2020年02月06日更新
Windows10を高速化する設定7選!PCが重い・遅い時は軽量化しよう!
Windows10のリリース以降ずっとWindows10の搭載PCを利用していて起動や動作が遅くなった・重くなった場合の対処はされているでしょうか。Windows10の高速化に最適な設定7選の具体的な方法と、高速化設定で注意する点などをご紹介していきます。
目次
- 1【Windows10】同時に動くプログラムを減らして高速化!
- ・(1)アプリのバックグラウンド動作機能はオフにする
- ・(2)常駐アプリケーションはできるだけ無効化にする
- 2【Windows10】ハードウェア性能を最大限にして高速化!
- ・(3)【Windows10】電源オプションの最適化
- ・(4)1クリックでパソコンを高速化する設定方法
- 3【Windows10】HDDが遅くなる原因を減らして高速化!
- ・(5)【Windows10】OneDriveをアンインストール
- ・(6)【Windows10】ウイルス対策ソフトの高速化設定
- ・(7)【Windows10】不要ファイルを削除して軽量化
- 4【Windows10】重い・遅いPCを高速化する時の注意点
- ・ウイルス対策ソフトの無効
- ・Windows Searchのサービスの停止
- ・高速スタートアップの無効化
- 5【Windows10】軽量化設定をやってみよう
【Windows10】同時に動くプログラムを減らして高速化!
現在一般的に利用されているWindows10ですが、windows10を利用していて起動や動作が遅い/重い状態に陥った場合、どのような高速化の対処法があるでしょうか。今回は、Windows10高速化のための設定や注意点などを紹介します。
まず、【Windows10】高速化のための設定でご紹介したいのは「同時に動くプログラムを減らす」方法です。
(1)アプリのバックグラウンド動作機能はオフにする
最初にご紹介するのは、最も効果のあったアプリのバックグラウンド動作機能をオフにする設定です。バックグラウンド(background)動作とは、例えば、デスクトップで起動していないアプリが裏で自動に動き最新情報を知らせるアプリの通知や同期処理など、裏側でアプリが動作していることを指します。
これは、常に最新の状態を保ち便利な面がある反面、それだけ勝手に同時に動くアプリが増え、Windows10の動作が重い・遅い原因のひとつになるため、設定でアプリのバックグラウンド動作機能をオフにします。
まず「スタートボタン(Windowsマーク)」→「歯車マーク(設定)」をクリックします。
Windows10の設定が開いたら、「プライバシー」をクリックします。
次に、左側メニューから「バックグラウンドアプリ」をクリックします。
このように、バックグラウンドアプリの設定画面が開きます。下部のアプリ一覧で「オン」になっているアプリは全て、裏で自動で実行しているアプリになります。
- データの同期処理をしたいアプリ(OneDrive、Dropboxなど)
- アプリの通知を受け取りたいアプリ(Facebook、LINE、メールなど)
- ロック画面で通知を表示したいアプリ(天気アプリなど)
これらのアプリ以外は、すべて「バックグラウンドでの実行を許可するアプリを選んでください」のアプリ一覧で、設定を「オフ」にします。
バックグラウンド動作をオフにしたいアプリ右側の「オン」をクリックすると「オフ」に変わります。具体的に動作がどのように変わるか、どれだけ軽量化されるかが分からない場合は、先ほどの3つ以外のアプリを全て「オフ」にして様子を見ましょう。
または、上部の「アプリのバックグラウンド実行を許可する」を「オフ」にすると、すべてのアプリのバックグラウンド動作をオフにできます。同期処理や通知など一切必要ない場合におすすめです。いったんここで全てのアプリのバックグランド実行をオフにし、様子を見てから個々に設定し直しも可能です。
ちなみに、先ほどのWindows10の設定から開く「プライバシーオプションの変更」においても、不要な設定はすべて「オフ」にすることで、不要な動作を未然に防ぎWindows10を軽量化できます。
