2019年03月20日更新
iTunesがフリーズする原因と対処法!固まって応答なしの時は?
音楽のスタンダードツールのiTunesは、常時接続、最新の曲と便利な一方、iTunesがフリーズした時のダメージも非常に大きいです。なぜ、どんな時にiTunesのフリーズが起きるのか、その対策方法はあるのか、という疑問に応える記事です。
目次
- 1iTunesがフリーズする原因は?
- ・iTunesの動作が重い・遅い時の原因
- 2iTunesがフリーズ!固まって応答なしの時の対処法!
- ・iTunesが固まる・フリーズした時の対処法
- 3iTunesがフリーズ・!重い時の対処法【Windows/Mac/iPhone】
- ・自動同期・接続を無効にする
- 4iTunesがフリーズ!アップデートが終わらない!
- ・iTunesアップデートが終わらない問題を解決する
- 5iTunesのフリーズが不安な人はバックアップを取るべき
- ・AnyTrans for iOSで簡単にバックアップ
- 6iTunesがフリーズした時には色んな対処法を試すべき!
- ・アプリ環境は最新に、不要な機能はオフに。バックアップも忘れずに!
- ・おわりに
- ・iTunesの記事が気になった方にはこちらもおすすめ!
iTunesがフリーズする原因は?
iTunesの動作が重い・遅い時の原因
iTunesの動作が重かったり、遅くなったりする原因として、主に次のようなものが挙げられます。
- iTunes以外で同時に動作しているアプリ・ソフトウェア等が、デバイスに負荷をかけている
- iTunesもしくはiOSのバージョンが古い、合致していない
- デバイス上に干渉する機能があり、iTunesの動作に齟齬を生じている
- 通信・接続環境、もしくはそれらの設定に問題がある
これはiPhone、WindowsあるいはMac等のPC、どちらにも共通する原因です。まずはこれを押さえておきましょう。細かいところではPCでiTunesを利用する場合、WindowsよりもMacの方が動作が早い、という見方もあるようです。
iTunesがフリーズ!固まって応答なしの時の対処法!
上記のように、iTunesの動作が重い・遅いといった症状がさらに悪化し、完全に応答なしになってしまったという場合は、いわゆるフリーズ(固まる)の状態ということになります。今回は、そんなiTunesのフリーズや動作遅延についての対処法をまとめていきます。
iTunesが固まる・フリーズした時の対処法
iTunesがフリーズし、完全に固まってしまう症状への対処法をご紹介します。
iTunesとiOSのバージョンを確認する
iTunesとiOSのバージョンが一致しているか、対応しているかをチェックしましょう。iTunesとiOSのバージョンが不一致だと動作に齟齬が生じ、固まる・応答なしといったフリーズの原因になります。
ウイルス対策ソフトを無効にする
ウイルス対策ソフトはあらゆるアプリ・ソフトウェアの動作を常時監視しています。このためデバイスへの負担がかかります。
また、監視対象のアプリやソフトウェアが安全だと定義されていない場合、ウイルス対策ソフトは当該作業のプロセスを強制終了させ、フリーズを起こして応答なしの状態で固まるよう動作することがあります。
この動作自体はウイルス対策ソフトの本来の働きなので、ソフトの不具合やエラーではないと考えるべきです。しかし、iTunesを快適に楽しむにはしばしば不都合な動作となる可能性があります。
このような場合はウイルス対策ソフトを無効にすることで、デバイスへの負荷を低減させ、iTunesの動作も軽快になることが期待できます。
iTunesがフリーズ・!重い時の対処法【Windows/Mac/iPhone】
iTunesの動作が重いことが、フリーズの原因につながる場合もあります。そんな事例への対処法を端末別に紹介します。
自動同期・接続を無効にする
iTunesには初期設定として、自動同期・接続の機能が搭載されています。
iTunesの自動同期・接続は、「iTunesライブラリ」をiPhone ⇔ PCとの異なるデバイス間で同期させるための機能です。動作としては、iTunes導入済みの異なるデバイス同士を接続した際に、相互のiTunesライブラリ情報を交換し内容の同期を図ります。
交換するiTunesライブラリ情報はデータとしてやり取りされるため、必然的に双方のデバイスに対して少なからず負荷がかかってしまいます。
iTunesの自動同期・接続は非常に便利な機能であるものの、上記の理由からiTunesの動作遅延を生じる可能性があり、結果としてiTunesが応答なしの状態で固まるなど、フリーズの一因につながるものと考えられます。
そこで、iTunesの自動同期・接続の無効化を検討しましょう。iTunesの自動同期・接続に関する設定はデバイスごとに異なるため、それぞれの設定を変更する方法をご紹介します。
①iPhoneの場合:
iPhoneとPCを接続した状態で、iTunesのツールバーから”iPhone”を選択
→”iPhoneのプロパティ”が表示されるので、画面を下にスクロールさせる
→オプション欄の項目”この iPhone を接続しているときに自動的に同期”のチェックを外す
②Windowsの場合:
iTunes ウィンドウの左上にある、四角のアイコンをクリックし、メニューを開く
→”設定(F)”を選択すると、一般環境設定ウィンドウが開く
