Googleウェブマスターツール(サーチコンソール)とは?サイト登録や使い方を解説!
Googleウェブマスターツール(サーチコンソール)はサイトの質を高めるうえで欠かせない情報を提供してくれる無料ツールです。本記事では、Googleウェブマスターツールに分析したいサイトを登録する方法から代表的な機能の使い方まで解説します。
目次
Googleウェブマスターツールとは?
Googleウェブマスターツールとは、Webサイトの検索パフォーマンスを解析できるGoogle提供の無料ツールです。効果的なSEO(Serch Engine Optimization)対策に欠かせない情報を提供し、サイトの質を高めるために一役買ってくれます。
2015年5月20日「サーチコンソール」に名称変更
Googleは、2015年5月20日に名称を「ウェブマスターツール」から「サーチコンソール」に変更しています。当初、ターゲットユーザーをWebサイトの管理者(ウェブマスター)としていましたが、実際にはサイト管理者にとどまらない幅広いユーザーに利用されていることがGoogleの独自調査によって明らかになったためです。
そこで、Googleは、このツールのターゲットユーザーを広げる方針のもと、名称を「サーチコンソール」に変更しました。サーチコンソールは、最近では2019年2月27日に新しいバージョンを発表しました。約一か月の移行期間の後旧バージョンは廃止される予定です。本記事では2019年2月27日に発表されたバージョンを新サーチコンソール、これ以前を旧サーチコンソール(ウェブマスターツール含む)と呼びます。
Googleウェブマスターツールに登録しよう
Googleサーチコンソール(旧名:ウェブマスターツール)の使い方を解説します。Webサイトを解析するにためには、まず解析したいサイトをサーチコンソール(旧名:ウェブマスターツール)のサイトに登録する必要があります。
Googleアカウントの用意
サイト登録の手順は次の通りです。
- Googleサーチコンソール(旧名:ウェブマスターツール)へアクセス
- Googleアカウントでのログイン
- 対象としたいサイトをサーチコンソール(旧名:ウェブマスターツール)に登録
まずは、Googleサーチコンソール(旧名:ウェブマスターツール)へのアクセスとGoogleアカウントでのログインまでの手順です。サーチコンソールのサイトにアクセスします。サイトへのリンクを下記に貼ります。
サーチコンソール(旧名:ウェブマスターツール)のサイトにある「今すぐ開始」ボタンをクリックすると、Googleアカウントへのログインを要求されます。アカウントがある場合は、「メールアドレス」と「パスワード」を入力してログインをしてください。Googleアカウントがない場合は、例えば次の記事を参考にまずはアカウントを作成してください。
サイトを登録する手順
Googleアカウントへのログインができたら、次は対象としたいサイトを登録します。分析対象としたいサイトの単位によって「ドメイン」または「URLプレフィックス」を入力し、入力したサイトの所有権を確認できればサイトの登録は完了です。
ドメインプロパティとは、新サーチコンソールで発表された機能で、旧サーチコンソール(旧名:ウェブマスターツール)で提供されていたプロパティセット(複数のプロパティをまとめることができる)に似た機能です。ルートドメイン(例えば、「example.com」)を指定します。下表に示したように特定ドメイン「example.com」のプロトコル、サブドメイン、サブディレクトリのサイトを統合して取り扱うことができます。
URLに含まれる要素 | 例 |
プロトコル(http/https) | (A)http://example.com (B)https://example.com |
サブドメイン | (C)http://sub1.example.com (D)http://www.example.com (E)http://m.example.com |
サブディレクトリ | (F)http://example.com/css/ (G)http://example.com/img/ |
URLプレフィックスとは、旧サーチコンソール(旧名:ウェブマスターツール)でも実装されていた、入力されたアドレスのURLのみを対象とする場合に使うプロパティです。ドメイン、プロトコル、サブドメイン、サブディレクトリを区別して取り扱います。
本記事では、URLプレフィックスでの登録手順を説明します。まずはテキストボックスに登録したいURL(例:https://www.example.com)を入力して、「続行」ボタンをクリックします。"確認状態をチェックしています"と表示され、しばらくすると"所有権の確認"がポップアップされます。
