2019年03月12日更新
MacでWindows用キーボードを使う方法!対応表や設定方法を解説!
PCをWindowsからMacに変えた方がまず直面する難点は「キーボードの違い」です。WindowsとMacではキーボードに違いがあるため戸惑うユーザーがたくさんいます。今回はMacでWindows用キーボードを使う方法、対応表や設定方法をご紹介していきます。
目次
MacでWindowsのキーボードは使える?
Windowsのパソコンを使っていたユーザーの方がMacのパソコンに新調した際、まずはじめに戸惑うのは「キーボードの違い」です。WindowsとMacのキーボードにはいくつか異なる点があり、その違いになれないうちはタイプミスやタイプに時間がかかってしまい、苦労するユーザーの方がたくさんいらっしゃいます。キーボードの違いに慣れずに困っている方々に朗報です。
実はWindowsのキーボードはMacでも使えます。Windows用のキーボードをMacに繋ぐことで、以前使っていたキーボードをそのまま使うことができるため、新しくMacのキーボード操作を覚えなおす必要はなくなります。数字やアルファベットキーなどはもちろん、WindowsキーがそのままMacのコマンドキーとして機能するなど、基本的なキーボード機能の部分では問題ありません。
対応していないキーがある
数字キー、アルファベットキー、WindowsキーがそのままMacのコマンドキーとして機能するといった基本的なキーボード機能に問題はありませんが、対応していないキーがいくつかあります。「ファンクションキー」や「かなキー」が無いといった違いがあるので注意が必要です。
MacとWindowsのキーボードの違いは?
Macには存在しないキー、Windowsには存在しないキー、そして位置が違うキーといった、MacとWindowsのキーボードの違いについてご紹介していきます。
MacとWindowsのキーボードの対応表
まずはMacのキーボードとWindowsのキーボード(Boot Camp)の見た目の違いをMacのキーボードとWindowsのキーボードの対応表を見ながら確認していきましょう。MacのキーボードとWindowsのキーボードには機能の違いもありますが、まず見た目が全く違います。はじめにMacのキーボードをご紹介します。下の画像がMacのキーボードです。
次に、Windowsのキーボードの特徴を見ていきましょう。下の画像がWindowsのキーボードです。
上記2点の各キーボードに対応している画像で確認したように、MacとWindowsのキーボードは見た目から異なる点があります。Macのキーボードの方がよりコンパクトで、Windowsのキーボードの方が横に長く、より多くのキーボード機能があるように見えます。
つまり、Windowsのキーボードにはあっても、Macのキーボードにはないキーがあります。そのためWindowsでは、Macに存在するキーをマッピングしています。Windowsでのキー動作や割り当てを変更することを「キーマッピング」と呼びます。
Windows PCだけのキー | Boot Campのキーマッピング |
半角/全角 無変換 変換 カタカナ・ひらがな |
なし |
Page Up | fn + ↑ |
Page Down | fn + ↓ |
Home | fn + ← |
End | fn + → |
Insert | fn + enter |
Pause | fn + esc |
Win | command |
Back Space | delete |
Alt | option |
App | shift + F10 |
Print Screen | fn + shift + F11 |
Scroll Lock | fn + shift + F12 |
Macには存在しないキー
先に表を使って紹介したように、Macのキーボードには以下のキーが存在しません。
- Win
- Alt
- Back Space
- Delete (Macのdeleteとは異なります)
- App
- Print Screen
- Scroll Lock
- Pause
- Insert
- Home
- End
- Page Up
- Page Down
- 半角/全角
- 無変換
- 変換
- カタカナ・ひらがな
Windowsには存在しないキー
以下のキーは、Windows PCのキーボードには存在しません。
- command
- 英数
- かな
位置が違うキー
また。以下のキーはMacとWindowsのキーボードでは位置が異なります。
- control(Ctrl)キーとcaps(Caps Lock)キー:MacとWindowsで位置が逆になっています。
- Macのdeleteキー:WindowsではBack Spaceキーがあります。
MacとWindowsのキーボードは対応しているキーが違う
MacとWindowsのキーボードでは、対応しているキーが異なることがあります。Windowsのキーボードではよく活用していたファンクションキーの機能が、Macのキーボードでは全く機能しないということが少なくありません。対応が異なるキーを確認していきます。
ファンクションキー
ファンクションキーの機能が、MacのキーボードとWindowsのキーボードでは全く異なります。Windowsのキーボードの上のほうには「F1」「F2」「F3」~「F12」のように「F〇〇」と表記されたキーがあります。このFと数字のキーのことを「ファンクションキー」と呼びます。
この「F」は「ファンクション(Function)」の頭文字で、「機能」という意味があります。キーボード上で様々な機能が割り当てられているキーです。各ファンクションキーのその役割をマスターすることで、より楽にパソコンを操作することができ、作業効率があがる大変便利なキーです。このファンクションキーの機能が、MacのキーボードとWindowsのキーボードでは異なります。
コピペなどのショートカット
「コピペは厳禁です」という言葉が誰にでも通用するように、コピーアンドペーストの機能は大変利用する頻度が多く、パソコンを使ったことがある方であれば一度は使ったことがある機能です。このコピーアンドペースト(いわゆるコピペ)は頻繁に行う操作のため、キーボードのショートカット機能で使うユーザーの方が多いです。
