2020年10月28日更新
ntoskrnl.exeが原因でブルースクリーンエラーが表示された時の対処法【Windows10】
Windows10に深刻なエラーが発生した場合にはブルースクリーンエラーが表示されます。その原因がntoskrnl.exeであることがあります。この記事では、ntoskrnl.exeが原因のエラーが起こる理由と、修復方法についてお伝えします。
目次
- 1ntoskrnl.exeとは?
- ・Windows10のOSの中核となるプログラム
- ・エラーが起きても停止したり削除したりすることはできない
- 2ntoskrnl.exeがブルースクリーンの原因となる場合の修復法
- ・デバイスドライバーに原因がある場合
- ・メモリの物理的な破損が原因である場合
- ・メモリを制御するためのソフトウエアの不具合が原因である場合
- ・CPUやRAMが発熱しすぎたことが原因である場合
- ・システムファイルの破損が原因である場合
- ・Windowsアップデートやアプリのインストールが原因である場合
- ・ファイルシステムの破損が原因である場合
- ・原因がわからない場合
- ・初期化しても直らない場合
- 3ntoskrnl.exeでブルースクリーンが起きた場合には原因を確認しよう!
ntoskrnl.exeとは?
Windows10を動作させるためには、様々なプログラムファイルが動いています。常にすべてのファイルが正常に動いていれば何の問題も起こりません。しかし、時として、深刻なエラーの引き金になるプログラムもあります。
この記事では、Windows10でブルースクリーンエラーを引き起こす原因にもなるntoskrnl.exeについて解説します。ntoskrnl.exeとはどのようなファイルで、ブルースクリーンエラーが起きてしまった場合の原因と対処法についてお伝えします。
Windows10のOSの中核となるプログラム
ntoskrnl.exeとは、「Windows NT operating system kernel」のプログラムファイルのことで、Windows10にあるOSの中核プログラムの1つです。ハードウエアの全般的な制御や、メモリやCPUを司り、Windows10を動作させるための様々なサービスを提供しています。
エラーが起きても停止したり削除したりすることはできない
ntoskrnl.exeが原因でブルースクリーンなどのエラーが起きてしまったとしても、ntoskrnl.exeはWindows10のシステムの中枢を司るプログラムファイルの1つなので、停止させることはできません。ntoskrnl.exeを削除することもできません。
ブルースクリーンなどのエラーが起きてしまった場合には、ntoskrnl.exeの削除や停止以外の対処を行う必要があります。
ntoskrnl.exeがブルースクリーンの原因となる場合の修復法
ntoskrnl.exeが原因でブルースクリーンエラーが起きてしまった場合の、原因とそれぞれの原因に対する修復法についてお伝えします。
デバイスドライバーに原因がある場合
ntoskrnl.exeが原因でブルースクリーンエラーが起きる原因が、デバイスドライバーの場合があります。デバイスドライバーとは、PCの本体に接続しているディスプレーなどの周辺機器を動かすためのソフトウェアです。
デバイスドライバー自体に不具合が生じたり、OSとの互換性に問題が生じたりすると、ntoskrnl.exeのBSODエラーが発生してしまうことがあります。
デバイスドライバーをアップデートする
ntoskrnl.exeのエラーがデバイスドライバーに原因がある場合の修復方法は、デバイスドライバーをアップデートすることです。デバイスドライバーをアップデートする方法はこちらの記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。
Windows10をアップデートする
通常は、Windows Updateにデバイスドライバーのアップデートも含まれます。Windows Updateを実行することで、デバイスドライバーも同時にアップデートできます。
メモリの物理的な破損が原因である場合
PCの内部のメモリに物理的な破損が発生してしまうと、ntoskrnl.exeがエラーを起こしてしまいます。
メモリ診断を実行してみる
メモリが原因でntoskrnl.exeのエラーが起きている可能性がある場合には、本当にメモリが原因なのかどうか、メモリ診断を実行してみましょう。メモリ診断を実行する方法はこちらの記事で解説しています。
メモリ診断の結果、メモリに不具合が見つかった場合には、メモリの交換をおすすめします。メモリの交換方法は、PCを購入したお店やPC修理専門店などにご相談ください。
メモリを制御するためのソフトウエアの不具合が原因である場合
AndroidのエミュレーターやRAMディスク関連のアプリをPCにインストールした場合、それらのアプリがメモリを制御します。その結果として、ntoskrnl.exeが不具合を起こして、ブルースクリーンエラーが発生することがあります。
