2019年04月23日更新
Windows7 ProfessionalのメリットとHome Premiumとの機能の違いを解説!
Windows7 ProfessionalのメリットとHome Premiumとの機能の違いを解説します。ProfessionalとHome Premiumの機能の違いを認識すれば、Windows7 Professionalの機能の優位性を理解できます。
目次
- 1Windows7 ProfessionalとHome Premiumとの機能の違い
- ・Windows7 ProfessionalとHome Premiumの比較表
- ・Windows7 Professionalを選ぶメリット
- ・Windows7 Professionalは32bitより64bitがおすすめ!
- 2Windows7 Professionalにアップグレードする方法
- ・Windows7 Professionalのアップグレードにかかる費用
- 3Windows7 Professionalのサポート期限は?
- ・CPUの世代によって期限が違うので注意!
- 4Windows7 Professionalを使おう!
Windows7 ProfessionalとHome Premiumとの機能の違い
今回はWindows7 ProfessionalとHome Premiumとの機能の違いについて解説します。
Windows7 ProfessionalとHome Premiumの比較表
Windows7 ProfessionaとHome Premium、両者のネーミングを見るとどちらも上位バージョンであるような印象ですが、両者の機能の違いを明確に示すために、以下に機能の違いを比較表にしました。
要項 | Professional | Home Premium |
---|---|---|
バックアップ機能 | 〇 | x |
Windows XP Mode | 〇 | x |
Active Directory参加機能 | 〇 | x |
リモート・デスクトップ機能 | 〇 | x |
実装可能最大メモリ | 64bit → 192Gバイト 32bit → 4Gバイト |
64bit → 16Gバイト 32bit → 4Gバイト |
Microsoftによる延長サポート期間 | 延長サポート:2020/01/14 まで (メインサポート:2015/01/13 終了) |
延長サポート:2020/01/14 まで (メインサポート:2015/01/13 終了) |
Windows7 Professionalを選ぶメリット
結論からいうと、Windows7 Home PremiumよりもWindows7 Professionalを選ぶ方がメリットがあります。メリットになる点はいくつかあります。
バックアップ機能
Windows7 Home PremiumよりもWindows7 Professionalが優れている点の1つとして「バックアップ機能」が挙げられます。
通常、バックアップ機能といえば、PC内のデータを外付けストレージもしくはクラウド上のストレージに複製して保存しておくことですが、Windows7 Professionalに備わっているバックアップ機能は「システムイメージ」としてPC内に保存しておく機能です。
「システムイメージ」で保存すると、各々のデータを保存するのではなくシステムの構造ごとデータを保存するので、復元する際もシステムの構造ごと一括で復元できます。
システムの不具合があったときに、通常のバックアップデータを保存している場合は、ハードウェアを初期化してOSを再インストールした後に、バックアップデータを復元するという手順をとりますが、「システムイメージ」でバックアップをとっている場合は、ハードウェアの初期化やOSの再インストールを抜きにして、以前のPC環境を復元できます。
ただし、「システムイメージ」のバックアップは1つ1つのファイルデータをこまめに保存するという用途には向いていないので、通常の外部ストレージを使ったデータのバックアップと両立させるのが適切なやり方です。
Windows XP Mode
Windows7 Home PremiumよりもWindows7 Professionalが優れている点として注目したいもう1つのメリットは「Windows XP Mode」です。
歴代Windows OSの中でも人気が高かったWindows XPですが、Windows7 Professionalでは仮想化環境(バーチャルPC)を利用してOS内にWindows XPの環境を用意できる機能があります。
この仮想化環境モードを「Windows XP Mode」といいます。「Windows XP Mode」はWindows7 Professionalの機能の1部なので、個別にライセンスは必要ありません。
Windows XPを長年利用してきたユーザーにとっては、OSをWindows7にアップグレードした後もWindows XP用のソフトやアプリケーションを利用できるので、「Windows XP Mode」は大変重宝する機能です。
