2019年06月20日更新
Windows10のダウングレード方法!Windows7/8.1にバージョンを戻すには?
Windows7や8.1からWindows10にアップグレードしても、ダウングレードして元に戻す方法があります。Windows10のバージョンをダウングレードさせて元に戻す方法について、Microsoftが期間などについてこの記事では詳しく解説します。
目次
- 1Windows10をダウングレードすることが可能
- 2Windows10をWindows7/8.1にダウングレードするメリットとデメリット
- ・メリットとは
- ・デメリットとは?
- 3Windows10からダウングレードできる条件とは?
- ・アップグレードして10日以内なら戻すことができる
- ・Microsoftが認めたダウングレード権はProのみ
- 4Windows10の設定からダウングレードする方法
- ・アップグレードして10日以内のPCのみ
- ・ダウングレードする方法
- 5Windows10をインストールメディアを使ってダウングレードする方法
- ・事前準備
- ・ダウングレードする方法
- 6Windows10のダウングレードはサポート期限に要注意!
Windows10をダウングレードすることが可能
Windows7のサポート期間も1年を切りました。Windows7やWindows8.1からWindows Update経由でのWindows10へのアップグレード期間は終わってしまいましたが、現在でもWindows10へ無償でアップグレードすることは可能です。
しかし、Windows7やWindows8.1で使っているPCはWindows10として新しく発売されるPCと比べてスペックが低いものが多いためなのか、Windows10へアップグレードしたことで、PCがフリーズしやすくなった、うまく使えなくなった、という声も頻発しているのが実情です。
Windows10へアップグレードしたPCをWindows7や8.1へダウングレードすることがMicrosoft公式の方法でできます。この記事ではWindows10へアップグレードしたWindows7や8.1だったPCをダウングレードする方法について詳しく見ていきましょう。
Windows10をWindows7/8.1にダウングレードするメリットとデメリット
Windows10のPCをWindows7やWindows8.1にダウングレードすることにはメリットとデメリットがあります。Windows10にアップグレードしたPCをダウングレードする前に、まずはWindows10をダウングレードすることのメリットとデメリットをよく考えてから決断しましょう。
メリットとは
Windows10をダウングレードするメリットにはどんなものがあるのでしょうか。
使い慣れたPC環境
Windows10をダウングレードするメリットというのは、使い慣れたPC環境にすることができる、という点があります。Windows10とWindows7ではスタートメニューが大きく違い、使い始めた時に多くの人が戸惑ってしまいます。
タブレットなどのタッチパネルを利用することを前提で作られているWindows10では、タッチパネルに対応していないWindows7だったPCでは使い勝手があまり良くない、という問題もあります。
Windows10から使いなれたWindows7やWindows8.1へダウングレードすることで、使い慣れた環境を維持できるというメリットがあります。
PC修理店にはダウングレードしたいという相談が殺到
サポート期限が迫っているにもかかわらず、PCの修理店にはWindows10へアップグレードしたPCをWindows7へダウングレードしたいという相談が殺到しているとのことです。
ダウングレードしたいという理由は、Windows7よりも使いにくいという声の他に、仕事で使っている会社のPCを勝手にアップグレードしたら怒られてしまった、という人もいるようです。
社内で管理しているPCはネットワークの設定やプリンタなどの周辺機器の設定などもあることから、一斉にアップグレードする必要があります。そんな中で1人だけ勝手にアップグレードしてしまうのはまずいことでしょう。
修理店にダウングレードの方法を相談しなくても、ダウングレードは自分でできるのでぜひやってみましょう。
デメリットとは?
Windows10をダウングレードすることにはデメリットもあります。どんなデメリットがあるのでしょうか。
Windows7はサポート終了間近
PCをネットワークにつないで使っていると、どうしてもウイルスやマルウエアといった悪意のあるプログラムの侵入の危険性があります。セキュリティソフトは当然PCに入れていることでしょうが、セキュリティソフトと合わせて必要なものが、MicrosoftによるOSのセキュリティ更新プログラムです。
Microsoftでは定期的にWindows Updateによってセキュリティ更新プログラムを配布していますが、Windows10のMicrosoftによるサポートが2020年1月14日に終了することが決まっています。その後は法人向けのPCでは有償での更新プログラムの提供が続きますが、個人用のPCではMicrosoftによるサポートが一切なくなってしまいます。
それに伴って、セキュリティソフトなどのMicrosoft以外のWindows7向けのソフトのサポートも終了します。サポート終了後にWindows7を使い続けることは、セキュリティ上の危険にさらされ続けてしまいます。
Windows10の最新バージョンの機能が使えない
Windows10にはWindows7や8.1にはない新しいバージョンの機能がいろいろと搭載されています。例えば高速起動やOneDriveの標準搭載、IEに変わる新バージョンのブラウザのMicrosoft Edgeなどです。Windows10からダウングレードすることでこれらの最新バージョンの機能が使えなくなる、というのはデメリットといえるでしょう。
Windows10からダウングレードできる条件とは?