プライバシーオプションについては、位置情報やアプリの使用状況などをWebコンテンツやアプリに知らせユーザーに合わせた情報を提供するための設定のため、この設定変更で普段利用するコンテンツやアプリがうまく動かない場合は、設定を元に戻しましょう。
(2)常駐アプリケーションはできるだけ無効化にする
次にご紹介するのは、常駐アプリケーションはできるだけ無効化に設定する方法です。常駐アプリケーションとは、例えばOutlookやSkypeなど、Windows10を起動すると同時に起動するアプリケーションのことを指します。
スタートアップで起動させたいアプリはそのままで問題ありませんが、普段利用することのない常駐アプリケーションがあれば、PCの動作が重い・遅い原因になるため、無効化にしてWindows10を軽量化させます。常駐アプリケーションには、目に見えて起動するものと、バックグラウンドアプリのように表立って見えないものがあります。
まず、目に見えて起動する常駐アプリケーションの無効化からご案内します。「スタートボタン」から検索バーに「shell:startup」と入力して「OK」で検索します。「shell:startup」とは、Windows10にサインインしているユーザーのスタートアップ(起動時)の起動アプリ内容を表示させるコマンド(指示)プロンプトです。
または、「エクスプローラー」で「shell:startup」と入力しても、同様にスタートアップのフォルダを開けます。
すると、サインインしているユーザーのスタートアップで起動する常駐アプリケーションのショートカットが一覧表示されます。ここから不要なものを削除すると、サインインと同時にアプリが起動する動作を無効化できます。
また、家族など複数のユーザーとWindows10のPCを共有している場合は、全ユーザー共有のスタートアップの常駐アプリ(ショートカット)を表示させる「shell:common startup」というコマンドプロンプトでフォルダが開きます。
これらの常駐アプリ(ショートカット)で不要なものを削除することで、全ユーザー共通でスタートアップ時に起動するアプリを無効化できます。
また、表立って見えない(スタートアップフォルダに表示されない)常駐アプリケーションの無効化については、Windows10ではタスクマネージャーから設定変更します。まず「スタートボタン」を右クリックし、「タスクマネージャー」をクリックします。
または、ショートカットキー「Ctrl(コントロール)+Alt(オルト)+Delete(ディリート)」を同時に押して表示された画面で「タスクマネージャー」をクリックし、タスクマネージャーを開きます。
開いたタスクマネージャーの「スタートアップ」タブを開くと、スタートアップフォルダに表示されない常駐アプリケーションの一覧が開きます。
無効化したい常駐アプリケーションを選び、右下の「無効にする」をクリックして無効化します。購入したPCのメーカーアプリなども含まれるため、ここで無効化すれば今後メーカーアプリの表示も防げます。これらのアプリの具体的な内容が分からない場合は、Webなどで検索しましょう。
無効化してWindows10の動作に不具合がある場合は、この画面から設定を元に戻し、最適な設定を探しましょう。
Windows7以前までは、スタートアップやサービスのフォルダはショートカットキー「スタートボタン+R」で開く「ファイル名を指定して実行」で「cmd」とコマンドを入力していました。Windows10でも、「cmd」でファイル名を指定して検索し「システム構成」を開くと「タスクマネージャー」や「サービス」の設定画面を開けます。
ちなみに、不要なサービスを停止するには、「cmd」で開くシステム構成から「サービス」を選び、左下の「Microsoftのサービスをすべて隠す」に✔を入れ、不要なサービスを選び右下「OK」をクリックします。
この時「Softex OmniPass Cachedrv Service」が表示されていたら停止しないように注意します。もし「Softex OmniPass Cachedrv Service」を停止すると、次回からWindows10が起動しなくなってしまいます。
システム構成から設定変更をするとこのメッセージが表示されるため、他の開いているプログラムを終了し、「再起動」をクリックしてPCを再起動します。
【Windows10】ハードウェア性能を最大限にして高速化!
