2019年02月23日更新
インスタグラムの企業アカウント開設方法!法人アカウントの活用成功事例5選!
企業によるSNSのアカウント運用は、今やマーケティング活動上の大きなテーマです。そうした中、数あるSNS中でも今急激に注目を集めつつあるのがインスタグラムです。今回はインスタグラムでの企業アカウントの開設の背景と方法、運用方法と活用参考例をお伝えします。
目次
- 1インスタグラムで企業アカウントを運用する重要性
- ・企業がインスタグラムへビジネス参入する市場背景
- ・企業アカウント活用のメリット
- 2インスタグラムの企業アカウント開設の前に決めておく事
- ・ペルソナの設定
- ・目標(KPI)の設定
- ・ブランドコンセプトの設定
- ・アカウント運用のルールを設定
- 3インスタグラムでの企業アカウントの作り方
- ・企業アカウントの開設手順
- ・パソコンでインスタグラムを利用する方法
- ・インスタグラムの認証バッジとは?
- ・アカウントの切り替え方法
- ・アカウントの削除方法
- 4インスタグラムの企業アカウントの運用
- ・定期的な投稿を行う
- ・ユーザー別のアプローチ方法
- ・インスタグラムインサイト機能の活用
- ・ハッシュタグやタグ付け投稿の見直し
- ・写真や動画の投稿内容をブラッシュアップ
- ・ターゲット修正とペルソナの見直し
- ・キャンペーンの実施
- 5インスタグラムの企業アカウント活用が向いている企業・業種
- ・インスタグラムの企業アカウント活用の成功事例5選!
- ・ハーゲンダッツ ジャパン(@haagendazs_jp)
- ・G-SHOCK OFFICIAL(@gshock_jp)
- ・H&M(@hm)
- ・北欧・暮らしの道具店(@hokuoh_kurashi)
- ・Lavie(@lavie_city)
- 6企業アカウントを運用してマーケティングに役立てよう!
- ・Instagramの記事が気になった方にはこちらもおすすめ!
インスタグラムで企業アカウントを運用する重要性
国内SNSにおけるインスタグラムの地位は、LINE、Twitterに続き、Facebookと第3位の地位を競うレベルに達しています。もちろん成長率では四つのSNSの中でも飛び抜けています。
インスタグラム | LINE | |||
国内月間アクティブユーザー数 | 2,000万人 | 2,800万人 | 4,500万人 | 7,600万人 |
そんなインスタグラム上に企業アカウントを解説・運用する意義について、以下に説明します。
企業がインスタグラムへビジネス参入する市場背景
増大するアクティブユーザー数を受けて、インスタグラムへのビジネス参入が広まっています。
第一に考えられるのが広告展開です。実際2017年3月には全世界で月間アクティブ広告主が100万社を超えています。
しかし今注目されているのは、インスタグラム上に法人アカウントを開設・活用してのビジネス展開です。
画像でのコミュニケーションを主体とするインスタグラムは、商品告知や企業の持つ世界観をユーザーに伝えるメディアとしてきわめて有効です。
加えて、リツイートや「いいね」によって拡散が期待できるTwitterやFacebookに比べ拡散力に欠けると思われていたインスタグラムに、2018年5月からストーリーズによるシェア機能が追加され、その面でも条件は整備されました。
企業がインスタグラムに法人アカウントを開設する機は熟しているといえます。
今注目されているマーケティング手法!
