2024年04月04日更新
iPhoneのネットワーク利用制限を確認!製造番号で白ロム・赤ロムを判定する方法を解説!
iPhoneを中古で購入する時に、ネットワークの利用制限がかかっている「赤ロム」と呼ばれる機種を買ってしまうリスクがあります。今回は、白ロム・赤ロムの違いや、iPhoneの製造番号からネットワークの利用制限判定を確認する方法をまとめました。
目次
ネットワーク利用制限とは?制限されるとどうなる?
科学技術の進歩に伴い、私たちの生活は便利になりました。しかしその一方で、不正に取得した携帯電話を用いて、他人に成りすましたり振り込め詐欺を行ったりする科学的犯罪が増えていることが問題視されています。
そこで携帯電話のキャリアは、スマホの不正利用を防ぐために「ネットワークの利用制限」を実施するようになりました。
ネットワークの利用制限とは、各キャリアが特定のスマホに対して自社の通信サービスを利用できなくする措置のことを指します。ネットワークの利用制限をかけられたスマホでは、以下の機能を使用できなくなります。
- 電話
- SMS
- モバイルデータ通信によるインターネットの閲覧やアプリの利用
報道発表資料 : 不正入手された携帯電話機に対するネットワーク利用制限の開始について | お知らせ | NTTドコモ http://bit.ly/3ky17O#docomo
— 弘味 Bookmark (@mrshiromibm) October 1, 2009
ネットワークの利用制限が行われても音声通話や一部のモバイルデータ通信機能を継続使用できる携帯キャリアもありますが、基本的にはスマホの機能の大半が損なわれると解釈できます。
ネットワークの利用制限は、スマホを中古で購入する方にとって非常に重要な問題です。型落ちした中古スマートフォンには市場価格より安く購入できるメリットがあり、非常に魅力的です。しかし、いざ購入した時にそのスマホがネットワークの利用制限をかけられている機種だったら面倒なことになります。
中古ショップやインターネットオークションサイト等で中古のスマホを購入するのは、それなりにリスクを伴う行為だということを認識しなければなりません。
白ロムとは
中古iPhone市場では、「白ロム」・「赤ロム」という用語がしばしば使われています。
白ロムとは、SIMが入っていない一般的な中古スマホのことです。キャリアと契約を交わして取得したSIMを自分で端末に取り付ければ、何の問題もなく継続使用できます。「電話番号を記録するROMが真っ白の状態」と形容されていることが、白ロムという名前の由来になっています。
赤ロムとは
一方、赤ロムとは、すでにネットワークの利用制限をかけられて販売キャリアの回線が利用できなくなっている中古スマホのことを指します。同じキャリアの別のSIMカードと取り換えても、その端末で通話や通信を行うことは基本的に出来ません。そのキャリアの回線を利用しているMVNOでも同様の現象が起こります。
ネットワークの利用制限をかけられると端末上に赤いアンテナマークが表示されることが、「赤ロム」という名前の由来になっています。
そうとは知らずに赤ロムの中古iPhoneを購入してしまうことはクジで「ハズレ」を引いてしまうようなものですが、赤ロムの中古iPhoneでも以下のような使い方は可能です。
- スタンドアロン端末としての使用
- Wi-Fiでのインターネット接続は可能
- SIMロックが解除されている中古スマホの場合は、他社キャリアのSIMを使えば問題ない
iPhoneでネットワーク利用制限がかかる原因
携帯キャリアは一人でも多くのユーザーに利用してもらうためにiPhoneを販売しているのですから、よほどのことがなければネットワークの利用制限をかけることはありません。iPhoneが赤ロム化してしまう原因として、主に以下の3つの理由が挙げられます。
- 窃盗や紛失物横領などの犯罪によって不正に取得されたiPhone
- 虚偽の個人情報によって不正に契約したiPhone
- 本体代金の分割払いを放棄したiPhone
メルカリでiPhone本体の出品に対して、コメント欄でいきなり盗品ですか?って質問してる奴いて草生えた