Windows10には、PCを利用する環境に合わせて、ハードウェアに電力(充電)をどの程度供給するか設定する「電源オプション」があります。例えば、外出先でPCを出来るだけ長時間使えるように「省電力モード」に設定すれば、ハードウェアに供給する電力が抑えられます。
省電力モードでは、電源が確保できない場所でもPCを長時間使えますが、その分Windows10は重い・遅い動作になります。逆に、電力の供給を最大限にすれば、ハードウェアの性能をフルに活用できるため、PCを軽量化できます。
また、Windows10では、アイコンやウィンドウなど画面表示のデザインや効果などを自分好みに設定できる「視覚効果」設定があります。この視覚効果で様々なカスタマイズをすれば、その分PCへの負担が増え重い・遅い動作になり、逆に視覚効果のカスタマイズを減らせばWindows10を高速化できます。
ここでは、【Windows10】ハードウェア性能を最大限にして高速化する設定をご紹介します。
(3)【Windows10】電源オプションの最適化
まず、【Windows10】電源オプションの最適化の方法をご紹介します。Windows10の「スタートボタン」から「歯車マーク」をクリックしてWindowsの設定を開きます。
Windows10の設定が開いたら「システム」をクリックします。
次に、左側メニューから「電源とスリープ」を選び、開いた右側画面の「電源の追加設定」をクリックします。
すると「電源プランの選択またはカスタマイズ」が開くため、「プラン設定の変更」をクリックします。
プラン設定の編集画面が開いたら「詳細な電源設定の変更」をクリックします。ちなみに、この画面でスリープ(PCのデスクトップの消灯)までの時間を設定できます。
すると詳細設定が開くので、この画面から最適化の設定をしていきます。
プロセッサの電源管理の設定方法
まず、プロセッサの電源管理の設定方法からご案内します。プロセッサとは、PCなどコンピューターのソフトウェアから出されるデータの計算や加工など各種処理の命令を実行するハードウェアのことで、処理装置とも呼ばれます。コンピューターの脳みそであるCPU(中央処理装置)もその一部です。
ここでは、そのプロセッサの能力をフルに活用する電源管理の設定を最適化します。
先ほどのWindows10の電源オプションの詳細設定画面で「プロセッサの電源管理」の⊞をクリックし、「最小のプロセッサの状態」・「システムの冷却ポリシー」・「最大のプロセッサの状態」をそれぞれ以下のように最適化します。
最小のプロセッサの状態 | アイドル状態(最小値)の設定 初期値5%→30~50%に変更する→まだ遅ければ100%に |
システムの冷却ポリシー | CPUの使用率による放熱・ファンの回転数の調整 パッシブ:CPUの温度が上がるとまずプロセッサの処理速度を落とす アクティブ:CPUの温度が上がるとまずファンを回す →アクティブに設定 |
最大のプロセッサの状態 | CPUを最大能力で使う状態の設定 初期値100%→100%でなければ100%に設定 |
この最適化で、万が一熱暴走やフリーズなど不具合があれば、設定を変更して改善させましょう。
ワイヤレスアダプターの電源設定方法
次に、ワイヤレスアダプターの電源設定方法をご案内します。ワイヤレスアダプターとは、Wi-Fi接続のようにPCをワイヤレスネットワークに接続する機器(デバイス)です。ここでは、そのワイヤレスアダプターの能力をフルに活用する電源設定の最適化をします。
先ほどと同じWindows10の電源オプションの詳細設定で、「ワイヤレスアダプターの設定」の⊞を開き、「省電力モード」の⊞をクリック→「最大パフォーマンス」に最適化します。この設定で、Wi-Fi接続がスムーズになり、PCの動作を高速化できます。
PCをLANケーブルでネットワークに接続する、つまりワイヤレス接続しない(Wi-Fi接続をしない)場合は「省電力優先」にします。その場合はWi-Fi接続が不安定になり、ワイヤレス接続でのPC動作は重い・遅い症状になります。
(4)1クリックでパソコンを高速化する設定方法
次に、Windows10の「視覚効果」については、17項目もの視覚効果のカスタマイズが可能ですが、それを1クリックでパソコンを高速化する設定方法があります。
パフォーマンスを優先するをチェックするだけで高速化
まず「スタートボタン」を右クリックし①、「システム」をクリックします②。
Windows10のシステムの画面が開いたら、左側メニューの「システムの詳細設定」をクリックします。
システムのプロパティが開くので、「詳細設定」タブの「パフォーマンス」の「設定」をクリックします。
すると、Windows10のパフォーマンスオプションが開くので「視覚効果」タブを開きます。ここでWindows10の視覚効果をカスタマイズできますが、そこで「パフォーマンスを優先する」をチェックします。
すると「パフォーマンスを優先する」にチェックガ入り、下の17項目すべてのチェックが外れるので、下部の「OK」をクリックして変更を確定します。この「パフォーマンスを優先する」とは、17項目ある視覚効果をすべて無効化して、パソコンのパフォーマンス(処理)を優先させることで、重い・遅いWindows10を軽量化します。
つまり、このパフォーマンスオプションで「パフォーマンスを優先させる」をチェックするだけで高速化を実現できます。
もし、「パフォーマンスを優先する」をチェックしたことで画面表示が見えにくいなど不都合があれば、このパフォーマンスオプションの「視覚効果」でそれぞれ✔を入れて確認しましょう。
【Windows10】HDDが遅くなる原因を減らして高速化!