→ウィンドウ上部のアイコンから”デバイス”を選択すると、デバイス環境設定ウィンドウが開く
→ウィンドウ内の項目”iPod、iPhone、および iPad を自動的に同期しない”にチェックを入れ、OKを選択
③Macの場合:
iTunes上部メニュー”iTunes”から、”環境設定”を選択
→一般環境設定ウィンドウが開くので、ウィンドウ上部のアイコン”デバイス”を選択
→”iPod、iPhoneおよびiPadを自動的に同期しない”にチェックを入れ、OKを選択
これらの設定により、フリーズによってiTunesが応答なしの状態で固まる確率を低減できるでしょう。
iCloudミュージックライブラリをオフにする
iCloudミュージックライブラリはクラウド型のライブラリで、常時接続・常時モニターの対象です。このため、iTunesを導入済みのデバイスには常に相応の負荷がかかっているとも言えます。
もしもiCloudミュージックライブラリに接続したり、最新の曲情報等をチェックしたりといった必要がないのであれば、この機能をオフにするのも有効な手立てです。フリーズによりiTunesが応答なしの状態で固まる問題や、動作遅延にも改善が見込めるでしょう。
設定方法は次の通りです。
①iPhoneの場合:
iTunesメニューより”設定”→”ミュージック”の順に選択し、”iCloud ミュージックライブラリ”をタップしてオフにする
②Windowsの場合:
iTunes上部メニューバーから、”編集”→”環境設定”を選択
→アイコンから”一般”を選択し、”iCloud ミュージックライブラリ”のチェックを外す
→”OK”を選択
③Macの場合:
iTunesメニューバーから、”iTunes”→”環境設定”を選択
→アイコンから”一般”を選択し、”iCloud ミュージックライブラリ”のチェックを外す
→”OK”を選択
Geniusをオフにする
GeniusはiTunes導入済みのデバイス内ライブラリの中から、似た曲調・雰囲気、テイストの曲を選出する機能です。このためiTunesライブラリの全曲を常時スキャン・モニタリングしており、やはりデバイスへの負荷の一因になっています。
Geniusの機能が不要であれば、オフにしてもよいでしょう。設定方法は下記の通りで、iPhone、Windows、Macとも共通です。
1.iTunesを起動
2.iTunesウィンドウの上部メニューより、”Store”を選択
3.”Geniusをオフ”を選択
Bonjourをオフにする
BonjourはiTunesを含む、Apple製のアプリケーションとセットで導入されるソフトウェアで、ネットワーク上で接続されたプリンタや共有ファイルを活用するのに役立つとされています。
しかし、デバイスとネットワークを常時監視するため、これも動作に影響を及ぼす場合があります。特に他者とデータを共有せず、自分だけでiTunesを利用する場合は必要性が薄いかもしれません。
そこで、Bonjourの機能をオフにすることも検討してみましょう。(Windows、MacのみでiPhoneには含まれません)
①Windowsの場合:
”Ctrl + Alt + Delete”を同時押しし、”タスクマネージャー”を立ち上げる
→ウィンドウ上部メニューより、タブ”サービス”を選択
→ウィンドウ右下のボタン”サービス(S)”を選択
→名前”Bonjour Service”(説明”Bonjourサービス”)の項目を選択し、右クリック
→”プロパティ”を選択し、”スタートアップの種類”の項目を”無効”に設定
②Macの場合:
ProgramArgumentsセクションのmDNSResponder.plistに、「-NoMulticastAdvertisements」を追記すればBonjourを無効化できます。
<key>ProgramArguments</key>
<array>
<string>/usr/sbin/mDNSResponder</string>
<string>-launchd</string>
<string>-NoMulticastAdvertisements</string>
なお再度有効化させる場合は、
<string>-NoMulticastAdvertisements</string>
の一行を削除します。
スマートプレイリストをオフにする
スマートプレイリストはiTunesの曲選択において、様々な条件やキーワードに基づいて好みのプレイリストを構成するのに役立ちます。
しかしGeniusと同様に、iTunesライブラリ内の全曲データを参照し、スキャンするプロセスが働いていますので、やはりデバイスに負荷をかけており、動作遅延やフリーズの一因となっています。
そこで、スマートプレイリストを常用する必要がない場合や、一定のプレイリストに限定して曲を聴く場合は、この機能をオフにすればiTunesの動作を軽くすることが可能です。
スマートプレイリストをオフにする方法は次の通りです。
(iPhone、Windows、Mac共通)
iTunesのメニューより、”スマートプレイリストの編集”を選択
→ウィンドウ左上”次の”のチェックを外す(条件指定を解除)
→ウィンドウ左下”ライブアップデート”のチェックを外す(ライブラリの常時監視を解除)
※スマートプレイリストを作成していない場合は、この作業は不要です。
iTunesがフリーズ!アップデートが終わらない!
