2019年04月06日更新
Windows10のシステムフォントの変更方法!標準フォントが汚い時は?
Windows10では、Windows7や8から従来のメイリオからYu Gothic UIというフォントに変更されています。その標準設定のシステムフォントが汚いと感じている方に、Windows10のシステムフォントの変更方法を3つの方法で、まとめています。
目次
- 1Windows10のシステムフォントを変更したい!
- ・Windows10では「Yu Gothic UI」を採用
- ・システムフォントを変更するには?
- 2Windows10のシステムフォントを変更方法その1
- ・ClearTypeの有効化
- ・見やすいテキストを選択して調節する
- 3Windows10のシステムフォントを変更方法その2
- ・Windows10フォントが汚いので一発変更!
- ・Meiryo UIも大っきらい!!
- 4Windows10のシステムフォントを変更方法その3
- ・レジストリを編集する
- ・Windows Font Cache Serviceの無効化
- ・フォントファイルの削除
- ・再起動して確認する
- 5Windows10のシステムフォントを変更しよう!
Windows10のシステムフォントを変更したい!
Windows10を使っていて、Windows8やWindows7の時と比較して、文字が見にくかったり、何か違和感を覚え、何か文字が汚いと感じたことがある方、それは、Windows10からは標準のシステムフォントが変わっているから、というのがあります。その変わってしまった標準のシステムフォントを変更したい、元のフォントにしたい方にむけて、その変更・設定方法をまとめています。
Windows10では「Yu Gothic UI」を採用
Windows10のシステムフォントは、従来の「メイリオ」系統のシステムフォントから、「Yu Gothic UI」というシステムフォントがWindows10の標準フォントとして採用されています。「Yu Gothic UI」は、細身のデザインでかつ文字間が詰まったように見えて、その上、文字のギザギザが目立つといった感じで、「メイリオ」に比べあまり見やすいようなデザインではなく、パッとみて汚いと感じてしまいます。
そこで元のシステムフォントである「メイリオ」やもっと見やすいフォントに変えたいと思う方が多いのではないでしょうか。
システムフォントを変更するには?
Windows10のシステムフォントを変更・設定する方法としては、パソコンの知識量や経験に応じて、三段階の変更方法をまとめています。1つ目はWindows10のシステムから、システムフォントを変更するのではなく、見やすく設定する方法。2つ目はソフトウェア・アプリを使用して、システムフォントを変更する方法。3つ目はレジストリを編集する方法です。
その1:ClearTypeを設定する
Windows10には「ClearType」と言われる、文字のギザギザ感を緩和するためのアンチエイリアシング機能がフォント表示機能で標準でサポートされています。Windows10標準の機能ですので、比較的簡単に設定ができ、何かしら設定を間違えても、Windows10が動かなくなるといった事態にもならないので、Windows10のシステム関連を初めて変更してみる方にお勧めの方法です。
その2:ソフトウェアを利用する
Windows10のClearTypeの設定だけでは、文字の汚い感じが改善されない・物足りない方はWindows10のシステムフォント自体を変更することになります。システムフォントを変更と聞くと、大変難しい感じがしますが、ソフトウェアを利用することで、カンタンにシステムフォントを変更・設定することができますので、汚いフォントから自分好みのシステムフォントにすることができます。
また、紹介するソフトウェアはフリーソフトウェアと言われるもので、無料で使用することができます。
その3:レジストリで編集する
Windows10にソフトウェアをインストールしたくない方には、レジストリを編集してWindows10標準のシステムフォントを変更・設定する方法があります。
ですが、レジストリの編集は、マイクロソフトからのサポートも受けられないため、自己責任になってしまいますので、レジストリの知識や、もしもの時にWindows10を復旧することができる技量を持っているかただけにお勧めできる方法です。
Windows10のシステムフォントを変更方法その1
ClearTypeは、ディスプレイの「赤(RED)」「緑(GREEN)」「青(BLUE)」のサブピクセルを使って、フォントのギザギザを調整してくれるもので、小さな文字でも読みやすくなる機能です。Windows Vista以降、ClearTypeは標準で有効になっていますが、標準設定でも、まだ文字が汚いようでしたら、「ClearTypeテキストチューナー」を使って、ClearTypeによる文字の見え方を調整・設定します。
ClearTypeの有効化
まずは、ClearTypeが有効化されているかの確認です。有効化されているか確認するためには、「ClearTypeテキストの調整」という設定項目から確認します。ですが、この「ClearTypeテキストの調整」はWindows10のバージョンによって、設定項目の位置が異なります。Windows10の割と初期のほうのバージョンの Windows10 Anniversary Update までは、[コントロールパネル]の[ディスプレイ]に「ClearTypeテキストの調整」があります。
Windows10 Anniversary Update 以降は、[コントロールパネル]の[フォント]に「ClearTypeテキストの調整」があります。手早く設定を変更したい方は、タスクバーにあるCortanaの検索ボックスに「cleartype」と入力して、「ClearTypeテキストの調整」を選択すると素早く設定に移れます。なお、検索ボックスを非表示にしている場合は、[Windows]+[Q]キーでCortanaを起動することができます。
