2019年05月11日更新
Windows10の回復ドライブ作成方法!USBでOSのバックアップを取ろう!
Windowsの回復ドライブを作成すると、不具合が起きた際にWindows10を初期化できます。ここではWindows10の回復ドライブの作成方法やWindows10を初期化する手順を解説します。USBメモリの推奨容量は32GB以上です。
目次
Windows10の回復ドライブとは?
Windows10で作成できる回復ドライブとは、Windows10に問題が生じた場合にシステムを回復できるツールです。USBメモリに回復ドライブを作成するので、PCが起動しなくてもWindows10を以前の状態に戻せます。よく回復ドライブは初期化すると言われますが、正確には回復ドライブを作成した時点の状態に戻ります。
昔はメーカー製のPCの購入時にリカバリーディスクが付属していましたが、近年では付属しない事が多いので、なにか問題が起きる前に回復ドライブを作成しておいてください。
リカバリディスクと回復ドライブの違い
リカバリーディスクとは、前述したようにPC購入時に付属するものです。またWindows7までのOSでは、システムを回復するツールとしてユーザー自身で作成できました。Windows8からはこのシステム回復ツールの名称が「回復ドライブ」となりました。つまりリカバリーディスクと回復ドライブは同じものです。
Windows10のシステム回復メディアについて
Windows10のシステム回復メディアは、インストールメディアによって呼び名が変わります。USBメモリで作成すると回復ドライブ、CDなどのディスクに作成にするとシステム修復ディスクと呼ばれます。2つの役割はほとんど同じですが、システム修復ディスクの場合はWindows10のシステムイメージが必要な場合があります。
リカバリ用メディアのUSBフラッシュメモリ
回復ドライブの作成にはUSBメモリを用意してください。回復ドライブを作成する際にUSBメモリに入っているデータはすべて削除されるため、重要なデータが入っていないものを使用するか、データをHDDなど他のメディアに移行してからUSBメモリを使用してください。
USBフラッシュメモリの容量と暗号化に注意
回復ドライブに使うUSBメモリは16GB以上の容量でなければなりません。ただしWindows10のアップデートファイルが多いと、足らない可能性がります。そのため32GB以上のUSBメモリを用意すると安心です。回復ドライブの作成には時間がかかります。書き込み速度が150MB/秒以上のUSBメモリであれば、かなり時間を短縮できます。
また、USBメモリによっては暗号化機能が搭載されています。このUSBメモリに回復ドライブを作成すると、暗号化ソフトが削除される場合があるため、事前に暗号化ソフトの提供元の公式サイトなどで再度入手可能かどうか確認してください。
システム修復ディスク
システム修復ディスクは光学ドライブを使ってWindows10を回復するツールです。ほとんどの光学ドライブで使用できますが、コストの低いCD-R/CD-RWで十分です。システム修復ディスクの作成に使用できる光学ドライブは以下の通りです。
CD-R/CD-RW、DVD-R/DVD-RW、DVD-R DL、DVD+R/DVD+RW、DVD+R DL、BD-R/BD-RE、BD-R DL(50GB)、BD-R XL(100GB)
OS起動不具合などの復旧に使える
システム修復ディスクは内蔵ドライブのリカバリ領域に保存されているWindows10のファイルを使って、Windows10を復旧します。そのためディスクに保存する容量が少なく、手軽にWindows10を不具合を直せて便利です。しかし内蔵ドライブが物理的に故障していたりリカバリ領域を削除したりした場合は修復できません。
この場合はWindows10のシステムイメージをUSBメモリに作成しておけば、システム修復ディスクを使った復旧は可能です。しかしそれなら回復ドライブを作成したほうが楽なので、あくまでシステム修復ディスクは内蔵ドライブが使用できる状態の場合に使うものと考えてください。
Windows10の回復ドライブの作成方法と初期化方法
それではWindows10の回復ドライブの作成方法と、Windows10を初期化する手順をご紹介します。どの手順も簡単ですが、回復ドライブの作成には時間がかかるため、時間に余裕のあるときに行ってください。
Windows10の回復ドライブの作成手順
