2019年07月18日更新
iPhoneのコンパスの使い方!標準アプリでの方位・方角や水準器(水平器)としての見方を解説!
iPhoneの標準アプリのなかでも、あまり利用されていないのがコンパスアプリです。しかし、コンパスの名前の通りに方角を示すのみではなく、水準器としても使えるため実は家庭内でも便利に使えます。本記事ではそんなiPhoneの標準アプリ、コンパスの魅力を紹介します。
目次
iPhoneの標準アプリ「コンパス」の使い方
iPhoneに標準で搭載されている方位確認アプリのコンパスは、多くの場合あまり利用されることがありません。そのため、コンパスアプリの使い方も表示の見方も、実は水準器としても使えることも知られていません。そこで本記事では、そんなコンパスアプリの使い方や見方、水平を測る水準器としての使い方・見方を紹介します。
もし、コンパスアプリでの方位確認の見方は知っているけれど、水準器として水平を測る使い方は知らなかった、というのであれば、コンパスの説明はさておいて、目次から「iPhoneのコンパスを水準器として使うには?」の章へとお急ぎください。
さて、それではiPhoneからのコンパスアプリの立ち上げ方から説明します。コンパスはiPhoneの標準搭載アプリでありながら、ほかの多くの標準搭載アプリとは異なり、独立してホーム画面に居座ってはいません。まずはホーム画面の「便利ツール」のフォルダを開き、その中から「コンパス」アプリを選びます。
コンパスを最初に立ち上げると、位置情報を使うかを尋ねてきますので「許可」をタップしてください。するとコンパスアプリが立ち上がります。
方位磁針での方位・方角の見方
iPhoneのコンパスを立ち上げると、アナログの円状のコンパスが表示され、iPhoneの上部の向いている方位を画面に表示します。さらにアナログ状のコンパスの下には、方位や方角、現在地の緯度・経度、おおまかな現在地の住所と高度も記されます。
このとき、iPhoneをきっちりと水平に合わせると、コンパスの精度が高まります。iPhoneを水平にするには、グレーの円の中央にある十字カーソルを、コンパスの東西南北の中心に合わせてください。
方位・方角
方位・方角は、上向きの画面に表示されます。北を向いていれば北が、東を向いていれば東が画面の上側に回り込みます。それと同時に、円上のコンパスのすぐ下に、方位が東回りに何度であるかと、どちらの方角を向いているかが記されます。方位は1°刻みで、方角は45°刻みで表示されます。
方角 | 方位 | 方角 | 方位 |
---|---|---|---|
北 | 337〜23° | 南 | 157〜203° |
東北 | 23〜67° | 西南 | 203〜247° |
東 | 67〜113° | 西 | 247〜293° |
東南 | 113〜157° | 西北 | 293〜337° |
なお、北には赤い磁針が記されていますので、とっさの際にも見分けがつきやすくなっています。
緯度・経度
iPhoneのコンパスは、方位・方角のみならず、現在地の緯度・経度も表示します。緯度は北緯と南緯、軽度は東経と西経で、それぞれ何度何分何秒であるかが示されます。
住所・高度
さらに、緯度・経度から住所も判別して市町村単位で表示します。同時に、表面に加わる大気圧から高度も測ってくれます。
向きをロック・解除する
コンパスの画面をタップすると、その時点の方位をロックできます。そのまま向きを変えることで、進みたい向きや方角とのズレを赤い帯で確認できます。なお、このロック状態は、もう一度コンパスの画面をタップすれば解除されます。
iPhoneのコンパスで緯度・経度が表示されない場合
iPhoneの標準アプリであるコンパスですが、実は立ち上げる前の設定では緯度・経度が表示されません。冒頭で記したように、位置情報を使うかを尋ねてきた段階で「許可」する必要があります。もし許可しなかったり、何かの拍子でこの許可が外れたりした場合には、以下の手順で位置情報を有効にしてください。
位置情報を有効にする方法
iPhoneのコンパスで位置情報を有効にするには、まずiPhoneのホーム画面で「設定」を立ち上げます。そして「プライバシー」を選択し、画面が切り替わったら「位置情報サービス」をタップします。
そして「位置情報サービス」画面で「位置情報サービス」の項目をオン(緑色)にした上で、「コンパス」を選び、つづく「コンパス」画面で「このAppの使用中のみ許可」をタップしてチェックを入れます。
これでコンパスアプリを立ち上げ直せば、ちゃんと緯度・経度、現在地が表示されます。
iPhoneのコンパスのさす方角がおかしい!
