホには1つずつ割り当てられています。DNSサーバーとは数字の羅列のIPアドレスをわかりやすいドメインに変換するためのサーバーです。
IPアドレスとDNSサーバーが原因で「デバイスまたはリソースが応答していません」のエラーが発生することがあります。実はこのエラーではIPアドレスとDNSサーバーが原因であることが最も多いのです。
IPアドレスとDNSサーバーの修正を行ってみましょう。
IPアドレスとDNSを自動取得に設定する
まずはIPアドレスとDNSサーバーを自動で取得するようにパソコンを設定してみましょう。
Windows10の「スタート」を右クリックして「ネットワーク接続」をクリックします。「アダプターのオプションを変更する」を開きます。
「IPアドレスを自動的に取得する」と「DNSサーバーのアドレスを自動的に取得する」にチェックを入れて「OK」を押します。これで改善するか確認してください。
Windows11では次のように設定します。
Windows11の「スタート」を右クリックして「ネットワーク接続」を左クリックします。
「ネットワークの詳細設定」をクリックします。
「ネットワークアダプターオプションの詳細」をクリックします。
インターネットにつながっている接続を右クリックして、「プロパティ」を左クリックします。
「インターネット プロトコル バージョン6(TCP/IPv6)」を選択して「プロパティ」をクリックします。
「IPアドレスを自動的に取得する」と「DNSサーバーのアドレスを自動的に取得する」にチェックを入れて「OK」を押します。
DNSサーバーをパブリックDNSサーバーに変更する
IPアドレスとDNSサーバーを自動的に取得するように設定しても改善しない場合には、DNSサーバーをGoogleが提供しているパブリックDNSサーバーに変更してみましょう。
IPアドレスとDNSサーバーを自動的に取得するで開いたWindows10では「インターネットプロトコルバージョン4(TCP/IPv4)」の画面、Windows11では「インターネットプロトコルバージョン6(TCP/IPv6)」で、「次のDNSサーバーのアドレスを使う」にチェックを入れます。
優先DNSサーバーに「8.8.8.8」、代替DNSサーバーに「8.8.4.4」を入力して「OK」をクリックします。
DNSキャッシュをクリアする
Windowsに蓄積されたDNSキャッシュが原因でネットワーク接続にエラーが生じてしまう可能性があります。この場合にはパソコン内のDNSキャッシュをクリアした上で、ローカルIPを再取得することで解決します。
Windows10では「スタート」を右クリックして「PowerShell(管理者)」を開きます。Windows11では、「スタート」を右クリックして「ターミナル(管理者)」を開きます。デバイスの変更を求められたら許可をするとPowerShellもしくはターミナルが管理者権限で開きます。
PowerShellもしくはターミナルに次のコマンドを1行ずつ入力してます。1行入力するたびにEnterキーを押してください。
「ipconfig /flushdns」
「ipconfig /release」
「ipconfig /release6」
「ipconfig /renew」
これでDNSキャッシュのクリアとローカルIPの再取得ができました。
「デバイスまたはリソースが応答していません」は一つずつ確認して対処していこう!
この記事では、Windows10で「コンピュータは正しく構成されていますが、デバイスまたはリソースが応答していません」のエラーが表示される場合の原因と対処法についてお伝えしました。
いくつかある原因のどれが問題なのか、わからない場合もあるでしょう。1つずつ対処して見て、改善するか確認して下さい。