2019年04月08日更新
Windows10の標準メールソフトは使いにくい?メールアプリの設定方法を解説!
Windows10に標準インストールされているメールソフトがとても使いにくいと言われています。そこで今日はWindows10の標準メールソフトと主流のメールソフトとの違いやどうして使いにくいのか、Windows10のメールソフトの設定方法などを解説します。
目次
- 1Windows10の標準メールソフトは使いにくい!
- ・メールの受信振り分け機能がない
- ・セキュリティ面の細かい設定ができない
- ・メールの削除がしにくい
- ・添付ファイルが開きにくい
- 2Windows10の標準メールソフトの設定方法と使い方
- ・設定手順
- ・使い方
- ・Windows10の標準メールソフトを使うときの注意点
- 3Windows10の標準メールソフトで他のメールアプリを利用する方法
- ・対応しているメールアプリ
- ・アカウントを追加する方法
- 4Windows10で使うおすすめメーラーは?
- ・Microsoftが提供する「Outlook」
- ・Mozillaが提供する「Thunderbird」
- 5Windows10の標準メールソフトをうまく利用しよう!
Windows10の標準メールソフトは使いにくい!
Windows10の標準メールソフトに関しての口コミは、シンプルで良いという意見よりも、使いにくい・設定の仕方がよく分からないという意見が圧倒的です。そこでまずはWindows10の標準メールが使いにくいと言われる理由を見ていきましょう。
メールの受信振り分け機能がない
メールの受信振り分け機能とは、フォルダとメールアドレスを指定しておき、指定のメールアドレスからメールを受信した際に自動で指定したフォルダへ振り分ける機能のことです。メーラーとしては基本的な機能で、仕事などで大量のメールを扱う人にとってはとても大事な機能です。その振り分け機能がWindows10の標準メールにはありません。
Windows10の標準メールでは、初心者にも使いやすいシンプルな設計という名目のもと、メール機能は最小限にとどめられています。とはいえ、受信メールの振り分け機能がないのは大多数が使いにくいメーラーだと感じざるを得ません。
セキュリティ面の細かい設定ができない
Windows10のセキュリティに関わる設定は①送信サーバーの承認を必要とさせる②メールの送信に同じユーザー名とパスワードを使う③受信メールにSSLを使う④送信メールにSSLを使う、の4つのみです。会社などでセキュリティを理由にポート番号を変えている場合はWindows10 の標準メールでは対応していないため、Windows10のメールの利用自体を諦めるしかありません。
また、今回Windows10の標準メールに関してメールの送信・受信ができないといったトラブルの対処法は詳しくはお話ししませんが、Windows10 の標準メールで送信・受信エラーが出た際に、パソコンにインストール設定しているセキュリティソフトのセキュリティレベルを下げるという対処法があります。この対処法もセキュリティ面に関しての不安材料となっています。
メールの削除がしにくい
Windows10標準メールの削除アイコンは2つあります。1つは、メール掲題の横、もう1つは右上です。
ですがメール掲題の横の削除マークはポインタをあてないと表示されません。
また、右上の削除アイコンは標準メールを全画面表示くらいまで広げないと画面に表示されず、表示されていない場合は、アクションボタン「・・・」に格納されているため、1つのアクションで削除までたどり着けません。
添付ファイルが開きにくい
2017年2月の時点では、添付ファイルをいちいちMicrosoft Edgeで開こうとするため、それを回避させるために一旦添付ファイルを保存する必要があり、不便だという口コミが見受けられますが、2019年4月7日現在、添付ファイルを開く際にEdgeで開こうとする動作は見受けられません。
ですが、PDFファイルや画像ファイルの貼付はクリップマークが表示されますが、エクセルファイルなどが添付されている場合、クリップマークが表示されないため、受信メールの中身を確認するまで添付ファイルの有無の確認ができません。(Windows10メールバージョン16005.11425.20190.0)
emlファイルが開けない
emlファイルとは、Microsoft社が開発したOutlook・Outlook Express向けのファイルフォーマットで、Microsoft社以外のほとんどのメーラーがこのemlファイルをサポートしています。ところが、同じMicrosoft社が提供するWindows10の標準メールがこのemlファイルをサポートしていないという、なんとも不可解な設計になっています。
Outlookではメールを添付ファイルとして送信・受信することができますが、Windows10の標準メールではまずこの添付ファイルとして送信されてきたemlファイルを開くことも、保存もできません。つまり、Windows10標準メール単体ではemlファイルをどうすることもできないため、Microsoftストアーから「EML Reader」をダウンロードするなど、専用ソフトを使う必要があります。
