iOS16の新機能・対応機種やiPhoneのアップデート方法を解説

2022年9月にリリースされたiOS16には新機能がたくさん搭載されています。しかし、当初は不具合も色々と報告されたためにアップデートをためらっている方も少なくないようです。

この記事で、まだiPhoneをiOS16にアップデートしていない方のために、iOS16の対応機種とアップデート方法、それからとても魅力的なiOS16の新機能について詳しくみていきましょう。

現在使用できるiPhoneのすべてがiOS16へアップデートできるわけではありません。iOS16にアップデート可能な対応機種は限定されています。iOS16の対応機種と、iOS16へのアップデート方法についてみていきましょう。

iOS16の対応機種は次の通りです。

• iPhone8/Plus
• iPhone SE(第2世代)
• iPhone SE(第3世代)
• iPhoneX/XR/XS/XS Max
• iPhone11/Pro/Pro Max
• iPhone12/Pro/Pro Max/Mini
• iPhone13/Pro/Pro Max/Mini
• iPhone14/Pro/Pro Max/Mini

iOS16はリリース当初は不具合も多かったのですが、リリースから数ヶ月たち現在はほとんどの不具合は解消されています。対応機種のユーザーでiOS16へのアップデートがまだの方は、早急にアップデートしたほうがいいでしょう。iPhoneをiOS16へアップデートする方法は次のとおりです。まずは、iPhoneの「設定」アプリを開きます。

「設定」アプリの「一般」をタップします。

「ソフトウェアアップデート」をタップします。アップデートがある場合には、次の画面に表示されるので「ダウンロードしてインストール」をタップしましょう。

iOS16に搭載された注目するべき新機能をひとつずつみていきましょう。

ステータスバーに表示されるバッテリーの残量表示をパーセント表示することが可能になりました。以前はパーセント表示されていましたが、FaceID登場から廃止されていたのがiOS16で復活しました。バッテリーの残量が数字で見えるのでとても便利になりました。

iOS16の新機能ではeSIMの機能が強化されています。

それまでは他のiPhoneで同じ電話番号のeSIMを使いたいときには、携帯電話会社へその都度連絡をする必要がありました。iOS16の新機能では、携帯電話会社への連絡なしにeSIMを他のiPhoneへBluetooth転送できるようになりました。

iOS16ではSIMカードからeSIMへの変更も簡単にできるようになりました。SIMカードからeSIMへの変更は、今までは携帯電話会社へ連絡をしてeSIMの発行手続きが必要でしたが、iOS16ではiPhoneの操作だけで簡単にeSIMへの変更ができる新機能が搭載されています。

iOS16の新機能ではメール機能が強化されてとても便利になっています。

iOS16ではiPhoneに標準搭載されているメールアプリからメールを送信した場合、メール送信から10秒間、メールの送信取り消しが可能になりました。

メールは送信ボタンを押してから10秒後に送信されます。送信ボタンを押してから10秒間は「送信取り消し」が表示されるようになります。「送信取り消し」が表示されている間にタップすると、メールの送信を取り消すことができます。

iOS16の新機能には、メールの送信予約もあります。iPhoneの標準のメールアプリでメールを作成した後で、送信ボタンを長押しすると送信日時を指定することができます。必要なタイミングでメールを送信できるのでとても便利な新機能です。

iOS16の新機能には、メールの返信や再送のリマインド設定機能もあります。受信したメールや送信できなかったメールに対して、返信や再送をしなければいけない時に、日時を指定してリマインダーを表示させることができます。これで、すぐに返信できない時でも、必要なメールの返信忘れも防げるでしょう。

iOS16ではメールだけでなくメッセージにも便利な新機能が搭載されました。

iOS16では、メッセージの送信後に取り消したり編集したりできるようになりました。メッセージの送信後15分以内なら、送信取り消しまたは内容の編集が可能です。

iOS16では、削除したメッセージを復元できるようになりました。今までのiPhoneでは、削除したメッセージを復元させる方法がありませんでしたが、iOS16では削除してから30日以内なら復元可能です。

iPhoneには、FaceTimeで通話中に動画ストリーミングサービスで同じ作品を楽しむSharePlayという機能があります。iOS16では、FaceTimeだけでなくメッセージアプリを使ってもSharePlayを利用できるようになりました。

iOS16では、メッセージアプリ上で他のユーザーと共同して作業ができる新機能が搭載されました。KyenoteやNumber、Pages、メモ、リマインダー、SafariなどのiPhone標準アプリや、他社製のアプリをメッセージで共有しながら作業を進めることができます。メンバーが変更したことは瞬時に反映されて、もちろん、メッセージで会話も可能です。

iOS16ではロック画面の機能が強化されています。

iOS16では、ロック画面のカスタマイズができるようになりました。ロック画面の画像を変更できるだけでなく、時計などの文字のフォントの種類や色を変更したり、ロック画面へのアプリのウィジェットを配置できるようになっています。

iOS16では複数のロック画面を設定して、簡単な操作で切り替えることができるようになりました。プライベートのときのロック画面と、仕事モードとのときのロック画面といった切り替えや、気分によって切り替えるといったことが可能です。

iPhoneの集中モードとは、就寝時や仕事中などに通知や着信のオンとオフを切り替えることができるモードです。iOS16では、集中モードをより使いやすくなる新機能が搭載されています。

iOS16の新機能として、集中モードとロック画面の連携が可能になりました。特定の集中モードとロック画面を連携させれば、そのロック画面に設定しただけで集中モードに切り替えることができます。

