スマホのテザリングでパソコンをインターネットに接続するには?設定方法を解説!
スマホのテザリングを利用してモバイルデータ通信を共有すれば、Wi-Fiに接続できない環境でもパソコンをインターネットに接続できます。この記事ではスマホのテザリングでパソコンをインターネットに接続するための設定方法についてみていきましょう。
目次
- 1パソコンはテザリングでインターネットに接続できる!
- ・テザリングとは一体何か?
- ・PCでテザリングすることのメリットについて
- ・SIMカードが入るタイプのPCならテザリングの親機にもなる
- 2パソコンをテザリングするためのスマホの用意について
- ・スマホの機種はほぼすべてテザリング機能を搭載
- ・テザリングの利用方法は携帯電話キャリアによって違う
- 3パソコンでテザリングする3つの方法
- ・テザリングでインターネット接続を共有する方法は3つ
- 4パソコンでテザリングするための設定方法について
- ・スマホ側での設定方法
- ・PC側での設定方法
- 5パソコンでテザリングするときの注意点
- ・通信速度はWi-Fiよりも遅い
- ・スマホのバッテリーは消費する
- ・BluetoothとWi-Fi接続は通信速度が不安定
- ・スマホは音声通話が最優先
- 6パソコンはテザリングとモバイルWi-Fiのどちらがいいの?
- ・テザリングのメリットとデメリット
- ・モバイルWi-Fiのメリットとデメリット
- ・必要に応じてテザリングとモバイルWi-Fiの使い分けを!
- 7パソコンをテザリングでインターネット接続してみよう!
パソコンはテザリングでインターネットに接続できる!
外出中にWindows10やMacのパソコンをインターネットに接続するためには、Wi-Fiの接続スポットを探したり、モバイルWi-Fiを持ち歩く方法があります。しかし、実はもう一つ、スマホでテザリングするという方法もあります。
この記事ではWindows10でもMacでも利用できるスマホのテザリングでインターネット通信を共有する方法について詳しく見ていきましょう。
テザリングとは一体何か?
スマホのインターネット接続を共有できるテザリングとはいったいどういうものなのか見ていきましょう。
スマホのインターネット接続をPCと共有すること
テザリングとはスマホのインターネット接続をパソコンと共有することです。スマホならSIMカードが入っていれば日本全国ほぼどこに行ってもインターネット通信に接続できます。
一方でパソコンはWi-Fi接続やLANケーブルでの接続ができない場所ではインターネットに接続できません。インターネットに接続できない環境でも、スマホのモバイルデータ通信をパソコンと共有して、パソコンでネット通信を利用できるようにするための機能がテザリングです。
スマホをモバイルWi-Fiと同じように利用できる
外出中にパソコンをインターネット通信に接続する手段には、モバイルWi-Fiを利用するという方法もあります。テザリングというのはスマホをまさにモバイルWi-Fiと同じように利用する手段です。テザリングを利用することで、モバイルWi-Fiを利用するのと同じ効果を得られるということで、テザリングを利用する人も増えています。
PCでテザリングすることのメリットについて
PCをテザリングでインターネットに接続することにはどんなメリットがあるのか見ていきましょう。
スマホが接続できればどこでもPCをネットにつなげる
パソコンをテザリングすることのメリットには、スマホのモバイルデータ通信が接続できれば、どこでもパソコンをインターネットに接続できるという点があります。現在、日本の国土であれば人が住んでいる場所の99.9%はスマホのすべてのキャリアがカバーしています。
一方で、外出中にパソコンを接続できるWi-Fiスポットやネットカフェなどの場所とても限られています。テザリングを利用すれば、Wi-Fiスポットなどを探す必要がなく、パソコンをインターネットに接続できるというメリットがあります。
モバイルWi-Fiが必要ない
テザリングと同じような機能があるものにモバイルWi-Fiがあります。モバイルWi-Fiとテザリングの比較は「パソコンはテザリングとモバイルWi-Fiのどちらがいいの?」で詳しくお伝えしますが、スマホでテザリングをすればモバイルWi-Fiを持ち歩く必要がなくなります。
モバイルWi-Fiの端末を持ち歩かなくて済むので、荷物をその分だけ減らすことができるのはテザリングのメリットの一つでしょう。
SIMカードが入るタイプのPCならテザリングの親機にもなる
テザリングの機能を利用できるのは、スマホだけではありません。SIMカードを利用できる端末ならほとんどの端末でできます。もちろんiPadなどのタブレットでもテザリングの親機にできます。
まだまだ機種は少ないのですが、SIMカードが入るタイプのノートPCでもテザリングの親機として利用することができます。必要に応じて、スマホ以外のものでもテザリングで利用して他の端末をPCへ接続しましょう。
パソコンをテザリングするためのスマホの用意について
パソコンをテザリングでインターネット通信に接続するためには、まずはテザリングができるようにスマホを用意しなければいけません。こちらでは、Windows10などのパソコンをテザリングするためのスマホの用意についてみていきましょう。