解析するためには対象としたいサイトの所有権が必要です。サーチコンソール(旧名:ウェブマスターツール)がこの"所有権の確認"する方法には、「HTMLファイル」「HTMLタグ」「Google Analytics」「Google タグ マネージャー」「ドメイン名プロバイダ」があります。
本記事では、「HTMLタグ」を使った方法を解説します。「HTMLタグ」が表示されていない場合は、マウスのスクロールホイールなどで表示画面を下方にスクロールさせてください。
まず、「HTMLタグ」をクリックします。詳細説明が表示されますので、そこからメタタグ(下図の赤い破線部)をコピーしてください。次に、このメタタグを登録したいページのheadタグ内に貼り付けて、これをアップロードします。
「確認」ボタンをクリックすると、しばらくして"所有権を確認しました"とポップアップウィンドウが表示されます。「プロパティに移動」をクリックするとサイトの登録が完了です。
Googleウェブマスターツールの使い方
Googleサーチコンソール(旧名:ウェブマスターツール)に実装されている代表的な機能として”サイトへのリンク”、”検索アナリティクス”、”インデックスステータス”の使い方を説明します。
サイトへのリンク
"サイトへのリンク"とは、被リンクを確認できる機能です。新サーチコンソールでは"サイトへのリンク"と"内部リンク"が統合され、"リンク"機能としてより精度の高いレポートが可能となっています。リンクレポートの使い方は簡単でメニューの「リンク」を選択するだけでレポートが表示されます。
リンクレポートでは次の項目を確認できます。
外部リンク 上位リンクされているページ | 外部のサイトからリンクされているページのURLが表示されます |
内部リンク 上位リンクされているページ | サーチコンソールに登録しているサイトドメイン内からリンクされているページのURLが表示されます |
上位のリンク元サイト | サイトへのリンク数が多い順に表示されます。 (ルートドメイン単位) |
上位のリンク元テキスト | リンクに使用されているテキストが表示されます |
検索アナリティクス
検索アナリティクスとは、訪問者が検索したキーワードやそのキーワードでページが表示された回数などを確認できる機能です。この機能によって、訪問者がどんなキーワードで検索して、そしてページを南海表示したかといった情報を把握できますので、訪問者の興味を大まかに把握することもできます。
新サーチコンソールでは"検索パフォーマンス"と名称が変更されるとともにユーザビリティの向上が図られています。検索パフォーマンスも使い方は簡単で、メニューの「検索パフォーマンス」を選択するだけでレポートが表示されます。
インデックスステータス
インデックスステータスとは、サイト内のインデックス状況を把握できる機能です。"インデックスされている"とは、SEO用語で、ホームページが検索エンジンのデータベースに分類・登録された状態を言います。
ここで、検索エンジンの基本的な仕組みを簡単に説明します。検索エンジンは、クローラ(ホームページ情報を収集するロボット)を巡回させて、ホームページの情報をデータベースに分類・登録(インデックス)します。検索結果として表示されるためには、ホームページがインデックスされる必要があります。
サイトのページ数の増加に伴いインデックスされたページ数が増加する状態が理想的ですので、サーチコンソール(旧名:ウェブマスターツール)では、インデックスされたページ数の変化を確認します。新サーチコンソールではインデックスカバレッジレポートと名称が変更されました。インデックステータスに関する情報は、メニューの「カバレッジ」から表示できます。
サーチコンソール(旧名:ウェブマスターツール)のインデックスカバレッジレポートでは4つのステータス(下表)と各ステータスとなった理由(型)をレポートしてくれます。レポートの内容をもとに問題を解消してインデックスされたページ数を増やすことが目的となります。
ステータス | 説明 |
有効 | 正常に登録されたインデックス |
エラー | 登録に失敗したインデックス |
警告 | 登録されたが問題があるインデックス |
除外 | 登録対象とならなかったインデックス |
Googleウェブマスターツールの便利な機能
Googleサーチコンソール(旧名:ウェブマスターツール)にはたくさんの機能が実装されていますが、この中から便利な機能の使い方を紹介します。
HTMLの改善
"HTMLの改善"とは、Webサイト上の"タイトルタグ"や"メタディスクリプション"に関する問題点を確認できる機能でした。しかし、新しいGoogleサーチコンソール(旧名:ウェブマスターツール)ではこの機能は廃止されています。
Fetch as google
"Fetch as Google"とは、新規ページ作成やページ更新時に、検索エンジンにクローラの巡回を促すことができる機能です。新サーチコンソールでは、"URL検査"に統合されています。
