Chromeのシークレットモードとは?プライベートウインドウの起動方法を解説!
ふだんPCやスマホで使うブラウザアプリで人気の「Chrome」ですが、「シークレットモード」という機能があるのをご存知でしょうか。今回は、このChromeのシークレットモードとはどんな機能なのか、またその起動方法や解除方法、また使い方などをご紹介します。
目次
- 1Chromeのシークレットモードとは
- ・シークレットモードで検索するとどうなる?
- 2 Chromeのプライベートウインドウの起動方法〜PC〜
- ・Chromeアイコンから
- ・ショートカットキーから
- ・その他アイコンから
- 3Chromeのプライベートウインドウの起動方法〜スマホ〜
- ・iPhone
- ・Android
- 4Chromeのシークレットモードを解除する方法
- ・ウインドウもしくはタブを削除する
- 5Chromeをシークレットモードで常に起動する設定方法
- ・Windows
- ・Mac
- ・スマホ
- 6Chromeのシークレットモードでアドオンを使う設定方法
- 7Chromeのシークレットモードを使ってみよう
- ・GoogleChromeの記事が気になった方にはこちらもおすすめ!
Chromeのシークレットモードとは
数あるWebブラウザの中で高速で安全性も高いと人気の【Chrome(クローム)】ですが、その便利な機能のひとつに【シークレットモード】という機能があります。
このChromeの「シークレットモード」とは、利用中のPCに閲覧履歴やパスワード、またCookie(クッキー:見ているWebサイトから得られる訪問日時や回数などのさまざまな情報のこと)といったプライベート情報を残さずにWebサイトを閲覧できる機能です。
今回は、このChromeのシークレットモードの起動方法や解除方法、またアドオンを使う方法など一挙にご紹介します。
シークレットモードで検索するとどうなる?
では、実際にChromeのシークレットモードで検索するとどうなるのでしょうか。
お伝えしたとおり、シークレットモードでWebサイトを見ると、閲覧履歴やパスワード、Cookieといったプライベート情報が残らないばかりか、「パーソナライズ機能」をオフにして利用できます。パーソナライズ機能とは、ユーザーの属性や操作の履歴などの情報からユーザーに最適な情報をカスタマイズして提供する機能です。
例えば、学校や会社などで同じPCやタブレットなどの端末を複数の人で共有して使っている場合でも、このシークレットモードを使って検索すれば、他の人に閲覧履歴やパスワードなどの入力情報を見られることはありません。
Chromeでシークレットモードを立ち上げると、このページが表示されます。ここにも説明があるように、シークレットモードで閲覧した場合は、「閲覧履歴」「Cookieとサイトデータ」「フォームに入力した情報」は保存されません。
ただし、「訪問先のウェブサイト」「雇用主または学校」「ご利用のインターネットサービスプロバイダ」にはアクティビティが知られる可能性はあります。ただし、犯罪などが関わった場合ということなので、ふだんは知られる可能性はほとんどありません。
実際にChromeのシークレットモードで検索してみた結果、どのようになるか検証してみました。一度シークレットモードで検索します。次に、Chromeの通常モードで検索してみます。
このように、シークレットモードで検索した履歴は表示されません。そのため、会社や学校、家庭などで同じ端末を共有している場合など、検索履歴や入力情報などを知られたくない場合は、このシークレットモードで検索・閲覧することをオススメします。
また、シークレットモードでもブックマーク(お気に入り)の登録はでき、そのブックマークは通常モードのChromeでも表示されます。また、シークレットモードでダウンロードした画像やデータなども、端末には通常どおり残ります。
また、ご紹介したようにシークレットモードで検索すると、パーソナライズ機能がオフになるため、例えば特定のWebページや検索ワードの検索結果を知りたい時など、それまでの自分が検索した履歴や回数に関係なく検索できるため、本来の検索結果が分かるので便利です。
Chromeのプライベートウインドウの起動方法〜PC〜
では早速、Chromeのプライベートウインドウの起動方法をご紹介します。Chromeの「プライベートウインドウ」とは、シークレットモードで開いたウインドウ(ページ)のことを言います。またシークレットモードでブラウザを使うことを「プライベートブラウジング」とも言います。
まずPCでの起動方法から、WindowsとMasとそれぞれご紹介します。
Chromeアイコンから
まず、シークレットモードをChromeアイコンから開く方法からご紹介します。Windowsならタスクバーに、MacならDockにChromeを入れておくとChromeを開かなくても素早くプライベートウインドウを開けます。
Windows
Windowsの場合、よく使うアプリをタスクバーという画面の一番下のバーに「ピン留め」して常時表示させておくとアプリを簡単に起動できます。Chromeもこのタスクバーにピン留めして入れておくと、プライベートウインドウも素早く開けます。
