Linuxのmountコマンドでシステムファイルをマウント!読み出し/読み書きオプションの指定方法も解説!

本記事では「Linux」の「mount」コマンドを使ったシステムファイルのマウント設定方法を紹介します。「Linux」の中でも「mount」コマンドは非常に重要なコマンドです。読み出し/読み書きオプションの指定方法も併せて覚えておきましょう。

Linuxのmountコマンドでシステムファイルをマウント!読み出し/読み書きオプションの指定方法も解説!のイメージ

目次

  1. 1Linuxのmountについて
  2. mountって何?
  3. mountコマンドの書き方
  4. 2Linuxのmountコマンドのオプションの種類
  5. -aオプション
  6. -tオプション
  7. -rオプション
  8. -wオプション
  9. 3Linuxのmountコマンドで読み出しや読み書きする方法
  10. デバイスの認識を確認する方法
  11. mountする方法
  12. アンマウントする方法
  13. マウントのユーザ権限を変更する方法
  14. 4Linuxのmountコマンドに関連するコマンド
  15. umount
  16. df
  17. Isof
  18. 5Linux mountコマンドでマウントしよう!

Linuxのmountについて

本記事冒頭の本章では、「Linux」の「mount」コマンドの概要や特徴について紹介していきます。「Linux」の数あるコマンドの中でも、「mount」コマンドは非常に重要な位置付けとされるコマンドとなります。「Linux」のプログラムを学んで行く人は、まず「mount」コマンドについて理解していきましょう。

mountって何?

「Linux」の「mount」コマンドとは?
「Linux」の「mount」コマンドとはその1 システムに関わるコマンド
「Linux」の「mount」コマンドとはその2 ディスクの読み出しや読み書きが可能になる
「Linux」の「mount」コマンドとはその3 centos7なら自動で出来ることがある

Windowsパソコンには、「Cドライブ」「Dドライブ」「Eドライブ」のようにドライブが自動認識されフォルダに表示されますが、「Linux」ではこの自動認識・自動マウントができませんこれらドライブの先頭に表示されているレターは「ドライブレター」と呼ばれ、「Linux」では手動で「mount」コマンドを利用し、ドライブレターを振り分けます。

システムに関わるコマンド

「Linux」の「mount」コマンドとは、「Linux」の【ディレクトリ】内にディスク装置を埋め込んで使用できるようにマウントする際に必要なコマンドとなります。ディスク装置は広域な意味で、外付けのHDDやBlu-ray Disc、DVDやCD、フラッシュドライブなどが挙げられます。

【ディスク装置】は、「Linux」では【ファイルシステム】と呼ばれ、「mount」コマンドを利用できるように設定が可能です。そういった意味で、「mount」コマンドは「Linux」を利用する上で非常に重要なコマンドとなります。

読み出しや読み書きが可能になる

「mount」コマンドを利用することで、ディスク装置の読み出し・読み書きが可能かどうか確認することができます。ディスク装置が読み出し・読み書きができない場合も、「mount」コマンドを利用して、読み出し・読み書きを可能な状態にマウントすることも可能です。

centos7なら自動で出来ることがある

「centos7」であれば、Windowsパソコンの様に、パソコンのディスク装置である外付けのHDDやUDBフラッシュドライブを接続すると、自動でマウントすることも可能です。しかし、自動マウントできない場合は「mount」コマンドを利用して手動でマウントを変更し、読み出し・読み書きを可能な状態にしましょう。

mountコマンドの書き方

mountコマンドの書き方例一覧
mountコマンドの書き方例1 mount「オプション」 デバイス 「マウントポイント」
mountコマンドの書き方例2 mount -l
mountコマンドの書き方例3 mount 「オプション」 マウントポイント
※「」内の項目は省略することが可能です。

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Linuxのmountコマンドのオプションの種類

Linuxのmountコマンドのオプションの種類一覧
Linuxのmountコマンドのオプション1 「-a」オプション
Linuxのmountコマンドのオプション2 「」-tオプション
Linuxのmountコマンドのオプション3 「-r」オプション
Linuxのmountコマンドのオプション4 「-w」オプション

上記それぞれの、「mount」コマンドオプションを個別に紹介していきます。

-aオプション

-aオプションは、「Linux」の中の標準マウントされているデバイスを一括でマウントしたい場合に利用する設定オプションとなります。「Linux」に標準マウントされているデバイスは【/etc/fstab】に設定されており、設定されているそれらのデバイス・ファイルシステムを一括マウントしたいときに、-aオプションを利用します。

「mount」コマンド「-a」オプションの書き方・設定方法
$ mount -a

-tオプション

-tオプションは、「Linux」の中にある様々なファイルシステムのタイプを指定する書式です。「Linux」内のファイルシステムには、ファイルサイズやセキュリティレベルが異なるため、ファイルシステムを指定するときに【-tオプション】を利用します。

「mount」コマンド「-a」オプションの書き方・設定方法
$ mount -t "タイプ" "デバイス" "マウント先ディレクトリ"

上記のコマンドが、「mount」コマンドの標準的な書式コマンドとなるので、覚えておきましょう。マウント先のディレクトリは「mkdir」コマンドなどで事前に作成してください。

例:CDデバイス/dev/cdromをマウントポイント/media/cdにマウントするコマンド
$ mount -t iso9660 /dev/cdrom /media/cd

