2020年09月21日更新
SD/microSDカードの書き込み禁止の解除方法とロックが解除できない原因を解説!
SDカードやmicroSDカードが書き込み禁止のロックがかかっていて、新しく保存できない場合があります。この記事では書き込み禁止になっているSDカードやmicroSDカードのロックを、特にWindows10で解除する方法について解説します。
目次
SD・microSDカードが書き込み禁止になる理由
SDカードやmicroSDカードに何らかのデータを保存しようとすると、「このディスクは書き込み禁止になっています」と表示されて、SDカードに書き込みができないことがあります。
この記事では、SDカードやmicroSDカードが書き込み禁止になってしまう理由と、原因ごとの対処法について詳しく解説します。まずは、SDカードやmicroSDカードが書き込み禁止になる理由についてお伝えします。
原因には物理障害と論理障害がある
SDカードやmicroSDカードが書き込み禁止になってしまう理由には、物理的な原因である物理障害と、ソフトウェア的な原因の論理障害があります。
物理障害である場合には、SDカードやmicroSDカード、もしくはスマホやPCのデバイス側の物理的な原因を取り除けば、書き込み禁止が解除できます。
ソフトウェア的な論理障害である場合には、PCやネットワークの管理者が何らかの意図を持って、SDカードを書き込み禁止にしている可能性があります。その場合には、書き込み禁止を解除してもらえない可能性もあるので注意しましょう。
フォーマットできない時もある!
ただ、書き込み禁止になっていると、SDカードをカードやmicroSDカードのフォーマットができなくなります。フォーマットができないと、いったんそのSDカードの中の内容を全部消去して、新しい情報を上書きしたくてもできません。
どうしてもそのSDカードをフォーマットする必要がある場合には、書き込み禁止を解除しなくてはいけません。
SD・microSDカードが書き込み禁止になる具体的な原因と対処法
SDカードが書き込み禁止になる具体的な原因と、それぞれの原因ごとの解除方法について伝えします。
書き込み禁止ロックが掛かっている
SDカードやmicroSDカードの中には、書き込み禁止ロックが搭載されているものがあります。書き込み禁止ロックとは、カードに付いている物理的なボタンをスライドすることで、書き込み禁止のロックをかけるものです。
ロックを解除してみる
SDカードのサイドに「Lock」と書いたつまみがないか確認して、つまみが「Lock」になっていたら、そのつまみをスライドしてみましょう。そうすればSDカードの書き込み禁止ロックが解除できます。
接触不良が起きてしまった
SDカードにはPCやスマホなどの端末と情報をやり取りするための、金属製の接触端子があります。この部分で接触不良が起きてしまったことが、SDカードの書き込み禁止の原因になる場合があります。
消しゴムで金属部分を擦ってみる
金属部分の接触不良がSDカードの書き込み禁止の原因と考えられる場合には、金属部分を消しゴムで軽く擦ってみましょう。接触不良の原因となっているものが、消しゴムで取れればSDカードの書き込み禁止を解除できます。
ファイルシステムに書き込み禁止設定がかかっている
SDカードのファイルシステムが書き込み禁止に設定されてしまったことが、SDカードに書き込みできない原因になっている場合もあります。
Windowsでdiskpartコマンドを実行する
この場合には、Windows10であればコマンドプロンプトからファイルシステムの書き込み禁止を解除しましょう。Windows10の「スタート」>「Windowsシステムツール」>「コマンドプロンプト」と進みます。
コマンドプロンプトを右クリックして「その他」>「管理者として実行」と進んで、コマンドプロンプトを管理者権限で実行します。
「diskpart」とコマンドを入力してEnterキーを押します。すると、Windows10に接続されたディスクが表示されます。その中からSDカードを見つけます。
SDカードが見つかったら、SDカードのディスクの番号を見ます。ディスク1となっていたら「select disk1」とコマンドプロンプトに入力します。
するとSDカードが選択されるので、「attributes disk clear readonly」とコマンドを入力します。そうすれば、書き込み禁止が解除されます。
USBポートを使っての書き込み禁止ソフトがPCで動作している