"URL検査"から新規に作成されたページの「インデックス登録をリクエスト」する場合について使い方は次のとおりです。まず、メニューの「URL検査」をクリックします。次に、Googleサーチコンソール(旧称ウェブマスターツール)のページ上部にあるテキストボックスに検査したいサイトを入力して「Enter」キーを押します。
新規で作成したページの場合、"URLが、Googleに登録されていません"と表示されますので、「インデックス登録をリクエスト」をクリックしてください。処理中を示すポップアップが表示され、しばらくすると「インデックス登録をリクエスト済み」と表示されます。あとはクローラの巡回待ちです。
サイトマップ
サイトマップとは、サイト内のページを一覧にしたものです。Googleサーチコンソール(旧名:ウェブマスターツール)では、サイト構造を"XMLサイトマップ"でクローラに伝えることでこの巡回を手助けします。本記事では、"XMLサイトマップ"の登録手順について解説します。まずは、作成した"XMLサイトマップ(例えば、sitemap.xml)”を登録したサイトにアップロードします。
次に、Googleサーチコンソール(旧名:ウェブマスターツール)のメニューから「サイトマップ」をクリックして"サイトマップ"ページを開きます。"新しいサイトマップの追加"のテキストボックスにXMLサイトマップを保存したURLを入力して、「送信」をクリックします。
しばらくすると"送信されたサイトマップ"が更新されます。ステータスが"成功しました"と表示されていれば"XMLサイトマップ"の登録が完了です。
Googleアナリティクスとの連携
Googleアナリティクスとは、Google提供する無料のアクセス解析ツールです。Googleサーチコンソール(旧名:ウェブマスターツール)がサイトへの訪問を促すための情報分析を対象しているのに対して、アナリティクスは訪問者がサイトへ来てからの行動分析を対象としています。サーチコンソール(旧名:ウェブマスターツール)はアナリティクスと連携することを前提にされているツールです。
Googleアナリティクスについては、次の記事を紹介します。この記事ではアナリティクスの導入手順や使い方をわかりやすく解説されています。
本記事ではGoogleサーチコンソール(旧名:ウェブマスターツール)との連携手順について説明します。まずは、Googleアナリティクスのメニューから「カスタム」「集客」「Search Console」「検索クリエ」の順でクリックします。"このレポートを使用するにはSerch Consoleの統合を有効にする必要があります。"と表示れさますので、その下にある「Search Consoleのデータ共有を設定」ボタンをクリックします。
"プロパティ設定"というページに移動しますので、ページを下方へスクロールし、「Search Consoleを調整」ボタンをクリックします。そうすると、"Serach Consoleの設定"というページに移動しますので、次は「追加」をクリックします。
"Search Console"というページに移動し、サーチコンソール(旧名:ウェブマスターツール)に登録されているサイトの一覧が表示されますので、連携したいサイトを選択して「保存」ボタンをクリックしてください。「関連付けの追加」というポップアップが表示されますので、「OK」をクリックします。これでGoogleアナリティクスとの連携は完了です。
Googleウェブマスターツールを削除する方法
Googleサーチコンソール(旧名:ウェブマスターツール)からサイトを削除する手順は次のとおりです。
サイトを削除する手順
分析対象サイトの削除は"設定"から実行します。まずは、Googleサーチコンソール(旧名:ウェブマスターツール)のメニューからプルダウンリストをクリックして、削除したいサイトを選択します。次に設定をクリックするとメインウィンドウに"設定"が表示されます。
プロパティ設定の「プロパティを削除」ボタンをクリックすると"プロパティを削除"ウィンドウがポップアップして、削除の可否を確認されます。「プロパティを削除」をクリックするとプロパティの削除が実行されます。削除後は特に表示はありませんが、メニューのプルダウンリストから分析対象のサイトが削除されていることを確認できます。
Googleウェブマスターツールに登録しよう
Googleウェブマスターツール(現サーチコンソール)は効果的なSEO対策を行う上で欠かせない情報を提供してくれるツールです。訪問者数を増やしていくためにもウェブマスターツールで定期的に分析した検索パフォーマンスをもとに継続的にWebサイトを改善して検索結果の上位表示を目指しましょう。
ウェブマスターツールはたくさんの機能が実装されており、いまもなお継続的にアップデートされています。難しい用語などもあり使い方がわかりにくいところもありますが、まずは、ウェブマスターツールに登録して使ってみることをお勧めします。