2018年6月に、インスタグラムの「ショッピング機能」が国内でも運用開始されました。
「ショッピング機能」は、インスタグラムの投稿に付随した画像に商品名や値段をタグ付けし、ユーザーがそのタグをタップすることで自社のECサイトに誘導できる機能です。インスタグラムを、自社ショールームから自社のセレクトショップに変身させられる強力な機能で、これまでのSNSマーケティングの手法を大きく変えそうです。
企業アカウント活用のメリット
インスタグラム上での企業アカウント開設・運用のメリットには以下の6点が挙げられます。
ユーザーとの接点が増え親しみやすさが増す
インスタグラムに限らず、SNS上に企業アカウントを開設・活用する一番のメリットはユーザとの接点が増えることです。見込み顧客に対しては新規顧客への誘導が、既存顧客に対してはロイヤルカスタマーへの誘導が期待できます。
特にインスタグラムでは画像でのコミュニケーションが主体なため、商品告知や既存商品を使用した新たな提案、世界観の提示が容易で、ファン層の拡大に大きな威力を発揮します。また自社ブランドや商品との接触時間の増大はユーザーの親近感の強化につながります。
またTwitterで顕著ですが、企業アカウントのキャラクター性を重視することで企業のいわゆる中の人の存在をユーザーに認識していただき、冷たい企業イメージを暖かな人間のイメージに塗り替え、企業のファンを増やしている例も少なくありません。
インスタグラムでの企業アカウント開設・活用は、見込み顧客・既存顧客の両者に対するマーケティング上の大きな武器なのです。
ユーザーからのフィードバックが得られる
SNSでの企業アカウントの運用には、ユーザーの生の声を直接受け取れるメリットもあります。これはインスタグラムにおいても変わりはありません。
これは単に苦情受け付け窓口が一つ増えたことを意味しません。SNSではよりネガティブな声と共にポジティブな声も届けられ、商品の改良につながる事例が得やすく、開発現場や営業現場の志気も高められます。
また、コメントだけでなく「いいね!」の数などをカウントすることでユーザーへのアピールの度合いを数値化することも可能です。
いずれのフィードバックも、従来の手法では得難い重要なマーケティング事例を御社に与えてくれます。
企業や商品・サービスの認知度向上
SNSで企業アカウントを開設・活用することで、接触回数が劇的に増大します。それによって企業自身や商品・サービスの認知度向上を期待できます。
特にインスタグラムでは画像・映像での投稿がメインであるため、商品は画像で、サービスは映像で伝えることで、ほかのSNSに比べて自社製品の存在と価値を伝えることが容易です。
また広告を打つ際のマーケティングと同様、想定顧客のインスタグラム上での行動を分析し、投稿時刻やハッシュタグなどをコントロールして最適な投稿を行うことで更なる効率アップが期待できるのです。
若年層へのアプローチに効果的
2017年8月段階で、インスタグラムの最大ユーザー層は29歳以下の女性であり、男性でも29歳以下が最多を占めています。したがって、テレビや新聞などのレガシーメディアではリーチしづらくなっている若年層へのアプローチが期待できます。
女性 | 29歳以下 | 360万人 | +26% |
30代 | 244万人 | +22% | |
40代 | 203万人 | +45% | |
50代 | 205万人 | +112% | |
男性 | 29歳以下 | 219万人 | +55% |
30代 | 118万人 | +14% | |
40代 | 172万人 | +64% | |
50代 | 205万人 | +49% |
2017年8月 Nielsen Mobile NetViewより
しかし増加率では50代女性が圧倒的で、これを前提にすると2018年暮れの時点では50代女性が最多層になっている可能性すらあり、マーケティングの変更が必要です。
それでも29歳以下の、特に女性にリーチし易いインスタグラムの特性は変わっていません。ただし漫然と投稿するのではなく、ハッシュタグなどを利用してリーチ層をセグメント化していく必要が高まるでしょう。
炎上しにくい
リツイート機能や「いいね!」によって拡散が期待できるTwitterやFacebookですが、反面この機能によってネガティブな投稿も拡散されやすく、それにより炎上する事例は数多くみられます。
それに対し、基本的に拡散機能がないインスタグラムでは炎上事例が少ないといえます。
ただしインスタグラムにも、24時間限定のストーリーズによるシェア機能が2018年5月から追加されました。24時間限定ということで、拡散力はほかのSNS程ではなく、炎上に至りにくい現在のインスタグラムの仕組みを保ちつつ、ある程度の拡散が期待できる絶妙なラインを狙った機能強化といえるでしょう。
法人でも開設費用や審査がない
インスタグラムのアカウントには法人用アカウントというものが存在しません。そのため特別な開設費用の必要や審査を受ける必要はありません。コストが低いのはビジネス的にも大きなメリットです。
しかし審査がなく開設費用が必要ないということは、逆に言うと御社の名を騙る企業アカウントがすでに開設されていてもおかしくないということです。そんな偽アカウントの予防のためにも、早急な企業アカウントの開設・運用が必要です。