これはOutlookをメインに使ってきたユーザーにとってはWindows10のメールアプリはとても使いにくいメーラーだとしか言いようがありません。
Windows10の標準メールソフトの設定方法と使い方
Windows10の標準メールソフトが使いにくいと言われる根拠を挙げてきましたが、使いにくい前に、設定が分からないという口コミも多くあります。使いにくいかどうかは人それぞれですので、設定が分からない人のためにWindows10標準メールの設定方法と使い方を紹介します。
設定手順
Windows10のメールアプリ(標準メール)はすでに使用しているアカウントをWindows10メールアプリに登録し利用するもので、新規にアカウントを作成しません。ですので、Windows10メールアプリの設定には普段使っているメールアドレスとパスワードを入力します。これをWindows10メールアプリでは「アカウントの追加」と呼びます。
アカウントの追加
「Windowsマーク」のスタートボタンをクリックし、Windows標準メールを開きます。
「+アカウントの追加」をクリックします。
アカウントの選択をします。Outlook.com、Exchange、Google、iCloudは設定がプリセットされていますが、その他のアカウントと詳細セットアップは設定がプリセットされていません。実は、「その他のアカウント」はPOPとIMAPのアカウント追加が可能となっていますが、この「その他のアカウント」から登録を行うと送信または受信でエラーが発生する事例が多発しています。
プリセットされていないメールアカウントを追加登録する際は、すべて「詳細セットアップ」から設定を行った方がやり直す必要がないのでおすすめです。今回はプリセットされていないメールアカウントの登録方法を紹介します。
「インターネットメール」をクリックします。
アカウントの詳細を登録してきます。まずはWindows10標準メールを利用したいメールアドレス、ユーザー名、パスワード、アカウント名を登録します。(まだ登録は続きます。)
続いてメールを送信する際に表示させる名前(「メールの送信者名」「差出人名」)を入力します。(まだ終わりではありません。下に続きます。)
受信・送信メールサーバーの設定
受信メールサーバーはメーラーによって違います。アカウントの種類を選び、送信メールサーバーを入力します。送信メールサーバーもメーラーによって違います。受信・送信メールサーバーは、例えば光ネットを使用している場合には、通知書に記載されていますので確認しましょう。
続いてセキュリティ面に関しての4つの項目です。「受信メールにSSLを使う」と「送信メールにSSLを使う」は✔を外します。これで詳細セットアップの入力は終わりですので「サインイン」をクリックします。
「完了」をクリックするとウインドウが閉じます。「アカウントが正しくセットアップされました」とありますが、入力が漏れなく完了していると言うだけです。次に説明する「使い方」でテストメールを送受信し、セットアップが本当に完了しているか確認しましょう。
使い方
アカウント追加が正しく行われているかの確認も含め、Windows10の標準メールの使い方の説明に移ります。
同期をする
毎回行う必要はありませんが、アカウント追加後には「同期」を行い正しく送受信メールが表示されるか確認します。同期後に、スマホなどからテストメールを送信し、間違いなく受信できるか、また返信したメールをスマホでちゃんと受け取れるかの確認を行いましょう。
Windows10の標準メールソフトを使うときの注意点
Windows10の標準メールを使用する際の注意点を2つ挙げます。
削除すると他のメールアプリも同期され削除される
Windows10 の標準メールはサーバーからメールを受け取る(ダウンロード)のではありません。受信メールサーバーと同期をするソフトです。そのためWindows10の標準メールで削除したメールは受信メールサーバーのメールを削除したこととなり、他のメールアプリでも同期されて削除されています。
容量を越えると自動削除またはパンクする
古いメールを沢山そのまま保存していたり毎日大量にメールを送受信している場合、サーバーのメールボックスが一杯になってしまいます。そうすると新たにメールを受信できなくなりますので、サーバーを満タンにしないためにもこまめな削除が必要です。
Windows10の標準メールソフトで他のメールアプリを利用する方法
Windows10の標準メールでは、MicrosoftのOutlook以外のメールアプリも一元管理ができるようになっています。
対応しているメールアプリ
Windows10の標準メールで対応しているメールアプリはOutlool.com、Microsoft Exchange、GoogleのGmail、Yahoo!、iCloud、その他POPIMAPとなっています。
Outlook.com
Outlook.comはMicrosoft社が運営しているフリーのWebメールサービスで、Hotmeilの後継サービスです。メール以外にカレンダーや連絡先、タスクの管理ができるのでビジネスでも使用されています。