Chromeがタスクバーにピン留めされていない場合は、このようにピン留めします。キーボードのスタートボタン(Windowsマーク)を押し、画面を下から上にスワイプして「アプリ一覧」を開きます。「Chromeのアイコン」を右クリックして、メニューの「タスクバーにピン留めする」をクリックすればOKです。
または、デスクトップでChromeを起動させるとタスクバーにChromeのアイコンが出てくるので、そのアイコンを右クリックして、メニューの「タスクバーにピン留めする/このプログラムを表示する」をクリックすればピン留めできます。
タスクバーにChromeのアイコンがピン留めされたら、タスクバーのChromeアイコンを右クリック(タッチパネルなら指で長押し)して表示されるメニューから「シークレットウィンドウを開く(I)」をクリックすると、シークレットウインドウが開きます。
開いたウインドウに「シークレットモードです」と表示され、右上に帽子とメガネのマーク(シークレットモードマーク)があれば、シークレットウインドウが開いています。
Mac
Macの場合、画面の最下部に常時表示されるDockにChromeを追加しておくと、プライベートウインドウを素早く開けます。DockにChromeがなければ、FinderからChromeをDockに追加しましょう。
こちらの例はChromeではありませんが、どのアプリでも同様にDockに追加できます。まずMacでFinderを立ち上げて、追加したいアプリ(この場合Chrome)を画面下部のDockにドラッグ(クリックしたまま移動させる)すると、Dockに追加できます。
DockにChromeが追加されたら、DockのChromeアイコンを右クリック(タッチパネルなら2本指でタップ)して表示されるメニューから「新規シークレットウィンドウ」をクリックすれば、シークレットウインドウが開きます。
Windowsと同様、開いたウィンドウに「シークレットモードです」と表示されたらOKです。
ショートカットキーから
次に、Chromeのシークレットモードをショートカットキーから開く方法をご紹介します。「ショートカットキー」とは、キーボードの操作で特定の動作を実行させる1つのキーボードや複数のキーボードの組み合わせのことです。
例えば、「Esc(エスケープ)」であれば作業の中断や元に戻したり、「Shift(シフト)」とアルファベットのキーを同時に押すと大文字が打てたり、ショートカットキーを覚えておくとPC操作が素早く、スムーズにできるのでオススメです。
Chromeアイコンから開く場合と違って、Chromeのシークレットウインドウをショートカットキーで開く時のポイントは、WindowsもMacも、Chromeを起動させた状態で行うということです。
Windows
Windowsの場合、Chromeのシークレットウインドウを開くには、まずChromeを立ち上げて、「Ctrl(コントロール)」+「Shift」+「N」キーを同時に押します。すると、別ウインドウでChromeのシークレットモードでプライベートウインドウが開きます。
同時押しが難しい場合は、ひとつずつ押しながら上の3つのキーを押せば簡単にできます。
Mac
Macの場合は、Chromeを立ち上げてから、「⌘(コマンド)」+「Shift」+「N」キーを同時に押すと、シークレットウインドウが別ウインドウで開きます。
WindowsとMacとで操作性はほぼ一緒ですが、違うのは「Ctrl」と「⌘(Command)」キーだけです。「Ctrl」キーや「⌘」キーはどちらもショートカットキーでよく使われる重要なキーなので、覚えておくと便利です。
その他アイコンから
最後に、PCで「その他アイコン」からシークレットモードを開く方法をご紹介します。WindowsもMacも同じ動作になり、どちらもChromeを起動させた状態で開きます。
こちらはWindowsでChromeを立ち上げた画面です。画面右上の縦に並んだ3つの点が「その他アイコン」です。この「その他アイコン」をクリックすると表示されるメニューから「シークレットウインドウを開く」をクリックすると、別ウインドウでシークレットウインドウが開きます。
Macも同じ操作で開きます。右上の3つの点が「その他アイコン」になるので、そこをクリックして「シークレットウインドウを開く」をクリックすると、シークレットウインドウが開きます。
Chromeのプライベートウインドウの起動方法〜スマホ〜
次に、スマホでのChromeのプライベートウインドウの起動方法をご紹介します。
最近では、スマホ購入時からChromeアプリがプリインストールされている(元々インストールされている)ことも多いですが、もしお使いのスマホにChromeがなければ、iPhoneならApp Storeで、AndroidならGoogle Playストアでインストールしましょう。
iPhone
iPhoneの場合、Chromeのプライベートウインドウの開き方は2通りあります。簡単なのは、まずChromeを起動して、画面右下の横に並んだ3つの点(…)「その他アイコン」をタップし、メニューから「新しいシークレットタブ」をタップすると開きます。
この「…(その他アイコン)」から「新しいシークレットタブ」を開くと、新規でシークレットタブが開き、プライベートブラウジング(シークレットモード)ができます。シークレットタブかどうかは、画面上部に帽子にメガネのシークレットマークがあれば分かります。