なおインスタグラムが「グローバルブランド」と認めた企業アカウントに対しては、アカウント名の横に青い認証バッジが表示され、公式アカウントであることを周知できます。ひとまずはこの認証バッジをもらえるような活用を目指しましょう。
インスタグラムの企業アカウント開設の前に決めておく事
無料で開設できるからといって、事前の用意なしに企業アカウントを開設するのは問題外です。以下のペルソナやKPIの作り方などを参考にしてください。
ペルソナの設定
対象ターゲットを明確にするためにペルソナを設定するのは、インスタグラムのアカウントを開設する際にも変わらないマーケティングの基本です。
ベルソナの作り方は年齢・性別・家族・住所・職業・学歴・趣味・ライフスタイルなどの側面を徹底的に固めることで行います。こうして作り上げた、一人の顧客=ペルソナに対して、御社のアカウントを運用していきます。
目標(KPI)の設定
KPI(Key Performance Indicator=重要業績評価指標)は業績を何によってどう評価するかの基準であり、これを決めないで漫然とアカウントを開設するのは企業として最低の行為です。
KPIは企業アカウントを開設しての目標とも言い換えられます。
KPIの作り方としては、フォロワーの絶対数を指標とするのか、絶対数ではなく増加率を指標とするのか、フォロワーの中でもターゲット層に絞ってのフォロワー数で判断するのか、あるいは投稿が表示された回数であるインプレッション数や投稿を見たユニークアカウントの数であるリーチ数で設定するのか、さまざまな基準が考えられます。
最適なKPIを設定しましょう。
ブランドコンセプトの設定
ペルソナを設定した段階でブランドコンセプトはある程度絞り込まれています。
それをさらに詳しく設定し、投稿画像の内容からその処理方法に至るまで、ブランドコンセプトから生まれる世界観に基づいた対応が必要です。
アカウント運用のルールを設定
個人アカウントとは違い、企業アカウントでは複数担当者による運用が基本です。そうでなくとも、担当者が不在の際にもアカウントは運用されなければいけませんから、統一したアカウント運用のルールが必要です。
担当者が変わると投稿内容が大きく変化する事例も少なくありません。ルール設定は必ず行ってください。
インスタグラムでの企業アカウントの作り方
企業アカウントであっても、作り方はインスタグラムでは個人のそれと違いはありません。担当者がインスタグラム未経験者であれば、まずは自分の個人アカウントを開設すべきです。
また公式アカウントであることを担保する認証バッジの獲得は大きな目標の一つですが、あくまでインスタグラムが必要と判断しなければ交付されません。企業アカウントの開設段階では認証バッジについては考えず、それなしでも公式アカウントであることを示すため、FacebookやTwitterの公式アカウントと連携すべきでしょう。
企業アカウントの開設手順
インスタグラムはFacebook傘下の企業です。そのため特にFacebookとの連携が重視され、アカウント登録時にFacebookアカウントも利用できます。
インスタグラムアカウントを開設しようという企業であれば、ほとんどがすでにFacebookアカウントをお持ちでしょう。今回はFacebookアカウントの作り方には触れませんが、もしお持ちでなければ先にFacebookアカウントを取得しておくことをおすすめします。マーケティングの面でも必須アカウントです。
また前項で記したように、公式アカウントであることをアピールするためにも、FacebookやTwitterのアカウントは取得すべきです。
インスタグラムアプリのダウンロード
企業アカウントの作り方の第一歩は、インスタグラム公式アプリのダウンロードからです。
実はインスタグラム上での企業アカウントの開設・運用自体は、PCによるブラウザ経由でも可能です。
しかしユーザーは基本スマートフォンでアクセスしているのですから、UXを確認するためにもまずは担当各位のスマートフォンに公式アプリをダウンロードしましょう。
新規アカウント登録を行う
担当者がすでにインスタグラムの個人アカウントを利用中の場合は、アカウントの追加を選びます。その場合はアカウントの作り方についての説明を飛ばしていただいて結構です。
そうでない場合にはログイン画面から「アカウントを持っていない場合」の「登録はこちら」を選んで新規登録を行います。
細かいアカウントの作り方は以下のリンクで説明していますが、登録時に注意しなければいけないのは以下の2点です。
- ユーザー名には、企業アカウントであることが明確な社名やブランド名を使う
- Facebookアカウントで登録する場合は企業アカウントを使用する
それ以外については、あとから変更ができるのでさしあたっては適宜入力していくかスキップしていけば大丈夫です。もちろん事前にすべて用意できているのであれば、それを入力して進んでください。
アカウント追加や新規アカウントの作り方についての詳細は、以下の記事でご覧になれます。
プロフィールの設定