Windows10のメールにOutlookアプリのアカウントを追加すると、上のようにアカウントの下に「Outlook」とメールアドレスが表示されます。
Exchange
ExchangeメールアプリはMicrosoft社が提供する有料の法人向けメールサービスです。仕事で必要な予定表機能や、ドキュメントの共同作業など仕事の効率を図った機能が充実しているメールサービスです。
Windows10の標準メールにExchangeのアカウントを追加することはもちろん可能ですが、少し手間がかかります。アカウント追加の手順は後ほど「アカウントを追加する方法」で詳しく説明します。
Googleの機能の進化は著しく、GoogleのメールアプリGmailは最近ではビジネスにメインで使用している人も沢山います。GoogleのGmailもWindows10の標準メールで管理が可能です。
iCloud
iCloudはApple社製に組み込まれているデバイスですが、Windows用iCloudも用意されており、iPhoneを使用しながらWindows10でも写真やデオ、メール、カレンダー、ファイルなどの確認が可能です。
その他のアカウント(POP、IMAP)
Windows10の標準メールソフトには、BIGLOBEメールやdocomoメールのアカウントを登録することもきでます。ただし、それぞれのプロバイダに規定が設定されている場合がありますので事前の確認が必要です。例えばBIGLOBEメールをWindows10のメールにアカウント登録したい場合は、「BIGLOBE接続コース」を契約している場合に限られます。
アカウントを追加する方法
「Windows10の標準メールソフトの設定方法と使い方>設定手順>アカウントの追加」で説明した方法と同じ手順をふみますが、例としてExchangeアプリのアカウントをWindows10 のメールソフトに追加する方法を紹介します。
「+アカウントの追加」をクリックしてからからExchangeを選択します。
使用しているメールアドレスを入力して「次へ」をクリックします。
続いてパスワードを入力して「サインイン」をクリックします。
「情報を確認してからやり直してください。」とあたかも入力ミスがあったような文章が表示され、ユーザー名の入力がリクエストされます。これは入力が正しくても「やり直し」の表示されますので、メールアドレスを入力して「サインイン」をクリックします。
「問題が発生しました」とエラーが表示されますが、慌てる必要はありません。入力が正しいのに、エラー扱いにされますので、ここで「再試行」をクリックしてはいけません。「詳細」をクリックします。
かなり遠回りの末、ようやくサーバー入力画面が現れました。ユーザー名はメールアカウント、サーバーはホスト名、アカウント名はメールアドレスを入力し、「サインイン」をクリックします。
「すべて完了しました。正常にセットアップされました。」と表示されますが、Windows10でセットアップの確認は行われていません。必ず自分でテストメールを送信し、Windows10 の標準メールでちゃんと受信できるか、また、Windows10 の標準メールから返信できるか確認しましょう。
Windows10で使うおすすめメーラーは?
普段大量のメールを処理する人たちにとってはWindows10の標準メールは役不足なのは否めません。そこで、Windows10で使うのにおすすめのメーラーを紹介します。
Microsoftが提供する「Outlook」
仕事に欠かせないメール、MicrosoftのOutlookは会社で使用されているメーラーのトップです。なぜ会社で人気のメーラーかというと、まず挙げられるのが多くのセキュリティ対策ソフトがOutlookに対応していることです。そしてOutlookアプリはデータファイルがpsd形式としてドキュメントフォルダに保存されます。そのため簡単にバックアップをとることができます。
機能としてはフォルダ分け機能やリマインド機能はもちろん、カレンダーと連携しスケジュール管理が簡単にできることも人気でおすすめの理由の一つです。
Mozillaが提供する「Thunderbird」
Outlookと並んで人気のメーラーがMozillaの「Thunderbird」です。最初のメールアカウントの設定が簡単に完了し、差出人をワンクリックでアドレス帳に登録できる機能や、送信しようとしているメールの本文に「添付」という単語があると、添付忘れがないか確認してくれたりと効率的にメール作業が行える機能が備わっています。
また、このメーラーThunderbirdの最大の魅力が、機能をアドオンできることにあります。これでより自分好みにカスタマイズすることができます。
Windows10の標準メールソフトをうまく利用しよう!
Windows10の標準メールは普段大量のメール作業を行っている人にとっては、他のメーラーに比べて機能が足りずに使いにくいと感じてしまうソフトです。ですが、複雑な機能は必要ないという人にとっては、シンプルなWindows10のメールソフトは最適といえます。自分の目的に合わせてメールソフトを使いこなしていきましょう。