Macキーボードのショートカットキー一覧!便利なコマンドを厳選!
Macを使う上で欠かせないのがショートカットキーです。もともとマウスを使ったGUIが売りのMacですが、キーボード入力中はいちいちキーボードから手を放してマウスに持ち替えるのは面倒です。そこでショートカットキーを身につければ、作業能率がぐんとアップします。
目次
Macのショートカットキーを使おう!
もともとMacやWindowsはマウスとメニューを利用するGUI(Graphical User Interface)を用いることで、直感的な操作が可能です。GUIのおかげで、コマンド類を覚えておいてキーボードで入力する、という煩雑な方法を避けることができています。
しかし、頻繁に利用するコマンドなどは、マウスで選択するよりもキーボードを使ってワンアクションで入力できた方が便利なのは間違いありません。そこでおすすめするのがショートカットキーの利用です。
MacでもWindowsでも、ショートカットキーを覚えることで、操作の度に「キーボードから手を放してマウスに持ち替える」→「マウスを動かしてコマンドを選択する」→「キーボードに手を戻す」という作業が、すべてキーボードに手を置いたままで、しかもワンアクションで済ませられるようになりますから、作業効率は著しく向上します。
Macの使いにくい点
それほど便利なショートカットキーですが、WindowsからMacに乗り換えると、キーボードの配置やショートカットキーの違いに不便さを感じがちです。下の表のようにWindowsのそれぞれに相当する装飾キーは存在しますが、その使い方はかなり異なります。
シフト | コントロール | オルトネート | コマンド | |
---|---|---|---|---|
Windows | Shift | Ctrl | Alt | Windows |
Mac | Shift | Ctrl | Option | Command |
以前のWindowsの初期にはWindowsキーが存在しなかったこともあり、Macではコマンドキーと併用するショートカットキーがWindowsではコントロールキーと併用する場合が少なくなりません。たとえばファイルの保存はMacでは「Command+S」ですが、Windowsでは「Ctrl+S」というふうに、ショートカットキーの違いがあります。
こうしたことから、使い始めにはMacを使いづらく感じる場合もあります。
絶対に覚えておきたいMacのショートカットキー11選
そこで、Macを便利に使うためのショートカットキーを一覧にしてお教えします。特に、最初のこの章では、文字通り覚えておかないと困るレベルのショートカットキーをお伝えします。
厳選のショートカットで作業効率を大幅アップ!
ここから紹介する11のショートカットにはすでにご存じのショートカットキーもあることでしょう。しかし、その説明中にほかのショートカットキーの案内が入る場合もありますので、知っているコマンドだからと読み飛ばさずに、しっかりとすべてに目を通してください。
1. 直前の操作の取り消し
なにはともあれ一番に覚えるべきショートカットキーが「Command+Z」です。誤ってなにかを削除したり、余計な操作を加えたりしたら、この「元に戻す」コマンドのショートカットキーである「Command+Z」でひとつ前の作業に戻してください。
「Command+Z」は複数使用が可能なので、たいていの場合はセーブした場所までは何段階でも戻ることが可能です。また、戻し過ぎた場合は「Shift+Command+Z」で「元に戻すを戻す」「やり直す」コマンドのショートカットキーが利用できます。
2.キーボードだけでアプリの切り替え
いくつものアプリを切り替える際には、通常マウスをDockに運んで目指すアプリを選択しますが、「Command+TAB」で次の新しいアプリに切り替えられます。
コマンドキーを押しっ放しにしている間は、今起動しているアプリのアイコンが全て画面中央に表示されていますので、そのままTABキーを押すたびに選択されるアプリが切り替わっていきますから、目的のアプリが選択されたコマンドキーを放して、そのアプリに移行してください。
もし「Command+TAB」を押し過ぎた場合は、「Shift+Command+TAB」で逆向きにアプリを選択できます。
