2019年03月27日更新
Windows10のトラブルシューティングツールを実行して問題を検出・修復する方法を解説!
Windows10に搭載されている機能のひとつ「トラブルシューティングツール」は、PCの様々な不調を簡単に解決できる修復ツールです。今回は、このWindows10トラブルシューティングツールの実行方法や、問題を検出・修復する方法をご紹介します。
目次
Windows10のトラブルシューティングツールとは
Windows10のトラブルシューティングツールとは、Windows10を搭載したPCにエラー(不具合)など問題があった際に、具体的な問題を検出し修復してくれる機能で、PCの「スタートメニュー」から実行できる最初からPCに入っているものと、Webからダウンロードして実行するものがあります。
今回は、Windows10のトラブルシューティングツールの実行方法や、対応できる問題や修復の方法、またダウンロードして実行する方法などをご紹介します。この機会に、Windows10のトラブルシューティングツールを実行して、PCの問題を修復しましょう。
トラブルシューティングツールで問題を検出・修復できる
トラブルシューティング(troubleshooting)とは、問題解決の手法のひとつで、問題の原因を消去法で検出し、取り除いて正常な状態に戻す方法です。Windows10を搭載したPCで起こるエラーは様々ですが、トラブルシューティングツールを使えば、簡単な操作でPC上の問題を検出し、修復できます。
- インターネットに接続できない
- PCから音が出ない
- Windows Updateがなかなか終わらない
- プリンターが使えない 等
このような問題が起こった際に、具体的にPCのどこに問題の原因があるのか、またどうやって修復するのかは、ユーザーにはなかなか分かりませんが、このトラブルシューティングツールを使えばそれら問題の原因の検出や修復を自動的に実行してくれます。
トラブルシューティングツールで対応できること
Windows10のトラブルシューティングツールで対応できることは、以下になります(メニュー順)。
- Windows Update Windows Updateの更新が出来ずアップデート出来ない
- インターネット接続 インターネットやWebサイトに接続できない
- オーディオの再生 PCから音が出ない(サウンド機能のエラー)
- プリンター プリンターを認識できない・印刷できない
- Bluetooth Bluetoothが認識されない・接続できない
- Windows ストア アプリ Windowsストアアプリが正常に動かない
- オーディオの録音 マイクや録音に関するエラー
- キーボード キーボード設定の問題
- ネットワーク アダプター ワイヤレス/ケーブル接続のネットワークアダプターのエラー
- ハードウェアとデバイス PC本体/周辺機器のハードウェアの問題
- ビデオの再生 ビデオ再生に関するエラー
- ブルースクリーン Windows10が再起動・突然停止するエラーなどの原因に関する問題
- プログラム互換性のトラブルシューティング ツール 旧バージョンのWindowsのアプリをWindows10で実行する際の問題
- ホームグループ ホームグループ内のPCや「共有フォルダ」の表示に関するエラー
- 共有フォルダー 共有中のPC内のフォルダやファイルへのアクセス時の問題
- 検索とインデックス作成 Windows10標準の音声検索機能「コルタナ」の検索時の問題
- 着信接続 PCへの接続やファイヤーウォールに関するエラー
- 電源 消費電力を抑えバッテリーの寿命を延ばすなど電源に関する問題
- 音声認識 音声認識を妨げる可能性のあるエラー(マイク接続が必要)
Windows10のトラブルシューティングの起動方法
では実際に、Windows10のトラブルシューティングの起動方法からご紹介します。この方法は、PCに最初から用意されている、基本的なトラブルシューティングツールの起動です。基本的なものですが、それで問題が解決できることも多いため、まずはPCでのWindows10のトラブルシューティングツールを実行します。
Windows10をインストール・アップデート後に更新していない場合と、最新版と表示画面が少し違いますが、対応できるメニューは同じです。
最新版の場合は、まず「スタートボタン(Windowsマーク)」から「歯車マーク」で「設定」を開きます。
次に、開いた設定画面で「更新とセキュリティ」をクリックします。
次に、左側メニューから「トラブルシューティング」をクリックすると、「トラブルシューティングツール」が起動します(表示されます)。
