2019年11月12日更新
【Mac】バックアップ・復元方法!データはHDD/iCloud/Time Machineのどこに保存する?
仕事やプライベートで使用するMacには、重要なデータがたくさん入っています。そのために定期的にデータを保存する『バックアップが』必要になります。今回の記事では、Macのバックアップの種類や方法と、バックアップデータの復元方法や注意点を詳しく解説します。
目次
- 1Macをバックアップする方法とは?
- ・Time Machineでバックアップ
- ・iCloudでバックアップ
- ・バックアップしたデータの保存先は?
- 2Macをバックアップする〜Time Machine〜
- ・Time Machineでデータをバックアップする方法
- ・Time Machineでバックアップするときの注意点
- 3Macの復元方法〜Time Machine〜
- ・ファイルをすべて復元する
- ・OSをまるごと復元する
- ・任意ファイルのみを復元する
- 4Macのバックアップをする〜iCloud〜
- ・ iCloudでデータをバックアップする方法
- ・iCloudでバックアップするときの注意点
- 5Macの復元方法〜 iCloud〜
- ・iCloudにサインイン
- 6Macのバックアップ・復元方法を覚えておこう
Macをバックアップする方法とは?
Macでバックアップする方法には、Mac OSの標準機能の『Time Machine』と『iCloud』の2つの方法があります。それぞれの方法にメリットや注意点があります。
Time Machineでバックアップ
Mac OSには標準で『Time Machine』というバックアップ機能が搭載されています。この機能を使って、アプリ・写真・音楽・書類・メール・システムファイルなど、すべてのファイルを自動的に外付けディスクにバックアップできます。Mac内の記憶装置(HDD・SSD)からデータを削除したり初期化しても、バックアップファイルから復元できます。
iCloudでバックアップ
もうひとつのMac OSの標準機能に『iCloud』があります。これは『Time Machine』が外付けのローカルディスクに保存するのに対して、インターネット経由でクラウドサーバーにバックアップデータを保存する機能です。iCloudにバックアップデータが保存されていれば、外付けのHDDが無くてもインターネット環境さえあれば、バックアップファイルから復原できます。
バックアップしたデータの保存先は?
Time Machineの場合
『Time Machine』バックアップの場合、バックアップしたデータの保存先は、以下の方法でMacに接続した外付けディスクになります。大容量の外付けディスク(HDD)を用意すれば、大量のバックアップデータを保存できます。
- USB・Thunderbolt・FireWire接続されたドライブ(HDD・SSD)
- AirMac Extreme・AirMac Time Capsule
- AirMac Time Capsuleに接続された外部ディスク
- Time Machineのバックアップ先として共有されている別のMacコンピューター
- Time Machine over SMB に対応した NAS
2.3.については、2019年4月現在Appleにて販売が終了しています。
iCloudの場合
『iCloud』バックアップの場合、バックアップしたデータの保存先は、インターネットを経由してApple社のクラウドサーバーに保存されます。外付けHDDを使用しないため、Mac本体や外付けバックアップディスクからデータを消去してしまったり、Macが故障してデータが取り出せなくなっても、データの復元ができるメリットがあります。しかし、保存容量は最大で2TB(有料でアップグレードが必要)までです。
Macをバックアップする〜Time Machine〜
Macでバックアップをする場合、一番多く利用される方法が『外付けディスク』HDD(SSD)を使う『Time Machine』です。外付けHDD・SSDの容量が大きければ、より多くのデータをバックアップできます。大量の写真や動画などのデータをお持ちの方におすすめです。
Time Machineでデータをバックアップする方法
外付けHDDをMACに接続する
お使いのMacのUSB・Thunderbolt・FireWireのいずれかの接続ポートにHDD(SSD)を接続します。ご自身のご利用環境やデータ転送速度で、どの接続方法にするか決めてください。2015年に発売されたMacBook以降のノートブック・デスクトップのMacには、モデルによりUSB-Cポートが搭載されています。このポートにSSDドライブを接続する方法がデータ転送速度が最も早くなります。