スマホの機種はほぼすべてテザリング機能を搭載
数年前まではスマホでもテザリングに対応していないスマホもありました。しかし、現在では発売されているスマホのほぼすべての機種でテザリングに対応しています。キッズスマホでもテザリングができます。
テザリングに対応していない機種は、ガラケータイプの携帯電話機もしくはテザリングに対応していない時期に購入した古い機種です。これから新しいスマホを購入する場合には、機種の心配をする必要はありません。
テザリングの利用方法は携帯電話キャリアによって違う
テザリングができるスマホを用意して、Windows10の設定もしっかりとしたはずなのにテザリングができない、ということが時々あります。その理由は、携帯電話会社とテザリングの契約をしていないためです。テザリングは携帯電話会社によって対応が違います。こちらでは主要な各社のテザリングへの対応についてみていきましょう。
docomo
docomoのスマホでパソコンをテザリングでインターネット通信に接続したいときには、特に手続きなどは必要ありません。スマホの設定でテザリングをオンにして、パソコンと接続するだけでテザリングができます。テザリングを行うのに特別な料金も必要ありません。ただし、パケット使用料金が高くなるので、その点はよく注意をしましょう。
au
auのスマホでパソコンをテザリングでインターネット通信に接続したいときには、テザリングオプションに加入する必要があります。auのテザリングオプションは月額500円で利用できます。料金プランによっては無料でテザリングオプションを利用できるプランもあります。
無料で利用できる場合も、テザリングオプションへの申し込みをしないと利用できません。こちらの記事で手続き方法を解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
Softbank
Softbankのスマホでパソコンをテザリングでインターネット通信に接続したいときにも、テザリングオプションに加入する必要があります。Softbankでテザリングオプションを利用するためには、月額500円の利用料金が必要です。
しかし、データ定額ミニなどの料金プランなら無料で利用できるプランもあります。Softbankもテザリングでパソコンを接続するためには、無料で利用できるプランでも申し込みが必要です。
格安SIM
最近では格安SIMに乗り換える人も増えてきました。格安SIMでテザリングしてパソコンとインターネット通信を共有することも可能です。格安SIMの場合には、テザリングオプションに加入する必要はありません。
契約しているデータ通信プランの中で、テザリングを利用することが可能です。ただし、パソコンを接続すると高速データ通信量を大量に消費するので注意しましょう。
パソコンでテザリングする3つの方法
スマホのモバイルデータ通信を共有して、Windows10などのパソコンをインターネットに接続する方法には具体的に次の3つの方法があります。それぞれに特徴があるので、その特徴についてみていきましょう。
テザリングでインターネット接続を共有する方法は3つ
テザリングの方法は次の3つです。
USB接続
スマホのモバイルデータ通信を共有して、Windows10などのパソコンをインターネット通信に接続する方法には、USB接続でのテザリングがあります。3つのテザリングの方法の中で、最も通信速度が速く、スマホの高速データ通信の100%に近い通信速度が出せます。
PCからスマホに充電もできるのでスマホのバッテリーも消費しません。Wi-Fiの様にパスワードを盗まれて横乗りされる心配もなく安心して利用できる接続方法です。ただし、常にスマホとパソコンをケーブルで接続していないといけないというデメリットがあります。
Bluetooth接続
スマホのモバイルデータ通信を共有して、Windows10などのパソコンをインターネット通信に接続する方法には、Bluetooth接続でのテザリングがあります。Bluetooth接続のメリットは、ワイヤレスでスマホとPCを接続できて、1対1の接続しかできないのでペアリングできればWi-Fiの様に横乗りされる心配もないという点です。
通信速度は3つの接続方法の中では最も遅く、スマホとパソコンの間の通信速度は、スマホの通信速度の10分の1程度しか出せないという点がデメリットといえます。
Wi-Fi接続
スマホのモバイルデータ通信を共有して、Windows10などのパソコンをインターネット通信に接続する方法には、Wi-Fi接続でのテザリングがあります。スマホからWi-Fiの電波を出してパソコンと接続します。
モバイルWi-FiやWi-Fiルーターを使うときと同じように、Wi-Fiのパスワードをパソコンに入力して利用します。接続速度はスマホのモバイルデータ通信の半分程度の速度が出るので、Bluetoothよりも利用しやすいというメリットがあります。ただし、複数台の接続が可能なので、パスワードを万が一盗まれたときに、横乗りされる危険性があります。
パソコンでテザリングするための設定方法について
スマホのテザリング機能を使ってパソコンをインターネット接続するための設定方法についてみていきましょう。
