iPhoneを使っていて不都合が生じたときに手助けになるのがiPhoneのリカバリーモードです。iPhone本体のみではどうにもならないラブルも、リカバリーモードでPCのiTunesに接続すればiPhoneを初期化・復元できるのです。
iPhoneを使っていると、iPhoneがフリーズして起動しなかったり、Appleのリンゴマークが表示されたままになったりして、どうにもならなくなる時があります。iPhoneのリカバリーモードとは、iPhoneのiOSを最新バージョンへとアップデートしてこうした状態の解消を試みるモードで、iPhoneがうまく動作してくれない時の最終的な対処法のひとつです。
リカバリーモードは通常の起動モードとは異なり、iPhoneの起動時にまずiTunesとの接続を試みます。したがってPCやMacをお持ちでないとリカバリーモードを利用できませんし、最新バージョンのiOSにアップデートしてもうまく動作しない場合もあります。これらの場合にはリカバリーモードのループを解除して別な方法を試さなければなりません。
以下では、リカバリーモードが必要な場合、リカバリーモードのやり方、リカバリーモードから抜けられない場合についてそれぞれ説明します。もし現在リカバリーモードに入ってしまって対処法に困っている場合は、まずは目次から「iPhoneのリカバリーモードの解除方法!ループから抜け出す対処法」を選択し、先を急いでください。
では実際に、iPhoneでリカバリーモードが使われる時とはどんなときなのかを、以下で説明します。
iPhoneの起動時にはAppleのロゴマークであるリンゴマークが表示されます。しかし時にはアップルマークが表示されっ放しになったり、アップルマークが表示されては再起動というループを延々と繰り返したりして、いつまでたってもホーム画面が表示されない場合があります。たいていは、以下のような原因によるものです。
前節のようにリンゴマークがループする場合とは違い、しっかり充電されているはずなのにそもそもリンゴマークが表示されない、iPhoneが起動すらしないという場合も、リカバリーモードは有効な対処法です。最低限の充電さえできていれば、iTunesに接続して強制的にリカバリーモードに持ち込むことが可能です。
ほかの、まずiPhone側がリカバリーモードになる場合とは異なり、PCやMacにつなぐことでPC・Mac側からiPhoneをリカバリーモードに導くやり方ですが、iPhoneがリカバリーモードになるという結果においては変わりありません。
iPhoneが、突然iTunesのアイコンとLightningケーブルを表示してリカバリーモードに入ってしまう時もあります。夜間にiOSを自動アップデートしたり、自動でアプリをアップデートさせたりすると、その段階でiPhoneに不都合が生じてリカバリーモードとなり、朝目覚めてiPhoneを見てびっくり、ということもあります。
いずれにせよiPhoneがリカバリーモードでの対処を求めているのですから、素直にiPhoneをPC・MacにつないでiTunesを立ち上げてください。
それではトラブルに陥ったiPhoneをリカバリーモードで初期化して、データを復元するやり方をお教えします。なお、この一連の作業には10分から数十分必要ですので、時間に余裕がある時に作業してください。
必要なものは、問題のiPhone本体と接続用のLightningケーブル、それにインターネットに接続してあるPC・Macです。充電用に売っている安いLightningケーブルは付属品に比べると品質が劣り、充電はできてもデータのやり取りに不安がある場合があるので、接続用のLightningケーブルはiPhoneの付属品を用意してください。
もしPC・Macをお持ちでなく、どこかで利用できるあてもない場合は、次の章の「Apple Store・Apple正規サービスプロバイダに持ち込む」を参考にしてください。
iPhoneとPC・MacのiTunesを接続する前に、iTunesを最新バージョンにしておくことと自動同期を切っておくことが必要です。
iTunesを最新バージョンにするには、PCの場合は一度iTunesを立ち上げ、メニューバーの「ヘルプ」から「更新プログラムを確認」を選択して、画面の案内に従ってiTunesをアップデートします。一方、Macでのやり方はApp Storeを立ち上げ、「アップデート」を選択、「ソフトウェア・アップデート」をクリックしたのち、やはり画面の案内に従います。
iTunesがアップデートできたら、自動同期をオフにします。やり方は、まずiTunesを立ち上げ、PCの場合はメニューバーの「編集」から、Macの場合はメニューバーの「iTunes」から、それぞれ「環境設定」を選択します。
環境設定の画面がポップアップしたら、「デバイス」タブを選び、「iPod、iPhone、およびiPadを」自動的に同期しない」にチェックを入れ、「OK」をクリックします。
ここまで設定したところで、いったんiTunesを終了します。
続いてLightningケーブルでiPhoneとPC・Macを接続したら、再びiTunesを立ち上げてください。この状態で、すでにリカバリーモードモードになっているのではければ、以下のやり方でiPhoneをリカバリーモードにします。
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