2019年11月16日更新
レジストリクリーナーでWindows10を掃除して高速化する方法!必要性や効果は?
Windows10をccleanerなどのレジストリクリーナーで掃除をして高速化することは、実はあまりお勧めできません。この記事ではWindows10でレジストリクリーナーを使うことのデメリットや、最適化して高速化するための方法について詳しく解説します。
目次
- 1Windows10を掃除できる?レジストリクリーナーとは?
- ・レジストリとは一体何?
- ・レジストリクリーナーとは?
- 2レジストリクリーナーはWindows10には不要!
- ・Microsoftはレジストリクリーナーのソフトを承認していない
- ・現在は信頼性の高いセキュリティソフトに搭載!
- ・フリーソフトにはハッキングの危険性がある
- ・レジストリに関する警告は無視して構わない
- 3レジストリクリーナーのccleanerは不要なソフト?
- ・人気のレジストリクリーナーだが不具合も報告されている
- ・定期的にPCのデータを勝手に送信していることもわかっている
- ・実はレジストリの掃除には役立っていないという声も
- 4レジストリクリーナーの代わりの信頼できるセキュリティソフト
- ・ノートン
- ・ウイルスバスター
- ・マカフィー
- ・スーパーセキュリティZERO
- 5レジストリクリーナーを使わずにWindows10を掃除する方法
- ・トラブルシューティングツールでトラブルを修復
- ・使用していないプログラムの削除
- ・PCの起動時に起動するプログラムの数を減らす
- ・デフラグツールを実行してハードディスクを最適化する
- ・ディスクのクリーンアップをして空き容量を増やす
- 6レジストリクリーナーの代わりに高速化に必要なこと
- ・定期的な再起動
- ・同時に複数のプログラムを開きすぎない
- ・視覚効果を無効にする
- ・ウイルスチェックを定期的に行う
- ・PCの速度をチェックする
- 7レジストリクリーナーを使う代わりの方法でPCを高速化しよう
Windows10を掃除できる?レジストリクリーナーとは?
PCを利用していると、なんとなく全体の動きが遅くなり、イライラことがあります。そんな時には、レジストリクリーナーを使うといいという声がありますが、レジストリやレジストリクリーナーとはいったいどういうものなのかよく分からないという人もいるでしょう。
この記事では、Windows10をお掃除できると言うレジストリクリーナーとはどのようなもので、レジストリクリーナーを使う必要があるかどうか見ていきましょう。
レジストリとは一体何?
まず気になるのが、レジストリとは一体どういうものなのかということです。レジストリとは、PC上で動くソフトのプログラムファイルが格納されている場所のことです。
ソフトがインストールされる場所で、OSの基本情報やアプリの設定、PCやアプリのパスワードなどの、PCの最も基礎的な情報が格納されているとても重要な場所がレジストリです。このレジストリの仕組みはWindowsだけでMacにはないものです。
レジストリクリーナーとは?
レジストリクリーナーとはどのようなものなのか見ていきましょう。
レジストリをお掃除してPCを高速化するツール
PCを使っていると、プログラムを何度もインストールしたりアンインストールしたりします。また、使っている途中でアップデートしたり、設定を変更したりします。ソフトのプログラムはレジストリに格納されているので、インストールやアンインストール、アップデートや設定の変更を行うと、レジストリが何度も書き換えられることになります。
何度も変更や書き換えを繰り返していくと、多くの情報がレジストリに蓄積していきます。すでにアンインストールして使っていないソフトの情報も、レジストリの中に残ってしまうこともあります。
レジストリの中になるような情報が多く残りすぎると、プログラムの起動や動作を妨げるようになり、PCの動作を低速化させる原因になります。
そこで、レジストリクリーナーの登場です。レジストリクリーナーはレジストリの中を掃除して、不要なゴミを削除することで、PCを最適化することができるソフトのことです。
Windows XPより前のWindowsでは必須のツールだった
PCのレジストリの中の不要なゴミを掃除して、PCを高速化するためには絶対に必要なツールだと思われているレジストリクリーナーですが、Windows XP以前のWindows PCには絶対に必要なツールでした。定期的にレジストリクリーナーをかけないと、レジストリにたまったゴミがPCの動作をおかしくしてしまいました。
しかし、XPからWindowsの機能が向上したことで、現在は必ずしもレジストリリーナーは必要なツールとは言えない状況になっています。
レジストリクリーナーはWindows10には不要!