スマホ側での設定方法
まずはテザリングの親機となるスマホ側での設定方法です。iPhoneでの設定とAndroidでの設定を見ていきましょう。
iPhoneの設定方法
iPhoneでのテザリングは「インターネット共有」といいます。iPhoneの「設定」を開いて、まずは「モバイルデータ通信」がオンになっているか確認します。「モバイルデータ通信」がオンになっていたら、「インターネット共有」を開きます。
「インターネット共有」を開いてオンにしたら、そちらにテザリングをする方法が記載されています。USB接続ならLightningケーブルでPCへ接続して、Bluetooth接続ならペアリングして、Wi-Fi接続なら記載されているパスワードを入力すればテザリングができます。
Androidの設定方法
Androidスマホでのテザリング設定方法は次の通りです。Androidは機種によってテザリングの設定のある場所が違うので注意しましょう。しかし、テザリングの設定はAndroidの「設定」からできるので、まずは「設定」を開き、「テザリングとポータブルアクセスポイント」をタップします。
すると3種類のテザリングのオンオフスイッチがあります。USB接続、Bluetooth接続、Wi-Fi接続のどれかの方法を選んでオンにします。USB接続であればUSBケーブルでPCと接続して、Bluetooth接続であればペアリングして、Wi-Fi接続であればスマホに表示されているWi-Fiのパスワードをパソコンへ入力します。
PC側での設定方法
次に子機となるパソコン側での設定方法を見ていきましょう。
Windows10の設定方法
Windows10の場合には、USB接続を利用するのならUSBケーブルでパソコンとスマホを接続します。接続できない場合には、Windows10の「設定」から「ネットワークとインターネットの設定」から「接続プロパティの変更」をクリックします。するとスマホが接続ポイントとして表示されているので、そちらを選択します。
Bluetooth接続の場合には、スマホをPCとペアリングするとインターネットに接続できます。Wi-Fi接続の場合にはパソコンと接続しているWi-Fiの一覧の中にスマホの名前が表示されています。そちらをクリックしてパスワードを入力するとWi-Fi接続でテザリングが利用できるようになります。
Macでの設定方法
MacをBluetooth接続でテザリングする場合には、Macの画面の上部に表示されているBluetoothのマークをクリックして「Bluetoothの環境設定を開く」を開きます。「Bluetoothを入にする」に切り替えて、表示されているスマホとペアリングをします。
その上でもう一度画面上部の「Bluetooth」のマークをクリックしてiPhoneを選択します。「ネットワークへの接続」をクリックするとBluetoothによるテザリングが開始できます。
パソコンでテザリングするときの注意点
スマホのモバイルデータ通信をパソコンと共有するテザリングには注意しなくてはいけない点もあります。こちらではパソコンでテザリングする時の注意点について見ていきましょう。
通信速度はWi-Fiよりも遅い
Windows10などのパソコンをスマホのテザリング機能でインターネットに接続すると、通常のWi-Fiよりも通信速度は遅くなるので注意しましょうUSB接続であれば、モバイルデータ通信よりも若干遅くなる程度で済みますが、USB接続以外の接続方法ではWindows10などのPCの使用に耐えられないという声もあります。
スマホのバッテリーは消費する
Windows10などのパソコンをスマホのテザリング機能でインターネットに接続すると、そのままバッテリーの消費量は激しくなる点も注意しましょう。USB接続であれば、パソコンから給電されるのでスマホのバッテリー切れは心配ありませんが、PCのバッテリーを消費します。
Wi-Fi接続とBluetooth接続の場合には、いつも以上にスマホのバッテリーに負担をかけることになるのでモバイルバッテリーの持参も考えましょう。
BluetoothとWi-Fi接続は通信速度が不安定
スマホのテザリング機能を使ってWindows10などのパソコンをインターネットに接続するときには、Bluetooth接続とWi-Fi接続は通信速度がかなり不安定になるので注意しましょう。
USB接続であれば、スマホの高速データ通信をほぼ利用できますが、Bluetooth接続とWi-Fi接続の場合には、ワイヤレスで受け取った電波をさらにワイヤレスでパソコンへ送ることになり、とても不安定な状況で接続することになります。
できることであればパソコンをテザリングで接続する場合にはUSB接続を利用することをおすすめします。
スマホは音声通話が最優先
スマホは携帯電話です。テザリングをしているときに電話がかかってきた場合には、インターネット通信を接続して、音声通話に切り替わります。スマホは音声通話が最優先されて、インターネット接続は切断されます。
テザリングを利用する場合には、その点を理解した上で、いきなり切断してはまずい状況の場合には、利用しないように注意しましょう。
パソコンはテザリングとモバイルWi-Fiのどちらがいいの?
