Uberとタクシー(白タク)との違いや特徴は?利用のメリットと注意点を解説!
目的地まで車で移動したい時にはタクシーを利用するのが一般的ですが、最近ではUberというアプリで車を手配する方も増えています。Uberとはどのようなサービスなのか?タクシーとの違いや利用するメリット・注意点などをまとめました。
目次
Uberとタクシーの違い
「Uberとはタクシーを呼べるアプリのことである」と思っている方がいますが、厳密に言うとUberとタクシーは異なるサービスです。詳細を知らないままUberを漠然と利用していると、Uberならではのメリットを無駄にしてしまう可能性があるので注意が必要です。
どのような違いがあるのか、Uberとタクシーの違いを具体的に見ていきましょう。
Uberとは
Uber(ウーバー)とは、アメリカ合衆国サンフランシスコに本社を構えるUber Technologies社が運営している配車サービスのことです。2009年3月にスタートしてから10年の間に、世界63か国・700以上の都市で利用されるほどの普及を見せています。
- 月間9,100万人のアクティブユーザー
- 世界累計100億回以上の配車サービスを達成
- 1日に1,400万回の配車サービスを提供
日本でも2013年11月にトライアルサービスがスタート。対応エリアは限られていますが、東京・大阪・名古屋・仙台・福岡などの都市で利用されています。
Uberのタクシーと違った特徴
アプリを使って配車を手配できるのは、Uberとタクシーの共通サービスです。しかしUberには以下のような独自の特徴があり、従来のタクシー業界では成し得なかった利便性を実現しています。
- スマホのGPS機能でUberドライバーの現在位置や予測到着時間をリアルタイムに確認可能
- 乗車前に目的地を指示できるので車内で無駄な会話をする必要がない
- ドライバーと乗客間の評価制度がサービスの向上に役立っている
- 送迎だけでなく料理の配達や電動自転車のレンタル(アメリカのみ)にも対応
- 一般人でも登録すればUberドライバーとして仕事が出来る
Uberとタクシー(白タク)と何が違うのか?
日本ではタクシー事業(一般乗用旅客自動車運送事業)を開始する際に必ず管轄の運輸支局に許可申請書を提出し、国土交通大臣または地方運輸局長から道路運送法に基づく営業許可を受ける必要があります。
- 第二種運転免許保有の有無
- 運転歴
- 年齢
- 健康状態
- 経営資金
などが審査され、認可された方のみがタクシードライバーとして活動することが出来ます。したがって、一般人が自家用車を用いて勝手にタクシー業務を行うことは違法です。
営業許可を得ているタクシーは緑色のナンバープレートを装着しているのに対し、いわゆる「モグリ」のタクシーにはナンバープレートが白色のままという特徴があり、「白タク」と呼ばれています。
白タクドライバーは、逮捕されると3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金に処されます。
箱根で白タク 中国人逮捕 羽田から都内や富士山に #SmartNews
— gacha (@gochagacha) May 18, 2019
ものすごい数の白タクがいる
迷惑だ https://t.co/3Bm6X0Gn0L
一般人でも登録すればドライバーとして仕事が出来るUberは、プロのタクシードライバーと白タクが共存している特殊なプラットフォームとも言えます。
海外でも白タクは基本的に摘発対象ですが、アメリカや香港などでは審査用件を設けた許可制を導入することで、Uberのような「自家用車ライドシェアマッチング事業」を認可しています。
日本でも海外旅行者の移動手段を拡充するために、法律を一部見直すべきではないかという声が上がっています。しかし現状では、白タク行為は認められていません。したがって、現在日本国内のUberに登録されているドライバーは、全てプロのタクシードライバーのみとなっています。
Uberを利用するメリット