このようにトラブルシューティングツールのメニューが開き、そこから起きている問題に合わせて各メニューから実行します。次に、旧バージョンのWindows10の画面での起動方法をご案内します。
旧バージョンの場合は、まず「スタートボタン」を右クリックし、表示されたメニューから「コントロールパネル」を選び起動させます。
次に、右上の「表示方法」を「カテゴリ」に合わせ、「システムとセキュリティ」をクリックします。
次の画面で「セキュリティとメンテナンス」をクリックします。
「コンピューターの問題のトラブルシューティング」の画面が表示され、一般的なコンピューターのトラブルシューティングツールのメニューが表示されます。他のメニューもすべて表示するには、左側メニューの「すべて表示」をクリックします。
すると、すべてのメニューの「コンピューターの問題のトラブルシューティング」が起動します。あとは最新版と同様に、起きている問題に合わせたメニューからトラブルシューティングを実行します。
Windows10のトラブルシューティング機能の実行
トラブルシューティングツールが無事に起動したら、次はいよいよWindows10のトラブルシューティング機能の実行です。現在起きているエラーに合わせて、トラブルシューティングツールの中のメニューから実行します。しばらくPCを使っていない時は、「Windows Update」から実行しましょう。
Windows10のトラブルシューティングツールは、画面の指示に従うだけで、とても簡単な操作で実行できます。問題を発見して修復する場合と、エラーが見つからない場合があります。それぞれの画面を分けてご紹介します。
問題を発見して修復する場合
まずは、問題を発見して修復する場合からご紹介します。先ほどのようにWindows10のトラブルシューティングツールを起動します。
ここでは、Windows10の更新についての問題の検出を実行するため、トラブルシューティングツールのメニューから「Windows Update」をクリックし、表示される「トラブルシューティングツールの実行」をクリックします。
次に「問題を検出しています」という画面が表示されるため、問題が検出されるまでしばらく待ちます。
「問題を検出しています」の後に、もしこの画面が表示されたら、「管理者としてトラブルシューティングを実行する」をクリックします。パスワードの入力を求められたら、管理者アカウントのパスワードを入力して実行します。
問題が検出(発見)されると、画面上部に内容が表示されるため、「→この修正を適用します」をクリックして修復を実行します。
すると「問題を解決しています」という画面が表示されるため、完了するまでそのまま待ちます。
また新たに問題が検出されると、問題の内容が表示されるため、「→この修正を適用します」をクリックします。他の問題が検出されなくなるまで、これが繰り返されます※。Windows10の更新をしばらく実行していない場合は、ある程度時間がかかるため、時間に余裕を持って実行しましょう。
※トラブルシューティングは、ご紹介した通り消去法で問題をひとつずつ検出するため、問題が検出されなくなるまで繰り返されます。
「その他の問題を検出しています」が表示されるため、完了するまでそのまま待ちます。
その他の問題が検出されなくなり、検出されたすべての問題の修復が終わると、「トラブルシューティングが完了しました」という画面が表示されるため、発見された問題の内容と「解決済み」を確認し、最後に「→トラブルシューティングツールを終了する」をクリックして終了します。
修復して解決された問題の詳細情報を確認したい場合は、左下の「詳細情報の表示」をクリックすると表示されます。
エラーが見つからない場合
次に、エラーが見つからない場合をご案内します。まずWindows10のトラブルシューティングツールを起動します。今回は、インターネット接続の問題を調べるため、メニューの「インターネット接続」を選び、「トラブルシューティングツールの実行」をクリックします。
このように、起きている問題の選択画面が表示されるため、インターネット接続全般の問題を検出する場合は「インターネットの接続に関するトラブルシューティングを行います」をクリックします。特定のWebページへの接続に関する問題を検出する場合は「特定のWebページへの接続の詳細を表示します」を選びます。
「問題を検出しています」の画面が表示されしばらく待つと、このように「問題を特定できませんでした」と表示された場合は、問題が検出されないため、そのまま「→トラブルシューティングツールを終了する」から終了します。
Windows10のトラブルシューティングツールをダウンロードして実行する方法
