2020年11月23日更新
「対象のプリンシパル名が間違っています」Outlookで警告が出た時の対処法を解説!
Outlookで「対象のプリンシパル名が間違っています」という警告が出てしまった時には、メールの送受信で設定したSSL証明書に原因があります。この記事では「対象のプリンシパル名が間違っています」の警告が出た場合の対処法について詳しく解説します。
目次
Outlookで「対象のプリンシパル名が間違っています」とインターネットセキュリティ警告が出る原因とは?
PC用のメールソフトとしてのOutlookを使っている方の中には、ここ最近、「対象のプリンシパル名が間違っています」というインターネットセキュリティの警告が表示されるようになってしまったと困っていることがいるようです。
この記事では、「対象のプリンシパル名が間違っています」がOutlookで起こる原因と対処法について詳しくお伝えします。まずは「対象のプリンシパル名が間違っています」の原因を解説します。
メールの送受信の暗号化の設定がおかしいと出る
「対象のプリンシパル名が間違っています」というインターネットセキュリティの警告メッセージは、Outlookでメールの送受信は行った時に、表示されます。この時に、同時にメールの送受信の暗号化の設定がおかしい旨が表示されます。
接続サーバーとSSL証明書の設定サーバーに食い違いがある
メールの送受信を暗号化の設定がおかしいということは、メールで設定している送信と受信のそれぞれの接続サーバーの設定と、暗号化の証明であるSSLの証明書で設定しているサーバーに食い違いがあるということです。
Outlookで設定したSSL証明書で確認できないサーバーからメールが送受信されることによって、「対象のプリンシパル名が間違っています」の警告メッセージが表示されてしまいます。
Outlookで「対象のプリンシパル名が間違っています」と出たときの対処法
「対象のプリンシパル名が間違っています」の警告メッセージが表示される原因は、実際にOutlookでメールの送受信を行っているサーバーと、SSL証明書の内容に食い違いがある点です。この食い違いを修正してあげれば、「対象のプリンシパル名が間違っています」の警告メッセージは解決します。
警告メッセージからSSL証明書の内容を確認する
「対象のプリンシパル名が間違っています」の警告メッセージが表示されたら、まずはSSL証明書に記載されている内容は確認しましょう。警告メッセージの中に「証明書の表示」というリンクかボタンが必ずあります。こちらをクリックします。証明書の「発行元」を確認して、メモ帳などに控えておきます。
Outlookのアカウント情報を修正する
SSL証明書の内容が確認出来たら、今度はOutlookのアカウントの修正を行います。Outlookを開いて「ファイル」>「情報」>「アカウント設定」と開きます。するとOutlookに登録してあるメールアカウントが一覧で表示されます。「対象のプリンシパル名が間違っています」の警告が表示されるアカウントを選択します。
「受信メールサーバー」と「送信メールサーバー」に表示されているサーバーのドメインを確認します。独自ドメインを設定してある場合、自分で取得したドメイン名を入力している可能性があります。
こちらを、先ほどSSL証明書で確認した「発行元」のドメインに書き換えます。書き換えたら「次へ」をクリックして「完了」を押せばアカウント情報の修正が完了します。
「暗号化なし」に設定するのはおすすめしない
「対象のプリンシパル名が間違っています」のエラーを表示させないようにするするための方法には、アカウント情報を修正する他に、メールの送受信を暗号化せずに行うという方法もあります。
しばらく前までは、メールの送受信を暗号化されていないのが一般的でした。しかし、現在ではインターネットのセキュリティを強化するために、すべての通信を暗号化することが標準仕様になりつつあります。
暗号化しないように設定することもできますが、暗号化しなければメールの内容を簡単に読み取られてしまう恐れがあります。暗号化しないという設定には絶対にしないように気をつけましょう。
「対象のプリンシパル名が間違っています」の原因となる接続サーバーとSSL証明書の仕組みについて