Uberには一般的なタクシーとは一線を画す様々なメリットがあり、利用者の間で好評を博しています。インターネットと配車を組み合わせたサービス内容に驚かされることは間違いありません。Uberを利用する5つのメリットをご紹介しましょう。
ドライバー情報を確認できる
Uberを利用する一つ目のメリットは、ドライバー情報の確認が出来ることです。Uberでは登録ドライバーの顔や名前、車両ナンバー、評価などの情報が公開されており、配車手配時に前もってチェックすることが出来ます。
通常のタクシーサービスを利用すると、どのようなドライバーが来るのか原則到着するまで分かりません。「乱暴な人だったらどうしよう」と不安に感じる方もいることでしょう。その点、Uberなら相手の特徴を事前に把握しておけるので安心です。
ハイヤーやタクシーなど車種を選択できる
Uberを利用する二つ目のメリットは、乗りたい車種を選択できることです。日本のUberでは、以下の4種類の車種を手配できます。
- ハイヤー:プロのドライバーが運転するハイヤー
- ブラックVAN:6人乗りのVANタイプのハイヤー
- TAXI:レギュラー車種のタクシー
- プレミアムTAXI:高級車種のタクシー
状況によっては自分の希望する車種を手配できない可能性があることに注意が必要ですが、高級車も選べるとは驚きです。重要なイベント時に有効活用すると良いでしょう。
キャッシュレスで乗車できる
Uberを利用する三つ目のメリットは、キャッシュレス決済サービスです。
一般的なタクシーでは、クレジットカード払いが出来ない場合に現金で料金を支払わなければならず、小銭が無い時に大変手間取ります。
その点Uberでは、登録したクレジットカードで料金が自動的に精算され、降車直後に支払い明細がメールで送られてくるシステムになっています。現金所持・決済作業不要で利用できるので、非常にスピーディーです。
乗車後のトラブルを報告できる
Uberを利用する四つ目のメリットは、トラブル発生時のサポート体制です。
もしもUberの車に乗っている時に交通事故が発生して怪我をしてしまったら、運営会社に報告しましょう。後日、保険適用による補償など的確な対応をとってもらえます。また、車内に忘れ物をしてしまった際にも、すぐにドライバーと連絡を取って戻ってきてもらえるので安心です。
スマホ上で完結できる
Uberを利用する五つ目のメリットは、現代人の生活にマッチしたシステムです。
都市部と違い、交通手段の少ない地方では終電後やタクシー会社の営業時間外に帰宅する時に苦労することが少なくありません。その点Uberを利用すれば、深夜の時間帯でも配車が可能です。しかも全ての手続きをスマホアプリ上で簡単に行えるのが特徴的です。
Uberの使い方
Uberは、スマホをお持ちの方なら誰でも利用可能です。電車やバスなどの交通機関のタイムスケジュールに合わせることなく、自分のペースで車移動できるのが特徴的です。実際にUberを利用する手順をご紹介しましょう。
Uberの利用料金
Uberを利用したらどのくらいの料金を請求されるのか、内訳を見ていきましょう。配車手配料金は無料ですが、以下の5つの項目によってUberの乗車料金は変動します。
- 開始料金:いわゆる「初乗り」、100円程度
- 時間料金:乗車から降車までの時間に応じて加算される料金、1分ごとに数十円程度
- 距離料金:走行ルートの距離に応じて加算される料金、1kmごとに数百円程度
- ピーク乗数:多忙時に乗算される追加金額
- オプション料金:高級車種を指定した場合などに追加される金額
最終的な乗車料金=((開始料金+時間料金+距離料金)×ピーク乗数)+オプション料金
具体的な金額は、地域や車種によって異なります。また、基本的に高速料金の追加はありませんが、プロのタクシードライバーしか呼べない日本版のUberの料金はやや割高です。
アプリをダウンロードする
Uberを利用するためには、最初にUberアプリのダウンロードが必要です。以下のリンクからiOS版またはAndroid版のアプリをダウンロードし、端末にインストールしてください。
Uberアプリを起動すると、位置情報へのアクセス許可に関するメッセージが表示されます。Uberのサービスを利用する上で必要になる機能なので、「許可」をタップしてください。