次に、【Windows10】HDDが遅くなる原因を減らして高速化する設定をご紹介します。HDD(hard disk drive・ハードディスクドライブ)とは、磁気が塗られた円盤(ディスク)を高速回転し磁気ヘッドを移動することで情報を記録・読み出す補助記憶装置のことで、ハードディスクとも呼ばれます。
Windows10では、ソフトやアプリのデータやWebなどからダウンロードしたファイルなど、さまざまな情報がHDDに保存され、アプリを利用する際などにHDDを回転して情報を記録・読み出しします。ここでは、このHDDが遅くなる原因を減らしてPCを軽量化する設定をご案内します。
(5)【Windows10】OneDriveをアンインストール
HDDを遅くする原因のひとつに、OneDriveやDropboxなどのようなクラウドストレージがあります。これらのクラウドサービスは、Windows10にダウンロードされると初期設定で常にHDD内のデータをオンラインで同期させるため、頻繁にインターネットを通しHDDの読み書きをすることが理由です。
その中でも、Windows10にプリインストールされているクラウドストレージがOneDriveで、Windows10の初期設定で同期がONになっています。OneDriveをよく利用していればそのままで問題ありませんが、利用していない場合は、OneDriveをアンインストール(削除)します。
【Windows10】OneDriveのアンインストール方法ですが、Windows10から導入されたUWP(ユニバーサルWindowsプラットフォーム)アプリの場合、Windows10の「スタートメニュー」から「OneDrive」を右クリックし①、表示されたメニューの「アンインストール」をクリック②すればOKです。
通常のWindowsアプリであれば、「スタートボタン」を右クリック→「プログラムと機能」をクリックするか、タスクバーの検索で「appwiz.cpl」とコマンドを入力して「プログラムと機能」を開き、「プログラムの削除と変更」からアンインストールしましょう。
(6)【Windows10】ウイルス対策ソフトの高速化設定
次にあげられるHDDを遅くする原因に、ウイルス対策ソフトがあります。ウイルス対策ソフトは、パソコンを外部の脅威から守るために必要ですが、アプリを操作する際に「リアルタイム検索」などと呼ばれるHDDへの読み書きをスキャンして検査する機能があり、それがHDDを遅くする原因になります。
そのため、逐一スキャンが不要なファイルやフォルダを検査対象から外すことでHDDへの負担を減らします。ここでは【Windows10】ウイルス対策ソフトの高速化設定をご紹介します。
特定フォルダをウイルス対策の検査除外に指定する方法
特定フォルダをウイルス対策の検査除外に指定する方法をご紹介します。具体的な画面はご利用のウイルス対策ソフトにより違うため、詳細はウイルス対策ソフトのベンダーHPやヘルプでご確認ください。今回は、トレンドマイクロ®社のウィルスバスタークラウドでご案内します。
デスクトップにウィルスバスターのアイコンやショートカットがある場合はクリックしてメイン画面を開きます。また、Windows10下部のタスクバーや△にあるウイルスバスターアイコンをクリックし、表示されるメニューから「メイン画面」をクリックします。
メイン画面が開いたら、スキャンの右下の「歯車マーク(設定)」をクリックします。
コンピュータの保護設定が開いたら、左側メニューの「例外設定」の「ファイル/フォルダ」を選び、右側画面の「+追加」をクリックします。
次に、項目の追加画面で「参照」をクリックし、「ファイルを開く」という画面が開いたら、リアルタイム検索の検査除外にするフォルダ/ファイルを指定します。具体的に指定できる特定のフォルダやファイルについて、詳細は下記リンクを参照ください。
その中で、検査除外すると高速化の効果のあるWindows10のフォルダ/ファイルは以下になります。
Windows Update関連 | %windir%¥SoftwareDistribution¥Datastore¥Datastore.edb %windir%¥SoftwareDistribution¥Datastore¥Logsフォルダ また下記ファイル
