Windows10の推奨メモリスペックは?快適に動作する必要容量を64bit/32bit別に解説!
Windows10のPCのメモリはどのくらいあれば良いのでしょうか。必要なメモリのスペックはPCの使い方によって変わります。PCを使う用途によって変わるこの記事では、Windows10を快適に動作させるために必要な推奨メモリのスペックについて解説します。

目次
Windows10の推奨メモリについて
PCの性能は主にCPUとメモリのスペックで大きく決まります。Windows10を使う時には、利用する用途によって推奨される必要なメモリのスペックが変わってきます。
この記事では、Windows10のPCを選ぶ時にとても重要なポイントになるメモリとはどのような役割を果たすもので、Windows10で必要とされるメモリの推奨スペックはどのくらいなのか詳しく解説します。
メモリとは?
まずは、メモリとはどのような役割を果たすものなのか解説します。メモリとは英語の「memory」のことです。日本語では「記憶」になります。
PCで情報を記憶して保存するものといえば、HDDやSSDといったストレージではないか、と思う方もいるでしょう。メモリとHDDやSSDといったストレージの大きな違いは、一時的な記憶領域として利用するか、長期的なデータの保存のために利用するか、ということです。
HDDやSSDを始め、USBメモリや外付けHDDなどのストレージは、長期的にデータを保存するため利用します。一方でメモリは一時的にデータやプログラムを記憶するための部品です。
PCやスマホでは、同時にいくつものプログラムを動作させることがあります。Webサイトで情報を調べながら、Officeソフトでデータをまとめたり、レポートを書いたりして、バックグラウンドではWindows10のWindows Updateが進行している、ということはよくあることです。
メモリとは、PCで同時に複数のタスクが進行している時の、作業台のようなものだと考えてください。メモリのスペックは、作業台の広さを表します。
作業台が広ければ、同時に進行できる作業も量が多くなります。負荷のかかる作業も余裕を持って進行できます。作業台が狭ければ、複数の作業を同時進行するのは難しくなります。作業台からはみ出してしまうような大きくて負荷のかかる作業であれば、一つの作業だけであっても効率がとても悪くなります。
Windows10では、メモリのスペックが高ければ高いほど、PCで同時進行できる作業の効率が良くなり、負荷の高いソフトも快適に動かせるようになります。
32bit版と64bit版それぞれのWindows10の推奨の必要最低限なメモリ
Windows10には32bit版と64bit版があります。それぞれ推奨されている必要最低限なメモリが違います。
32ビット版では、推奨されている最低メモリは1GBで、上限は4GBです。一方、64ビット版では推奨されている最低メモリは2GBです。Windows10の64bit版での上限メモリは、Windows10 Homeで128GB、Windows10 Proでは2TBまで認識できます。
個人でWindowsを利用する時には、最も負荷が大きいゲームソフトをプレーする場合でも、128GBのメモリは必要ありません。実質的にWindows10の64bit版はメモリの上限はないのと同じでしょう。

Windows10でメモリが不足するとどうなる?
Windows10を利用するときに、メモリのスペックが不足してしまったらどうなるのかお伝えします。
PCが遅くなる
Windows10のメモリのスペックが不足してしまうと、PCの動作が遅くなります。メモリが不足する状態で、メモリの作業台の大きさからはみ出してしまうほどにタスクを同時に実行すると、タスクを順番に一つずつ処理していくようになります。
一つのタスクが終わるまで次のタスクに進めなくなるので、Windows10のメモリが不足すると作業効率がとても悪くなります。
快適に利用するためには十分なメモリが必要
Windows10を快適に利用しようと思ったら、十分なメモリが必要になります。この次にWindows10の利用用途に応じて、どのくらいのメモリが必要なのか解説しています。利用する用途に応じて、必要なメモリのスペックのあるWindows10のPCを選びましょう。

