VRをプレイするとVR酔いしてしまいますが、原因は何なのでしょうか。ここではVR酔いの対策をご紹介します。プレイ環境を整える、酔い止めの薬を服用するなど、VRゲームをプレイする前にできる対策はたくさんあります。対策をして、VRゲームを快適にプレイしましょう。
2016年にOculus RiftやHTC Vive、PlayStation VRが発売され、それ以来一般家庭でもVRを娯楽として楽しめます。スマホでVRを楽しめるVRゴーグルやアプリも多数リリースされているので、VRの普及率も年々上がっています。
しかしVR機器でゲームや動画視聴をしていると、気持ち悪いと感じる時があります。このVR酔いは具体的にはどういった症状のことを指すのでしょうか。まずはVR酔いについて簡単に説明します。
VR酔いの主な症状は、胃のむかつき・吐き気・頭痛です。症状の種類や程度には個人差があるため、1時間で気持ち悪いと感じる人もいれば、対策をしなくても症状が出ない人もいます。この3つの症状に当てはまらなくても、VRによって気持ち悪いと感じればVR酔いといえます。
動揺病とは、漠然とした腹部の不快感や嘔吐・めまい・蒼白などの症候群で、視覚や体性感覚などに矛盾が起きると引き起こされます。簡単に言えば普段「酔い」と呼ばれているものが、この動揺病です。動揺病には船酔いや車酔い、宇宙酔いなどがあります。VR酔いもこの動揺病の一種であると考えられています。
VR酔いを含む動揺病の考えられる原因はいくつかあります。ここではVR酔いの原因とよく言われている感覚矛盾説と、VRのプレイ環境について説明します。VR酔いの原因をしっかり把握しておくと、気持ち悪いと感じる前に対策を立てやすいので、VRを利用する際はチェックしておいてください。
またVRやVR酔いについては、まだ解明できていないことが多々あります。VR機器の普及によって統計的なデータが取れるため、これからの研究でより具体的な原因や対策方法が解明されるかもしれません。
人間は自分の身体の動きを視覚などの感覚器官から取り入れています。そのため身体が動いていないのに自分の周りの映像が動いていると、視覚以外の感覚器官の情報と矛盾します。その矛盾によって気持ち悪いと感じるのが酔いである、という説が感覚矛盾説です。
感覚矛盾説はすべての酔いの症状は説明できませんが、現状最も有力な説です。この感覚矛盾説のほかには中毒説、姿勢不安定説などがあります。
VR酔いは、プレイ環境によって酔う程度が変わります。もともと酔いやすい方は、特にプレイ環境に気を付けてください。VR酔いになりやすい状況は以下の通りです。
VR酔いになってしまったら、すぐに対処が必要です。どんなにプレイが楽しくても、気分が悪くなったらプレイを中断してください。ある程度休憩すれば酔いの症状が和らぎます。また座ったりクールダウンしたりするのも効果的です。酔い止めのグッズを利用するのも手です。
視界の動きが激しいゲームをプレイすると、酔いやすいのでプレイを中断してください。例えば、オオワシになってパリを自由に飛び回る「イーグルフライト」(ユービーアイソフト)や、ロボットを操縦する「RIGS」(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)などがあげられます。
これらのゲームはVR特有の体験ができますが、動きの激しいゲームなので酔いやすい方はプレイを避けてください。
PlayStation VRでは座ってプレイするのが基本ですが、ほかのVRヘッドマウントディスプレイを用いたゲームでは、立って体全体を動かしてプレイするものもあります。気持ち悪いと感じたら座ってVRゲームをプレイすると、少し酔いが改善されます。軽めの酔いであれば、座れば問題なくプレイできます。
酔い止めの薬には吐き気を緩和する作用があります。ただしVR酔いに効果があるという人もいれば、ないという人もいます。プラシーボ効果によって効く可能性もあるので、酔いやすい方は念のためにVRゲームをプレイする前に酔い止めの薬を飲んでください。
また梅干しなどを食べて唾液を出すと、三半規管のバランスが整うので酔いづらいといわれています。プレイの最中には、指圧リストバンドを着用すると吐き気や酔いに効果があるといわれています。酔い止めのように、効果があるかはわかりませんが、もし指圧リストバンドを持っていたら試してみてください。
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