以前のWindowsのPCではレジストリにたまったゴミをこまめに掃除して削除しないとPCに不具合が起きてしまうので、レジストリクリーナーは絶対に必要なものでした。
しかし、Windows10ではレジストリクリーナは不要なソフトだという声もあります。こちらでは、Windows10にレジストリクリーナーが不要な理由について見ていきましょう。
Microsoftはレジストリクリーナーのソフトを承認していない
以前のWindowsのPCではレジストリにたまった不要なゴミをこまめに削除して掃除してPCを最適化しないと何かと不具合が起こりがちでした。そこで、レジストリクリーナーが色々と開発されて配布されていました。
現在は、Windows10向けのソフトウエアはMicrosoftストアでの配布で一元化されています。しかし、実はMicrosoftストアのWindows10向けのソフトウェアの中には、レジストリクリーナーというのはひとつも見つけることができません。
というのは、MicrosoftはWindows10向けのレジストリクリーナーを一切承認していないためです。ということは、Microsoftはレジストリクリーナーは必要ないと認めているということを意味しています。
現在は信頼性の高いセキュリティソフトに搭載!
実は、レジストリクリーナーと全く同じ機能が、現在販売されている性能の高いセキュリティソフトに搭載されています。有料で高機能なセキュリティソフトの中にはセキュリティ性能の他に、「PCの高速化」という機能を謳っているソフトがいろいろとあります。
「PCの高速化」というのが、まさにレジストリをはじめとするPCの内部の不要なゴミを削除して、PCを最適化して高速化することに他なりません。レジストリクリーナーを使わなくても、セキュリティソフトで安心してPCの不要なゴミの削除ができるので、特にレジストリクリーナーをインストールする必要は無いのです。
フリーソフトにはハッキングの危険性がある
フリーソフトを配布しているサイトの中には、レジストリクリーナーを配布しているサイトもあります。しかし、フリーソフトにはウイルスが添付されていて、PCをハッキングされる危険性があります。
特に、レジストリクリーナーの場合にはPCの基幹部で、PCのソフトのオペレーティングやパスワードなどの最も重要な情報を格納しているレジストリに入り込むことができます。PCのパスワードを抜き取られたり、勝手にサイトやアプリにログインされる可能性も考えられるので、フリーソフトは絶対に利用しないようにしましょう。
レジストリに関する警告は無視して構わない
PCを利用していると、レジストリに関する警告が表示される場合があります。昔のPCであればレジストリに関する警告には速やかに対処する必要がありましたが、Windows10では全く必要がありません。Windows10で表示されるレジストリに関する警告はすべて無視して構いません。
レジストリクリーナーのccleanerは不要なソフト?
Windows10向けの人気のレジストリクリーナーの1つにccleanerというソフトがあります。ccleanerは不要なソフトだという声がありますが、ccleanerは本当に不要なのかどうか見ていきましょう。
人気のレジストリクリーナーだが不具合も報告されている
ccleanerはPCの中のゴミを削除して、レジストリを掃除して最適化してくれるということで、以前からとても人気が高いソフトウェアでした。しかし、本来は必要であるプログラムファイルを誤って削除してしまうといった不具合も実は報告されています。
レジストリには、OSに関わる重要なプログラムファイルも格納されています。ccleanerを使ったことでPCに深刻な被害を受けてしまう可能性もあるので、絶対にccleanerをおすすめはしません。
定期的にPCのデータを勝手に送信していることもわかっている
また、ccleanerはレジストリのゴミを掃除して最適化する機能だけではなくて、定期的にインストールされているPCから何らかの情報を送信していることもわかっています。
一体どの様な情報を送信しているのかは解読されていませんが、ccleanerの開発者は、レジストリに入り込めるccleanerを利用して、何らかの情報をハッキングしていた可能性も否定できません。ccleanerを使う事は、個人情報や機密情報を抜き取られる可能性が高いという危険性がとても高い点も、ccleanerが不要だと言われる理由になっています。
実はレジストリの掃除には役立っていないという声も
レジストリを掃除するのに役立つと言う触れ込みで配布されているccleanerですが、実は、レジストリの掃除にはそれほど役に立っていないという声もあります。もちろん、昔のPCであればccleanerを使って掃除をして、PCの最適化や修復をして最適化することはとても大切なことだったのは言うまでもありません。
しかし、現在はccleanerを使わなくてもWindowsそのものにも一定期間を過ぎたら、不要なファイルを自動的に削除する機能が備わっているので、ccleanerはWindows10には不要なソフトです。
レジストリクリーナーの代わりの信頼できるセキュリティソフト
