Wi-Fi環境が必要な場合、数年先に引っ越しが見えているときなど光回線は工事が面倒です。そんなときはコンセントに挿すだけでインターネット環境が整うホームルーターがおすすめです。今回はコンセントに挿すだけでWi-Fi環境が調うホームルーターについて解説します。
SoftBankが「置くだけWi-Fi」を謳ってSoftBank Airを発売してから、同じコンセプトの「コンセントに挿すだけで、工事要らずで使えるWi-Fiホームルーター」がいくつか発売されています。これは、いわばスマートフォンのテザリング機能だけを取り出したようなルーターで、Wi-Fi経由で各キャリアの電波を使ってインターネットに接続できる機械です。
このコンセントに挿すだけで使えるWi-Fiホームルーターは、光回線のような工事が不要なため待ち時間がなく、ホームルーターを入手してコンセントに挿し込んだその時からすぐに利用できるのが大きなメリットです。
その上スマートフォンのような転送量の上限はほとんど考えなくて済む上に、キャリアの割引が受けられます。さらに家庭内ではスマートフォンをWi-Fi経由で利用できるため、キャリアの通信プランを少なめの転送量に変更することで、よりいっそう割安での運用が可能になります。
コンセントに挿すだけで使えるWi-Fiホームルーターのブームを呼ぶきっかけとなったのが、SoftBankのSoftBank Airです。
SoftBank Airは、SoftBankの電波経由でインターネットに接続し、各種スマートフォンやタブレット、PCやWi-Fi対応の各種機器がWi-Fiでそれにつながるようにセットできます。通信量に上限はないため、データ転送量に悩まされることなく自由にインターネットにアクセスできますが、混雑する時間帯や連続する動画視聴によっては帯域制限がかかります。
料金は月々4,880円(税込み5,270円)で、ホームルーター本体のAirターミナルを購入する場合は3年間の分割払いが月々の料金と相殺されるため実質無料です。ただしSoftBank Airの契約は2年契約で、満期以外では9,500円の解除料が必要です。そのため、ホームルーター本体の支払い終了タイミングと契約終了タイミングがズレる点に注意が必要です。
この点が気になるのであれば、月々490円の追加支出でAirターミナルをレンタルすることも可能です。ただし、この場合もSoftBank Air自体の契約は2年単位であることに変わりはないため、満期以外での解約には解除料が必要です。もっとも9,500円はほぼ2か月分の料金に相当するので、23か月目での解約以外は満期を待つより解除料を支払う方がお得です。
また、SoftBankのスマートフォンやタブレットを利用している場合は、SoftBank Airを契約することでスマートフォンやタブレットの利用料金が1台当たりそれぞれ500〜1,000円(税抜き)割り引かれます。一家で4台のスマートフォンを使っていれば4,000円割り引かれるため、SoftBank Airが実質月800円で利用できる計算になります。
プラン | 割引 | |
---|---|---|
スマ放題 スマ放題ライト |
データ定額ミニ1GB (スマ放題1GB、2GB) |
500円 |
データ定額5〜50GB | 1,000円 | |
スマ放題 | データ定額(3Gケータイ) | 500円 |
ベーシックデータ定額プラン for 4G LTE(iPad専用) | 500円 | |
ベーシックデータ定額プラン for 4G(タブレット専用) | 500円 | |
4G/LTEデータし放題フラット、4Gデータし放題フラット+ (ポケットWi-Fi) |
1,000円 |
コンセントに挿すだけで使えるWi-Fiホームルーターは、先にも記したように携帯電話の電波を使ってインターネットにアクセスします。そのためキャリアの電波を掴みやすい窓際に設置する必要があります。同時にWi-Fiルーターとして屋内の機器と接続しやすくするため、高めの見通しの良い場所に置くことをおすすめします。
そんな場所にWi-Fiホームルーターを設置したら、あとは電源を入れて電波を掴むのを待ちます。上図の(3)の部分のランプがすべて緑に点灯したところで、スマートフォンやPC、タブレットなどをAirターミナルの側面ラベルに記されたネットワーク名(SSID)とパスワード(PSK-AES)を使ってWi-Fi接続すれば自由にインターネットにアクセスできます。
なお、「11階以上の高層階」「周辺高層ビル地域内」「建物密集地域内の低層階」では、SoftBankのエリアチェックの結果、SoftBank Airが提供されない場合もありますので、その点も注意が必要です。
また、SoftBank Airの提供エリアと最大通信速度は以下のリンクから調べられますので参考にしてください。都市部では最大481、350Mbps、261Mbpsでの接続が可能ですが、それ以外では最大175Mbps、165Mbps、112.5Mbps、110Mbpsの場所も少なくありません。
SoftBank AirがSoftBankの電波を使うのに対し、UQ WiMAXの電波を使うWi-FiホームルーターがWiMAX HOMEです。
WiMAX HOMEは、UQ WiMAXの電波でインターネットに接続し、各種機器をWi-Fiでつなげられます。使用する電波がWiMAX2+であれば通信量に上限はありませんが、連続する3日間に10GB以上利用すると帯域制限がかかります。また、WiMAX2+が使えない場所ではau 4G LTEを利用できますが、こちらには7GBの上限があり別料金が必要です。
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