登録する
Uberアプリのインストールが完了したら、次はアカウントの登録手続きを行いましょう。FacebookやGoogle等のSNSアカウントと紐付けて登録することも可能ですが、ここでは電話番号からアカウントを作成します。空欄に自分の携帯電話の番号を入力してください。
登録した電話番号宛てに4桁の認証用コードがSMSで送られてきます。そのコードを正確に入力して、右下の→ボタンをタップしてください。
続いて、メールアドレスの登録を行います。自分のメールアドレスを入力して、右下の→ボタンをタップしてください。
アカウントのパスワードを登録します。任意のパスワード(5文字以上の英数字)を設定して、右下の→ボタンをタップしてください。
自分の氏名を登録します。名前と名字を入力して、右下の→ボタンをタップしてください。
利用規約や個人情報保護方針に目を通したら、右下の→ボタンをタップしてください。
Uberの支払い方法の登録を行えます。後からでもクレジットカード番号等を入力できるので、右上のスキップをタップしても構いません。
アカウントの作成が完了すると、画面上に地図が表示されます。
画面左上の三本線マークをタップし「設定」を選択すると、アカウント設定の変更を行えます。Uberアカウントを作成したばかりの段階では情報が不足しているので、各項目を注意深く埋めていきましょう。
- メールアドレス認証
- 自宅や勤務先の住所追加
- 家族用プロフィールの追加(任意、4人まで可)
- プライバシー設定(位置情報や通知の設定変更、アカウントの削除手続きも可能)
- セキュリティ(2段階認証のオン・オフ)
画面左上の三本線マークをタップし「お支払い」を選択すると、支払方法の変更を行えます。先程スキップをタップしてクレジットカード情報等の入力を飛ばした方は、ここで設定しておきましょう。
また、「プロモーションコードを追加する」の項目で「n79ntu」と入力すると、Uberの無料乗車チケットを貰えます。
目的地を地図で指定する
Uberアカウントの各種設定が終わったら、Uberドライバーを呼ぶ準備完了です。配車の手配を行いたい時は、地図上の「行き先は?」をタップし、目的地を地図上でタップしてピンを刺してください。
車種を指定する
自分の希望する車種を選択すると、近くにいる該当車の情報が参照されて乗車料金や到着時間等の概算が表示されます。問題なければ、「〇〇を依頼する」ボタンをタップしてください。地図上で乗車する場所を確かめて、「配車の確定」をタップすれば完了です。
Uberアプリの地図上で、ドライバーの現在位置や到着までの残り時間がリアルタイムで更新されます。Uberドライバーが到着したら、車に乗り込んで目的地までのドライブを楽しみましょう。
Uberを利用する際の注意点
Uberは非常に便利な配車サービスですが、海外ではドライバーと利用者の間で様々なトラブルが発生しており社会問題になっています。Uberを利用する際に意識すべき4つの注意点をまとめました。
スマホの電池切れに注意
uber1週間ぶり復活!するも携帯電池切れで3時間で撤退wwバッテリーはフル充電で持ち歩かないとダメね(*゚ロ゚)(*゚ロ゚)
— ぽよにゃ@UberEATS配達員 (@UberEATS11) April 30, 2017
一つ目の注意点は、バッテリー切れです。Uberは配車作業を全てアプリ上で行うため、スマホの電池が切れている状態では車を呼ぶことが出来ません。
同様に、インターネット環境にも注意を払いましょう。回線の接続が不安定な所では、配車手配の情報が正常に処理されない恐れがあります。
ドライバーの現在位置をリアルタイムに把握できるのがUberの特徴なので、ぜひともバッテリー残量・通信回線に余裕のある状態でUberを利用してください。
人数制限を確認する
🚁昨日6/9開始したUberヘリコプター
— まむ@草食系ボディビルダー (@iamimamra) June 10, 2019
路線はニューヨーク/マンハッタンからJFK Airport まで(約25km)。価格は200-225$で、5日前に予約が必要。最高搭乗人数は5人。
