写真や動画の保存や再生にiPhoneはとても便利ですが、iPhoneの小さな画面ではなく、もっと大きなテレビの画面で動画を見ることができたら、楽しみ方も増えるはずです。今回はiPhoneの画面をテレビに出力して動画を映す方法を解説します。
「大は小を兼ねる」という言葉があります。この言葉は、大きいものは小さいものの代用として使え、 また小さいものに比べ大きいもののほうは、使い道が広く役に立つという意味です。この言葉はある意味でiPhoneに当てはまります。iPhoneはこれまで、その性能と機能性、また提供するサービスを進化させ、私たちの生活をとても便利にしてきました。
iPhoneの登場そのものが、私たちの生活を大きく変えたことは疑いようのない事実ですが、これまでにないアイデアや機能を、惜しげも無くiPhoneに注ぎ込み、世界をあっと驚かせ続けるAppleの創造性と開発技術は世界を変えた、ということに全ての人が同意することでしょう。
日々の生活の中で、iPhoneが活躍する場面はおそらく、電話をする時、メールやSNSをする時、音楽を聴く時、また写真や動画を撮影したり再生したりする時でしょう。特にiPhoneに搭載されているカメラは、Appleの技術の粋が詰め込まれ、その解像度は極めて良く、そのため高品質の写真や動画をiPhoneで楽しむことができます。
しかし、そうした高品質な写真や動画を小さなiPhoneの画面で見なければならないのは、時として大きな負担になります。iPhoneを愛するユーザーの多くは、iPhoneで撮影した高性能の写真や動画をテレビの大画面で視聴できれば、と感じています。実は、iPhoneの画面をテレビ出力して動画を映すことは可能です。
「大は小を兼ねる」ことはiPhoneにも当てはまるということです。今回はiPhoneの画面をテレビ出力して動画を映す3つの方法をご紹介します。1つ目は「HDMIケーブル」で接続する方法です。2つ目は「Apple TV」で接続する方法です。3つ目は「Chromecast」で接続する方法です。これからそれら3つの方法を1つずつ取り上げ考えます。
iPhoneの画面をテレビ出力して動画を映す1つ目の方法は、「HDMIケーブル」で接続する方法です。「HDMIケーブル」を使ってiPhoneの画面をテレビ出力して動画を映すのに必要な物は、「HDMIケーブル」と「Apple Digital AVアダプタ」です。基本的にHDMIケーブルであれば何でも使用できます。
しかしApple Degital AVアダプタに関しては、ご自身のiPhoneモデルを確認し、iPhoneの差し込み口が「Lightningコネクタ」を採用しているのか、「Dockコネクタ」を採用しているのか、それとも「USB-Cコネクタ」を使用しているのかを確かめる必要があります。
「Lightningコネクタ」であれば「Lightning - Digital AVアダプタ」を使用し、「Dockコネクタ」であれば「Apple 30ピンDigital AVアダプタ」を使用し、「USB-Cコネクタ」であれば「USB-C - USBアダプタ」を使用します。
では具体的に「HDMIケーブル」を使ってiPhoneの画面をテレビ出力して動画をミラーリングするにはどうしたらよいのでしょうか。これからその手順を説明します。まずiPhoneと「Apple Digital AVアダプタ」を接続します。次に「Apple Digital AVアダプタ」にある「HDMI端子」に「HDMIケーブル」を接続します。
そして「Apple Digital AVアダプタ」に接続した「HDMIケーブル」をテレビの「HDMI端子」に接続します。最後にテレビの電源を入れ、挿入した「HDMI端子」に対応する番号のHDMIに切り替えれば、iPhoneの画面がテレビにミラーリングされます。
「HDMIケーブル」を使ってiPhoneの画面をテレビ出力して動画をミラーリングすることにはメリットもデメリットもあります。iPhoneとテレビを「HDMIケーブル」で接続して動画を映すことには、どんなメリットとでデメリットがあるのでしょうか。これから検証します。
「HDMIケーブル」を使ってiPhoneの画面をテレビ出力して動画をミラーリングするメリットは、セットアップが非常に容易なことです。「HDMIケーブル」と「Apple Digital AVアダプタ」さえあれば、どこでもiPhoneとテレビを接続してiPhoneの画面をテレビ出力して動画をミラーリングすることができます。
またインターネットを介してiPhoneの画面をテレビ出力するわけではないので、インターネット回線の繋がりが悪かったり、あるいはインターネット環境そのものが整っていなかったりしてもiPhoneの動画をミラーリングできます。
HDMIケーブルを使ってiPhoneの画面をテレビ出力して動画をミラーリングするデメリットは、有線で接続しなければならないことです。テレビ画面の操作はiPhoneで行います。ですから「HDMIケーブル」の長さが十分でなければ、テレビ画面の近くで操作をしなければならず、目に大きな負担をかけることになります。
また長い「HDMIケーブル」を使えば、テレビとの十分な距離を維持しつつ、操作や視聴を行えますが、視聴している本人や、家族の他の成員が足にケーブルを引っかけ、iPhoneやテレビを落とし損傷させる危険が増えます。
iPhoneの画面をテレビ出力して動画を映す2つ目の方法は、「Apple TV」を使って接続する方法です。「Apple TV」とは、Appleが開発した「セットトップボックス」と呼ばれるメディアストリーミング端末です。
「Apple TV」は、インターネットを通して、iTunes Storeの映画、YouTube、Netflix、Hulu、GYAO、dailymotion、ニコニコ動画と言った動画配信サービスからの動画の視聴ができます。また「AirPlay」と呼ばれるiPhoneやiPadなどの写真や動画をテレビにストリーミングすることもできます。
さらに、App Storeが提供するアプリやゲームなどを楽しむこともできます。
2017年9月に販売が開始された「Apple TV」の第5世代となる「Apple TV 4K」では、付属のリモコンを使って文字を入力することなく、ただリモコンに向かって話すだけで検索や再生をしてくれる「Siri」機能を利用できるようになりました。
さらに、32GBか64GBのどちらかのストレージを選択でき、App Storeのアプリやゲームのインストールもできるようになりました。この多機能な「Apple TV」を使ってどのようにiPhoneの画面をテレビ出力して動画を映すことができるのでしょうか。
「Apple TV」を使ってiPhoneの画面をテレビ出力して動画を映すのに必要な物は、Wi-Fi無線LAN、テレビ、そして「HDMIケーブル」です。Appleが推奨している「HDMIケーブル」はHDMI 2.0 以降の対応ケーブルです。「Apple TV」でiPhoneの画面をテレビ出力するために使用する「HDMIケーブル」は、iPhoneとテレビとを繋ぐために用いるわけではありません。
「HDMIケーブル」は、「Apple TV」とテレビとを繋ぐために使用します。iPhoneをテレビ画面の操作に使うのではなく、「Apple TV」に付属しているリモコンを使ってテレビ画面を操作します。ですから長い「HDMIケーブル」は必要ありません。
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