Windows10からWindows7や8.1にアップグレードしたPCのすべてを、元のOSにWindows10から戻すことができるわけではありません。Windows10から戻すことができるPCには次のような条件があります。
アップグレードして10日以内なら戻すことができる
Windows10からダウングレードして、Windows7や8.1に戻すことは、アップグレードしてから10日以内ならすべてのPCでできます。試しにWindows10にアップグレードしてみてから、使い勝手が悪ければダウングレードして、元のOSに戻す人もいます。
Microsoftが認めたダウングレード権はProのみ
アップグレードから10日過ぎてしまったPCのダウングレード権というのは、MicrosoftはProのみ認めています。Windows7や8.1、Windows10にはHomeエディションとProエディションがあります。またWindows10にはProから変更できるWindows10Sモードもあります。
Windows10へアップグレードするときには、HomeエディションからProエディションへ変更することはできません。HomeエディションはWindows10のHomeエディションへ、ProエディションはWindows10のProエディションへアップグレードします。その上でWindows10のProエディションからSモードに変更する人もいます。
HomeエディションとSモードではMicrosoftはダウングレード権を認めていません。Homeエディションを使っている人は10日以内のダウングレード期限でダウングレードしなければダウングレードできなくなります。
Windows10 ProからSモードに変更した場合には、Proに戻すことはできるので、一度Proに戻したうえでダウングレードすることはできます。
Windows10の設定からダウングレードする方法
Windows10からWindows7か8.1にダウングレードする方法についてみていきましょう。まずはWindows10の設定からダウングレードする方法です。
アップグレードして10日以内のPCのみ
Windows10の設定からダウングレードする方法は、Windows10にアップグレードしてから10日以内のPCでできる方法です。他の方法に比べたらとても簡単な方法ですが、Windows10にアップグレードしてから10日を過ぎたPCではできないので注意しましょう。
ダウングレードする方法
Windows10の設定からダウングレードしてOSのバージョンを戻す方法です。まずはWindows10のスタートボタンから歯車マークの「設定」をクリックします。
「更新とセキュリティ」をクリックします。
「回復」と進みます。Windows10を元のバージョンに戻すことができる場合には、赤い枠で囲った部分に「Windows7に戻す」「Windows8.1に戻す」という表示があります。回復できるときには開始ボタンも表示されるので、「開始」をクリックするとOSのバージョンを戻すのが始まります。
Windows10をインストールメディアを使ってダウングレードする方法
Windows10のProエディションでOSのバージョンをアップグレードしてから10日過ぎてしまったPCを、Microsoftが認めているダウングレード権を使ってダウンロードする方法は次の通りです。Windows10の設定からダウングレードする方法よりもややこしいので、一つ一つ確認しながら進めていきましょう。
事前準備
Windows10から前のバージョンにダウングレードするためには、事前に準備しなくてはいけないことがあります。まずは準備するべきことを確認してみましょう。
インストールメディアとプロダクトキーを用意
Microsoftが認めたダウングレード権を使ってWindows10から戻すOSのバージョンのWindows7やWindows8.1のインストールメディアとプロダクトキーは自分で用意する必要があります。Windows7やWindows8.1のPCを購入した時についてきたインストール用メディアや、事前に作成しておいた回復用のバックアップメディアを用意しておきましょう。
またダウングレードできるPCはMicrosoftが認証している正規版のOSのみとなります。Microsoftの認証を確認するためには、プロダクトキーが必要です。インストールメディアなどに記載されいているはずなので、確認しておきましょう。
Windows7用のデバイスドライバを用意
Windows10へアップグレードするときには、周辺機器を使うためのデバイスドライバもすべてWindows10向けのものに更新されてしまいます。OSをダウングレードするときには、デバイスドライバまでダウングレードされないこともあるので、事前にWindows7向けのデバイスドライバを用意しておきましょう。
PCに搭載されているグラフィックボードなどのデバイスドライバはPCのメーカーから、その他の周辺機器のデバイスドライバは周辺機器のメーカーから、それぞれホームページからダウンローできます。ダウングレードする前にダウンロードして、USBメモリなどに保存しておきましょう。
データのバックアップは必須
Windows10の設定から10日以内にダウングレードする方法と違い、こちらのダウングレードする方法はクリーンインストールになります。Cドライブに書き込まれているデータは全ていったんすべて消去してから、Windows7や8.1のOSを書き込むことになります。データのバックアップは必ず取っておきましょう。
Cドライブでなくても、PCの内部ストレージにバックアップした場合、何らかの原因でバックアップが消えてしまうことがあります。必ず外付けHDDなどのPCの外部にバックアップを取るようにしましょう。
ダウングレードする方法
ダウングレードする方法は、Windows10のPCにダウングレードするOSのインストールメディアが書き込まれたメディアをPCの光学ドライブへ挿入します。電源が入っていないと光学ディスクを挿入できない場合には、インストールメディアを挿入してからいったんPCの電源を切ります。
インストールメディアを挿入した状態でPCの電源を入れると、メーカーのロゴが表示された後で起動ストレージを選択する画面になります。光学ドライブを選択してEnterキーを押します。するとOSをインストールするストレージを選択する画面で「UEFI」が付いたものと付いていないものを選択できます。「UEFI」を選択してEnterキーを選びます。
すると自動的にOSのインストールが始まります。言語や入力方式などを選択してから「次へ」を押すと「今すぐインストール」と出てくるので、こちらを押します。Microsoftのライセンス条項への同意を求められます。
「同意します」を選択して「次へ」をクリックして「新規インストール(カスタム)」を選びます。「ディスク0未割り当て領域」を選択して「次へ」をクリックすると、OSのダウングレードが始まります。
何度か再起動を繰り返しながらインストールが進み、セットアップ画面が表示されます。特にこだわりがなければ「推奨設定を使用します」を選択して設定を進めると、ダウングレードが完了します。
Windows10のダウングレードはサポート期限に要注意!
Windows10をダウングレードする方法についてみてきました。Windows7のサポート期限が迫る中、アップグレードを急ぐ人も少なくありません。しかし、Windows10へアップグレードしたことで感じる違和感がぬぐえない、という人はダウングレードしてみるのも1つの方法でしょう。
しかし、Windows7のサポート期限は後わずかしか残っていません。現在はライセンスキーがあるPCは無償でアップグレードできますが、サポート期限終了後にも無償でWindows7をWindows10へアップグレードできるとは限りません。ダウングレードするときには、メリットとデメリットをよく考えてから選ぶようにしましょう。