PCに入っているWindows10のトラブルシューティングツールを何度か実行しても、エラーが解消されない場合は、Webからトラブルシューティングツールをダウンロードして実行します。
PCのトラブルシューティングツールは基本的なものになるため、より詳細な問題の検出と修復を実行するためには、MicrosoftのHPからトラブルシューティングツールをダウンロードする必要があります。ここでは、Windows10のトラブルシューティングツールをダウンロードして実行する方法をご紹介します。
標準搭載のトラブルシューティングツールとダウンロード版の違い
Windows10のPCに標準搭載のトラブルシューティングツールとダウンロード版の違いは、以下になります。
- PCに標準搭載のトラブルシューティングツール 基本的なトラブルシューティング・簡易版
- ダウンロード版のトラブルシューティングツール 最新の情報に沿ったより詳細なトラブルシューティング
特に、Windows10を最新の状態に保つ「Windows Update」については、PCに標準搭載されている簡易版では問題が解決しない場合があり、MicrosoftのHPで最新情報に合わせたダウンロード版のトラブルシューティングツールが用意されています。
トラブルシューティングツールをダウンロードして実行する手順
では、実際にトラブルシューティングツールをダウンロードして実行する手順をご紹介します。まず、下記リンクからMicrosoftのHP上のトラブルシューティングツールのページを開きます。もしリンク(URL)が変わっている場合は、MicrosoftのHPで「Windows10 トラブルシューティング」と検索しましょう。
「Windows Update トラブルシューティングツール」のページが開いたら、「Windows10用 Update トラブルシューティングツールのダウンロード」のリンクをクリックします。
ダウンロード先の場所の指定をして「保存」します。分かりやすくするため、ここでは「デスクトップ」を指定して「保存」をクリックします。
デスクトップに保存された「wu10.diagcab」※をダブルクリックします。※ダウンロード版のトラブルシューティングは、常に最新版が提供されるため、具体的なファイルの名称は変わります。文字列先頭の「wu」と拡張子の「.diagcab」は変わらないため、「wu○○.diagcab」というファイルを選びます。
このような画面が起動するため、画面左下の「詳細設定」をクリックします。
表示された「管理者として実行する」をクリックします。パスワードの入力を求められたら、管理者アカウントのパスワードを入力して進みます。
今回はWindows Updateの問題を修復するため、「Windows Update」を選び、右下「次へ」をクリックして進みます。
次に「問題を検出しています」の画面になるため、終わるまでしばらく待ちます。
問題が検出され画面に内容が表示されたら、「→この修正を適用します」をクリックします。
「問題を解決しています」と画面に表示されるため、終わるまでしばらく待ちます。
新たな問題が検出されたら、内容が表示されるため、「→この解決方法を適用する」をクリックします。
「その他の問題を検出しています」と表示されるため、終わるまで待ちます。
その他の問題が検出されなくなり、すべての問題が修復されると、「トラブルシューティングが完了しました」と表示されるため、修復し解決した問題の内容を確認します。そのままトラブルシューティングツールを終了する場合は、「→トラブルシューティングツールを終了する」をクリックして閉じます。
さらに、問題の詳細を確認したい場合は、PC版と同様に左下の「詳細情報の表示」をクリックします。このように、ダウンロード版もファイルを実行すれば、操作手順はPCの標準搭載版と同じで簡単に実行できます。
これでダウンロード版のトラブルシューティングも完了しました。万が一、それでもWindows Updateの問題が解決されない場合は、下記リンク先のMicrosoftのコミュニティページの記事を参照ください。
Windows10のトラブルシューティングの使い方は簡単!不調の時は実行しよう
ここまで、Windows10のトラブルシューティングツールの起動方法や実行の手順、またダウンロード版のトラブルシューティングツールの実行方法などをご紹介してきました。これで、Windows10のPCで起こる様々な問題を簡単に検出・修復できる便利なトラブルシューティングツール機能の使い方がお分かりいただけたでしょう。
ご覧いただいたように、Windows10のトラブルシューティングツールの使い方はとても簡単です。Windows10が不調の時は、実行しましょう。