スピーカーやテレビ、カーステレオまで様々なデバイスにBluetoothが搭載されています。そんな中で覚えておきたいのがBluetoothの接続可能距離です。本記事では、Bluetoothの通信範囲や通信距離を伸ばすことができるのか検証した結果を紹介します。
本記事冒頭の本章では、Bluetoothの通信可能距離について紹介します。Bluetoothは非常に便利な機能ですが、Bluetoothの接続可能距離について覚えておかなければ正しい利用ができません。まずはBluetoothの規格「Class」について正しい知識をつけておきましょう。
あまり知られていませんが、Bluetooth接続可能デバイスには規格があり、「Class」と呼ばれる単位でレベルが分けされ「Class1」「Class2」「Class3」の3つの種類があり、通信可能距離・範囲がそれぞれで異なります。
Bluetoothデバイスには、これらの「Class」がパッケージに表記されているので、利用方法を考えて適切なBluetoothデバイスを選択する必要があります。
「Class1」は最も通信可能距離が長く、Bluetooth搭載デバイス同士で最大「100m」の距離でも通信が可能です。Bluetoothデバイス同士の間に障害物がある場合は、Bluetoothの通信可能距離が短くなるので注意してください。
「Class2」はもっとも一般的なBluetoothデバイスのクラスで、最大通信距離は「約10m」程です。みなさんが利用しているイヤホンやヘッドホン、スマホなどほとんどのデバイスが「Class2」に分類されます。価格面・通信距離・範囲面からも、一般的なユーザーが利用する上で最も利用しやすいクラスのBluetoothです。
「Class 3」の最大出力電波は1mWほどで、最も想定される通信距離・範囲が小さい規格です。最大通信可能距離・範囲は「約1m」となり、利便性が極端に悪いという特徴があります。2019年5月現在、「Class 3」規格のBluetoothデバイスは一般的に販売されていません。
しかし、Amazonや楽天などで販売されていることもあるので、「Class 3」が表記されている商品ではないか、事前にパッケージや商品概要欄を確認しておくことが重要です。
海外在住の方や、海外で製造されたBluetoothデバイスは、その製造された国や地域によって、想定通信可能距離・範囲が異なるので注意してください。日本では「電波法」という法律が制定されていて、電波を発するデバイスに適用されます。
海外では独自の電波法が制定されているので、日本製のBluetoothデバイスよりも、電波強度の違いや、通信可能距離・範囲が異なるので注意してください。ちなみに日本の電波法では「Class 1」のBluetoothデバイスでも、50mほどの通信可能距離・範囲となります。
異なるClassのBluetooth同士を接続すると、通信可能距離・範囲が短いクラスのデバイスに通信距離が合わせられます。「Class 2」「Class 1」を持つBluetoothデバイスを接続して利用する場合は、その通信可能距離・範囲は「Class 2」側のデバイスに設定されるということになります。
片方のBluetoothデバイスで「Class 1」を利用したからといって、Bluetoothの接続可能距離・範囲が長くなるというわけではないので注意が必要です。すでに、「Class 1」のBluetoothデバイスを購入し、通信可能範囲・距離が長くならないのは、こういった理由があります。
Bluetoothの通信距離・範囲を伸ばす方法はあります。次の章で、Bluetoothの通信距離・範囲を伸ばす方法を紹介しているので確認してください。
Bluetoothの通信距離範囲を伸ばす方法を紹介します。普段使いの場合「Class 2」のBluetoothデバイスでも十分ですが、特殊な環境ではそのBluetoothデバイスの通信距離が長いほうが良い場合もあります。シチュエーションはさまざまですが、便利なBluetoothの通信距離を伸ばして、快適に活用できる環境を整えていきましょう。
まずBluetoothデバイスの通信可能距離を伸ばすことは、Bluetoothデバイス単体ではできません。しかしClass 1規格の「Bluetoothモジュール」を利用すれば、Class 1の通信可能距離を利用してBluetooth接続が可能です。
Bluetoothの通信距離範囲を伸ばす方法は、「Class 1」規格の「Bluetoothモジュール」を利用することです。
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