初めて外付けHDD(SSD)を接続すると、Time Machineの『バックアップディスクとして使用』するか聞かれますので、『バックアップディスクとして使用』をクリックします。ディスクに暗号化をかける場合は『バックアップディスクを暗号化』をチェックします。
Time Machineの設定をする
Macの『Dock』か『アップルメニュー』から『システム環境設定』を開きます。『システム環境設定』を開いたら『Time Machine』をクリックします。
『Time Machineシステム環境設定』が開きます。ここでTime Machine『バックアップの自動作成』が設定できます。またバックアップの概要は以下の通りです。
- 過去24時間の1時間ごとのバックアップ
- 過去1ヶ月の1日ごとのバックアップ
- 過去のすべての月の1週間ごとのバックアップ
- ローカルスナップショット(ディスク容量に余裕が有る場合)
『Time Machineシステム環境設定』の『ディスクを選択』をクリックすると、現在Macに接続されている外付けディスクの一覧が表示されます。ここからバックアップを取る外付けディスクを選択できます。また選択した外付けディスクごとに暗号化の設定を決める事ができます。
Time Machineでバックアップするときの注意点
Time Machineバックアップに設定している外付けHDD・SSDの電源が切れてしまったり、Finderなどからディスクのマウントを解除しないで外付けディスクを取り外すと『ディスクの不正な取り外し』表示が出ます。データが壊れる場合がありますので気を付けましょう。またバックアップディスクの空き容量が少ないと、古いバックアップデータから削除されますので、こまめに確認して下さい。
Macの復元方法〜Time Machine〜
Time Machineのバックアップから復元する方法は以下に解説する3つの方法があります。
ファイルをすべて復元する
OSやベースシステムはそのままにして、データやファイルなどを復元する方法です。間違って複数のデータを消してしまった場合などにも活用できます。
Macの『Dock』から『Launchpad』をクリックします。
アプリの一覧が表示されたら『その他』をクリックします。
その他を開いたら『移行アシスタント』をクリックします。
『移行アシスタント』の画面が開いたら、『情報の転送方法を選択して下さい』と聞いてきます。ここで『Mac、Time Machineバックアップ、または起動ディスクから』をクリックして、『続ける』をクリックします。
ここで日時別のリストが表示された場合は、希望のリストを選択して続けるをクリックします。そのままの画面の場合は、画面が切り替わるまで待機します。
準備が整ったら画面が切り替わります。『転送する情報』を選択して『続ける』をクリックします。
データが大量にある場合、転送が終了するまで数時間かかる場合がありますので、時間に余裕を持って作業して下さい。転送が完了したら、Macを再起動してログインし、各データの確認を行ってください。
OSをまるごと復元する
HDD(SSD)を消去して、バックアップされたバージョンのOSとデータを復元する方法です。お使いのMacの動作が重い・遅いといった場合や、Macを買い換えた際にも活用できます。
電源を入れた直後に、『commandキー』と『Rキー』を同時長押しします。『Internetリカバリーを始める』画面に切り替わったら、キーを離して待機します。お使いのMacの状態やインターネットの回線の状態によって、かなり時間がかかる場合があります。
『Mac OSユーティリティ』が表示されます。ここで『Time Machineバックアップから復元』をクリックして『続ける』をクリックします。
『復元元を選択』の画面に切り替わったら、バックアップを取っている外付けディスクを選択して『続ける』をクリックします。
表示された『バックアップ』を選択し、『続ける』をクリックします。この作業もデータ容量によって数時間かかる場合があります。
任意ファイルのみを復元する
あらかじめ『Time Machineシステム環境設定』で『Time Machineをメニューバーに表示』をチェックしておきます。するとMacのメニューバーに『Time Machineの時計のアイコン』が表示されます。クリックすると各項目が表示されますので、『Time Machineに入る』をクリックします。ここの項目では『今すぐバックアップを作成』する事もできます
すると、Time Machineバックアップの履歴一覧『ローカルスナップショット』が表示されます。ここから画面右側に表示される時間軸で希望の日時を選択し、『復元』をクリックする事でバックアップデータを復元できます。