プロフィール画面はインスタグラム上の企業の「顔」です。ユーザーが企業名やブランド名で検索した際、最初に着地するのがプロフィール画面ですから、作り方を熟考し、登録時にスキップしたアイコンや名前、自己紹介の欄に十分吟味した情報を記入してください。
またビジネスプロフィールに切り替えることを忘れないでください。これに切り替えることで、プロフィール欄に自己紹介であるプロフィール以外に広告やメール、位置情報に伴う地図などを記載できます。
ビジネスプロフィールへの切り替えはプロフィール編集画面の「Instagramビジネスツール」を選択すれば可能です。Facebookとも連携しますので、ここでも省きますがFacebookアカウントの作り方を確認してください。
なおビジネスプロフィールは法人でなく個人アカウントであっても利用可能です。
他のSNSと連携
リンク済みアカウントの画面で、インスタグラム以外のSNSアカウントとの連携を選択すると、インスタグラムで投稿する際にここで連携したSNSへの同時投稿も可能になります。各SNSアカウントの作り方は、別途ご確認ください。
なおFacebookで「いいね!」中のアカウントユーザーが、インスタグラムに新規登録する際、もしくはインスタグラム上で新たに、それぞれFacebook連携したときに、フォロー候補のFacebookアカウントとして表示されます。そのためフォローアカウントの増加が期待できます。
リンク済みアカウントの画面は、プロフィール画面右上の「≡」アイコンのメニューボタンをタップ→メニュー画面最下段の設定ボタンをタップ→オプション画面の「リンク済みアカウント」をタップ、で表示されます。
パソコンでインスタグラムを利用する方法
パソコンでのインスタグラム企業アカウントの作り方は、公式サイトにブラウザでアクセスすればあとはスマホでのそれと同様です。
アカウント獲得後は、インスタグラム公式サイトでタイムラインの確認や検索などスマホと同等の機能を利用できます。
インスタグラムの認証バッジとは?
先にも何度か触れましたが、インスタグラムには本物のアカウントであることをインスタグラムが保証する「認証バッジ」という名の青地に白のチェックマークがあります。
これは成りすましやスパム対策として導入された施策で、企業アカウントとしては垂涎の機能ですが、その作り方はといえば、あくまでもインスタグラムが決めるものなので、こちらからの働きかけはできません。
スパムや成りすましは迷惑きわまりないものですから、むしろ認証バッジが交付されないほうが楽、程度に考えて運用しましょう。
アカウントの切り替え方法
専用のスマホで企業アカウントを運用する場合は別ですが、そうでなければ個人のアカウントとの切り替えが必要です。
幸いインスタグラムの公式アプリではアカウントの切り替えは簡単です。プロフィール画面の上段にある「ユーザー名 ∨」をタップすることでアカウントが切り替えられます。
アカウントの削除方法
何らかの理由で企業アカウントを閉ざさなければなった場合は、アカウントを削除してインスタグラムを退会します。
その際スマホからアカウントを削除するだけでは本当の意味でアカウントは削除されません。単にスマホからのログインがしづらくなるだけで、アカウント自体はインスタグラムに残ってしまいます。
しっかりとインスタグラムを退会し、アカウントを削除するにはブラウザから下のリンクにアクセスし、アカウント削除専用ページに飛びます。すでにブラウザでログイン済みでなければ、削除したいアカウントのユーザー名(もしくはメールアドレスや電話番号)とパスワードを入力し、インスタグラムにログインします。
その上で退会理由を選択し、パスワードを再入力後に現れる確認ダイアログでOKすればアカウントの削除は完了します。
インスタグラムの企業アカウントの運用
企業アカウントが開設できたら、次は運用です。しかしSNSのアカウント運用は長く続く楽ではない業務です。以下の点に注意してPDCAサイクルを回し、業務を改善しつつ運用を継続してください。
定期的な投稿を行う
インスタグラムのみならずSNS全般に言えることですが、法人アカウントの活用にとって定期的な、もしくは頻繁な投稿は必須条件です。顧客との接触回数を増やすための第一条件と認識してください。
ユーザー別のアプローチ方法
冒頭で述べたように、インスタグラムでは
- 既存顧客に対してはロイヤルカスタマーへの誘導が
- 見込み顧客に対しては新規顧客への誘導が
それぞれ期待できます。
以下に顧客別の対応方法を説明します。
自社アカウントをフォローしているユーザーに対して
自社アカウントをフォローしている既存顧客たるユーザーに対しては、
- ユーザーの求めるコンテンツを
- アカウントの制定した世界観を壊すことなく高いレベルで制作し
- ユーザーが接触しやすい時間帯に投稿する
必要があります。
この業務を定期的に行うことで、既存顧客が御社のアカウントの投稿を見ることを「日課」にまで習慣づけることを目指します。さらにストーリーズによるシェア機能によるフォロワーによるフォロワーのフォロワー、いわば孫フォロワーへの更なる拡散も目指します。
自社アカウントをフォローしていないユーザーに対して
自社アカウントをフォローしていない見込み顧客たるユーザーに対しては、まず企業アカウントの投稿に接触してもらうところから始めなければなりません。そのためには、