ただし、「Windows XP Mode」は仮想化環境モードであるため、PCにとってはCPUやメモリに負担がかかるタスクになります。「Windows XP Mode」の活用を考えるのであれば、それに見合った十分なマシンスペックを用意するべきです。
暗号化機能
また、Windows7 Professionalでは従来のWindows XPなどと同様に暗号化ファイルシステム(EFS)を利用できます。
暗号化ファイルシステム(EFS)とは、セキュリティチップによってファイルを暗号管理するシステムで、シークレットファイルを管理する際に有効な機能です。本人以外のユーザーアカウントでアクセスすると、拒否メッセージが表示され復号化できないようになります。
セキュリティチップによって各々のユーザーアカウントに対して固有のキーが設定されており、キーが合うことで暗号化されたファイルを復元できるようになっています。暗号化ファイルシステム(EFS)の設定はそれぞれのファイルの「プロパティ」から行えます。
Active Directoryの参加
Windows7 Professionalのシステム的なメリットとしてActive Directoryへの参加権利があります。Active DirectoryとはWindowsがインストールされたローカルネットワークサーバーで設定される、「ドメイン」と呼ばれるユーザーアカウントやグループポリシーの管理体制のことです。
このActive Directoryによってグループ内のローカルネットワークの秩序が管理されるため、Active Directoryへ参加できるとローカルネットワークルールの維持管理ができます。
Windows7 Professionalは32bitより64bitがおすすめ!
Windows7 Professionalを選ぶ際は、32bitよりも64bitがおすすめです。32bit では実装できるメモリ容量が最大4Gバイトまでとなっており、現在のPC環境上、やや物足りない印象です。64bitの場合は実装できるメモリ容量は最大192Gバイトまで利用可能なので、今後進化していくPC環境・技術に鑑みると64bitのバージョンを選択する方が得策です。
Windows7 Professionalにアップグレードする方法
次に、Windows7 Professionalにアップグレードする方法について解説します。
Windows7 Professionalのアップグレードにかかる費用
使用しているWindows7のバージョンがHome Premiumの場合は、以前まで「Windows AnyTime Upgrade」を使ってProfessionalにアップグレードできました。
「Windows AnyTime Upgrade」はMicrosoft社が提供していたアップグレードサービスで、コストは1万円程度で済みました。しかし、2017年8月にサービス提供が終了しており、現在は利用できません。
AmazonでWindows7 Professionalアップグレード用のパッケージが販売されていますが、コストは5万円程度で割高になっています。
Windows10へのアップグレード
Windows7は、Microsoftによる延長サポート期間が2020年1月14日までとなっており、Microsoft社はWindows10へのアップグレードを促している印象です。
Windows7のWindows10への無料アップグレード期間は2016年7月までとなっていましたが、これはWindows Updateを利用したアップグレードサービスに限った期間なので、個人でMicrosoftの公式サイトからアップグレードツールをダウンロードすれば、現在でも無料でWindows7をWindows10へアップグレードできます。
Windows7 Professionalのサポート期限は?
前述の通り、Windows7のMicrosoft社による延長サポート期間は2020年1月14日までとなっていますが、PCに内蔵されているCPUの世代によって、若干条件が変わるようです。以下、注意点についてまとめました。
CPUの世代によって期限が違うので注意!
Intel CPUのうち、「Skylake」以降の世代のCPUを内蔵したPCに関しては、Windows 7 Professinalのサポートは2018年7月17日までとなっています。その理由は、現在旧世代OSとなるWindows 7 Professinalのシステムが「Skylake」のアーキテクチャーに対応しきれないためのようです。
Haswell以前のCPUであれば、2020年1月14日までWindows7の延長サポートは有効です。
Windows7 Professionalを使おう!
Windows7ユーザーはProfessionalバージョンを利用しましょう。Home PremiumバージョンとProfessionalバージョンの違いを良く認識して、メリットが大きいProfessionalバージョンを有効活用しましょう。
Professionalバージョンを利用するメリットは実用的な項目ばかりです。Windows XPを以前利用していたユーザーは特にProfessionalバージョンを利用する価値はあります。