Macのバックアップをする〜iCloud〜
最近Macでも『iCloudバックアップ』を利用するユーザーが増えています。ストレージの最大容量は2TBですが、インターネット環境さえあれば外付けHDD・SSDが必要ありません。お持ちのデータが余り多くない方や、PhoneやiPadを利用している方は各データの同期ができておすすめです。
iCloudでデータをバックアップする方法
OSのバージョンを確認する
iCloudでバックアップをする場合、最新のMac OSにアップデートする必要があります。『アップルメニュー』をクリックして『このMacについて』をクリックします。
Macの概要が表示されます。一番上にMac OSのバージョンが表示されます。各OSごとの最新バージョンは『ソフトウェア・アップデート』をクリックして確認します。ここで最新のバージョンを適用しておきます。
サインインしてから設定する
まず『iCloudにサインイン』します。Macの『システム環境設定』から『iCloud』をクリックします。初めてiCloudを設定する場合『ログイン』が必要になります。お持ちの『Apple IDとパスワード』を入力して『次へ』をクリックします。
ログインが完了すると、iCloudのコントロールパネルが表示されます。ここで一番上の『iCloud Drive』にチェックマークを入れます。次にiCloud Driveに同期したい各機能にチェックマークを入れます。
iCloudでバックアップするときの注意点
iCloudバックアップは非常に便利ですが、いくつか注意点もあります。
- 保存できる最大容量は2TBまで(月額課金が必要)
- インターネットの通信環境でバックアップに時間がかかる場合がある
- Apple IDとパスワードを忘れると管理ができない
以上の事に注意して運用してください。
Macの復元方法〜 iCloud〜
iCloudにサインイン
iCloudからバックアップを復元するには、Macをインターネットに接続して『iCloudにサインイン』するだけです。新しいMacに設定する場合もこれだけです。既にお使いのMacの場合は『iCloudからサインアウト』してサインインし直してください。
Macが重い・遅い場合は復元前に初期化する
ここまで各バックアップ方法と復元方法を解説しましたが、もしお使いのMacが普段から重い・遅い場合は『Macを初期化』してからバックアップを復元する方法が有効です。Macを初期化する事で工場出荷状態になり、不要なデータなどをきれいに削除できます。
Macの電源を入れた直後に『commandキー』と『Rキー』を同時長押しして、回転する地球儀のマークが表示されたらキーを離します。ここで『shiftキー』『commandキー』『optionキー』『Rキー』を同時長押しすると、お使いのMacにインストールされていたMac OS、またはそのバージョンに一番近い、現在も利用可能なバージョンをインストールできます。
『Mac OSユーティリティ画面』が表示されます。一番下の『ディスクユーティリティ』をクリックして『続ける』をクリックします。
『ディスクユーティリティ画面』が開きます。ここでMacの内蔵HDD・SSDを『初期化(フォーマット)』する事ができます。画面上部の『消去』をクリックします。HDD・SSDにパーティションを作成する場合は『パーティション』をクリックします。すると初期化の詳細を設定する画面が表示されますので、名前にディスク名を入力し、フォーマットと方式を選択して『消去』をクリックします。
この画面の『フォーマット』の項目では、Mac OS High・Sierra以降は『APFS』を選択します。Mac OS High・Sierra以前は『Mac OS拡張(ジャーナリング)』を選択します。『方式』の項目では『GUIDパーティションマップ』を選択します。
『消去』が完了して再起動します。『Mac OSユーティリティ画面』で、OSをまるごと復元する場合は『Time Machineバックアップから復元』を選択します。ファイルをすべて復元する場合は『Mac OSを再インストール』を選択します。『続ける』をクリックして、それぞれの作業を進めていきます。
Macのバックアップ・復元方法を覚えておこう
今回はMacのバックアップ方法やバックアップデータの復元方法について解説しました。それぞれの方法にメリットや注意点がありますので、ご自身のMacの利用環境にあった方法を選んでください。みなさん万が一のバックアップデータ消失に備えて、Time MachineのバックアップとiCloudのバックアップを併せて利用しましょう。