また、今使用中ではないアプリを閉じる場合は、そのアプリが選択された状態でコマンドキーを押したままQを押して、「Command+Q」で終了コマンドを送ります。そのあとコマンドキーを押したまま、Qを放してTABを押せば、また次のアプリも選択可能になります。
3.タブの切り替え
ブラウザなど、ひとつのウインドウに複数のタブを表示している場合は「Ctrl+TAB」でタブを切り替えられます。当然のことながら「Shift+Ctrl+TAB」で逆方向へのタブ切り替えも可能です。
4. ブラウザを閉じる
ブラウザなどのアプリで、ウインドウや、選択中のタブを閉じる場合は「Command+W」を使います。WはWindowの頭文字と覚えてください。
Macの場合、ウインドウを閉じてもアプリ自体は動いていますので、アプリ自体、あるいはウインドウごとアプリを終了させる場合には「Command+Q」を使います。QはQuitの頭文字と覚えてください。
5. リンクを別タブで開く
ブラウザなどにあるリンクを開くときには通常マウスでクリックしますが、この時コマンドキーを押しながらクリックすることで、新規タブでリンク先を開くことができます。「Command+クリック」を使えば、複数のリンクがあるページからいくつものリンク先をどんどん別タブで開いておけますから、きわめて便利です。
6. 最近閉じたタブをもう一度開く
4番目のショートカットキーで紹介した「Command+W」で誤ってタブを閉じ過ぎた場合は「Shift+Command+T」で閉じたタブをもう一度開き直せます。「Shift+Command+Z」同様、これも複数回使用が可能ですのでいろいろと試して、このコマンドを身につけてください。
7. ページを戻る
ブラウザのページ移動やファインダーのフォルダ移動などで、ウインドウ上部の矢印キーを使わなくても、「Command+[」が「戻る」コマンドの、「Command+]」が「進む」コマンドの、それぞれショートカットキーとなります。
8. Finderの表示形式を切り替える
MacのFinderの表示には「アイコン」「リスト」「カラム」「Cover Flow」の4種類がありますが、そのそれぞれに対応して、「Command+1〜4」でFinderの表示を切り替えられます。
9. Finder検索 / Spotlight検索
なにかのアプリでファイルを開こうとして、ファイルがどこにあるのかわからなくなったらショートカットキーの「Ctrl+Opt+SPACE」を使えばFinderの検索を開けます。これでファイル名の一部を入力してファイルを検索し、それを目的のアプリにドラッグ&ドロップすればOKです。ファイルを探してフォルダの階層を上り下りする必要はなくなります。
同様に「Ctrl+SPACE」でSpotlight検索が開きますので、これでデータやアプリの検索、簡単な計算などが行えます。アプリを立ち上げる際には、なまじDockにマウスを運ぶよりも「Ctrl+SPACE」のショートカットキーでSpotlightを立ち上げ、「Safari」などと打ち込んだ方が早いことが多いので、覚えておくべきショートカットキーです。
10. テキストだけペースト
ブラウザなどからコピーした文字列をメモ帳やワープロなどに貼り込むと、意外な書式情報までが付いてきて、妙に文字が大きくなったり、太字になったり、勝手に表組みされたりすることがあります。そういう場合は貼り込む際に「Shift+Command+V」のショートカットキーを用いれば、「ペーストしてスタイルを合わせる」ことができます。
11.スクロールを素早くする
「fn+矢印キー」で大きく画面スクロールできます。「fn+↑」で上に、「fn+↓」で下に、それぞれ1画面もしくは半画面スクロールします。また「fn+←」でウインドウの先頭まで、「fn+→」で最後まで、それぞれスクロールします。ただし、先頭・最後については「Command+↑」「Command+↓」のほうが使いやすいかもしれません。
ショートカットキーはメニューバーを見れば分かる
ここまで説明したショートカットキーは、メニューバーからコマンドを選択することで一覧できます。各コマンドの右にある「⌘N」などの表記がそれで、「⌘」「⇧」などの記号はそれぞれ特殊キーを表します。
Command | ⌘ |
Shift | ⇧ |
Option | ⌥ |
Control | ⌃ |