- ペルソナに検索されやすいハッシュタグを使用し
- 見込み顧客の自社関連投稿に「いいね!」や「コメント」付けを行い
- インスタグラム以外のSNSと連携して、そちらからの流入を計る
必要があります。
またローカルビジネスの場合は、自社関連投稿だけでなく位置情報を使用したスポット投稿からも見込み顧客を発見する事例も少なくありません。
なおインスタグラムでは「いいね!」や「フォロー」を短期間に大量におこなうとスパムアカウントと見なされます。特に開設したばかりのアカウントの場合、1日10回程度の「いいね!」「コメント」付けと、それと同程度のフォローが限界であると想定してください。開設直後の志気の高い時期にお預けを食らうようですが、注意してください。
インスタグラムインサイト機能の活用
アカウントを「プロフィールの設定」の項で軽く触れた「ビジネスプロフィール」(かつてはビジネスアカウント)に移行することで、自社アカウントや自社アカウントによる投稿についての分析ができるインスタグラムインサイト機能を利用できます。
インサイトの主な機能は以下の通りです。
自社アカウントの情報 | フォロワー数 フォロワーの男女比 フォロワーの年齢層 フォロワーの居住地域 フォロワーの利用時間・利用曜日 など |
自社アカウントの投稿情報 | インプレッション数 リーチ数 いいね数 プロフィールへのアクセス数 ウェブサイトへのクリック数 など |
フォロワーの男女比・年齢層・居住地域を確認することで、想定したターゲット層にリーチしているかが測定できます。またプロフィールへのアクセス数は見込み顧客の誘導の成否、ウェブサイトへのクリック数は自社サイトへの誘導の具合を測る指標として有効に利用できます。
ハッシュタグやタグ付け投稿の見直し
KPIの状況を確認し問題がある場合、多くは投稿につけるハッシュタグや位置情報のスポットタグの見直しが必要です。特に見込み顧客へのアプローチは、ハッシュタグやスポットタグがメインですから、これらの改善は重要項目です。
法人アカウントを活用していくには、ハッシュタグが本当にターゲット層に利用されているものなのか、ターゲット層に刺さるものなのかを頻繁にチェックしなければなりません。同業他社の人気投稿のハッシュタグなどを参考に研究してください。
写真や動画の投稿内容をブラッシュアップ
画像がすべてを決めるといっていいインスタグラムで、コンテンツの魅力不足は深刻な問題です。
特に既存顧客のCV(コンバージョン)が良好ではない場合は、ターゲット層とかい離したコンテンツであることが想定されます。
画像でいいのか動画が必要なのか、フィルターなどによる画像・映像加工が世界観にそろえられ統一感があってプロフィール画面が整っているか、逆に整いすぎてユーザーのアクションを阻害していないか、クオリティが保たれているか、など、チェックポイントは少なくありません。
前項と本項目に問題がない場合は、次項で記すように元々のターゲット設定に問題があったことが予想されます。
ターゲット修正とペルソナの見直し
以上の項目で手を尽くしてもKPIが達成されない場合、KPIの変更を求める声が出てきますが、それは悪手です。
KPIの正否はKGIが達成されたかで判断されるべきなのです。言い換えれば、作戦が成功しても戦略が達成できなければその作戦は誤りであると判断されるのであって、戦術段階で作戦が成功しないからといって作戦が誤り出はない、ということです。
ただし作戦目標の変更は必要です。この場合はターゲットの修正とペルソナの見直しです。
当初の想定ターゲットとペルソナが誤っていることは少なくありません。データの少ない状況ではペルソナの作り方を誤るのも仕方ありません。しかしこの段階であれば、これまでの法人アカウント運用によって少なからぬ事例が得られています。それを基に、より精度の高いコンセプト構築とターゲット・ペルソナ設定を行います。
キャンペーンの実施
法人アカウントの認知を拡大するには、キャンペーンの実施が有効です。
ただし闇雲にキャンペーンを打つのではなく、それがKPIに結びつくものであるかをしっかりと考慮する必要があります。
たとえばフォローによる懸賞キャンペーンは、アカウントの認知とフォロワー数の拡大には絶大な効果を発揮しますが、それにより却ってCVを下げる可能性があります。
あくまでもKPIありきのキャンペーンであることを忘れないでください。
インスタグラムの企業アカウント活用が向いている企業・業種
他社がインスタグラムで企業アカウントを開設しているからといって、御社がインスタグラムに向いているかというのはまた別の話です。
画像・映像が主役であるインスタグラムでは、それらによってユーザーに刺さりやすい業種が向いているといえます。一般的にはB2BよりもB2Cが、コトのサービスよりモノのサービス・販売の方が向いていると言えます。
しかしB2Bの会社であっても、意外な画像・動画を提供し続けることで認知を拡大し、企業イメージを向上させられます。KPIの設定次第で、一見インスタグラムに向いていない業種であっても大きな成果が期待できるのです。
インスタグラムの企業アカウント活用の成功事例5選!
