スマホバッテリーの寿命は?電池パック交換時期の目安と長持ちさせる方法!
スマホを使用する上での問題のひとつに、バッテリーの寿命やバッテリーの持ちがあります。今回は、スマホのバッテリー寿命や交換時期の目安、またバッテリー寿命を延ばす方法やスマホバッテリーを長持ちさせる方法などをご紹介します。この機会に参考にしてください。
目次
スマホバッテリーの寿命は?どれくらいもつ?
今や生活に欠かせないスマホですが、よく問題になるのが”バッテリーの持ち”です。最近の端末は、様々な高機能が搭載され便利な反面、高いものでは端末が10万円を超えることもあり、簡単に買い替えにくくなっています。定期的に買い替える方もいますが、端末代の割引が無くなれば、同じスマホを使い続ける傾向が強まるのは必至です。
同じスマホを長持ちさせたいと考えれば、必然と課題になるのがスマホバッテリーの寿命です。それでは、スマホバッテリーの寿命は何年、またどれくらいもつのでしょうか。
スマホバッテリーの寿命は4年程度
スマホバッテリーの寿命は、使い方によっても違ってきますが、おおよそ4年程度と言われています。内閣府が発表する【消費生活動向】の総世帯における「主要耐久消費財の買い替え状況」より、2017年3月の調査で”携帯電話の平均使用年数”は4.4年という結果が出ています。
この調査には、ガラパゴスケータイ(ガラケー)や、いわゆるフィーチャーフォンなど従来型携帯電話も含まれていますが、スマホを買い替えるタイミングが4年ほどで、スマホの買い替えの理由の多くがバッテリー寿命のため、スマホバッテリーの寿命は約4年と言えます。
約2年経つと電池パックの劣化が進んで減りが早くなってくる
スマホのバッテリーには「リチウムイオン電池」が使われています。リチウムイオン電池とは、負極にリチウムを使い、リチウムイオンが正極と負極を移動することで充放電を行う電池です。電池寿命が長く、高電圧を得やすい特徴があり、小型化・軽量化に優れているため、スマホなどの小型電子機器に多く使用されます。
このリチウムイオン電池の寿命は300回~500回の充電サイクルと言われています。500回の充電でバッテリーの充電能力が70%~50%まで落ちます。スマホの使い方により多少変わりますが、平均して1年半~2年ほどでバッテリー寿命を迎えます。
これは、充放電の繰り返しで、約2年経つとリチウムイオン電池が入ったスマホの「電池パック」の劣化が進み、バッテリーの減りが早くなってくるためです。
スマホバッテリーの寿命は?交換時期の目安
ただ、スマホの充電回数をわざわざ数える方は少ないでしょう。また、同じスマホでも使い方によりバッテリーの寿命は変わります。それでは、そのスマホバッテリーの交換時期の目安はどこで判断するのでしょうか。
スマホの症状で判断する
まずあげられるのが、スマホの症状で判断します。具体的には、以下のような症状です。
- 突然シャットダウンするようになった
- フル充電から電池の減りが早くなった(購入時の半分以下に”電池持ち”が減った)
- 勝手に再起動を繰り返す
- 充電器にさしてもなかなか充電されない(ACアダプタには問題がない)
このような症状が出たら、スマホのバッテリーが寿命を迎えており、バッテリー交換時期の目安になります。
劣化状態を確認する
スマホ本体の設定から、またはAndroidの場合はアプリで、バッテリーの劣化状態を確認することも可能です。端末本体の設定などからバッテリーの劣化状態を確認できれば、そこからバッテリー寿命が分かり、交換時期の目安になります。
iPhoneの確認方法
まず、iPhoneの確認方法からご紹介します。
まず、iPhoneのホーム画面から「設定」アプリを起動し、一覧から下部の「バッテリー」をタップします。
iPhone7以降(iOS11)の場合は、次に「バッテリーの状態」をタップします。iPhone7以降でこの項目が出ない場合は、ソフトウェアをiOS11以降にアップデートしてください。iPhone6以前の場合は、ソフトウェアをアップデートしてもこちらは表示されないため、スキップしてください。