ccleanerなどの人気のフリーソフトのレジストリクリーナーの信頼性がそれほど高くないのだとしたら、やはり信頼のできるセキュリティソフトをレジストリクリーナーとして利用したほうがいいでしょう。こちらでは、レジストリクリーナーの代わりに信頼できるレジストリのゴミを削除できる機能も付いているセキュリティソフトをご紹介します。
ノートン
レジストリクリーナーの代わりに使えるセキュリティソフトにはノートンがあります。ノートンには、一時ファイルを削除したり、ハードディスクの最適化をしたりする機能が備わっています。ノートンを入れておけば、レジストリクリーナーを使わなくても安心してPCの高速化も図ることができます。
ウイルスバスター
レジストリクリーナーの代わりに使えるおすすめのセキュリティソフトにはウイルスバスターがあります。ウィルスバスターにも、PCの中の不要なファイルを削除する機能などがあり、レジストリクリーナーを使うのと同じような目的で利用ができます。
マカフィー
レジストリクリーナーの代わりに使えるセキュリティソフトにはマカフィーもあります。セキュリティ性能でも絶大な信頼のあるマカフィーですが、レジストリ管理機能もしっかりと備えているのでおすすめです。
スーパーセキュリティZERO
高いセキュリティー性能を誇りながら、価格が安く、いちど購入すれば更新料も必要がないということで人気が高いZEROスーパーセキュリティにもレジストリ管理機能が備わっています。他のセキュリティソフトと比べると動作も軽く、作業中にむやみにPCが重くなる可能性も低いのでおすすめです。
レジストリクリーナーを使わずにWindows10を掃除する方法
ここまで見てきたように、Windows10を最適化して高速化するためには、ccleanerなどのレジストリクリーナーは不要なソフトです。不要なレジストリクリーナーを使わなくても、Windows10を修復して最適化することは簡単にできます。
こちらでは、ccleanerなどの不要なレジストリクリーナーを使う代わりに、Windows10を修復して最適化して、高速化する方法について解説します。
トラブルシューティングツールでトラブルを修復
レジストリクリーナーを使わずにWindows10を修復して最適化する方法には、Windows10のトラブルシューティングツールを使って、トラブルを修復する方法があります。Windows10に生じている不具合が、レジストリにたまっているごみであることを検出した場合には、トラブルシューティングツールで自動的にレジストリのゴミを修復してくれます。
トラブルシューティングツールは、Windows10の設定から簡単に誰でもアクセスしてPCを修復できます。トラブルシューティングツールを使ってPCを修復して最適化する方法は、こちらの記事で具体的に解説しているので、こちらの記事をご覧ください。
使用していないプログラムの削除
レジストリクリーナーの代わりにWindows10のレジストリにたまったゴミを掃除して、PCを最適化して修復する方法には、使用していないプログラムを削除するという方法があります。
アプリやソフトのプログラムはレジストリに常駐しているので、プログラムを削除することでレジストリを掃除することができます。Windows10の「設定」を開いて「アプリ」をクリックします。
表示されたアプリの一覧の中から、不要なソフトやインストールした覚えのない不審なソフトが見つかった場合には、そのソフトをクリックします。「アンインストール」をクリックすると、そのソフトをPCから削除できます。
PCの起動時に起動するプログラムの数を減らす
Windows10の起動が遅くて、修復が必要だと感じる場合には、レジストリの問題ではなくて、Windows10が起動するときに起動するプログラムを多く設定しすぎていることが原因の場合もあります。
起動するソフトの数を多く設定すぎている場合には、起動時に立ち上げる必要がないソフトをスタートアップから外すという方法も高速化に役立ちます。Windows10のスタートアッププログラムの設定方法は、こちらの記事で解説しています。スタートアップから外す方法も解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
デフラグツールを実行してハードディスクを最適化する
レジストリだけではなくて、PCを長く使っていると、ファイルやプログラムがハードディスクの中にバラバラになってしまい、PCの動作を妨げるようになってしまいます。
同じファイルやソフトのプログラムは最初は1つの塊として保存されますが、何度も上書きを理解したり、後から他のファイルやソフトを書き込んだりすることを繰り返していくうちに、元のファイルが断片化されてハードディスクの中にバラバラになってしまい、PCの動作を遅くする原因になることがあります。
ハードディスクの中で断片化してバラバラになったファイルやプログラムを1つにまとめて修復するのがデフラグです。PCの中の掃除と同じくらい大切な修復方法です。Windows10のデフラグツールを実行する方法は、こちらの記事で解説しているので、参考にしてみてください。
ディスクのクリーンアップをして空き容量を増やす
レジストリの中に限らず、PCを長く使えば使うほど、何度もファイルやソフトを保存したりインストールしたり、上書きしたりを繰り返すことで、PCのハードディスクの中全体にさまざまな不要なゴミが溜まっていきます。PCの中にたまったゴミは、PCの動作を徐々に邪魔するようになっていくので、無用なゴミは定期的に掃除する必要があります。