よく使うコマンドは、メニューバーで表示されるショートカットキー一覧を見て覚えると、効率がアップします。あくまで良く使うコマンドだけ覚えればいいので、無理をしてろくに使わないショートカットキーまで無駄に覚えないようにしてください。
Macのショートカットキー 【分野別】
続いて、必ず覚えていなければならないというほどではないものの、覚えておくと便利なショートカットキーの一覧を紹介します。ここで紹介するショートカットキーの一覧を全部覚える必要はありませんが、ときどき眺めて少しずつ覚えていけば、Macがかなり便利に使えるようになります。
Macのショートカットキー 【一般】
Command+X | 選択部分を切り取り、クリップボードへコピー |
Command+C | 選択部分をそのままに、クリップボードへコピー |
Command+V | クリップボードの中身を、カーソルのある書類やアプリに貼り付け |
Command+A | 選択部分を全体にする |
Command+F | 検索ウインドウを開くか、書類内の指定項目を検索 |
Command+H | 選択中のウインドウを非表示にする。 |
Command+O | ファイルを開くためのダイアログボックスを表示するか、選択中の項目を開く |
Command+P | 選択中の書類を印刷、PDF出力 |
Command+S | 選択中の書類を保存 |
Command+W | 選択中のウインドウ、もしくはタブを閉じる |
Opt+Commad+ESC | アプリの強制終了の選択ダイアログを表示 |
Command+,(カンマ) | 選択中のアプリの環境設定画面を表示 |
まず紹介するのは、一般的なMacのショートカットキーの一覧です。
Command+X、C、Vはキーボードの最下段に一列に並んでいるので、Xはハサミ、CはCopyで覚えて、それを隣のVで貼り込むと覚えると便利です。まだCommand+AはAll、Command+FはFind、Command+OはOpen、Command+PはPrint、Command+SはSaveの、それぞれ頭文字でイメージしてください。
Macのショートカットキー 【電源】
電源ボタン | 起動中、1.5秒押すとスリープモードに入り、そのまま押し続けると強制的に電源が切れる。電源が落ちている場合には電源が入り、スリープモード時にはスリープが解除される |
Opt+Commad+電源ボタン | Macがスリープモードに入る |
Opt+Commad+メディア取り出しキー | Macがスリープモードに入る |
Ctrl+Shift+電源ボタン | ディスプレイがスリープモードに入る |
Ctrl+Shift+メディア取り出しキー | ディスプレイがスリープモードに入る |
Ctrl+電源ボタン | 再起動・スリープ・システム終了の選択画面の表示 |
Ctrl+メディア取り出しキー | 再起動・スリープ・システム終了の選択画面の表示 |
Ctrl+Command+電源ボタン | 確認メッセージなしのMacの強制再起動 |
Ctrl+Command+メディア取り出しキー | 確認メッセージありのMacの再起動 |
Shift+Command+Q | ユーザーアカウントからのログアウト |
続いて紹介するのは、電源関係のMacのショートカットキーの一覧です。
電源ボタンとメディア取り出しキーは、コマンドキーなどと組み合わせる場合、ほぼ同じ意味のショートカットキーとなりますが、唯一「Ctrl+Command+電源ボタン」と「Ctrl+Command+メディア取り出しキー」で違いがあります。
どちらもMacの再起動のショートカットキーではありますが、「Ctrl+Command+電源ボタン」は問答無用セーブなしの強制再起動なのでデータ保存が不可能です。もっとも再起動を選んだ段階で、たいていの場合はセーブできるものはセーブし、そうでないアプリはセーブなどの操作が不可能になっているので、大差はないかもしれませんが、注意が必要です。
Macのショートカットキー 【システム】
Option+Commad+D | Dockを表示/非表示切り替え |
Command+輝度を上げる(F2) | ターゲットディスプレイモードのオン/オフ切り替え |
Command+輝度を下げる(F1) | 複数のディスプレイ使用時ミラーリングのオン/オフ切り替え |
Opt+輝度を上げる(F2) | システム環境設定のディスプレイ画面を表示 |
Opt+輝度を下げる(F1) | システム環境設定のディスプレイ画面を表示 |