「バッテリーの状態」を開くと、このように新品時と比較したバッテリー容量がパーセンテージで表示されます。iPhoneのバッテリーは、通常の使い方で500回充電をしても新品時の80%の容量を保つよう設計されていますが、左が新品の例、右が2年ほど経過したiPhoneの例です。
説明にあるように、容量が低下すると1回の充電で使用できる時間が短くなります。バッテリー容量が80%を切り70%に近づいたら、バッテリーが寿命を迎えており、電池の交換時期の目安になります。
また、iPhoneを利用していて最初に自動シャットダウンがあると、「ピークパフォーマンス性能」が表示されます。ピークパフォーマンス性能とは、Apple製品でもiPhone独自の機能で、突然のシャットダウンで端末が利用できなくなるのを未然防止するために、iPhoneのパフォーマンスをiOSが管理する機能です。
このパフォーマンス管理機能は、iPhone6以降のiPhoneに組み込まれています。
このように、ピークパフォーマンス性能のメッセージに「お使いのバッテリーは、現在、標準のピークパフォーマンスに対応しています。」と表示されえている時は、iPhoneのバッテリーのパフォーマンスが正常の時です。
メッセージに「必要なピーク電力をバッテリーが供給できなくなったため、突然のシャットダウンが発生しました」と表示された場合は、一度シャットダウンが起こり、ピークパフォーマンス性能がオンになっています。
このように、「このiPhoneでは、バッテリーの状態を判定できません。」と表示された場合は、iOSがバッテリー状況を判定できない状態に陥っています。この場合は、バッテリーが寿命を迎えた目安というより、バッテリーが正しく取り付けられていない、またはバッテリー部品の故障などで状況が確認できないことが理由です。
対応策は、Appleサポートなど正規プロバイダに確認します。
また、このように「このiPhoneで、必要なピーク電力をバッテリーが供給できなくなったため、突然のシャットダウンが発生しました。」…「お使いのバッテリーは著しく劣化しています。」と表示された場合は、iPhoneのバッテリーが劣化しています。このメッセージが表示されたら、バッテリーが寿命を迎えており、交換時期の目安になります。
Appleサポートの問い合わせより、バッテリー交換を依頼しましょう。
先ほどのバッテリーの状態の画面から、または上記リンクの「Appleサポート」より、「バッテリーと充電」→「バッテリー交換」と進みます。
お近くのApple StoreやApple正規サービスプロバイダに持ち込むか、配送修理するか、好きな方法でバッテリー交換を依頼します。バッテリー交換の際は、iPhoneを初期化して工場出荷時の状態に戻す必要があるため、必ずバックアップをとって修理に出します。バッテリー交換には通常1~2週間ほどかかるため、時間に余裕を持って行いましょう。
バッテリー交換の料金は、Apple Care対象であれば無料で可能です。対象外の場合は既定の料金がかかります。
Androidの確認方法
次に、Androidの確認方法をご紹介します。Androidの場合も、端末の設定から確認できるバッテリーの状態を目安に、バッテリー寿命を確認できます。機種やAndroid(OS)のバージョンによって、多少画面が変わりますが、同様の操作でバッテリーの状態を確認できます。
端末の設定からバッテリー性能を確認できないAndroidスマホの場合は、次項を参考にしてください。
こちらの機種(Galaxy)の場合は、端末の「設定」から「端末情報」→「バッテリー情報」をタップします。
バッテリー情報が開き、「バッテリー性能」で「内臓電池の充電能力は良好です(80%以上)」と表示されています。ここが80%を切り70%に近づいてきたら、バッテリーが寿命を迎え、電池パックの交換時期の目安になります。
また、こちらの機種(Xperia)の場合は、端末の「設定」から「システム」を開き、「端末情報」※→「機器の状態」と進みます。※Android7.0の場合は、「設定」→「端末情報」と進みます。