ここで、参考となる法人アカウントのインスタグラム上の活用事例を紹介します。あくまでも2018年末時点での活用事例であり、移り変わりの激しいSNSではその後変化が起きているかもしれません。
ハーゲンダッツ ジャパン(@haagendazs_jp)
ハーゲンダッツ公式アカウントの事例の特徴は、新商品発売時の投稿の仕方です。
新商品発売時に、前日・当日・翌日の3回に分けて連続した内容の登校を行い、ユーザーの興味を長く引きつけることに成功しています。法人アカウントにおけるインスタグラムの見事な活用方法です。
G-SHOCK OFFICIAL(@gshock_jp)
G-SHOCKの公式アカウントでは、商品情報を魅力際立つ写真によって紹介しています。
オーソドックスなインスタグラムの活用例ですが、有名アスリートとのコラボなどでよりフォロワーに刺さるマーケティングを展開しており、フォロワーの購入欲を刺激してビジネスに結びつける事例として参考にできます。
H&M(@hm)
H&Mはインスタグラム上では最大級の公式アカウントの一つです。
アパレル法人ならではの自社製品によるコーディネートや自社製品に似合うシチュエーションを提示することで、既存顧客に対して自社のブランドを強くアピールして、ビジネスにつなげています。また最近導入されたショッピング機能にも対応しており、マーケティング的にCVアップにもつなげています。
それと同時に例えばこちらはアメリカならではの、日本人の目にはちょっと××に見えるホリデーセーターですが、ハッシュタグに#HMだけでなく#holidaysweaterも添えられており、見込み顧客へのアプローチも試みられています。
海外企業らしい、マーケティングに優れた活用事例として大いに参考にしましょう。
北欧・暮らしの道具店(@hokuoh_kurashi)
北欧・暮らしの道具店はインスタグラム初期から有名な公式アカウントです。
こちらもいち早くショッピング機能を導入しており、ビジネスに直結する投稿を行っています。
この法人アカウントでは、自社製品のある生活を1日に複数回投稿することで、自社が提供する世界観をフォロワーに強くアピールしています。広告に比べると低コストではありながら、SNSアカウントとしては高コストであるハイクオリティーな投稿には見習うべき点が多く、マーケティングが高いレベルで機能しているのが伺える活用事例です。
Lavie(@lavie_city)
NECのPCブランドであるLavieの公式アカウントは、ミニチュアによる世界観の構築が見事です。
法人アカウントの活用事例としてはやや変わっておりビジネスに直結はしがたいですが、これも大きなマーケティングの参考になるでしょう。
企業アカウントを運用してマーケティングに役立てよう!
以上、企業の公式アカウントの作り方と、それをビジネスに活かすマーケティング手法、そのための参考事例を述べてきました。
インスタグラム上で法人アカウントとして認知され、親密度を向上させるには数多くの手間がかかります。しかし相対的に低いコストでターゲット層に情報を届けやすく、画像・映像という親しみやすいメディアでリーチできるインスタグラムは、一見することで感動を伝えられる業種には特に向いているSNSです。
またインスタグラムは、ショッピング機能による売り上げへの直結のみならず、マーケティングのための事例収集の場としても有効に機能するでしょう。
インスタグラム上に企業アカウントを開設・運用して、御社の成長に役立ててください。