先ほどの、まさにニューヨーク/マンハッタンでのヘリ事故(テロではないと見られてる)で、Uberヘリのイメージの影響が出るかも。 https://t.co/2OLqHKh4fh pic.twitter.com/GRJHDreur7
二つ目の注意点は、人数制限です。Uberで車種を指定する時、右下に「1~4」とか「1~6」といった数値が書かれています。これはその車の収容人数を表しており、最高搭乗人数を上回るほどの大人数グループでの乗車は出来ません。
車種によって収容人数に違いがあるので、家族や友達と利用する際は事前に人数制限をしっかり確認しておきましょう。
ドライバーの評価を確認する
アメリカで Uber や Lyftのドライバーから乗客女性が受けた性被害をググったら、延々と続くリストで、マジで、こちらの表情、
— TrinityNYC (@TrinityNYC) May 17, 2019
😨😨😨😨😨
となったわ。表沙汰になっただけでエンドレスな長さなんだもん。。。
三つ目の注意点は、ドライバーの行動です。これは、民間人がUberドライバーとして活動している海外でUberを利用する時に絶対に注意しなければならない事です。
Uberドライバーとして登録する際には所定の審査が行われますが、態度が悪かったり犯罪紛いの行動をとったりするような悪質ドライバーも残念ながら存在します。
プロ意識を持っているタクシードライバーと違い、お小遣い稼ぎ感覚で運転している一般人ドライバーは信頼性に欠けます。嘘をついて追加料金を請求してくる事例はまだ良い方。乗客が性的被害に遭う事件も多発しており、見知らぬ人と密室で二人きりになる危険性を嫌でも痛感させられます。
無論、全てのUberドライバーが悪質な行動をとるわけではありません。だからこそ、Uberの評価システムを参照し、そのドライバーの評価・特徴を事前にしっかりチェックしておくことが「事故」を防ぐ有効な手立てになるのです。
目的地の情報を知っておく
バークレーで女性がUberに乗ったら、目的地に行かず連れ去られかけて自力でドアを開けて脱出したらしい。オークランドでUber上での性的暴行の余罪もあったらしい。自分も使いまくっているけど、犯罪目的のドライバーがいたら避けようがない。https://t.co/72UbmBctYq
— Kenji Shiraishi (@Knjshiraishi) May 15, 2019
四つ目の注意点は、目的地の確認です。Uberを利用する際には、降車位置を地図上で必ず指定します。Uberの配車はこの情報を元に計算されるため、目的地の住所が間違っていたら予定外の場所に移動するはめになります。正確に指定しましょう。
また、乗車位置から目的地までの移動ルートもある程度自分の頭に入れておいた方が賢明です。土地勘のない乗客を目的地と全然違う場所に連れ込もうとするUberドライバーの事件が少なくないからです。
海外は日本と違い物騒な事件に巻き込まれやすいので、初めて訪れる観光地でも「初めて来た」とは言わない方が無難です。そして相手が妙な運転を始めたら、すぐに警察や運営会社に通報しましょう。
タクシーとは違うUberを利用してみよう
今回は、Uberとタクシーとの違いや利用時のメリット・注意点などをご紹介いたしました。本記事の要点をまとめると、以下の5点が挙げられます。
- Uberとは世界中に普及している配車サービスのことで、Uberアプリを使えば簡単に車を手配できる
- プロのタクシードライバーだけでなく、一般人もUberドライバーとして登録されているのが特徴的
- ドライバーの特徴や現在位置、乗車料金等を事前に確認できる点に一般的なタクシーとの違いがある
- 登録したクレジットカードで料金が自動的に決済されるので、現金不要というメリットもある
- ただし、車中で犯罪を企てる悪質なUberドライバーも少なからず存在するため、事前にドライバーの評価や特徴をしっかりチェックしておくことが大切
タクシーとの違いに戸惑う方がいるかもしれませんが、Uberが迅速な車移動を実現できる魅力的なサービスであることは間違いありません。ぜひ本記事を参考にして、車を手配したい時にUberを利用してみましょう。