ここまでの対応法で、「対象のプリンシパル名が間違っています」と表示された場合の修正方法は理解していただけたでしょう。しかし、どうしてこの修正方法が効果的なのか、よくわからないという方もいるかもしれません。
「対象のプリンシパル名が間違っています」の警告が表示されてしまう原因にもなる接続サーバーと、SSL証明書の仕組みについて詳しく解説します。
接続サーバーについて
メールの送受信をするためには、メールの受信用と送信用の接続サーバーを設定します。接続サーバーを設定するということは、SMTP、POP3、IMAPの3つを設定しています。それぞれの設定がどのような役割を果たしているのかお伝えします。
SMTP
SMTPは「Simple Mail Transfer Protocol(シンプル・メール・トランスファー・プロトコル)」の略で、送信者から送信されたメールを受信者のメールサーバーまで送り届ける役割があります。SMTPは、パソコンでもスマホでも、メールの送受信を行うデバイスでは、必ず設定されています。
POP3
POP3のPOPは「Post Office Protocol(ポスト・オフィス・プロトコル)」の略で、メールを受信するためのサーバーです。POP2やPOP4もありますが、通常使われているのはPOP3です。
POP3サーバーでは受信したメールをいったん保存して、受信者がメールを確認した時にPCへダウンロードします。PCへのダウンロード後にはメールはPOP3サーバーからは削除されます。POP3サーバーはPCでよく使われます。
IMAP
IMAPは「Internet Message Access Protocol(インターネット・メッセージ・アクセス・プロトコル)」の略です。POP3と同じように、送信されたメールを受信するためのサーバーです。こちらはスマホのメールアプリや、Webメールで採用されています。
POP3との最大の違いは、IMAPではサーバー上のメールを閲覧するという点です。PCやスマホにダウンロードしても、受信者がMail削除の操作をしなければサーバー上から削除されません。
PCやスマホなどデバイスを変更しても、同じメールを閲覧できます。PCの様に大容量のストレージを持たないスマホではIMAPが使われています。
SSL証明書が補償する内容について
次にSSL証明書ではどのようなことを証明しているのか詳しく解説します。
サイトの実在証明
SSL証明書で証明しているのは、インターネット上のサイトやメールの送信者が実在していることです。実在している人が、インターネット上のサイトやメールの送信を行っているのは当たり前だと、不自然に思う方もいることでしょう。
しかし、信頼できる機関によって証明された人や機関が運営しているという証明がないサイトやドメインは、悪意を持った人や組織が運営している可能性が高くなります。
SSL証明書を発行されているということは、世界的に信頼されているインターネットセキュリティに関する認証機関がそのサイトやドメイン運営者を審査して、証明書を発行しているということです。
そのサイトやドメインの運営者はセキュリティ面で信頼できる人や組織だということが証明されているということです。
SSL暗号化通信
また、SSL証明書が発行されているということは、インターネット上でそのサイトやドメインで通信されている情報が暗号化されていることが証明されるということです。
インターネット上の通信は、暗号化されていなければ、少し知識のあるハッカーなら簡単に情報を盗み読みできてしまいます。個人情報や企業の機密などの送受信を行うことも多いメールでは、今やセキュリティを考えて通信を暗号化することは常識になっています。
メールやインターネットサイトでの、サーバーとの間の通信を暗号化して、個人情報が第三者に盗み取られないようにするための、暗号化の対策が施されていることの証明書がSSL証明書です。
「対象のプリンシパル名が間違っています」は早急に修正しよう!
この記事では、Outlookで「対象のプリンシパル名が間違っています」と表示されてしまう場合の原因と対処法について解説しました。「対象のプリンシパル名が間違っています」と表示されても、SSL証明書が発行されているのであれば、セキュリティ面での問題はあまりないかもしれません。
しかし、メールを送受信するときにその都度表示されるようであれば、送受信の手間が面倒くさいことになります。簡単に修正できるので、ぜひ早急に修正してしまいましょう。