次に、「電池性能表示」をタップすると、「電池性能表示」がポップアップし「内臓電池の充電能力は良好です(80%以上)」と表示されています。ここが80%を切り70%に近づいたら、バッテリー寿命を迎え、電池パックの交換時期の目安になります。
電池があまり持たない状態でも「良好」と表示されることがありますが、その場合はバックグラウンドで多くのアプリが動いていたり、高温状態に端末がさらされていたり、他の要因がキッカケになっているため、注意が必要です。
Androidの場合も、バッテリーの寿命を迎えたら、キャリアのサポートセンターに問い合わせて電池パックを交換してもらいます。iPhoneと同様に、電池パック交換の際には端末初期化が必要なため、必ずバックアップを取ってから修理依頼しましょう。
ドコモの場合は、「お客様サポート」の「電池の減りが早くなったとき」から、ドコモショップの予約やオンライン依頼ができ、対応機種や「電池パック安心サポート」の詳細なども確認できます。電池パック安心サポート対象であれば、継続利用年数により1,000~2,000ポイントで電池パックを交換できます。
ソフトバンクの場合も、お近くのショップやオンラインで電池(バッテリー)交換依頼が可能です。電池(バッテリー)交換の費用は、保証サービスに加入していない場合は7,500円(税抜)、保証サービスに加入している場合は3,000円一律で割引が受けられます。
この保証サービスとは、「安心保証パック」という保証プランのことで、安心保証パックに1年以上継続加入しており、スマホも1年以上利用していれば、割引料金で電池パックを交換できます。
auの場合も、ショップやオンラインで電池パック交換を依頼できます。電池パック交換費用(修理費用)は、1回目で25か月以上au契約があれば、代替機無・店頭受付で3,000円/代替機有・WEB割引で2,000円、2回目でau契約が25か月未満の場合、代替機無・店頭受付で5,000円/代替機有・WEB割引で4,000円とあります。
実際は、「3年保証サービス」の対象であれば3年まではお預かり修理サービスは無償、「修理割引サービス」の対象であれば5,000円までは無償で交換修理できます。
アプリ「AccuBattery」を使って確認する方法
Androidの場合、一部の機種やAndroidのバージョンによっては端末の「設定」からバッテリーの状態を確認できません。その場合、アプリ「AccuBattery」を使って確認する方法があります。
このように、端末の「設定」→「端末情報」→「端末の状態」と進んでも、「バッテリーの状態」の項目がなく、バッテリー交換時期の目安であるバッテリー性能が端末で表示されない機種があります。
まず、Google Playストアか、上記リンクから「AccuBattery」をインストールします。
「AccuBattery」をインストールしたら起動して、チュートリアルが完了したら、下部「✔」から設定を開始します。
「AccuBattery」では、インストールした端末のバッテリー容量やバッテリーの健康状態・劣化状態だけでなく、端末内アプリのバッテリー使用履歴なども確認できるため、「アプリによる使用履歴へのアクセス」を「許可」します。
しばらく端末を使用した後、「AccuBattery」を開き「健康度」タブを確認すると、「バッテリーの健康」にて初期状態のバッテリー容量と、現在のバッテリーの充電容量が表示されます。サードパーティー製アプリのため、正確な端末のバッテリー状態と一致しない場合もありますが、この健康度を、バッテリーの交換時期の目安にできます。
バッテリーの交換時期を迎えたら、ご利用のキャリアのサポートセンターに問い合わせて、電池パックの交換を依頼しましょう。
スマホバッテリーの寿命を延ばす方法
ここでは、スマホバッテリーの寿命を延ばす方法をご紹介します。記述の通り、スマホのバッテリーにはリチウムイオン電池が使われており、リチウムイオン電池は充電を繰り返すことで劣化します。また、充電の仕方や周辺温度など、スマホバッテリーに負荷をかける原因を除き、バッテリーの寿命を延ばすことができます。
充電しながらの使用を控える
