2019年06月28日更新
Windows10でネットワークドライブを割り当てる設定方法を解説!
Windows10のネットワークドライブを使用して、仕事をさらに円滑かつ迅速に行いたいもののその設定方法が分からない、と困っておられますか。今回は、Windows10でネットワークドライブを割り当てる設定方法を説明します。
目次
- 1Windows10のネットワークドライブの割り当て方法
- ・共有フォルダを作成する方法
- ・ネットワークドライブの割り当て方法
- ・ネットワーク資格情報を追加設定する方法
- ・ユーザー名とパスワードなしで使用する方法
- 2Windows10ネットワークドライブの切断方法
- ・ネットワークドライブの切断方法
- 3Windows10での管理者向けのnet useコマンドの使用方法
- ・net useコマンドのネットワークドライブ接続方法
- ・net useコマンドのネットワークドライブ切断方法
- ・割り当てと切り替えを一瞬で行うパッチの実行方法
- 4Windows10で共有フォルダにアクセスできない原因と対処法
- ・【SMBv1】の無効化が原因
- ・コントロールパネルで【SMBv1】を有効化にする方法
- ・【SMBv1】を有効にしても表示しない場合の方法
- 5Windows10でネットワークドライブを割り当てよう!
Windows10のネットワークドライブの割り当て方法
ネットワークドライブとは、LANなどのネットワークによって、別のコンピューターの共有フォルダーなどを通常のディスクと同じように記憶装置として使用する機能のことです。共有ディスク、共有ドライブとも呼ばれます。Windows10は「ネットワーク ドライブの割り当て」機能で、共有フォルダーをネットワークドライブとして割り当てます。
これから、Windows10のネットワークドライブの割り当て方法を説明します。
共有フォルダを作成する方法
Windows10の共有フォルダにネットワークドライブを割り当てるためにまず行うべきことは、共有フォルダを作成することです。Windowsデスクトップ画面のタスクバーから「エクスプローラー」アイコンを選択します。今回、「Sample」というフォルダを「Cドライブ」内に作成し説明します。この共有したいフォルダ「Sample」を右クリックし、「アクセスを許可する」を選択し、その後表示される「特定のユーザー」を選択します。
ネットワークアクセスを開き共有する相手を選択します。誰でも閲覧できるように設定したいなら「Everyone」と入力し、「追加」を選択します。
次にアクセス許可のレベルを設定します。共有相手に閲覧だけでなく、書き込みもする許可も与えるなら「読み取り/書き込み」を選択します。共有相手には閲覧のみを許可するなら「読み取り」を選択します。
共有フォルダが作成されますので、「終了」を選択します。
ネットワークドライブの割り当て方法
次に、Windows10で作成した共有フォルダにネットワークドライブを割り当てます。Windows10デスクトップ画面のタスクバーから「エクスプローラー」アイコンを選択します。そして画面右側にある「ネットワーク」を選択し、表示される「ネットワークドライブの割り当て」を選択します。
ポップアップが表示されます。そこにドライブ名とフォルダ名を入力します。ドライブ名は表示されているアルファベット文字、あるいは好きな文字を入力します。フォルダ名には、「\\共有ファイルサーバのコンピューター名\フォルダ名\」を入力します。そして「完了」を選択します。これで作成した共有フォルダにネットワークドライブが割り当てられました。
例えば、共有ファイルサーバのコンピューター名が「DESKTOP-0HTS5IB」でフォルダ名が「Sample」であれば、「\\DESKTOP-0HTS5IB\Sample\」となります。
ネットワーク資格情報を追加設定する方法
先ほどの「割り当てるネットワークフォルダを選択する」の画面で、「サインインに常に再接続する」と「別の資格情報を使用して接続する」の2つの選択肢がありました。「別の資格情報を使用して接続する」を選択し、ネットワーク資格情報の追加設定をします。「ネットワーク資格情報の入力」画面が表示されます。そこに、規定のユーザー名とパスワードを入力し、「OK」を選択します。
ユーザー名とパスワードなしで使用する方法
ネットワークドライブにより、共有フォルダの使用が容易になりました。しかし、毎回の使用の際に、ユーザー名とパスワードを入力しなければ作成した共有フォルダに接続できない、というのは使い勝手の面であまり好ましいこととは言えません。幸いネットワーク資格情報の入力を毎回しなくても、共有フォルダにアクセスできます。その設定方法は簡単です。
先ほどの「ネットワーク資格情報入力」画面のパスワード入力先の下部に、「資格情報を記憶する」という項目が表示されています。それを選択すれば、それ以降、ユーザー名やパスワードを再入力する必要はありません。
Windows10ネットワークドライブの切断方法
Windows10ネットワークドライブを切断するには2つの方法があります。直接共有フォルダまで行き、ネットワークを切断する方法と、コマンドプロンプトを使用する方法です。コマンドプロンプトを使用したネットワークドライブの切断、および接続方法については後ほど説明します。
ネットワークドライブの切断方法
まず、直接共有フォルダまで行き、ネットワークを切断する方法について説明します。Windows10のデスクトップ画面下部の「エクスプローラー」アイコンを選択します。画面右側の「PC」を右クリックし、表示される項目から「ネットワークドライブの切断」を選択します。
切断するネットワークドライブを選択して、「OK」を選択します。その後、再度切断の確認をされますので、「はい」を選択します。
Windows10での管理者向けのnet useコマンドの使用方法
ファイル共有を設定し、その内容を確認するには、通常「エクスプローラー」や「コンピュータの管理」ツールを利用します。しかし、コマンドプロンプトを使用してファイルの共有、使用、また管理をさらに素早く行うことができます。Windows10を使用しているなら、「net use」コマンドを利用できます。