もし、シークレットタブでなければ、画面下の「タブ切り替え(四角の中に数字)」を押してシークレットマークが上部についているタブを開きます。このタブ切り替えで、通常モードとシークレットモードを切り替えながら同時に使えます。
2つ目の開き方は、Chromeを立ち上げた画面下の「タブ切り替え(四角に数字)」ボタンを長押しし、メニューから「新しいシークレットタブ」をタップして、新規でシークレットタブを開きます。長押しが面倒な時は、1つ目の開き方がオススメです。
Android
Androidの場合、まずChromeアプリを起動し、画面右上の縦3つの点「その他アイコン」をタップします。次に表示されたメニューから「新しいシークレットタブ」をタップすると、新規にシークレットウインドウが開きます。
Android版Chromeアプリの場合も、画面右上の「タブの切り替え(四角に数字)」でタブの切り替えができ、通常モードとシークレットモードを切り替えながら同時に使えます。
Androidの場合は、iPhoneのようにタブの切り替え(四角に数字)を長押ししても、特にメニューは出ません。ただ、タブの切り替えボタンを軽く1回タップすると右上に出てくる縦3つの点をタップして、出てくるメニューの「新しいシークレットタブ」からも、新規シークレットタブを開けます。
Chromeのシークレットモードを解除する方法
次に、Chromeのシークレットモードを解除する方法をご紹介します。シークレットモードを解除する方法とは、言いかえると、PCでのChromeのプライベートウインドウや、スマホでのChromeアプリのシークレットタブを閉じる方法です。
ウインドウもしくはタブを削除する
Chromeのシークレットモードの解除方法は、PCもスマホも簡単です。ウインドウもしくはタブを削除するとシークレットモードは解除されます。
PCの場合は、WindowsもMacも同様に、シークレットモードで開いているウインドウの右上の×「閉じる」を押せばシークレットウインドウが閉じます。特定のシークレットウインドウ(タブ)だけ閉じたい場合は、そのタブの上部の×で閉じればシークレットウインドウが解除されます。
スマホの場合は、開いているシークレットタブが1ページだけであれば、iPhoneなら画面右下の、Androidなら画面右上の「タブの切り替え(四角に数字)」ボタンを押して、閉じたいシークレットタブ右上の「×」で解除します。
シークレットタブが複数開いている場合は、上の方法でひとつずつ「×」で解除もできますが、一括で解除する方法があります。
iPhoneの場合、Chrome画面右上の「タブ切り替え(四角に数字)」をタップすると、このようなタブ一覧が開きます。画面上部のシークレットマーク(帽子にメガネ)を押してシークレットタブの一覧に切り替えてから、画面左下の「すべて閉じる」をタップすると、すべてのシークレットタブが一括解除されます。
Androidの場合は、スマホ画面の上から下に指でスワイプして「通知バー」を下ろします。次に通知バーの中の「Chrome すべてのシークレットタブを閉じます」をタップすると、開いているすべてのシークレットタブが解除されます。
Chromeをシークレットモードで常に起動する設定方法
次に、Chromeをシークレットモードで常に起動する設定方法をご紹介します。毎回シークレットモードでChromeを起動したい場合、この設定をすれば、毎回シークレットモードに切り替えずに済むので便利です。この方法を利用したい方は、ぜひ参考にしてください。
Windows
Windowsの場合、まずデスクトップにChromeの「ショートカット」を作り、そのショートカットから常にシークレットモードで起動するように設定します。ショートカットの作り方は、2通りあります。
スタートボタン(Windowsボタン)から「すべてのプログラム」を開ける場合は、「すべてのプログラム」の中から「Chrome」を右クリックし、メニューの「送る」から「デスクトップ(ショートカットを作成)」をクリックすると、デスクトップ上にChromeのショートカット(アイコンに矢印マーク)ができます。
このような画面が開かない場合は、「タスクマネージャー」から始めます。タスクマネージャーは、スタートボタンを右クリックするか、ショートカットキーで「Ctrl」+「Alt」+「Delete」を同時に押し、次の画面で「タスクマネージャー」を選びます。
タスクマネージャーが開いたら、「プロセス」のタブから「Chrome」を右クリックして「ファイルの場所を開く」をクリックすると、下図のような画面が開きます。
この画面が開いたら、Chromeアイコンを右クリックして「送る」から「デスクトップ(ショートカットを作成)」をクリックすると、デスクトップ上にChromeのショートカットができます。
デスクトップにChromeのショートカットができたら、常にシークレットモードで開くように設定します。まず、デスクトップのChromeのショートカットを右クリックし「プロパティ」を開きます。
次に、Chromeのプロパティの「ショートカット」のタブを開き、「リンク先」に入っている文字列の最後に、「半角スペース」+「--incognito」を追加します。この「半角スペース」を入れ忘れると、正しくリンクが作成されないので、必ず入れましょう。
