Chromeで「この接続はプライバシーが保護されていません」表示の原因と対処法!
何かのサイトを開こうとした時、「この接続ではプライバシーが保護されません」と警告が表示されることがあります。この警告は何が原因なのでしょうか?そこで今日はChromeで「この接続ではプライバシーが保護されません」と表示される原因と対処法を紹介します。
目次
- 1「この接続ではプライバシーが保護されません」と表示される現象
- ・セキュリティ警告のエラー
- 2「この接続ではプライバシーが保護されません」と表示される原因
- ・スマホやPCの問題
- ・セキュリティ証明書に問題がある
- ・Chromeの問題
- ・キャッシュの問題
- 3「この接続ではプライバシーが保護されません」と表示されるときの対処法
- ・スマホやPCを再起動する
- ・ブラウザのキャッシュをクリアする
- ・Chromeをアップデートする
- ・日付と時刻の設定をする
- 4対処法を試しても解決されない場合
- ・Webサイト側に問題があることも
- 5強制的にアクセスする方法
- ・Chromeで証明書を信頼する
- 6「この接続ではプライバシーが保護されません」と表示されるときの対処法を覚えておこう
「この接続ではプライバシーが保護されません」と表示される現象
Google Chromeでインターネット検索をしていてWebサイトを開こうとした時、「この接続ではプライバシーが保護されません」と表示され、閲覧したいサイトが開けないことがあります。この現象は一体何なのでしょうか?
セキュリティ警告のエラー
「この接続ではプライバシーが保護されません」と大きく表示されている下には、「悪意のあるユーザーによって個人情報が盗まれる可能性があります」や、「攻撃者があなたの情報を不正に取得しようとしている可能性があります」などと書かれています。文章に若干違いはあるものの、個人情報が盗まれる危険性があることへの警告、つまりセキュリティ警告のエラー表示です。
「この接続ではプライバシーが保護されません」と表示される原因
このセキュリティ警告のエラー「この接続ではプライバシーが保護されません」が表示された時が、カフェなどのフリーWi-fiで接続している際に表示されるのなら、そのフリーWi-fiが原因だと分かります。ですが、自宅や会社などいつもと同じ場所の今までと同じネット環境で、特にセキュリティの設定を変更したわけでもないのにいきなりセキュリティ警告が表示されることがあります。
スマホやPCの問題
今までと同じネット環境でセキュリティ警告エラーが表示される原因としては、使用しているスマホやPC側に何か問題が生じていることが考えられます。ですがスマホやPCの問題といっても、それら端末が故障しているわけではありません。
近年、ウイルスなどネットでの犯罪は複雑化しています。スマホやPCをそれら複雑・高度化したネット犯罪から守るために、セキュリティソフトはより高度で複雑なプログラムが組まれています。そうするとプログラムが複雑すぎてスマホやPCが混乱してしまい、バグを起こした結果、エラーとなってしまうことが考えられます。
また、スマホやPCのOSが少し古いものだった場合も、最新のセキュリティプログラムに対応できないため、セキュリティのエラーとなってしまうことがあります。
さらに、2017年よりGoogleはWebのhttps化に取り組み始めました。2019年4月現在、https化は完了しておらず、以前のhttpとhttpsが混在している状態です。このGoogleのhttps化もスマホやPCを混乱させたり、アップデートしていないブラウザが対応できなかったりする原因となっています。
セキュリティ証明書に問題がある
セキュリティ証明書とは、Webサイトが安全だという証明書です。また、安全とは、Webサイト内の通信内容が暗号化されており、通信内容の漏洩を妨げ、個人情報などが盗まれる恐れが少ないということです。このセキュリティ証明書は誰でも簡単に所有できるものではなく、Webサイト運営者がセキュリティの認証機関に申請し、審査を受けて受理されてはじめて発行されるものです。
Webサイトによっては、こういったセキュリティ対策を怠り認証機関に申請していなかったり、はじめから悪意を持ったWebサイトであったりすると、セキュリティ証明書は持っていません。また、セキュリティ証明書には有効期限があり、セキュリティ証明書を持っていたが期限がきれてしまっているWebサイトというのも沢山あります。