これから「net use」コマンドを使用した、ネットワークドライブの接続、切断、またパッチの実行方法などを説明します。
net useコマンドのネットワークドライブ接続方法
では「net use」コマンドを使用した、Windows10のネットワークドライブの接続方法を説明します。Windows10デスクトップ画面下部のタスクバーにある「検索ボックス」に「cmd」と入力します。ポップアップでコマンドプロンプトのが表示されますので、右クリックし、「管理者として実行」を選択します。
基本的となるコマンドは、下記の通りです。「Z」はドライブレター、「DESKTOP-0HTS5IB\share」はドライブレターに割り当てるパス、「/user:administrator *」はadministratorとしてログインし、パスワードは接続時に入力を求めるという意味です。
net use Z: \\DESKTOP-0HTS5IB\share /user:administrator *
ネットワークドライブを接続する際に、接続用のIDつまりユーザー名やパスワードの制御をかけることもできます。その際にはコマンドを追加し入力します。
net use Z: \\DESKTOP-0HTS5IB\share/user:administrator * /user:user01 password01
Active Directoryであれば、FQND名、つまりホスト名とドメイン名を合わせた記号列を指定できます。その際には、コマンドを追加し入力します。
net use Z: \\DESKTOP-0HTS5IB\share/user:administrator * /user:[email protected] password01
net useコマンドのネットワークドライブ切断方法
ネットワークドライブを切断するため、下記の「net use」コマンドを実行します。
net use Z: /delete /YES
割り当てと切り替えを一瞬で行うパッチの実行方法
「net use」コマンドに慣れてきたら、追加機能である、ネットワークドライブの割り当てや切り替えを素早く行うパッチの作成を行えます。プログラム全体を瞬時に変更することは難しいですが、変更のあった部分だけを抜き出し、パッチとして更新すれば、起動速度を上げることができます。書式は下記の通りになります。
net use Y: /delete /YES
net use Y: \\共有ファイルサーバのコンピュータ名\フォルダ名\
net use /persistent:yes
Windows10で共有フォルダにアクセスできない原因と対処法
これまで見てきたように、Windows10でネットワークドライブを割り当てることには多くの利点があります。ビジネスシーンの場だけでなく、趣味など日常生活の場でも広く利用されている理由はそこにあります。
しかし、新しくWindows10搭載のパソコンを購入された人や、以前のWindowsバージョンをWindows10にアップグレードされた方たちの中で、その後Windows10で共有フォルダにアクセスできなくなった、という問題が生じているようです。それでこれから、Windows10で共有フォルダにアクセスできない原因と対処法を詳しく説明します。
【SMBv1】の無効化が原因
Windows10で共有フォルダにアクセスできない理由には、「SMBv1」の無効化があります。SMBとはServer Message Bloのことで、Windows用に開発されたファイル共有の通信サービスのことです。Windows2000の発売から、SMB 1.0(SMB1)としてこの共有通信サービスを導入してきました。
テクノロジーの進歩、また新しいWindowsのOSが登場することにより、SMBv1、SMBv2、SMBv3とバージョンが上がり、それに伴い転送速度やセキュリティなどのセキュリティが向上し追加されました。
長く愛用されてきたSMBv1ですが、近年その脆弱性が報告され、セキュリティ対策の一環として、現在SMBv1を無力化する、つまり切り捨てる傾向にあるようです。
コントロールパネルで【SMBv1】を有効化にする方法
Windows10で共有フォルダにアクセスできない根本的な原因が「SMBv1」であるなら、解決策は無効化された「SMBv1」をもう一度有効にする設定をすることです。これから無効化された「SMBv1」を有効化する設定の方法を説明します。Windows10のデスクトップ画面下部にある「エクスプローラー」アイコンを選択し、その後画面左上部にある「↑」を選択します。
表示される項目の中に「コントロールパネル」ありますのでそれを選択します。その後表示される項目に「プログラム」がありますので、それを選択します。
そして「Windowsの機能の有効化または無効化」を選択します。表示される項目に「SMB 1.0/CIFS ファイル共有のサポート」がありますので、チェックを入れて「OK」を選択します。これで「SMBv1」を有効化する設定は完了です。
【SMBv1】を有効にしても表示しない場合の方法
SMBv1を有効にした後も、共有フォルダーが見えないという問題が解決されないなら、追加確認をする必要があります。例えば、機器が正常に起動しているか、インターネトは閲覧できるか、他のパソコンではどうか、LANケーブルの接続先を変えてみたか、パソコンの設定(再起動、IPアドレス設定、セキュリティソフト)などです。
それでも問題が解決されないなら、NASの内蔵HDDの故障など、別のことが原因である可能性がありますので、専門家の助けを求める必要があります。
Windows10でネットワークドライブを割り当てよう!
人と人の関わりの中で成長していくビジネスモデルが増えている現在、Windows10でネットワークドライブを割り当てることは必須と言えます。大きなビジネスチャンスをものにするためにも、Windows10でネットワークドライブをぜひ活用し、割り当てて行きましょう。