「iso9660」は光学ディスク(CD等)のファイルシステムです。下記のリストは、「Linux」でマウントされるファイルシステムの名前とタイプなので覚えておきましょう。

「Linux」でマウントされるファイルシステムの名前とタイプ一覧
ext4 現行の「Linux」ファイルシステム
ext2 / ext3 現行以前の「Linux」ファイルシステム
msdos 「MS-DOS」のファイルシステム
vfat 「FAT」のファイルシステム
iso9660 光学ディスク全般(CD等)のファイルシステム
nfs 「ネットワーク」ファイルシステム

-rオプション

「-rオプション」は【読み出し専用】でマウントするオプション書式となります。

「mount」コマンド「-a」オプションの書き方・設定方法
$ mount -r -t "タイプ" "デバイス" "マウント先ディレクトリ"

例:CDデバイス/dev/cdromを読み出し専用マウントする場合
$ mount -r -t iso9660 /dev/cdrom /media/cd

-wオプション

「-rオプション」は【書き込み可能な状態】でマウントするオプション書式となります。

「mount」コマンド「-a」オプションの書き方・設定方法
$ mount -w -t "タイプ" "デバイス" "マウント先ディレクトリ"

例:CDデバイス/dev/cdromを書き込み可能な状態でマウントする場合
$ mount -w -t iso9660 /dev/cdrom /media/cd

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Linuxのmountコマンドで読み出しや読み書きする方法

Linuxのmountコマンドで読み出しや読み書きする方法を引き続き紹介していきます。

デバイスの認識を確認する方法

デバイスの認識を確認するコマンド
$ dmesg

mountする方法

mountする方法
STEP1 # mount /dev/記憶媒体 /mnt $ dmesgで確認した
記憶媒体をマウント開始
STEP2 $ ls /mnt 記憶媒体の中身を確認
STEP3 $ df -Th 記憶媒体のマウント位置を確認
STEP4 # touch /mnt/testfile.ファイル形式 マウント形式とファイル名を変更

アンマウントする方法

アンマウントする方法
# umount /mnt

※外付けディスクの場合はdfコマンドでアンマウントされたことを確認しましょう。

アンマウントできない時の対処法

これまで紹介してきた手順は「マウント」>「書き込み」>「アンマウント」の手順となります。ファイルシステムやデバイスに何らかのロック・アクセス制限がかかっている場合は、これまで紹介してきたマウント方法を実行し「$ lsof /mnt」でマウントの権限や状況を確認してみましょう。

「プロセスID」「ユーザ名」を確認して、解除してから再度アンマウントすれば、問題なくアンマウントすることが可能です。

マウントのユーザ権限を変更する方法

これまで紹介してきた方法でマウントすると、デバイスやファイルシステムはスーパユーザ権限でマウントされることになります。このままだと一般ユーザーは読み出しは可能ですが、読み書きができない状態になります。この場合は、下記のコマンドで一般ユーザーも読み書きできるように設定しましょう。
 

# mount -o uid=<ユーザID>,gid=<グループID> /dev/sdb1 /mnt

fstabを使用する方法もある

【fstab】を利用して下記コマンドでマウントする方法もあります。
 

# echo “/dev/sdb1   /mnt/  auto    noauto,user 0 0” >> /etc/fstab

デバイスの状態によって、”デバイスファイル"の指定が変わることがあるので注意しましょう。

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Linuxのmountコマンドに関連するコマンド

本記事最後の本章では、Linuxのmountコマンドに関連するコマンド一覧を紹介していきます。
 

Linuxのmountコマンドに関連するコマンド
mountコマンドに関連するコマンド1 「umount」コマンド
mountコマンドに関連するコマンド2 「df」コマンド
mountコマンドに関連するコマンド3 「Isof」コマンド

umount

前の章でも触れましたが、「umount」コマンドは、ファイルシステムのマウントを解除するために必要なコマンドです。「mount」コマンドと併用する重要なコマンドなので覚えておきましょう。

df

Linuxで「サーバー」を運用していると、ディスクの「使用量」「空き容量」の把握が、日常業務での重要な課題になります。そこで、ディスクの「空き容量」を調べるためにコマンドコンソールから「df」と入力して実行します。

Linuxコマンドの「df」は、ディスクの空き容量を調べたいときに、重宝するコマンドです。「df」にはオプションスイッチも豊富に用意され、「df」にいろいろ条件をつけて検索し、一覧表示できます。「mount」コマンドに関連して重要なので、下記の記事で「df」コマンドについて確認しておきましょう。

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Isof

「lsof」コマンドは【List Open Files】の略語で、「Linux」で実行中のファイルを一覧で表示するためのコマンドとなります。「lsof」コマンドで使える主なオプションは下記のリストを参照してください。
 

「lsof」コマンドで使える主なオプション一覧
「lsof」コマンドで使える
主なオプション1
「-i」オプション 「ネットワークソケットファイル」
を表示
「lsof」コマンドで使える
主なオプション2
「-n」オプション 「IPアドレス」を表示
「lsof」コマンドで使える
主なオプション3
「-p」オプション 「ポート番号」を表示

「mount」コマンドを使ってマウント設定する際に非常に便利なコマンドオプションなので、しっかりと覚えておきましょう。また、上記以外にも「lsof」コマンド多数存在するので、興味のある方は確認してみてください。

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この記事のライター
KFJ
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