道に迷ったり、地図などを使う際に方角を確かめたりするのに便利なiPhoneのコンパスアプリですが、ときに表示される方角が明らかに狂っていることがあります。
おかしな方角をさす原因
コンパスアプリは、iPhoneの磁気センサーを使った電子コンパス機能に基づいて方位・方角を示しています。そのため、大本の電子コンパス機能が周囲の磁気の乱れで狂えば、コンパスアプリの表示もおかしくなります。周囲の磁気の中には、各種電気製品やAirPods、EarPodsに搭載されている磁石も含まれます。
これらの磁気の影響を抑えるには以下の対処法を用いてください。また、電子コンパス機能はマップ表示などでも利用しますので、地図アプリの位置表示がおかしい場合にも、以下の方法を用いてください。
おかしな方角をさすときの対処法
iPhoneが電子コンパス機能の乱調に気づいたときには、自動で下図のような円の周囲にボールを転がすように、iPhoneをいろいろな方向に傾ける旨の表示が出ますので、その指示に従ってください。
もしこの表示が出ない場合は、iPhoneを数字の8の字を描くつもりで、ゆっくりと数回、ひねりを加えて動かしてください。すると、iPhoneの電子コンパスのキャリブレーション機能(調整機能)が働いて、電子コンパス機能が正常化され、コンパスアプリの方位・方角も正しく表示されるようになります。
iPhoneのコンパスを水準器として使うには?
さて、ここまでiPhoneの標準搭載アプリのコンパスの、方位・方角の見方と現在地を確認する方法をお伝えしましたが、ここからは水平を確認する水準器としてのコンパスアプリの使い方を説明します。普通の家庭でも、テーブルなどの水平やDIYで作る棚の水平などを測るのにコンパスの水準器はとても便利ですので、使い方を覚えておくことをおすすめします。
水準器に切り替える方法
最初に覚えて欲しいのは、コンパスアプリを水準器に切り替える方法です。実は気づきにくいのですが、コンパスアプリの画面の一番下には「●○」とふたつの小さな丸が並んでいます。これはホーム画面の下の小さな丸同様、ほかの画面が存在していることを示します。そこでホーム画面同様、画面を左から右にスワイプすると、水準器の画面が現れます。
水準器の画面から方位・方角のコンパス画面に戻すには、逆に画面を右から左にスワイプします。
水準器の見方
iPhoneのコンパスアプリで水平を測るには、ふたつの使い方があります。ひとつはiPhoneを画面が上になるようにテーブルなどの上に水平に置く方法で、もうひとつはiPhoneを垂直に立てて水平を測る方法です。
水平においた場合
水準器モードで水平に置いた場合、実際の水準器が泡で水平を表すように、コンパスアプリは黒地に白い円で水平からのズレを表示します。前後左右、ぴったりと水平になると、画面全体が緑色(iPhoneの設定でスイッチをオンにしたときの色)になり「0°」と表示されます。
テーブルや床の水平を確認したり、カメラ撮影の際に三脚の水平出しをしたりする際に便利です。
垂直においた場合
水準器モードで垂直に置いた場合、iPhoneの下側面がどの程度傾いているかを、黒地の傾斜で表示します。左右がぴったりと水平になると、画面下半分が緑色(iPhoneの設定でスイッチをオンにしたときの色)になり「0°」と表示されます。縦画面だけでなく、横画面でも使用できますので、都合の良い向きで使用してください。
傾きをロック・解除する
斜めに設置したものと平行になるように別のものを設置する場合は、まず元になるものの角度を測り、画面をタップします。すると角度が固定され、その角度が0°と表示されます。あとは別のものの上にiPhoneを持っていって角度を合わせれば、同じ角度で平行に設置できます。
iPhoneのコンパスを使ってみよう!
iPhoneに標準搭載されているにもかかわらず、コンパスアプリは「日常では使わないから」と使用頻度が低いアプリです。しかし、いざというときに方位・方角を確かめるコンパス機能だけでなく、実際には日常のちょっとした場面でも便利に使える水準器機能も備えた、小回りの利く便利なアプリです。
本記事を参考に、コンパス機能だけでなく水準器機能も大いに利用して、コンパスアプリを存分に使いこなしてください。