上記の手順のいづれかから、「ClearTypeテキストの調整」をクリックすると、「ClearTypeテキストチューナー」が起動します。そうすると、最初の画面に「ClearTypeの有効化」のチェックボックスがありますので、チェックが外れている場合は、チェックを入れて、有効化します。
見やすいテキストを選択して調節する
ClearTypeの見え方を調整するためには、「ClearTypeを有効にする」にチェックが入っているか確認した後、[次へ]ボタンをクリックします。
クリックすると、「Windowsでモニターがネイティブの解像度に設定されていることを確認しています」と出ます。その下のほうに、設定されていますと出ていたら、[次へ]ボタンをクリックします。
次の画面から、2~6つのテキストのサンプルが表示されていますので、表示された文字を見比べて、見やすいものを選んでいきます。これを5回選ぶと、ClearTypeの調整が終了します。
選ぶ際に、最初に選ばれている青枠以外のものを選んでいった場合、以前の標準設定の汚い感じから、少しは綺麗な印象を受けるのではないでしょうか。ですが、選ぶ際に最初に選ばれていた青枠のものを選んでいった際は、標準のままとなりますので、その場合、調整前と後では違いがありません。なお、複数のディスプレイを接続している場合は、ディスプレイごとにClearTypeの設定・調整をする必要があります。
Windows10のシステムフォントを変更方法その2
ClearTypeの見え方の調整で、選んだ結果、標準のままだったり、見やすいものを選んだつもりでも、変わらず汚いと感じる方は、Windows10で使用できるソフトウェアを利用してシステムフォントを変更していきます。今回はシステムフォントを変更するソフトウェアの中で、「Windows10フォントが汚いので一発変更!」と「Meiryo UIも大っきらい!!」の2つのソフトウェアでのシステムフォントの変更方法をまとめています。
Windows10フォントが汚いので一発変更!
「Windows10 フォントが汚いので一発変更!」は、「Windows XP(MS UI Gothic)」「Windows Vista/7(メイリオ)」「Windows 8/8.1(Meiryo UI)」「Windows 10(Yu Gothic UI)」のWindowsXPからWindows10までの各システムフォントに、名前の通り、一発で変更ができるソフトウェアです。
使用したいフォントを選ぶだけで変更されるので、パソコンに詳しくない方でも手軽にシステムフォントを変更できるソフトウェアです。
Windows10フォントが汚いので一発変更!でフォントを変更する
では、実際にWindows10のシステムフォントを「Windows10フォントが汚いので一発変更!」での設定方法をご紹介していきます。
まずは、ソフトウェアをダウンロードサイトからダウンロードしてください。ダウンロードして、「Windows10フォントが汚いので一発変更!」を起動した後は、上でも記述しましたが、歴代のシステムフォントからどれにしたいかを選ぶだけで、変更ができてしまいます。もとに戻したいときも、もとのシステムフォント選ぶだけなので、失敗するといったことがありません。
画像では、Windows7に変更しています。Windows7のボタンをクリックするだけで、Windows10からWindows7のフォントに切り替わります。
Meiryo UIも大っきらい!!
「Meiryo UIも大っきらい!!」は、「Windows10フォントが汚いので一発変更!」で設定されていた、「MS UI Gothic」「メイリオ」「Meiryo UI」「Yu Gothic UI」以外のフォントをシステムフォントとして使用することができるようになるソフトウェアです。
なので、もっとかわいい文字や見やすい文字にしたい方や、フォントだけでなく文字の大きさなども変えたい方など、「Windows10フォントが汚いので一発変更!」では変更できない細かいところも設定していきたい方は、「Meiryo UIも大っきらい!!」でシステムフォントを変更することをお勧めします。
このソフトウェアも、変更したい箇所のフォントを選んでいくだけで、設定が完了しますので、難しいと身構えることなく、システムフォントを変更することができます。
Meiryo UIも大っきらい!!でフォントを変更する
「Meiryo UIも大っきらい!!」は、タイトルバーやメニューなど、少々細かい項目を個別に設定することができます。また、個別に設定した際、その設定内容を保存することができます。
また、保存した設定内容は、他のパソコンの「Meiryo UIも大っきらい!!」に読み込ませることができるため、パソコンを複数使い分けている方でも、パソコンごとに各項目のフォントを最初から選びなおす必要はありません。
細かい設定をしたい場合は、それぞれの項目で[選択]ボタンをクリックして、使いたいフォントを選択していきます。
フォント以外の細かい設定をしたい場合は、スタイルの項目で太さ、サイズの項目で大きさなどの設定をしていきます。なお、システムフォントを一括で同じフォントに設定したい場合は、「すべてのフォント」で標準となる、システムフォントを選択した後、[一括設定]ボタンを押すことで、各項目のフォントが一括で設定できます。
Windows10のシステムフォントを変更方法その3
今回紹介する中で、最も難易度の高いシステムフォントの変更方法となる、レジストリによるフォント内容の切り替えをまとめています。レジストリとは、パソコンに詳しくない方だと初耳の単語かもしれませんが、Windowsのシステムやソフトウェアに関するさまざまな設定情報を書き込んでおくデータベースみたいなものです。
そのため、よくわからずにレジストリをいじってしまうと、パソコンやアプリが起動しなくなったりしてしまいますので、よく注意して取り組む必要があります。