この一番よく使うコピペの機能が、実はMacのキーボードとWindowsのキーボードでは操作が異なります。右手で操作するキーはC(コピー)、X(カット)、V(ペースト)と共通ですが、左手で行う動作が異なります。
左手で操作するキー | |
Macのキーボード | 左手親指でcommandキー |
Windowsのキーボード | 左手小指でCtrlキー |
MacでWindowsの対応するキーボードの配置を変える
ここまでにご紹介してきたキーボード機能の違いに慣れるには時間がかかるうえ、せっかく新しいパソコンに新調したにもかかわらず、作業効率が落ちてしまっては本末転倒です。
Macの commandキー、optionキー、controlキー、Windowsでは、Windowsキー、無変換・変換キー、Altキー、Backspaceキーといった、キーボード機能の違いに悩まされないために、これらの特殊キーの役割を変更する機能がMacには備わっています。
ここからは、MacでWindowsの対応するキーボードの配置を変える方法をご紹介していきます。
システム環境から変更する
Macのシステム環境からキーボードの配置を変更することができます。Manのパソコンを立ち上げ、「システム環境設定」をクリックします。「キーボード」の「キーボード」タブ画面右下に「修飾キー…」ボタンがあるので、ここでキーの役割を変更することができます。
複数のキーボードが利用可能な状態の場合は、表示されるポップアップの最上部に表示される「キーボードを選択」から、変更したいキーボードを選択しましょう。ただし、この「修飾キー」による設定の変更では、Windowsキーボードの左右にあるWindowsキー、Ctrlキー、Altキーを別々に設定変更することはできないので注意が必要です。
もっとこだわるならKarabiner-Elementsが便利
キーボード機能の編集に更にこだわりたい場合は、「Karabiner-Elements」が便利です。「Karabiner-Elements」とは、Macのキーボードカスタマイズアプリのことで、設定ファイルを記述することで以下のような機能を設定することができます。
- 「control+H」のようなキー入力を「Command+A」の入力に変換できます
- 「Escape」を1回入力したら「Escape, 英数, Escape」のようなキー入力が可能になります
- 「control+2」のようなキー入力に「open+a+safari」のようなシェルコマンドの実行を割り当てることができます
- スペースバーを押している間だけ、「H, J, K, L」をカーソルキーに変換することができます
- 「control+x」「control+c」のようなキー入力を「command+Q」の入力に変換、シェルコマンドの実行を割り当てることができます。
- 左右のコマンドキーを押すとIMEをオンオフできるように設定できます
同じ開発者が開発していた「Karabiner」が、Mac OS Sierraで使用不可となったため、その後継アプリとして開発されました。
Karabiner-Elementsの使い方
早速Karabiner-Elementsを使ってキーボードを使いやすいように設定していきましょう。Karabiner-Elementsは、以下のページからダウンロードできます。
上記のURLに飛んでいただくと、英語のWebページが表示されます。ページを下にスクロールしていただくと、下の画像のようなページが表示されるので、赤枠で囲まれている部分をクリックし、アプリをダウンロードしてください。
ダウンロードしたファイルを開くとインストーラーが表示されるので、アイコンをダブルクリックし起動させましょう。画面の指示に従いインストールを完了させてください。
アプリのインストールが完了したら、早速さっそく「Karabiner-Elements」を起動しましょう。下の画像のアイコンが表示されるので、「KEY」の方を選択しましょう。KEYをクリックし、キー入れ替えの設定を進めていきましょう。
「Add item」をクリックします。
「Add item」をクリックすると、画面に行が追加されます。追加された行にあるプルダウンメニューから設定したい目的のキーを選ぶことで、キーを入れ替えることができます。このアプリのキーボード変更に関する操作はこれだけで、大変シンプルで簡単です。
MacでWindowsのキーボードを設定する
最後に、MacでWindowsのキーボードを設定する方法を最後にご紹介していきます。この設定方法は、キーマッピングをMacのOSではなく、Windowsの設定の方に合わせる方法です。
使いやすい位置にキーをマップする
使いやすいようにキーボードを設定するコツは、「使いやすい位置にキーをマップする」ことです。Windowsのキーボードに慣れているユーザーの方は、Macのキーボード設定をWindowsのキーボードと同じように設定することで、より使いやすいキーボードに仕上げることができます。
おすすめの設定
Windowsパソコンのキーボードでは、「F1」~「F12」は「ファンクションキー」と呼ばれる機能で、各キーごとに様々な機能が設定されています。
しかし、Macキーボードの「F1」と「F2」キーはパソコンのディスプレイの輝度調整の機能、「F9」と「F10」はパソコンの音量調整などに割り当てられており、Windowsのキーボードでは設定されていた「ファンクションキー」としての機能は割り当てられていません。Windowsのキーボードと同様にファンクションキーの機能を使いたい場合は、「Fn」と「F1」〜「F12」のキーの同時押しが必要になります。
Macキーボードの「F1」〜「F12」の機能をWindowsキーボードに合わせるには、以下のような手順でキーボードを設定していきます。Macの「システム環境設定」から「キーボード」の設定を開き、「F1、F2などのすべてのキーを標準のファンクションキーとして使用」にチェックを入れましょう。
MacでWindowsのキーボードを設定して使おう
Windowsのパソコンに慣れ親しんできた方が、Macのパソコンに新調した際、キーボードの違いで困らないよう、キーボードの設定変更に関する手段や方法をこの記事ではご紹介してきました。
新調したパソコンで仕事の効率を上げるため、新しいパソコンでよりストレスが少ない作業環境をつくるためにも、慣れ親しんだキーボード設定に変更して使っていきましょう。