セキュリティ証明書に問題がある場合、Chromeのエラー表示は「このWebサイトのセキュリティ証明書には問題があります」以外に、「この接続ではプライバシーが保護されません」と表示されることがあります。
Chromeの問題
セキュリティ証明書の続きにもなりますが、セキュリティ認証機関としてSymantecという認証局があります。2017年9月、GoogleはこのSymantec認証局とその系列会社が発行したセキュリティ証明書を認めないと発表しました。そして2018年3月・4月・9月・10月のChromeのバージョンアップに合わせ、段階的に世界の30%をも占めていたSymantecとその系列会社が発行したセキュリティ証明書を無効にする処置をとりました。
Chromeのアップデート以降や、スマホを買い替えてからより頻繁に「この接続ではプライバシーが保護されません」とセキュリティ警告のエラーが表示されるようになった場合は、このGoogleによるセキュリティ証明書の無効化が原因と考えられます。
キャッシュの問題
「スマホやPCの問題」の1つともいえますが、スマホやPCの動作の遅さや誤動作、バグ、フリーズ、そしてセキュリティ警告のエラーなどのほとんどは、キャッシュが原因です。キャッシュとは、ネットで一度読み込んだデータを、次回以降速く開くために一時保存してあるデータのことです。このキャッシュのおかげでWebサイトを開く際の読み込み時間が短くなるという便利な機能です。
ですが、便利なキャッシュはスマホやPCのOSが自動で削除できないため、インターネットを使えば使うだけ溜まっていきます。溜まったキャッシュはスマホやPCのストレージを圧迫し、ブラウザの誤作動やフリーズなどのエラーを引き起こします。また、ブラウザを立ち上げた際、スマホやPCはキャッシュを読み取りに行きます。
そのキャッシュが大量にあると読み込むのに時間がかかり、サイトの立ち上げに時間がかかってしまったり、多すぎてバグを起こしフリーズや誤作動を起こします。
「この接続ではプライバシーが保護されません」と表示されるときの対処法
これまで挙げてきたセキュリティ警告のエラーの原因に対する対処法を紹介していきます。
スマホやPCを再起動する
セキュリティ警告エラーだけでなく、スマホやPCに不具合が発生した場合、端末を再起動させることで解決することが多々あります。なぜならプログラムの読み取りに問題が起きている場合、端末の再起動を行うことでバグがリセットされるからです。再起動は最も簡単で有効な対処法といえます。
ブラウザのキャッシュをクリアする
ブラウザのキャッシュは前項「ブラウザの問題」でお話しした通り、快適なネット環境を与えてくれる機能ではありますが、溜まってくると便利な機能は一転して、スマホやPCにとって邪魔で厄介なゴミとなります。
スマホのキャッシュの削除についてはAndroid、iPhoneそれぞれ別途詳しく説明していますので、下記リンクを参照してください。
PCのChromeのキャッシュを削除する方法は下記リンクを参照してください。
説明したように、キャッシュの削除はセキュリティ警告のエラーだけでなく、端末の誤作動などにも大変有効な対処法ですのでブラウザキャッシュの削除は定期的に行いましょう。また、特にChromeの場合、ブラウザの再起動や端末自体の再起動を行わないと対処法として行った作業が反映されない場合が多々あります。
セキュリティ警告のエラーでも、まずキャッシュを削除し、スマホやPCの再起動を行うまでを一つの対処法として考えることをおすすめします。
Chromeをアップデートする
エラーの対処法としてChromeをアップデートする理由は2つあります。1つは「「この接続ではプライバシーが保護されません」と表示される原因>スマホやPCの問題」の項目で説明した、現在Webサイトはhttpとhttpsが混在している状態に古いバージョンのChromeが対応しきれない場合があるからです。
Chromeのアップデート方法は、画面右上にある「Google Chromeの設定(縦に・・・)」>ヘルプ>「Googme Chromeについて」をクリックするだけです。
2つめは、Chromeのバージョンが古くWebサイトのプログラムに対応できなくなってしまっている可能性があるからです。セキュリティソフトやプログラムは日々進化しています。ブラウザもその進化に合わせてバージョンアップを行わないとプログラムが読み込めずエラーになってしまいます。
日付と時刻の設定をする
スマホやPCの時刻を現実とは大幅に違う設定をしていると、それだけでセキュリティ警告のエラーになる場合があります。スマホやPCは裏で沢山のプログラムが動いていますので、一度日時と時刻を現実の日時に合わせてみましょう。