— 𝒫𝒶𝓃𝒶𝓅𝓅 (@pa7pu__) August 2, 2017
所有者が自分のiPhoneの紛失・盗難被害を携帯キャリアに届け出ると、その時点でそのiPhoneにネットワークの利用制限がかかるシステムになっています。したがって、ネットオークションサイト等で販売されている中古iPhoneに盗品が混じっていると、赤ロムiPhoneを掴まされることになります。
また、現時点では白ロムの中古iPhoneでも、ある日突然赤ロムに変わってしまう可能性があることに注意する必要があります。
例えばその中古iPhoneの前所有者が本体価格の分割払いを行っていた場合、自分が購入した後で分割払いを放棄したら、その時点で中古iPhoneが赤ロム化して現所有者である自分がとばっちりを食うことになります。
そしてiPhoneが一度赤ロムになったらアウト。どうあがいてもその中古iPhoneは、二度と白ロムには戻せません。(SIMフリーなら別キャリアとの契約は可能。)
iPhoneのネットワーク利用制限をチェックしよう
中古iPhoneを購入する際のネットワーク利用制限問題を回避するためには、以下の2つの点を心掛けることが大切です。
一つ目の赤ロムiPhone対策は、赤ロム保証のある中古ショップで購入することです。購入した中古iPhoneが赤ロムだった場合、または購入後に赤ロム化してしまった場合に、返金や交換に応じてくれる中古ショップが少なくありません。こうした保証が付いている中古iPhoneなら、安心して購入できます。
- ゲオ
- ソフマップ
- じゃんぱら
- イオシス
- ジャングル秋葉原
この間赤ロム食らったが、保証あるとこだったから購入時代金で全額返金になったし、同じ機種買い直したら前買ったときより15,000円ぐらい値下がりしててむしろラッキー感があったな
— 烏宮 (@miya50st) June 21, 2019
バッテリーも自分がヘビーユーザーだから買い直し品のほうがむしろ劣化してなかったし
もう一つの赤ロムiPhone対策は、端末を購入する前にキャリアのサイト上でネットワーク利用制限の有無をチェックすることです。IMEI(製造番号)を入力するだけで、そのiPhoneの白ロム・赤ロム判定を確認することが出来ます。
なお、ネット通販でも大手の販売店なら必ずサイト上にIMEI(製造番号)が記載されていますが、ヤフオクやメルカリのような個人取引サイトではIMEI(製造番号)が記載されていないことがあります。その場合は、購入前に必ず出品者に確認するようにしてください。
iPhoneの製造番号を確認する
iPhoneの15桁のIMEI(製造番号)は、SIMカードではなく本体ごとに割り振られています。SIMを抜き差ししても赤ロム判定が解除されないのはこのためです。
携帯キャリアの公式サイト上でネットワーク利用制限の有無をチェックするためには、まずそのiPhoneのIMEI(製造番号)を確認しましょう。表示されている場所は機種によって若干異なりますが、以下の手順に沿って調べればすぐに見つかるはずです。
設定
iPhoneのアプリでIMEI(製造番号)を確認したい時は、以下のいずれかの方法を実行してください。
- 設定アプリを開いて「一般」を選択し、「情報」をタップしてIMEIを確認する
- 電話アプリ上で「*#06#」と入力
本体
初代iPhone、iPhone 5、iPhone 5C、iPhone 5S、iPhone SE、iPhone 6、iPhone 6 Plusの場合、iPhone本体の裏面にIMEI(製造番号)が刻印されています。
SIMトレイ
iPhone 3G、iPhone 3GS、iPhone 4、iPhone 4s、iPhone 6s、iPhone 6s Plus、iPhone 7、iPhone 7 Plus、iPhone 8、iPhone 8 Plus、iPhone X、iPhone XR、iPhone XS、iPhone XS Maxの場合、SIMカードを引っ張り出すとSIMトレイの背面にIMEI(製造番号)が刻印されています。
箱