仕事用のロック画面、就寝時のロック画面など設定しておくだけで、その時々に応じた集中モードに切り替えることができます。

iOS16では集中モードフィルターが搭載されます。集中モードフィルターとは、カレンダーやメッセージなどのアプリを使うときに、設定されている集中モードに関連する情報だけが表示されるという機能です。

例えば、仕事用の集中モードに設定しているときには、カレンダーには仕事に関連する予定だけが表示されます。

iOS15から本格的に搭載された、iPhoneのカメラ機能を使ってのテキスト認識表示機能が、iOS16ではさらに便利になります。

iOS16の新機能として、テキスト認識表示が日本語にも対応しました。以前は日本語の文字をiPhoneのカメラで映しても認識されなかったのが、iOS16からは日本語の文字も認識されてテキスト化できるようになります。

iOS16では動画中のテキストも認識できるようになります。再生中の動画で文字が映っている部分を一時停止して、テキスト化したい文字を長押しします。すると文字がテキスト化されてコピーできます。

iPhoneには翻訳アプリが搭載されていますが、iOS16からはカメラ機能が搭載されています。iOS16のiPhoneの翻訳アプリでは、テキスト認識表示機能を使ってカメラに映した文字の翻訳もできるようになります。

iOS16では音声入力機能もより便利に利用できるようになりました。

iOS15までは、音声入力モードのときにキーボードを使った文字入力ができませんでした。キーボード入力をすると音声入力モードが途切れてしまい、再度音声入力モードにする必要がありました。

しかし、iOS16では音声入力をしながら同時にキーボード入力もできます。音声ではうまく入力されない言葉は、キーボードを併用しながらスムーズに文章入力ができるでしょう。

iOS16の音声入力の新機能として、句読点や疑問符の自動挿入ができるようになりました。

以前のiPhoneの音声入力では、句読点は手入力しなければいけませんでしたが、iOS16では、文章の区切りや終わりに自動で挿入できるようになりました。

iOS16では、マップ機能も便利な新機能が搭載されています。

iOS16では、目的地までの経路で経由地を最大15地点まで登録できるようになりました。旅行などで複数の地点を回るときなど、事前にMacで作成した行程をiPhoneのマップに同期することも可能です。

iOS16のiPhoneのウォレットに、SuicaやPASMO、ICOCAなどの交通系ICカードを登録している場合、マップアプリから残高の確認やチャージができるようになりました。

iOS16のマップでは、目的地までの運賃も確認できるので、運賃を確認した上でチャージする、ということもできるようになります。

iOS16では、写真の整理や共有機能も強化されています。

iOS16のアルバムに「重複項目」というアルバムが追加されました。こちらには、同じ写真を複数アップしてしまった場合に重複している写真が自動で追加されます。必要に応じて重複した写真を整理することができます。

iOS16ではiPhoneの写真アプリから写真や動画を最大6人まで共有できます。iCloudに写真共有ライブラリを作成すれば、参加者は自由に写真をアップしたり編集したりできます。

iOS16ではSafariのタブ機能に新機能が搭載されています。iOS16のSafariでは、タブの共有が可能になります。共有タブグループを作成すると、参加メンバーは誰でもタブを追加できるようになります。

iOS16では拡大鏡の新機能にも注目が集まっています。iPhone12以降の新しいiPhoneを使っているのなら、iOS16にアップデートすると拡大鏡でドアの検出ができます。iPhoneの拡大鏡アプリでドアや通路を写すと、ドアを検知して開け方や部屋番号を検知してくれます。

iOS16では、セキュリティとプライバシーも強化されつつ、iPhoneの使い勝手が良くなっています。

今までは、Face IDでロック解除するときには、iPhoneを縦置きする必要がありました。iOS16では横向きでもFace IDでのロック解除が可能になります。

iOS16のプライバシー保護の新機能として、セーフチェック機能が搭載されました。セーフティチェック機能では、これまで許可してきたアクセス権や共有をリセットして、相手との関係を遮断することが可能になります。また、誰に、どのアプリにどのような権限を与えているのかも確認できます。