対処法を試しても解決されない場合
紹介した対処法を試してみてもセキュリティ警告エラーが解決しない場合もあります。
Webサイト側に問題があることも
Webサイトがセキュリティ証明書を持っていなかったり、持っていてもセキュリティ証明書の期限が切れたままで更新されていなかったりするなど、Webサイト側に問題・原因がある場合、こちら側では何の対処法もありません。
また、「「この接続ではプライバシーが保護されません」と表示される原因>Chromeの問題」でお話ししたように、Google Chromeに無効にされてしまったセキュリティ証明書をWebサイト運営者が別の承認期間でセキュリティ証明書を取り直していない限り、Chromeとしてはセキュリティ証明書を無効としているのでセキュリティ警告エラーとしてWebサイトを閲覧できないようにしているわけです。
Chromeがだめなら他のブラウザを使えば良いのかもしれませんが、他のブラウザがChromeの判断にならって同じように無効の処理を行えば、どのブラウザでも閲覧することはできなくなります。Webサイト側の問題はアクセスするこちら側からは何もできませんので、Webサイトが有効なセキュリティ証明書を持つことを待つしかありません。
強制的にアクセスする方法
基本的にエラーというとその先に進めないものですが、「この接続ではプライバシーが保護されません」というのはあくまで警告であって完全にブロックして閲覧させない、というわけではありません。また、いろいろ対処法を試してみたけれど一向に警告エラーが解決されない場合、Webサイトに強制的にアクセスする方法があります。
Chromeで証明書を信頼する
Chromeが信頼できないセキュリティ証明書を信頼するように操作すれば、セキュリティ警告のエラーが表示されずWebサイトを閲覧することができるようになります。頻繁に訪れるWebサイトで毎回セキュリティ警告エラーが表示される場合などに煩わしさから解放されふので有効な対処法です。
まずChromeからセキュリティに問題があると認識されたセキュリティ証明書をPCインポートします。Chromeのアドレスバーにある「保護されていない通信」>「証明書」をクリックします。
「証明書」というウインドウが開くので、「証明書のパス」のタブを開き、一番上(赤い✖のついた証明書マーク)をクリックしてから、「詳細」タブを開きます。<すべて>になっていることを確認してから「ファイルにコピー」をクリックします。
証明書のエクスポートウィザードが始まります。エクスポートのファイル形式を選択します。形式は、DER encoded binary X.509(.CER)(D)またはBase 64 encoded X.509(.CER)(S)を選択し、「次へ」をクリックします。エクスポートする場所と名前を設定します。名前は自分で分かれば何でも構いません。「次へ」をクリックするとエクスポートした証明書の詳細が表示されますので、「完了」をクリックすれば終わりです。
続いて、作成した証明書をインポートします。スタートボタンの横にある検索ボタンをクリックし、「cer」と入力すると、検索候補が表示されます。その中から「コンピュータ証明書の管理」をクリックします。
「certlm」というウインドウが開きますので、「信頼されたルート証明機関」で1回クリックしてから右クリックでメニューを表示させ、「すべてのタスク」>「インポート」をクリックします。
証明書のインポートウィザードが始まります。最初の画面は何もせず「次へ」をクリックします。
先程作成した証明書のファイルを指定し、「次へ」をクリックします。
「証明書をすべて次のストアに配置する」を選択し、「参照」から「信頼されたルート証明機関」を指定します。
インポートが終わりましたので、「完了」をクリックします。
最後に、「certlm」の「操作」から「最新の情報に更新」をクリックすれば完了です。ほとんどのブラウザではこれでエラーにならずにWebサイトが開けますが、Chromeの場合、ブラウザを再起動させてからWebサイトを開きましょう。
「この接続ではプライバシーが保護されません」と表示されるときの対処法を覚えておこう
セキュリティ警告エラー「この接続ではプライバシーが保護されません」が表示されても、あくまで警告であって何の被害も起きてはいません。落ち着いて紹介した対処法を実行しましょう。ただし、「Chromeで証明書を信頼する」に関しては自己責任となります。証明書を信頼させる作業を行う前にスマホやPCのセキュリティソフトの確認を行った上で実行してください。