「"C:\Program Files (x86)\Google\Chrome\Application\chrome.exe" --incognito」と最終的になったら、プロパティ画面下部の「適用」→「OK」をクリックします。この「--incognito」とは、「シークレットモードで」という意味のプログラム用語です。
プロパティを閉じたらデスクトップに戻り、Chromeのショートカットをクリックしてシークレットモードのウインドウが開けば、Chromeを常にシークレットモードで開く設定の完了です。
Mac
Macの場合は、Launchpadの「Automator」からChromeアプリを常にシークレットモードで起動するオプションを設定します。
「Automator」とは、Macに標準で入っているアプリで、さまざまなアプリの動作を自動化させる設定ができます。Automatorは、Launchpadを立ち上げて「その他」の中の「Automator」をクリックして起動します。
このようなロボット姿のアプリがAutomatorです。Automatorを起動したら、「新規書類(新規作成されたファイル)」から「アプリケーション」を選び、「選択」をクリックします。
ここでは、Automatorで特定のアプリケーションに指定の動作を常に実行させるようにする(自動化させる)ため、「新規書類」で「アプリケーション」を選びます。
次に、「アクション」で「ライブラリ」を選び、「ユーティリティ」の「シェルスクリプトを実行」をクリックしてシェルスクリプトを開きます。この「シェルスクリプト」とは、アプリに「~であれば○○する」のような指定の動作を実行させるためのプログラミング用語のことです。
シェルスクリプトが開いたら、「スクリプト」部分に下記を入れます。
「//Applications/Google\ Chrome.app/Contents/MacOS/Google\ Chrome --args -incognito」となっていればOKです。この、「 --args」+「 -incognito」とは、「開く」+「シークレットモード」という意味のスクリプトです。
スクリプトを正しく入れたら、分かりやすく名前をつけて、任意の場所(上の例はアプリケーションフォルダですが、デスクトップやDockにすると分かりやすい)に「保存」します。最後に、Automatorを閉じて、デスクトップ(Dock)からChromeアプリを起動して、シークレットモードで開いたら完了です。
スマホ
スマホの場合、現在はiPhoneもAndroidも、Chromeを常にシークレットモードで起動する設定方法は残念ながらありません。できることと言えば、Chromeアプリを起動しやすいようにホーム画面の分かりやすい位置に置くことです。
iPhoneであれば、ホーム画面のChromeアプリを振動するまで長押しし、すべてのアプリが振動したら再びChromeアプリを移動したい位置までドラッグ(指で押しながら移動)します。
Androidであれば、ホーム画面にChromeアプリが出ていなければ、アプリ一覧画面でChromアイコンを長押しし「ホーム画面に移動」させ、ホーム画面でChromeアプリをドラッグして希望の位置に移動させます。
Chromeのシークレットモードでアドオンを使う設定方法
次に、Chromeのシークレットモードでアドオンを使う設定方法をご紹介します。
「アドオン」とは、PCのChromeに登録できる「拡張機能」のことで、LINEやスクリーンショット、またNoteなどさまざまアプリの機能をChrome上に格納して、Chrome上でアプリの動作を実行できる機能のことです。Chromeの場合は、Chromeウェブストアなどから好きな「拡張機能」を登録できます。
Chromeの初期設定では、アドオンをシークレットモードで使うことができないため、シークレットモードでも使いたい場合は、通常モードのChrome画面から設定をする必要があります。アドオンはPC版Chromeの拡張機能なので、この設定はPCでのみ可能です。
WindowsでもMacでも、同じ操作で設定します。まずChromeを通常モードで起動し、シークレットモードで使いたいアドオン(拡張機能)を右クリックします。次に、出てくるメニューから「拡張機能を管理」をクリックします。
拡張機能の管理画面が開いたら、少し下にスクロールして、「シークレットモードでの実行を許可する」をONにしたら設定の完了です。拡張機能の管理タブを閉じ、シークレットウインドウを開き、設定したアドオン(拡張機能)が画面上部に追加されていれば設定完了です。
シークレットモードで使いたいアドオンが複数あれば、これを繰り返し設定していけばOKです。
Chromeのシークレットモードを使ってみよう
ここまで、Chromeのシークレットモードについて、その機能や仕組み、さまざまな起動の方法や解除方法、また常時シークレットモードで起動する設定方法やアドオンの追加方法などをご紹介してきました。
Chromeのシークレットモードは、会社や学校などパブリックな場所だけでなく、家庭内でもPCやスマホなどの端末を共有している場合に使うと、便利なだけでなく、閲覧履歴やパスワードなども見られることがなく安全を保障してくれる機能です。
この機会に使い方や設定方法を覚えて、ぜひChromeのシークレットモードを使ってみましょう。