最初のバッテリー寿命を延ばす方法が、充電しながらの使用を控えることです。リチウムイオン電池は充放電を繰り返すことで劣化するため、充電しながらスマホでゲームをするなど、充電と同時に放電させる行為である充電中のスマホ使用は、当然バッテリーの劣化原因になります。
また、充電しながらスマホを使用すると、電池温度も上がり、それもバッテリーの劣化原因になります。スマホの電池寿命を延ばすためには、充電しながらのスマホ操作は出来るだけ控えるようにしましょう。
満充電になったら充電をやめる
次のバッテリー寿命を延ばす方法は、満充電になったら充電をやめることです。スマホバッテリーに使われるリチウムイオン電池は、満充電になると劣化する特徴があります。購入直後のスマホやPCなどが50%以下の充電状態なのは、それが理由です。
最近のスマホは満充電になると充電を止めるものもありますが、そうでなければ、スマホを充電したまま就寝するなど、満充電の状態を長く続けることはスマホバッテリーをさらに劣化させます。バッテリー寿命を延ばすためには、満充電になったら充電をやめましょう。
ちなみに、再充電するタイミングは50%ほどの充電が良いとされています。リチウムイオン電池の劣化原因のひとつに、放電されてから充電され100%になる「放電深度」の大きさがあります。50%から100%にするより、20%から100%にする方が放電深度が大きく、よりバッテリーが劣化しやすくなります。
より小さい放電深度を保つのが理想ですが、出先などでスマホを使えば、充電を80%~60%に保つのは難しいでしょう。そのため、出来るだけ100%までの差が小さいうちに再充電することを心がけましょう。
ケースを外して充電する
次のスマホバッテリー寿命を延ばす方法は、ケースを外して充電することです。スマホバッテリーは、高熱になると劣化します。リチウムイオン電池の基準周辺温度は25℃で、許容できる最高周辺温度は45℃ですが、45℃を超えるとスマホが暴走し、電池も劣化します。
つまり、スマホバッテリーは高熱に弱い性質があり、スマホを覆う形のケースを使用している場合は、ケースを付けたまま充電すると熱がたまり、バッテリーの劣化原因になります。バッテリー寿命を延ばすためには、ケースを外してスマホを充電するようにしましょう。
高温になる場所を避ける
最後のスマホバッテリー寿命を延ばす方法は、高温になる場所を避けることです。お伝えしたように、リチウムイオン電池の最高許容温度は45℃です。日本の気温は45℃まで上がりませんが、晴れた暖かい日に外で車中にスマホを放置するなど、環境によって45℃近く、またそれ以上になることもあります。
スマホバッテリーは熱に弱く、45℃近くの高温になると、スマホバッテリーの”熱暴走”でスマホの動作が影響を受け、スマホのカメラが起動しない、またデータの送受信ができないなど、様々な不具合を起こすだけでなく、バッテリーも劣化します。バッテリー寿命を延ばすためには、高温になる場所を避けましょう。
スマホバッテリーを長持ちさせる方法
ここでは、さらにスマホバッテリーを長持ちさせる方法をご紹介します。スマホバッテリーに負荷がかかる原因を除き、消費電力を抑えることで、スマホバッテリーを長持ちさせます。
電池消費が減る設定にする
そこで重要なのは、電池消費が減る設定にすることです。「省電力モード」で、一括でスマホの電池消費を抑える設定も可能ですが、その他にもバッテリーを比較的多く消費するスマホの各種機能をそれぞれ設定変更し、電池の長持ちを実現します。
画面の明るさ
まず、画面の明るさを調整します。薄暗い場所でスマホを使う時に、画面も暗いと操作しにくいですが、画面を明るくするには、その分電池を消費しています。そのため、電池消費を減らすには、画面の明るさを調整して必要以上に明るくならないように設定します。
こちらはiOS10のiPhoneですが、ホーム画面を下から上にスワイプして(新しいバージョンは上から下にスワイプ)「コントロールセンター」を開き、横1本のバーを左右に動かし明るさを調整します。