Windows10を快適に利用するための推奨メモリのスペックについて
Windows10で一般的によく使われる、4GBから32GBのメモリのスペックで、それぞれどのくらいの負荷をかけても快適にPCが利用できるのか見ていきましょう。
2GB
Windows10の64bit版で2GBのメモリはほとんど見かけませんが、一応見ておきましょう。Windows10で2GBのメモリでできることは、ブラウザでのネットサーフィンと、メールの作成、動作の軽いエディタでの文書作成などです。ただし、ブラウザでタブを同時にいくつも開くと重くなるので注意しましょう。
4GB
Windows10でメモリ4GBで快適にできることは、ブラウザのタブを複数開く、Officeソフトを複数開いて作業する、YouTubeなどの動画を視聴する、簡単な画像編集、スペックの小さいゲームをプレーする、などです。
8GB
Windows10をメモリ8GBで快適に利用できることは、解像度の高い画像や動画の処理をする、オンラインの3Dゲームをプレーする、CADなどの負荷の高いソフトを利用するといったことです。
16GB
16GBのメモリのスペックでWindows10で快適にできることは、フルHDの動画の編集、スペックの高いゲームをプレーする、ゲームの実況配信、VRを快適に利用する、といったことです。
32GB以上
32GB以上のメモリのスペックであれば、Windows10で4K以上の動画の編集、動画をエンコード中に他の作業をする、といったことが快適に出来るようになります。
しかし、ここまでスペックを高くしてしまうと価格も高額になり、電気代もかかります。Windows10で32GB以上のメモリが必要になるような、専門的な仕事をしている方でなければ、通常はあまり必要ありません。
Windows10でメモリが不足する場合の対処法
通常、一般向けで販売されているWindows10のメモリのスペックは4GBが最も多いです。もしもメモリ4GBではWindows10のスペックが足りないと感じる場合はどうしたらいいのか、その対処法をお伝えします。
起動するアプリの数を減らす
メモリ4GBでは足りないと感じる場合には、まずは起動するアプリの数を減らしてみましょう。これで、快適に利用できるようになるかどうか確認してみます。
常駐アプリを減らす
常駐アプリとは、セキュリティソフトのようにバックグラウンドで常に起動しているアプリのことです。セキュリティソフトを外すのは危険ですが、中には常に起動している必要がない常駐アプリもあります。
Windows10の「設定」を開いて「アプリ」>「スタートアップ」と進みます。すると、Windows10を起動すると立ち上がりアプリが一覧になっているので、不要なものはオフにしましょう。
アニメーションを無効にする
Windows10のアニメーション機能を無効にすることで、メモリのスペックを節約できます。Windows10の「設定」を開いて、「簡単操作」>「Windowsのシンプル化と個人設定」から「Windowsにアニメーションを表示する」をオフにします。
SysMainを停止する
SysMainとは、アプリケーションを高速化するためのメモリを利用するためのWindows10の機能です。SysMainを停止することで、メモリへの負荷を抑えられます。
「スタートボタン」を右クリックして「コンピューターの管理」をクリックします。「サービス」をダブルクリックして「SysMain」を選択し、「サービスの停止」を押します。「SysMain」を右クリックして「プロパティ」を開きます。「スタートアップの種類」を無効にして「OK」を押せば大丈夫です。
メモリを増設する
以上の対策をしても、Windows10の動作が回復しない場合には、メモリを増設する事を考えましょう。メモリは、使っているPCによって上限が決まっているはずです。お使いのPCのスペックを確認して、最大限に増設してみましょう。
Windows10では利用用途によってメモリを選ぼう!
この記事では、Windows10を快適に利用するためのメモリのスペックについてお伝えしてきました。一般的に市販されているPCの多くがメモリ4GBです。しかし、4GBでは購入後にスペックが足りないと感じる方が少なくありません。
必要なメモリのスペックはPCの利用用途によって大きく違います。どのくらいのスペックがあればPCの動作に満足できるのかよく考えて、メモリを選ぶようにしましょう。