Windows10には、ハードディスクの中を掃除する機能としてクリーンアップという機能が備わっています。クリーンアップをすることで、空き容量を増やせば、その分だけPCが軽くなり高速化できます。Windows10のディスクをクリーンアップする方法はこちらの記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
レジストリクリーナーの代わりに高速化に必要なこと
不要なレジストリクリーナーを使う代わりに、Windows10を高速化するのに必要なことについてみていきましょう。
定期的な再起動
いちどPCを起動してから、長時間利用し続けていると、内部にバグが蓄積してPCの動きが悪くなってしまうことがあります。PCを起動したときには気にならなかったのに、使っているうちにどんどん動き遅くなってきたと感じる場合には、再起動するとバグがリセットされてハードディスクが最適化され、速度の修復ができます。
長時間PCを使い続ける場合には、定期的に再起動することをおすすめします。Windows10を簡単に再起動する方法はこちらの記事で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
同時に複数のプログラムを開きすぎない
不要なレジストリクリーナーを使う代わりに、Windows10を高速化するために必要なことには、同時に複数のプログラムを開きすぎないということも大切なことです。PCの速度というのは、CPUとメモリの処理速度によって決まります。同時に複数のプログラムを立ち上げて、バックグラウンドで起動させていると、CPUとメモリに負荷を掛けます。
一つ一つのプログラムによる負荷はそれほど大きくはなくても、同時に複数のプログラムが立ち上がってしまうと、CPUの処理速度が遅くなってしまいます。PCを高速化する必要がある場合には、本当に必要なプログラムだけ立ち上げるように気をつけましょう。
視覚効果を無効にする
レジストリクリーナーを利用する代わりに、Windows10を高速化するために必要な方法には視覚効果を無効にするという方法もあります。視覚効果というのは、ウィンドウの下に影を表示して立体的に見せたり、文字をより綺麗に見せるように設定したりすることです。
画面の見た目は良くなるのですが、スペックの低いPCで視覚効果を設定すると、PCが遅くなってしまうこともあります。PCを高速化したいのなら、視覚効果は無効にした方が良いでしょう。視覚効果を無効にする方法は、コントロールパネルから設定します。
Windows10の「スタートボタン」をクリックして、表示されたアプリの一覧の中から「Windowsシステムツール」>「コントロールパネル」と進みます。
「システムとセキュリティ」>「システム」と進み左サイドバーの「システムの詳細設定」をクリックします。
「パフォーマンス」の「設定」をクリックして「視覚効果」のタブを開きます。「視覚効果」を「パフォーマンスを優先する」にチェックを入れて「OK」をクリックすると、視覚効果よりもPCの高速化が優先されるように決定できます。
ウイルスチェックを定期的に行う
PCが遅くなる原因が、ウイルスに感染してしまっていることにある場合もあります。定期的にウイルスチェックを行うことで、ウイルス感染によるPCの低速化を解決することができるので、ぜひPCにはウイルス対策ソフトを入れるようにしましょう。
できることであれば、この記事の中でお勧めしたレジストリクリーナーの代わりに利用できる高性能なセキュリティソフトを購入することをおすすめします。
しかし、どうしても有料ソフトを利用してこない場合には、Windows10で無料で利用できるソフトもあります。こちらの記事で無料で安心して利用できるウイルス対策ソフトをを紹介しているので、参考にしてみてください。
PCの速度をチェックする
これらの対策を取っても、どうしてもPCの高速化ができない原因がわからない場合には、PCの速度をチェックしてみましょう。PCの速度はCPUの占有率で測ることができます。不審なソフトがCPUを占有していることもあるので、チェックしてみましょう。CPUの占有率をチェックはタスクマネージャから行います。
タスクマネージャーを立ち上げる方法はこちらの記事を参考にしてください。
「プロセス」のタブで現在立ち上がっているソフトを確認できます。「パフォーマンス」でCPUやメモリ、ディスクの使用状況を確認できます。こちらで、PCに不審な動きがないか確認して対処するべきことがあれば、確実に対処しましょう。
レジストリクリーナーを使う代わりの方法でPCを高速化しよう
この記事では、Windows10にレジストリクリーナーが必要なのかどうか、レジストリクリーナーを導入する代わりに使える方法などについて見てきました。ご紹介したセキュリティソフトのどれかを利用しているのであれば、レジストリクリーナーは必要がない事はお分かりいただけたかと思います。
今回ご紹介したセキュリティソフトを入れていない場合でも、自分でできる対策を行えば、 Windows10ではレジストリクリーナーは必要ありません。レジストリの掃除や修復が気になる場合には、レジストリクリーナーを入れることのリスクと天秤にかけてぜひ対策を考えてみてください。