Androidの場合は、通知バーを下にスワイプして表示される横1本の「バー」を左右に動かして、画面の明るさを調整します。この「バー」が表示されない場合は、通知バーの「歯車」から「設定」を開き、「ディスプレイ」や「画面設定」から画面の明るさを調整します。
この例では、通知バーを下げて画面の右下に「歯車(設定)」があります。明るさ調整の「バー」をここに表示させたい場合は、歯車の左横の「鉛筆マーク」から表示させる機能を編集できます。
「設定」が開いたら、「画面設定」をタップします。
この機種(Xperia)では、次に「明るさのレベル」をタップします。
明るさ調整「バー」が表示されたら、左右にバーを動かして画面の明るさを調整します。最近のスマホは、画面周囲の明るさに合わせて画面の「明るさの自動調節」をする機能があり、この機能がオンになっているとスマホの電池消費が進むため、端末の設定からオフにします。
iPhoneの場合、「設定」から「一般」を開き「アクセシビリティ」をタップします。
次に「ディスプレイ調整」をタップします。
「明るさの自動調節」のスイッチが点灯していると機能がオンのため、タップしてオフにします。「明るさの自動調節」がオフになれば、画面が自動で明るくなることは無くなるため、自分で画面の明るさを調整します。必要以上に画面を明るくすると、電池消費が進んでしまうため注意が必要です。
Androidの場合も、まず端末の「設定」を開きます。この機種の場合は、「設定」から「ディスプレイ」を開くと、「明るさ自動調節」があります。iPhoneと同様に、横のスイッチが例のように点灯していると機能がオンのため、タップしてオフにします。
別の機種では、「設定」→「画面設定」→「明るさのレベル」と進むと「明るさの自動調節」があります。この機能は、周辺の光量に合わせて最適な画面の明るさを自動調節してくれます。そのため、明るさの調整次第では、この機能をオフにした方がバッテリーが消費されてしまう場合もあります。
機能をオンにした場合と、オフにした場合とで比較して、電池消費が少ない方の設定を選び、バッテリーを長持ちさせるようにしましょう。
スリープ時間
次にご紹介するのは、スリープ時間の設定です。スリープとは、PCと同様に、スマホの画面が一定時間を超えると自動消灯する機能です。スムーズなスマホ操作を優先させる場合は、スリープ時間を長く設定し消灯を遅らせることは可能ですが、画面が点灯を続けるとその分電池消費が進みます。
そのため、スリープ時間を短く設定変更し、バッテリーを長持ちさせます。
iPhoneの場合、スリープのことを「自動ロック」と言います。スリープ時間を変更するには、まず「設定」を開き下部の「画面表示と明るさ」をタップします。
次に、「自動ロック」をタップします。※iOS9以前は、「設定」の直下に「自動ロック」があります。
すると、「自動ロック(スリープ)」までの時間が一覧表示されるので、iPhoneの使い方に合わせて今より短い時間を選び様子を見ましょう。iPhoneでは、スリープ時間を30秒~5分(最長は「なし」)まで変更できます。
Androidの場合は、機種により多少画面や名称が変わりますが、画面関連の設定からスリープ時間を変更できます。この機種(Galaxy S9+)では、スリープを「画面のタイムアウト」と言います。「設定」→「ディスプレイ」と開き※、「画面のタイムアウト」をタップします。※機種により、「画面設定」から設定します。
スリープ時間の一覧が表示されるので、今より短い時間に設定変更して様子をみます。この機種の場合は、スリープ時間を15秒~10分まで調整でき、スリープ「なし」が仕様上ありません。Androidでは、機種によって手に持つと自動でスリープ解除できるものもあります。
バッテリーを長持ちさせるには、スリープ機能のオフをおすすめしますが、画面ロックの解除が煩わしい場合は、スリープ時間の変更のみ実施しましょう。
Wi-Fi・Bluetooth・GPS・テザリング機能
次にあげるのは、Wi-Fi・Bluetooth・GPS・テザリング機能の設定です。これらはすべて、スマホがWi-Fiルーターやペアリングした端末、GPSなどと接続して通信することで使える機能ですが、通信をする際にバッテリーを消費します。