企業などで管理されているPCの場合には、USBポートを経由した書き込み禁止が設定されている場合があります。PCにSDカードスロットがない場合には、SDカードリーダーをUSBポートに接続しなくてはいけないので、その設定が原因でSDカードに書き込みができない可能性があります。
企業などで情報流出を防ぐために設定されることがある
この設定は、企業などで機密情報の流出を防ぐために設定されている場合があります。ネットワーク管理者でなければ、書き込み禁止設定を解除できません。
解除するにはネットワーク管理者の許可を得る
どうしてもSDカードへの書き込み禁止を解除する必要がある場合には、ネットワーク管理者の許可を得る必要があります。企業などの組織のネットワーク管理者に解除の依頼をしてみましょう。
グループポリシーで強制的に書き込み禁止に設定されている
グループポリシーとは、企業などの組織のWindows PCを一元管理するためのシステムです。このグループポリシーの設定で、外部デバイスへの書き込みが禁止されている場合があります。
グループポリシーを編集して書き込みを許可する
グループポリシーの編集権限を持っているのであれば、グループポリシーを編集して、SDカードへの書き込みを許可できます。
グループポリシーを編集するためには、「Windowsキー+R」で「ファイル名を指定して実行」を開き、「gpedit.msc」と入力します。
するとローカルグループポリシーエディターが開きます。
「コンピューターの構成」>「管理用テンプレート」>「システム」>「リムーバル記憶領域へのアクセス」と進みます。「リムーバルディスク:書き込みアクセス権の拒否」をダブルクリックします。
「無効」にチェックを入れて「OK」をクリックすれば、SDカードへ書き込みできるようになります。
外部端末をすべて書き込みできない読み取り専用に設定している
Windows PCから書き込みできるデバイスは、SDカードへカード以外にもUSBメモリや外付けHDD、スマホやタブレットなどの端末もあります。
SDカードを含めたすべての外部端末の書き込みが禁止されていて、読み取り専用に設定されている場合があります。SDカードなどの外部の記憶デバイスすべての書き込みが禁止されている場合には、SDカードへの書き込みもできません。
レジストリで読み取りを許可する
外部デバイスをすべて読み取り専用にしている場合には、レジストリで書き込みを許可しましょう。
「Windowsキー+R」で「ファイル名を指定して実行」を開き、「regedit」と入力して「OK」を押します。するとレジストリエディターが開きます。
「HKEY_LOCAL_MACHINE」>「SYSTEM」>「CurrentControlSet」>「Control」>「StorageDevicePolicies」と進みます。「WriteProtect」をダブルクリックして「値のデータ」を1から0に変更して「OK」を押すと、書き込みが許可されます。
ウイルス感染
スマホで使っているmicroSDカードによく見られることですが、SDカードがウイルス感染したことで、書き込み禁止になってしまう場合があります。
スマホ経由でSDカードがウイルス感染する理由は、次の2つの理由が考えられます。1つ目はスマホにダウンロードする画像や動画、音楽などのファイルをSDカードに保存するように設定している事が多いこと。もう一つはスマホはPCほど厳密なウイルス対策をしていない方が多いためです。
このスマホやSDカードをPCや他のスマホなどの端末に接続すると、接続した別の端末もスマホやSDカード経由で感染する恐れがあります。早急に対処しましょう。
SDカードとスマホをすぐにフォーマット
スマホ経由でSDカードがウイルス感染した場合には、スマホとSDカードをそれぞれフォーマットしましょう。スマホに入っているSDカードがウイルス感染した場合には、スマホも感染している可能性があります。SDカードだけではなく、スマホも初期化することをおすすめします。
Androidスマホの初期化方法はこちらの記事で解説しています。ぜひ参考にしてください。
SDカードの書き込み禁止には理由が!解除方法を試してみよう!
この記事では、SDカードが書き込み禁止になってしまった場合の原因と、SDカードの書き込み禁止の解除方法についてお伝えしてきました。SDカードはスマホにも入れられて、読み書きが簡単にできるのがとても便利なカードです。
万が一のことを考えて、SDカードの書き込み禁止の設定をするのも大切なことです。しかし、書き込みやフォーマットをしたい時に、SDカードが書き込み禁止になっていたら困ります。ぜひこの記事で、SDカードの書き込み禁止の解除方法を覚えましょう。