iPhone購入時の箱を保管している場合、箱の裏をチェックすることでIMEI(製造番号)を確認できます。ただしiPhoneの箱は偽造されやすいため、公式には非推奨の確認方法です。
各キャリアで確認する
三大キャリアと呼ばれるdocomo・au・softbankは、自社の公式サイト上でiPhoneの白ロム・赤ロムを判定できるサービスを無料で提供しています。各キャリアごとに、ネットワークの利用制限判定を確認する手順を見ていきましょう。
docomo
docomoの中古iPhoneのネットワーク利用制限判定を調べたい時は、以下のリンクにアクセスして「15桁の製造番号」と「5桁または6桁の画像認証用の数字」を入力して「確認する」ボタンをタップしてください。
au
auの中古iPhoneのネットワーク利用制限判定を調べたい時は、以下のリンクにアクセスして「15桁のIMEI(製造番号)」または「14桁のMEID(携帯機器識別番号)」を入力して「次へ」ボタンをタップしてください。
softbank
softbankの中古iPhoneのネットワーク利用制限判定を調べたい時は、以下のリンクにアクセスして「15桁の製造番号」を入力して「確認」ボタンをタップしてください。
iPhoneのネットワーク利用制限で判定される記号の意味
携帯キャリアの公式サイト上で製造番号を入力してネットワークの利用制限判定をチェックすると、画面上に様々な記号が表示されます。各記号が何を意味しているのか、具体的に見ていきましょう。
丸の場合
「〇」が表示された場合、その中古iPhoneはネットワーク利用制限に引っ掛かっていません。白ロム判定されているので、安心して購入できます。
ただし、後になって不正契約などが発覚した場合には、ネットワークの利用制限対象になる可能性も0ではありません。楽観視は禁物です。
三角の場合
「△」が表示された場合、その中古iPhoneは現時点ではネットワーク利用制限に引っ掛かっていませんが、今後引っ掛かる可能性があります。本体価格の分割払い中で支払い遅延の可能性がある、不正契約が疑われるなどの事由で調査中になると△マークが出現します。
前所有者がローンを完済してくれれば△から〇に変わりますが、未払いのまま逃げたら赤ロム化します。中古iPhone市場では〇より△ステータスの端末の方が安価ですが、赤ロムのリスクが非常に高いことに注意する必要があります。
バツの場合
「×」が表示された場合、その中古iPhoneはネットワーク利用制限に引っ掛かっています。つまり明らかな赤ロムiPhoneであり、そのキャリアが提供するネットワークを利用することが出来ません。
SIMフリーであれば別キャリアと契約する、あるいはWi-Fiでインターネットに接続するという使い方なら可能です。
iPhoneのネットワーク利用制限がかかっているか確認しよう!
今回は、中古iPhoneの白ロム・赤ロムの特徴、ネットワーク利用制限の判定方法などをご紹介いたしました。最後に本記事の要点をまとめると、以下の5点が挙げられます。
- スマホの不正利用を防ぐため、盗難品や不正契約のスマホに対して販売キャリアがネットワークの利用制限をかけることがある
- ネットワークの利用制限がかかっていない中古スマホは「白ロム」と呼ばれ、SIMを取り付ければすぐに継続利用できる
- ネットワークの利用制限がかかっている中古スマホは「赤ロム」と呼ばれ、販売キャリアの音声通話・モバイルデータ通信などの機能を原則使用できなくなっている
- 現時点では白ロムでも後日赤ロムに変わる可能性があるので、中古スマホの購入にはリスクを伴う
- 赤ロムの中古iPhoneを避けるためには、購入前に製造番号を確認してキャリアのサイト上でネットワークの利用制限判定をチェックすることが大切
高すぎて最新モデルのiPhoneを買えない方にとって、中古iPhoneは非常にお買い得な商品です。しかし、赤ロム問題のことを知らずに安易に安い中古iPhoneに飛びつくと、後で大いに苦労することになります。
中古iPhoneに興味のある方は、ぜひ本記事を参考にして安心して使用できる中古iPhoneを購入してください。