|
セキュリティ関連 | %windir%¥Security¥Databaseフォルダ また下記ファイル
|
フォルダ/ファイルを指定したら、項目の追加に戻るので「OK」をクリックして設定完了です。この設定で指定したフォルダ/ファイルに対するリアルタイム検索が一切実行されなくなるため、必要な時に手動でウイルス検索を実行しセキュリティ対策しましょう。
Windows Defenderで対象外フォルダを指定する方法
次に、Windows10に標準で搭載されている無料ウイルス対策ソフトの「Windows Defender(ウィンドウズディフェンダー)」で対象外フォルダを指定する方法をご紹介します。
まず、「スタートボタン」→「歯車マーク」からWindowsの設定を開き、「更新とセキュリティ」をクリック→左側メニューの「Windows Defender」をクリックします。
次に「Windows Defenderセキュリティセンターを開く」をクリックします。
次に、左側メニューから「ウイルスと脅威の防止」をクリックします。
次に、右側画面の「ウイルスと脅威の防止の設定」をクリックします。
開いた画面の「除外の追加または削除」をクリックします。ここでウイルス対策の除外の追加・削除の設定ができます。
次に「⊞除外の追加」をクリックします。
ここで「ファイル」または「フォルダ」を選びます。
先ほどお伝えしたフォルダを指定して追加すれば、Windows Defenderで対象外フォルダを指定する設定の完了です。
(7)【Windows10】不要ファイルを削除して軽量化
最後にご紹介するのは、Windows10の不要ファイルを削除して軽量化する設定です。PCが重い・遅い症状の改善策として、ストレージを圧迫する不要ファイルの削除と言えば「ディスククリーンアップ」ですが、Windows10ではそれに代わり2017年10月の大型アップデートにより、「ストレージセンサー」という新機能が追加されました。
それまでの「ディスククリーンアップ」との大きな違いは、それまで手動で不要ファイルを削除していたのを、一旦「ストレージセンサー」で設定すれば、以降は自動で最適な不要ファイルの検出と削除を実行してくれる点です。ここでは、【Windows10】不要ファイルを削除して軽量化する方法をご案内します。
Windows10の「ストレージセンサー」の使い方
早速、Windows10の「ストレージセンサー」の使い方をご説明します。
まず「スタートボタン」から「歯車マーク」をクリックし①、Windows10の設定を開き、左側メニューの「システム」をクリック②します。
次に、左側メニューの「ストレージ」を選び③、「ストレージセンサー」のスイッチを「オン」にします④。初期設定のままで良ければここで設定完了ですが、設定を変更したい場合は「空き容量を自動的に増やす方法を変更する」をクリックし⑤、手動で空き容量を増やす場合は「今すぐ空き容量を増やす」をクリックします⑥。
⑤「空き容量を増やす方法を変更する」をクリックした後の画面がこちらです。「ストレージセンサー」の下のプルダウンから、ストレージセンサーを起動するタイミングを「毎日・毎週・毎月・Windowsによって決定されたとき」から最適なものに設定します。
その下の「一時ファイル」のプルダウンから、一時ファイルを自動削除するタイミングを設定します。ごみ箱に移動してから完全に削除するタイミングと、ダウンロードフォルダに保存してから一定期間が経過したらそのファイルを削除するかを設定できます。
最下部の「今すぐクリーンアップ」をクリックすると、すぐに不要ファイルを削除できます。
こちらは「今すぐクリーンアップ」をクリックした後の画面です。リストに表示された一時ファイルに✔を入れ、上部「ファイルの削除」をクリックするとチェックした不要ファイルを削除できます。これまでの「ディスククリーンアップ」ど同じような機能がこちらになります。
定期的に更新されるWindows Updatesの古いバックアップファイルを削除するには、「以前のWindowsのインストール」にチェックを入れます。この「ストレージセンサー」をオンにしてWindows10が遅くなった場合は、先ほどの画面でオフにして、適宜「今すぐクリーンアップ」を実行しましょう。