iTunesアップデートの実行中に、動作の遅延や、応答なしの状態で固まるといった症状が起こることがあります。
これはWindowsにおけるMicrosoft Updateと同様に、iTunesアップデートの際に接続先からiTunes導入済デバイスへ転送されるデータ量が多いほど、負荷と時間がかかるのが原因です。
iTunesアップデートが終わらない問題を解決する
特にiTunesサービス側で大型のアップデートがなされる、あるいはユーザーが久しぶりにアップデートを行う際、手元のデバイスにダウンロードするデータ量が膨大である場合、この問題が生じる可能性が高くなります。
このような場合の対処法として、次の2つを試してみましょう。
①iTunes、もしくはPCを再起動する
最も手軽に試せる対処法です。アプリ、もしくはPC(Windows、Mac)の動作が不安定である場合、動作遅延や応答なしの状態で固まる可能性が高くなります。
このような場合はiTunesを一度終了させて再度立ち上げ、それでもフリーズ等が解決しない場合はPCの再起動を試してみましょう。
②既存のiTunesをアンインストールし、最新のiTunesをインストールし直す
長時間アップデートが進まない、もしくはフリーズを起こして応答なしで固まるような状況であれば、アップデートを中止し、最新のiTunesをインストールする方が早く済む場合もあります。
この際の注意点として、既存のiTunes関係のプログラムは全てアンインストールし、最新版のiTunesをインストールする、いわゆるクリアインストールを実施するのが望ましいということが挙げられます。
その理由として、古いプログラムのファイルが一部でも残っていると、最新版のプログラムの動作に干渉し、フリーズ等の不具合を起こす可能性が少なからず予想されるためです。
これはiTunesに限らず、ソフトウェア導入における鉄則の1つですので、是非ご注意ください。
iTunesのフリーズが不安な人はバックアップを取るべき
iTunesが動作途中に応答しない等のフリーズで固まると、ライブラリのデータが損傷するほか、iTunesの構成ファイルが壊れ、以後アプリが正常に動作しなくなる場合などがあります。
そんな時に助けとなるのがバックアップです。では、どのようなバックアップ方法があるのでしょうか。
AnyTrans for iOSで簡単にバックアップ
そこで、AnyTrans for iOSを利用して、PC上にバックアップをとる方法をご紹介します。AnyTrans for iOSの利点として、PC上で操作するため視認しやすく、iTunes上でバックアップを取るよりもデータ転送等の作業が容易であり、さらにiTunesの外部データとして保存・管理できる点が挙げられます。
作業手順は下記の通りです。(AnyTrans for iOSはWindows版、Mac版があります)
①iTunesとiOSのバージョンを確認し、最新版にしておく
②自動同期、ウィルス対策ソフトを無効化しておく
③AnyTrans for iOSを公式HPよりダウンロードし、インストーラーを起動
④iPhoneをPCに接続し、ウィザードに従ってバックアップを実行
※①、②を行わないと、動作の途中に応答なしの状態で固まる可能性があります。
iTunesがフリーズした時には色んな対処法を試すべき!
iTunesがフリーズする原因は様々です。原因がひとつの場合もあれば、複合している場合もあります。しかし、多くの場合、フリーズの原因は絞り込むことが可能です。
アプリ環境は最新に、不要な機能はオフに。バックアップも忘れずに!
これまでご紹介してきた対処法のポイントは、次のようにまとめられます。
・アプリ環境は最新にする
・不要な機能はオフにする
・万が一のために、バックアップを取っておく
これを押さえておけば、フリーズの予防だけでなく、実際にフリーズが生じてしまった時にも原因を絞り込みやすくなり、また対応策も練りやすくなるでしょう。
色んな対処法といっても、ただ闇雲に当たりをつけるのでなく、より可能性の高いもの、妥当性のあるものを優先して対処することが大切です。
おわりに
これまで述べたように、フリーズの原因と対処法を押さえれば、iTunesはさらに身近で便利な存在になるはずです。また、もう一点強調すべきこととして、機能は安定性を犠牲にする場合があるという点があります。
即ち、自分にとってiTunesに必要な機能を見極め、機能性と安定性を天秤にかけつつ取捨選択していくプロセスが必要になってきているということでもあります。iTunesユーザーのより良い音楽ライフのため、本記事がその一助となることを願っています。