また、今回のレジストリの設定方法は、「Yu Gothic UI」を代替フォントに切り替えてしまう方法で、「Yu Gothic UI」が使えなくなってしまいます。設定上、フォント名が「Yu Gothic UI」という名前なのですが、中身は設定したフォントになるということです。なお、レジストリの編集は、自己責任ですので、誰のサポートも受けることができません。そのため、事前のバックアップは必須になります。
レジストリを編集する
それでは、早速レジストリでの設定・編集方法ですが、今回はどんな設定内容にしたかすぐ確認できるようにするために、レジストリファイルを作って変更する方法をご紹介します。まずは、メモ帳を開き、下記の文字列を画像のようにそのまま、メモ帳にコピペします。
Windows Registry Editor Version 5.00
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\FontSubstitutes]
"Yu Gothic"="Meiryo UI"
"Yu Gothic Bold"="Meiryo UI Bold"
"Yu Gothic Light"="Meiryo UI"
"Yu Gothic Medium"="Meiryo UI"
"Yu Gothic Regular"="Meiryo UI"
"Yu Gothic UI"="Meiryo UI"
"Yu Gothic UI Light"="Meiryo UI"
"Yu Gothic UI Regular"="Meiryo UI"
"Yu Gothic UI Semibold"="Meiryo UI Bold"
"Yu Gothic UI Semilight"="Meiryo UI"
"游ゴシック"="Meiryo UI"
"游ゴシック Bold"="Meiryo UI Bold"
"游ゴシック Light"="Meiryo UI"
"游ゴシック Medium"="Meiryo UI"
"游ゴシック Regular"="Meiryo UI"
置き換えるフォントはとりあえずメイリオにしています。もちろん、この時点で、お好きなフォント名にしていただいても結構です。次に「名前を付けて保存」をして、ファイルの拡張子を「.reg」とします。また、regファイルは文字コードがUTF16LE(BOMあり)なので、regファイル化する際、文字コードを「Unicode」にします。それ以外のファイル名の部分はお好みで記入してください。
今回は「Windows10-font.reg」としています。レジストリのファイルが出来たら、ダブルクリックをして実行します。
Windows Font Cache Serviceの無効化
システムフォントの設定はできましたが、これではまだ終わりません。フォントにもキャッシュが存在していますので、そちらの設定を無効にする必要があります。Windows10のサービスという項目を右クリックから「管理者として実行」をします。
サービスの起動後、Windows Font Cache Serviceを選択し、無効化の設定をします。
「スタートアップの種類」を「自動」から「無効」に。「サービスの状態:実行中」を「停止」にして「OK」を押します。
これで、フォントのキャッシュが停止され、スタートアップ時にもキャッシュがされないため、新しく設定したシステムフォントが標準のフォントとして読み込まれます。
フォントファイルの削除
Windows10のcortanaから「cmd」と記入すると、リストにコマンドプロンプトが出てくるので、右クリックから「管理者として実行」で管理者権限のある状態でコマンドプロンプトを起動します。
cd %windir%\Fonts
游ゴシックフォントファイルの所有者をAdministratorsに変更します。
takeown /F YuGoth*.ttc /A
游ゴシックフォントファイルにAdministratorsのフルアクセス権を与えます。
icacls YuGoth*.ttc /grant Administrators:F
游ゴシックフォントファイルをフォントとして使えないファイル名にしておきます。
ren YuGoth*.ttc YuGoth*.ttc.back
名前の変更で、使用されていますとエラーが出る場合は、あらゆるアプリ・ソフトウェア(エクスプローラ、ブラウザなど)を終了させてから再実行すると、システムフォントの変更ができるようになります。それでもエラーが出る場合は、一度再起動をしてから、すぐにこちらの手順を踏むことでエラーが出ずに変更ができます。
キャッシュを削除
上記の工程でWindows10のシステムフォントの「Yu Gothic UI」は使用できなくなりましたが、先ほどの工程で、キャッシュは無効にしましたが、現状あるキャッシュにはシステムフォントの情報が残っていますので、そちらのキャッシュファイルを削除しなければなりません。なので、さきほどの管理者権限のある状態のまま下記をコマンドプロンプトにコピペしてキャッシュを削除します。
del /S /Q %windir%\ServiceProfiles\LocalService\AppData\Local\*FontCache*.dat
del %windir%\system32\FNTCACHE.DAT
再起動して確認する
レジストリの変更後、Windows10の再起動をすると標準のフォントだった「Yu Gothic UI」がメイリオに置き換わっています。もし、置き換わっていなかったら、初めからやり直してみてください。
Windows10のシステムフォントを変更しよう!
今回は、3つの方法でWindows10の汚いと言われている「Yu Gothic UI」の変更方法を紹介してきました。これまでWindows10の設定を触ったことのない方は、失敗の少ないClearTypeの調整から順にやってみて、自分なりに見やすいシステムフォントの変更をしてみてください。