「Linux」のメモリ状況・メモリ使用量を確認できる「free」コマンド「top」コマンドの使い方を紹介します。「Linux」のメモリ使用量・容量(サイズ)の確認に便利な「free」「top」コマンドの使い方をマスターして快適なLinuxライフを送りましょう。
Linuxのメモリ状況を確認する前に
「Linux」のメモリ状況を確認できる「free」「top」コマンドを説明する前に、覚えておきたいキーワードとその意味を理解しておく必要があります。下記の項目を本章で紹介していくので、しっかりと理解しておきましょう。
Linuxのメモリ状況を確認する前に覚えておく単語
その1 |
【ページキャッシュ】について |
その2 |
【ディスク】と【メモリ】について |
【ページキャッシュ】【ディスク】【メモリ】それぞれの意味を紹介してくので確認していきましょう。
ページキャッシュについて
「Linux」はページキャッシュの仕組みを利用して効率的にメモリを管理しています。「Linux」のディスクアクセスを減らすことで、データアクセスの高速化を実現します。これは、大規模なデータキャッシュの取り扱いに利用される仕組みで、「top」コマンドや「free」コマンドを利用する際に覚えておく必要があるポイントとなります。
ディスクとメモリについて
ディスクにアクセスする場合と、メモリへアクセスする場合では105〜106倍ほどの速度が生まれます。ディスクはヘッドの移動とディスク回転という物理的な要素を持っていますが、メモリに関しては電子精密機器で物理要素がないため、物理的な速度抑制が発生しません。
アプリケーションを構築する際も、アクセス自体をメモリで行うことで上記のメリットを享受できます。また、「Linux」OSのページキャッシュで対応しきれなくなった場合は、負荷を分散する必要があります。
こういった場合、「Linux」のメモリを確認するコマンドが、「top」コマンドと「free」コマンドです。次の章からは、「top」コマンドと「free」コマンドを使ったメモリ容量・メモリ使用量の確認方法を紹介していきます。
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Linuxのメモリ状況をfreeコマンドで確認する方法
Linuxのメモリ状況をfreeコマンドで確認していく方法を紹介していきます。物理メモリやスワップ領域の合計を確認できたり、単位別でメモリの状況を確認できる便利なコマンドなので、使い方を確認していきましょう。
freeコマンドでメモリの空き容量や使用量の確認が可能
「free」コマンドは、前にも述べた通り、「Linux」OS上のメモリ空き容量、使用量を確認するコマンドです。「free」コマンドの入力方法は下記を参照してください。
Linux「free」コマンドの書式
$ free オプション |
物理メモリとスワップ領域の合計を表示する方法
物理メモリとスワップ領域の合計を表示する方法
$ free |
単位別で表示する方法
「free」コマンドを利用してメモリの容量を表示させると、データファイルサイズはすべてキロバイト(kb)で表示されます。データファイルサイズの単位を変えたい場合は、次の章で紹介する「free」コマンドのオプションを活用することで「MB(メガバイト)」「GB(ギガバイト)」単位で表示することも可能です。
オプションについて
オプションコマンド |
内容 |
-b |
データサイズを「バイト単位」で表示する |
-k |
データサイズを「キロバイト単位」で表示する |
-m |
データサイズを「メガバイト単位」で表示する |
-g |
データサイズを「ギガバイト単位」で表示する |
-t |
スワップ領域・メモリの合計値を表示する |
b
オプションコマンド「-b」の例
$ free -b |
データサイズを「バイト単位」で表示する
k
オプションコマンド「-b」の例
$ free -k |
データサイズを「キロバイト単位」で表示する
m
オプションコマンド「-b」の例
$ free -m |
データサイズを「メガバイト単位」で表示する
g
オプションコマンド「-g」の例
$ free -g |
データサイズを「ギガバイト単位」で表示する
t
オプションコマンド「-t」の例
$ free -t |
スワップ領域・メモリの合計値を表示する
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Linuxのメモリ状況をtopコマンドで確認する方法
続いて本章では「Linux」の「top」コマンドを使ったメモリ状況を確認方法を紹介していきます。
topコマンドで実行中のプロセスの状態を確認が可能
Linuxの「top」コマンドは、「free」コマンドとは異なり、実行中の全プロセスの詳細を確認するときに使用します。「top」コマンドの書式は下記の通りです。
Linux「top」コマンドの書式
$ top オプション |
「top」コマンドを実行すれば、Linux全プロセスのユーザー名・メモリサイズ・使用率・CPU使用率など、詳細な状況が表示されます。
メモリ使用サイズなどプロセスの詳細を表示する方法
Linux
メモリ使用サイズなどプロセスの詳細を表示する方法
$ top |
上記コマンドを入力することで、全プロセスのユーザー名・メモリサイズ・使用率・CPU使用率など、詳細な状況が表示されます。「top」コマンドを終了する際は「qキー」を押してください。
オプションについて
オプションコマンド |
内容 |
-n |
topを「実行する回数」 |
-u |
指定ユーザーが実行中のプロセスを表示 |
-d |
指定した秒数で実行 |
n
u
d
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Linuxのメモリ状況を確認する時の表示項目の見方
Linuxのメモリ状況を確認する時の表示項目の見方を、「free」コマンド・「top」コマンドそれぞれで紹介していきます。
freeの表示項目について
「free」コマンドで表示される項目の見方
項目 |
内容 |
total |
【物理的なメインメモリの容量】を表示 |
used |
【メモリの使用量】を表示 |
free |
【メモリの空き容量】を表示 |
shared |
【共有メモリ】を表示 |
buffer |
【バッファのキャッシュ】を表示 |
cached |
【ページのキャッシュ】を表示 |
topの表示項目について
「top」コマンドで表示される項目の見方
項目 |
内容 |
項目 |
内容 |
PID |
プロセスID |
R(S内の項目) |
稼働 |
USER |
ユーザー名 |
S(S内の項目) |
スリープ |
PR |
プロセス優先度 |
T(S内の項目) |
使用不可能なスリープ |
NI |
ナイス値でのプロセス優先度 |
D(S内の項目) |
停止中 |
VIRT |
メモリ使用サイズ(kb) |
Z(S内の項目) |
ゾンビ |
RES |
実際のメモリ使用サイズ(kb) |
%CPU |
CPU使用率 |
SHR |
共有メモリサイズ(kb) |
%MEM |
メモリ使用率 |
S |
プロセスの状態 |
TIME+ |
プロセス稼働時間 |
|
|
COMMAND |
プロセスのコマンド |
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