パソコンを外出中にインターネットに接続する方法には、テザリングの他にモバイルWi-Fiを利用するという選択肢もあります。テザリングとモバイルWiFiのどちらがいいのかこちらでは見ていきましょう。
テザリングのメリットとデメリット
まずはテザリングのメリットとデメリットについて解説します。
料金はモバイルWi-Fiほどかからない
PCをネットに接続するのにテザリングを利用するメリットには、料金がモバイルWi-Fiほどかからないという点があります。テザリングを利用する料金は、高くても月額500円です。普段からパケット使い放題の料金プランを契約していれば、パケットの利用料も気にせずにテザリングできます。
一方で、モバイルWi-Fiの場合には、安くても月額3,000円ほどからかかります。テザリングの方が経済性は高いといえるでしょう。
モバイルWi-Fiの端末を持ち歩く必要がない
また、テザリングのメリットには持ち歩くのはスマホだけで済むというメリットもあります。モバイルWi-Fiを利用していると、スマホの他にモバイルWiFiの端末も必要になります。テザリングであれば、Windows10をスマホ1台だけでインターネットに接続することができるというのは一つのメリットと言えるでしょう。
モバイルWi-Fiよりも速度制限にかかる可能性が高い
また、テザリングのデメリットには1ヶ月に利用できる高速データ通信をモバイルWi‐Fiよりも早く使い切ってしまう可能性が高いというデメリットがあります。スマホはテザリングだけではなくて、スマホ自体でも動画を視聴するなどしてデータ通信を利用します。そのために、モバイルWi‐Fiよりもパケットを消費して速度制限にかかる可能性が高いといえます。
モバイルバッテリーは必要
長時間外出してこまめにスマホを充電できない状況にある場合には、モバイルバッテリーは持ち歩かなければいけません。モバイルWi‐Fiの端末を持ち歩かなくてもいい代わりに、モバイルバッテリーは必要になるという点は、モバイルバッテリーを利用しても変わらないのではないかという声があります。
モバイルWi-Fiのメリットとデメリット
モバイルWi-Fiのメリットとデメリットは次の通りです。
月額利用料はテザリングよりもかかる
モバイルWi-Fiをパソコンの接続に利用することのデメリットには、月額利用料金がかかるという点があります。最も安い料金プランでも3,000円ほどの料金がかかります。しかも安いプランではパケット利用量が決められているので、パソコンを接続し放題できる、というわけにはいきません。
高速通信ができる大容量プランや使い放題プランは月額利用料金も高額になります。経済性で考えたらテザリングの方に軍配が上がります。
テザリングよりも通信速度は安定している
モバイルWi-Fiでパソコンをインターネットに接続することのメリットには、テザリングよりも通信速度が安定しているという点が挙げられます。テザリングでもUSBテザリングであればそれほどモバイルWi-Fiとそん色ありませんが、USBテザリング以外の接続方法では、パソコンでのWeb閲覧などには耐えられないという声もあります。
その点、速度制限がかからなければ、モバイルWi-Fiならいつでも安定して快適にパソコンを接続できます。この点はモバイルWi-Fiに軍配が上がります。
バッテリーのもちはいい
モバイルWi-Fiのメリットには、バッテリーのもちがスマホのテザリングよりもいいという点があります。モバイルWi-Fiはパソコンをインターネットに接続させる、という目的のみで動いています。スマホとは違い、バックグラウンドで他のアプリが動いているということもありません。
通常は1回の充電で電源をつけっぱなしにしておいても10時間以上持つことが当たり前です。この点は、スマホのテザリングには絶対にないメリットといえるでしょう。
必要に応じてテザリングとモバイルWi-Fiの使い分けを!
インターネット接続ができない状況で、パソコンをネット接続するのにテザリングとモバイルWi-Fiにはそれぞれメリットとデメリットがあります。USB接続が頻繁に利用できない、という状況が多いのであれば、テザリングではなくてモバイルWi-Fiを利用したほうがいいでしょう。
しかし、パソコンを電源に接続した状況でUSB接続で利用できるのなら、テザリングでも十分な速度が出せます。モバイルWi-Fiは充分な速度でパソコンをワイヤレス接続する必要があるのなら利用することをおすすめします。その時々の状況に応じて使い分けするのがいいでしょう。
パソコンをテザリングでインターネット接続してみよう!
この記事ではテザリングでパソコンをインターネットに接続する方法についてみてきました。テザリングはスマホだけでパソコンをネット接続できるということで、とても便利な方法です。しかし、現在は通信容量の増えているので、テザリングではパソコンを利用できないという声もあります。
テザリングとモバイルWi-Fiのどちらがいいのかは、その時々の状況によって変わります。通常のインターネット接続ができない状況で、テザリングはパソコンを接続するのに便利ですが、モバイルWi-Fiとの使い分けをするともっと快適に利用できます。ぜひいろいろな方法を検討してみましょう。