まずWindows10の「設定」を開き、「回復」と検索してください。すると候補が出てくるので、「回復ドライブの作成」を選択してください。ユーザーアカウント制御画面が表示されるので「はい」をクリックしてください。
またコントロールパネルから、「システムとセキュリティ」の中にある「セキュリティとメンテナンス」を選択し、「回復」から「回復ドライブの作成」を選択する方法もあります。
「システムファイルを回復ドライブにバックアップします」にチェックが入っているのを確認したら、「次へ」をクリックします。ここでUSBメモリを挿入してください。容量の少ないUSBメモリを接続すると、次の手順が選択できません。
バックアップに使用するUSBメモリを選択すると、USBメモリ内のデータが完全に削除されると警告されます。「作成」をクリックすると、回復ドライブの作成が開始されます。作成が終わったら「完了」をクリックします。
最後の画面の「回復パーティションを削除します」をクリックすると、PCに保存されている回復パーティションが消去されるので、絶対にクリックしないでください。回復ドライブの作成には1時間から2時間ほどかかります。
「回復ドライブを作成できません」と表示された場合は、USBメモリの容量が足らない可能性があるので、大きめの容量のUSBメモリを新たに用意してください。
回復ドライブを使用する注意点
回復ドライブは、同じOS、同じPCでしか使用できません。Windows8のときに作成した回復ドライブはWindows10にアップグレードすると使えません。そのため、OSを変更したら必ず新たに回復ドライブを作成してください。また同じOSであっても、異なるPCでは回復ドライブを使用できません。
複数のPCを所有している場合は、面倒ですがそれぞれの回復ドライブを作成してください。
回復ドライブからパソコンを初期化する手順
回復ドライブからWindows10を初期化するには、まず「設定」から「更新とセキュリティ」を選択してください。
「回復」タブを開いて「今すぐ再起動」をクリックすると、PCが再起動してオプションの選択画面が表示されます。
「デバイスの使用」でUSBメモリを選択すると、PCが再起動しUSBメモリの回復ドライブからWindows10が起動します。キーボードを「Microsoft IME」にして「トラブルシューティング」を選択し、「ドライブから回復する」をクリックしてください。
「ファイルの削除のみ行う」と「ドライブを完全にクリーンアップする」という選択肢が表示されます。初期化したあともPCを使うならファイル削除のみで構いません。完全クリーンアップは時間がかかるため、PCを廃棄したり譲渡したりする際に選択してください。
どちらか選択して「回復」をクリックすると、Windows10が初期化されます。Windows10の初期化が完了するまでは、PCの電源を切らないでください。
初期化の途中に、黒い背景に白字で「A configuration change was...」というメッセージが表示される場合があります。この場合はメッセージの中に「Press F12 to Clear the TPM」などと書いてあるので、表示されているファンクションキーを押してください。
すると「Windowsをインストールしています」と表示され、PCの初期化が完了すると、Windowsのライセンス条項が表示されます。あとはPCの購入時と同じようにWindowsのセットアップを行ってください。
PCのWindows10が起動できない場合
PCが正常に起動しないと「設定」から再起動ができません。この場合はUSBメモを挿入してから電源を入れ、ファンクションキーを押してください。メーカーに寄ってファンクションキーは異なりますが、多くのメーカーでは「F12」キーです。あとは上述した手順のとおりに進めてください。
Windows10の回復ドライブを作成しておこう
Windows10の回復ドライブを作成しておくと、Windows10に不具合やエラーが起きた場合にすぐ初期化できるため、便利です。リカバリーディスクがあるならそれを活用してください。Windows10の度重なるアップデートによって、回復ドライブの作成に必要なUSBメモリの容量が増えているので、32GB以上のUSBメモリを用意してください。
回復ドライブは同じOSでも複数のPCで使い回せないので注意してください。OSをアップグレードした際には必ずもう一度回復ドライブを作成してください。