心当たりのあるアプリをアンインストールしてみる
ntoskrnl.exeが原因のブルースクリーンエラーが起こるようになる直前に、何かアプリを入れた覚えがある場合には、そのアプリをPCからアンインストールしてみましょう。アプリを削除した後で、エラーが起こらなくなれば大丈夫です。Windows10からアプリを削除する方法はこちらの記事を参考にしてください。
CPUやRAMが発熱しすぎたことが原因である場合
オーバークロックとは、周波数を定められた値よりも上げて、PCの処理能力を向上させる手法です。本来CPUやメモリが処理できる周波数よりも高い周波数で動作させるので、CPUやメモリが想定外の発熱をして高温になり、ntoskrnl.exeのブルースクリーンエラーの原因となります。
オーバークロックを無効化する
オーバークロックを設定してある場合には、オーバークロックを無効化しましょう。オーバークロックを無効化する方法にはいくつかの手法があります。無効化する方法は、オーバークロックを設定した方法のマニュアルを参照して下さい。
また、これからオーバークロックを設定してみようとする場合には、よほど詳しい知識がないと、PCを壊す原因になります。修復できなくなる場合も少なくないので、あまりおすすめはしません。
システムファイルの破損が原因である場合
Windows10を動作させるために必要なシステムファイルのいずれかが破損してしまったことが、ntoskrnl.exeのエラーの原因になる場合があります。
システムファイルチェッカーを実行する
システムファイルの破損が原因だと考えられる場合には、まずはシステムファイルチェッカーを実行してみましょう。システムファイルの破損をチェックして修復する方法は、こちらの記事で解説しています。
Windowsアップデートやアプリのインストールが原因である場合
Windowsアップデートや何らかのアプリをインストールした直後にntoskrnl.exeがブルースクリーンエラーを起こすようになる場合があります。
システムの復元を実行する
アプリのインストールが原因だと考えられる場合には、該当するアプリをアンインストールしてみましょう。それでも改善しなかったり、Windowsアップデートが原因だと考えられる場合には、システムの復元を実行しましょう。
システムの復元とは、あらかじめ作成しておいた復元ポイントの時点までPCの内部の状態を戻すことです。システムの復元を行うことが、ntoskrnl.exeが原因のエラーが起こる前の状態にPCを戻せます。
Windows10のシステムの復元方法はこちらの記事で解説しています。
ファイルシステムの破損が原因である場合
Windows10のファイルシステムが破損していることが原因で、ntoskrnl.exeのブルースクリーンエラーが発生する場合があります。
チェックディスクを実行する
ファイルシステムの破損があるかどうかは、ハードディスクのチェックディスクを実行するとわかります。
コマンドプロンプトを管理者権限で実行します。Windows10の「スタート」から、「Windows管理ツール」>「コマンドプロンプト」と進み右クリックします。「その他」>「管理者として実行」をクリックして、デバイスへの変更の許可をOKします。
コマンドプロンプトが開いたら、次のコマンドを入力してEnterキーを押します。
「chkdsk c: /r」
すると次回の起動時にチェックを実行するか聞かれるので「y」を入力してEnterキーを押します。すると、次回の起動時にディスクのチェックが実行されて、修復が必要なら修復されます。
原因がわからない場合
上記のことを全て試しても、ntoskrnl.exeのエラーが修復されない場合もあります。
Windowsを初期化してみる
全て試しても、ntoskrnl.exeが原因のブルースクリーンのエラーが起こる場合には、Windows10を初期化して、完全に工場出荷状態に戻してみましょう。Windows10を初期化する方法はこちらの記事で解説しています。
初期化しても直らない場合
PCを初期化してもブルースクリーンエラーが起こる場合もあります。
メモリやグラフィックボードなどのハードディスクを確認してみる
PCを初期化しても、ブルースクリーンエラーが起こる場合には、メモリやグラフィックボードなどのハードディスクの物理的な破損が原因だと考えられます。PCを購入した販売店や、修理専門業者に相談して、パーツの交換などを検討してみましょう。
ntoskrnl.exeでブルースクリーンが起きた場合には原因を確認しよう!
ntoskrnl.exeが原因でブルースクリーンエラーが起きてしまった場合でも、必ず何らかの原因があるはずです。アプリのインストールなどの思い当たる原因がある場合には、まずはその原因を排除してみることからはじめてみましょう。
原因に思い当たる節がない場合には、1つずつ確認することで、必ずブルースクリーンが起きる原因を突き止められるはずです。