Opt+Mission Control(F3) | システム環境設定のMission Controlを表示 |
Command+Mission Control(F3) | デスクトップを表示 |
Opt+音量を上げる(F12) | システム環境設定のサウンドを表示 |
Opt+音量を下げる(F11) | システム環境設定のサウンドを表示 |
Opt+キーボードの明るさを上げる(F6) | システム環境設定のキーボード画面を表示 |
Opt+キーボードの明るさを下げる(F5) | システム環境設定のキーボード画面を表示 |
さらに、システム関係のMacのショートカットキーの一覧を紹介します。
オプションキー+機能キーでその機能のシステム環境設定画面が開くショートカットキーは覚えやすい上に、割りとよく使うショートカットキーでもあります。また、「輝度」「音量」「キーボードの明るさ」の上げ下げキーは、それぞれオプション+シフトキーを押しながら試用すると、明るさや音量の上げ下げを細かく調節できます。
Macのショートカットキー 【書類】
Command+B | 選択テキストの太字状態のオン/オフ切り替え |
Command+I | 選択テキストの斜体状態のオン/オフ切り替え |
Command+U | 選択テキストの下線状態のオン/オフ切り替え |
Ctrl+Command+D | 選択テキストを辞書で検索表示 |
Ctrl+H | カーソルの左の文字を削除 |
Ctrl+D | カーソルの右の文字を削除 |
Ctrl+K | カーソル以降、行もしくは段落最後までの文字を削除 |
Ctrl+F | 1文字進む |
Ctrl+B | 1文字戻る |
Ctrl+N | 1行先に進む |
Ctrl+B | 1行戻る |
Ctrl+A | 行もしくは段落先頭へ移動 |
Ctrl+E | 行もしくは段落最後へ |
Ctrl+T | カーソルの左右の文字を入れ替え |
Ctrl+B | 1行戻る |
最後に紹介するのは、書類関係のMacのショートカットキーの一覧です。
この「書類」の節で扱ったショートカットキーは、アプリケーションによっては違う動作をします。たとえばWindows由来のOfficeなどでは、Windowsと操作を同じくするために、Ctrl+Hでヘルプ画面が開きますし、Adobeのアプリも独自のショートカットキーを設定していてここで説明したショートカットキーが働かないことは少なくありません。
しかし、Macに標準搭載のアプリや各種ブラウザ、エディタなどでは、このショートカットキーが使えることが多いので、キー入力をよくおこなうのであれば、覚えておくとすこぶる便利です。特にCtrl+F、B、N、Pのカーソル移動と、Ctrl+H、D、Kの文字削除は、テキスト入力時に指を大きく動かさずに済むので一番に覚えるべきショートカットキーです。
以上、この章で紹介したショートカットキー一覧を参考にして、少しずつ覚えていくようにしてください。
Macのショートカットキーは漫然と使うだけではダメ!
Macのキーボードショートカットは、UNIX由来のCtrl系のものと、UNIXになる前からのCommand系のものが混ざっており、少々未整理な部分があります。それでも「書類系はCtrl系」「ファイル関係を含むシステム系はCommand系」という方向がありますので、それを前提にショートカットキーを身につけてください。
ショートカットキーを使う上での注意点
非常に便利なMacのショートカットキーですが、残念ながらWindows由来のアプリや独自のショートカットキーを設定しているアプリでは利用できません。そのため、ショートカットキーに慣れると、こうしたアプリを使いづらく感じてしまいます。
身につけたショートカットキーを、こうしたMacのガイドラインから外れたアプリでも利用したい場合は、Karabiner Elementsのようなキーバインド変更ツールを使って、こうしたアプリでも同じ操作性を実現してください。
Macのショートカットキーに感動しよう!
ショートカットキーを使えると、キーボードから手を放さずにさまざまなコマンドを使用できるようになります。先にも記したように、一覧表にあるショートカットキーを全部覚える必要はありませんから、あなたが便利だと思うショートカットキーを少しずつ身につけていってください。そうすれば、あなたもいずれはMacのエキスパートとなれるはずです。