以前の「ディスククリーンアップ」も、以前のWindowsと互換性を維持するため、しばらくはWindows10でも利用可能です。
OneDriveのファイルオンデマンド機能の弱点もカバー
先にOneDriveをアンインストールしていればスキップしてください。普段OneDriveを利用している場合、その機能のひとつ「ファイルオンデマンド」は、PC本体のストレージ消費を抑えながらOneDriveを同期する仕組みですが、手動で削除しない限り不要なファイルを本体のストレージに溜め続ける弱点がありました。
2018年10月の「Windows10 October 2018 Update」により、このOneDriveの「ファイルオンデマンド」の不要ファイルのクリーンアップがサポートされ、それまでの弱点がカバーされました。
まだWindows UpdateなどでWindows10を更新していない場合は、上記リンクを参考にWindows10を更新しましょう。
【Windows10】重い・遅いPCを高速化する時の注意点
これまで、Windows10の高速化・軽量化のための設定を7つあげてきましたが、ここでは【Windows10】重い・遅いPCを高速化する時の注意点をあげます。誤って実行すると危険なもの、また効果が見込めないものがあるため、注意しましょう。
ウイルス対策ソフトの無効
最初に注意したいのは、ウイルス対策ソフトの無効化です。先ほど、HDDへの負担を軽減するために、ウイルス対策ソフトの「リアルタイム検索」の対象外フォルダ/ファイルを設定する方法はご紹介しましたが、ウイルス対策ソフトはコンピューターを脅威から守るために必要です。
そのウイルス対策ソフトを誤って無効にしてしまうと、コンピューターがすぐ脅威にさらされてしまい、大変危険です。常駐アプリケーションの無効化でお伝えした「タスクマネージャー」や「サービスの停止」、また「プログラムの削除と変更」などでウイルス対策ソフトを無効化/停止しないよう十分注意しましょう。
Windows Searchのサービスの停止
次に、Windows Searchのサービスの停止について、Windows10を軽量化する対処法として案内している記事もありますが、こちらはあまり効果がありません。Windows Searchとは、タスクバーの検索機能のことですが、Windows10は音声検索機能の「Cortana(コルタナ)」もあるように、検索機能がメインで成り立っています。
そのため、Windows Searchのサービスを停止すると、Windows10の基本機能を制限してしまい本来の能力を活用できずおすすめできません。是非、Windows10では検索機能をフルに活用してください。
高速スタートアップの無効化
最後にあげるのは、高速スタートアップの無効化です。Windows8以降、起動のスピードを高速化できる高速スタートアップ設定が可能ですが、それを無効化してもPCの軽量化には効果が無く意味がありません。むしろ、高速スタートアップの有効化をおすすめします。
高速スタートアップを有効化するには、タスクバーの検索窓か、ショートカットキー「スタートボタン+R」でファイル名を指定して実行のウィンドウを開き、「control」とコマンドを入力して実行します。
開いた設定画面の「シャットダウン設定」で「高速スタートアップを有効にする」に✔を入れて「変更の保存」をクリックし有効化します。説明にあるように、シャットダウン後のPC起動が速くなり、より快適にWindows10を利用できます。
注意点として、シャットダウン前後でプリンターやUSBメモリなどを接続したままにすると、高速スタートアップによりPCに不具合が起きるため、シャットダウン前に不要なデバイスは接続を解除するか、電源をしっかり落としてからシャットダウンしましょう。
【Windows10】軽量化設定をやってみよう
Windows10では、HDDやメモリの容量も増え、バージョンアップも経て、様々な新機能を利用できるようになりました。便利な機能が増えた分、利用し続けると重い・遅い症状が出てきます。そこで今回は、Windows10の高速化で効果のある7選と、その設定の際の注意点をあげてきました。この機会に、Windows10の軽量化設定をやってみましょう。