この機能によって、DVや虐待などで相手との関係を遮断して身の安全を確保しやすくなります。

iOS16では、アプリがiPhoneのクリップボードにアクセスしてコピペをするときに、ユーザーの許可が必要になります。この新機能によって、アプリが勝手に他のアプリの情報をコピペする危険性がなくなり、データの流出や不正使用の危険性を減少させることができます。

iOS16ではセキュリティアップデートが自動で実行されるようになります。アップデートには機能を強化するためのアップデートと、セキュリティ面を強化するためのアップデートがあります。セキュリティアップデートは早急に実施する必要性が高いものもあるので、自動アップデートでよりiPhoneの安全性を高めることが可能になります。

iOS16ではFaceTimeの通話を通話を切ることなくほかのデバイスに引き継ぐことができます。iPhoneで通話をしていて、iPadやMacで通話したくなったときに、そのまま通話を切らずに通話を続けることができます。

iOS16ではSiriでできることが増えました。

以前はショートカットアプリで作成したタスクをSiriから実行することができませんでしたが、iOS16ではできるようになりました。

今までは、Siriで電話をかけることはできましたが、電話を切ることはできませんでした。iOS16では、電話やFaceTimeの通話をSiriに話しかけて切ることができます。手が離せない状況でSiriから電話をかけたときなどに便利な機能です。ただし、「Siri、電話を切って」という言葉が相手にも聞こえてしまう点は注意しましょう。

Siriでメッセージを作成したら、Siriからの「送信してもいいですか」という確認なしにメッセージを自動送信できます。

iOS16ではヘルスケアアプリにも新機能が搭載されています。

iOS16では、ヘルスケアアプリに服薬管理機能が搭載されました。医薬品やビタミン剤、サプリメントなど、供養中のもののリストを作成したり、服薬した記録を付けたりできるようになりました。また、飲み忘れを防ぐための服薬のスケジュールやリマインダーの設定も可能になります。

iOS16では、ヘルスケアアプリで健康データの共有も可能になります。また、医療機関から発行される医療記録をPDF化することもできます。

共有されるデータは暗号化されて、どの相手と共有するのかiPhoneの所有者が決めることができるのでプライバシー面でも安心です。この機能を使えば、遠く離れた家族の健康状況の確認もしやすくなるでしょう。

iOS16ではフィットネスアプリも使いやすくなります。以前は、Apple Watchがなければ運動した記録が取れなかったフィットネスアプリですが、iOS16ではiPhoneだけでウォーキングやランニングなどの記録を取ることができるようになりました。

iOS16では、パスキーでの各種サービスへのサインインが可能になります。パスキーとは、Face IDやTouch IDといった生体認証を使って、アプリやWebサービスのサインイン情報を作成する機能です。

パスキーは端末に保存されるために、パスワードと違い流出の危険性もありません。個人情報流出などの危険性も少なく安心です。

iOS16ではファミリー共有も使いやすくなりました。

子供が使うiPhoneやiPadのセットアップでクイックセットアップが可能になります。クイックセットアップでは、親が事前に自分のiPhoneで作成したセットアップ情報を使ってセットアップできます。設定済みのペアレントコントロールが自動的に子供のiPhoneやiPadに適用されます。

iOS16では子供がスクリーンタイムの延長をメッセージでリクエストできるようになります。親子がその場に一緒にいなくてもいいので、違う部屋にいたり、お泊りのときでも気楽に延長リクエストと承認/非承認ができます。

iOS16ではホームアプリにも新機能が搭載されています。

iOS16のホームアプリでは、スマートホーム機器がより使いやすくなります。今までよりもより簡単に効率的にスマートホーム機器を操作できるようになるでしょう。

iOS16では今後、スマートホーム規格「Matter」に対応する予定です。Matterに対応すればAlexaやGoogleアシスタントなどのスマートアシスタントと家電のメーカーを問わず、iPhoneのホーム画面からスマート家電が利用しやすくなります。

iOS16では、削除できる標準搭載アプリが増えました。標準搭載アプリの中には、ユーザーによっては全く利用しないアプリもあります。ユーザーごとに必要ないアプリは、標準アプリでもiPhoneから削除できるかもしれません。

iOS16では、Wi-Fiのパスワードが確認できるようになりました。友達が家に遊びに来たときに、Wi-Fiのパスワードがわからずに、友達がWi-Fiに接続できないことがあったでしょう。iOS16ではiPhoneでWi-Fiのパスワードを確認できるので、すぐに友達にも教えてあげることができます。

iOS16では、2台の無線ゲームコントローラーをリンクさせて1人のプレーヤーとしてプレーすることができるバディコントローラという機能が新機能として搭載されています。

この機能を使うと、友達との共同プレーや障碍などで1人でのプレーが難しい人をアシストしたりできるようになります。

iPhoneXR以降のiPhoneをiOS16にアップデートした場合、iPhoneをMacのWebカメラとして利用することができるようになります。

Webカメラ非搭載のMacを使っていても、Macで連携カメラ機能を使えばiPhoneをWebカメラとして利用できるので、Webカメラを購入する必要がありません。

iPhoneのセンターフレームやポートレート、スタジオ照明などのカメラ機能も利用できます。

ここでご紹介したように、iOS16にアップデートするとたくさんの新機能が使えるようになります。iPhoneがとても便利になる機能もたくさんあるので、まだiOS16へアップデートしていない方は、ぜひ早くアップデートしましょう。