スマホのコントロールセンターや設定から、各機能をオンにして使いますが、常にオンの状態だと、それぞれの機能を使わない時も電波を探そうとするため、電池が消費されます。そのため、電池消費を抑えてバッテリーを長持ちさせるには、これらの機能を使わない時はオフにします。
Androidの場合、通知バーを下にスワイプして表示されるクイックアクセスに、Wi-Fi・Bluetooth・テザリング・GPS(位置情報)機能のアイコンがあれば、それぞれタップしてオン/オフの切り替えができます。ここにアイコンがなければ、端末の「設定」から切り替えできます。
「設定」から「接続(設定)」を開くと、Wi-Fi・Bluetooth・テザリング・位置情報(GPS)機能のメニューがあるので、それぞれタップしてオン/オフを切り替えます。
iPhoneの場合は、「コントロールセンター」からWi-Fi・Bluetooth機能のオン/オフ、またはiOS11以降はWi-Fi・Bluetooth機能の接続/未接続※の切り替えができます。
※iOS11以降では、コントロールセンターからWi-FiとBluetoothの完全なオン/オフがされない仕様になりました。完全にWi-Fi・Bluetoothをオン/オフするには、「ショートカット」アプリを使い、ホーム画面やウィジェットにWi-FiやBluetoothのオン/オフができるショートカットを作る必要があります。
また、iPhoneでGPS(位置情報)機能をオフするには、「設定」アプリを開きます。
「設定」→「プライバシー」と進み、「位置情報サービス」の横のスイッチが点灯していればオンのため、GPS(位置情報)機能を使わない時は、このスイッチをタップして消灯させオフに切り替えます。
また、どうしても位置情報サービスを受けたいアプリがあれば、位置情報サービスはオンのまま、下部のアプリ一覧でアプリ毎に設定も可能です。
最後に、iPhoneでテザリング機能をオフにするには、「設定」→「モバイルデータ通信」と進み、iPhoneのテザリング機能を指す「インターネット共有」を確認します。横のスイッチが点灯していればオンのため、タップしてオフに切り替えます。
プッシュ通知
次にあげるのは、プッシュ通知の設定です。プッシュ通知とは、登録したWebサービスやアプリなどで新着情報やメッセージ受信などがあると、提供元から送られてくる通知です。Webサービス登録やアプリをインストールすると、初期設定でプッシュ通知がオンになり、様々な通知がスマホに送られてきます。
プッシュ通知は、最新情報やメールなどの受信通知を知らせてくれるため便利な機能ですが、アプリや登録サービスが増えるほど通知は増え、バッテリーを消費します。電池を長持ちさせたい場合は、プッシュ通知のオン/オフの切り替えか、受け取る内容を設定変更します。
iPhoneの場合、最新のiOS12であれば、「通知センター」を左にスワイプすると、「通知の管理」が開き簡単な通知設定ができます。「目立たない形で配信」を選ぶと、「通知センター」にのみ表示され、ロック画面やバナー表示は無くなり、通知バッジも通知音もオフになります。
「オフにする」を選ぶと、すべてのプッシュ通知がオフになります。バッテリーを最も長持ちさせる設定は、通知を「オフにする」ですが、必要な通知内容を残したい場合は、次の「設定」アプリからの方法を試しましょう。
iOS11以前のiPhoneの場合、またiOS12のiPhoneで受け取る通知内容を設定したい場合は、「設定」アプリを開き「通知」をタップします。
プッシュ通知をすべてオフにするには、「通知を許可」のスイッチをタップして消灯させます。プッシュ通知を受け取る方法を設定したい場合は、「通知を許可」をオンのまま、通知をどこで表示させるか、バナーのスタイルや、通知のサウンドやバッジのオン/オフなどを設定します。
ちなみに、「コントロールセンター」に表示される「三日月マーク」をタップしてオンにすると、「おやすみモード」になり、プッシュ通知や電話の着信をオフにできます。日中はプッシュ通知を受け就寝中は通知を受け取りたくない場合は、この「おやすみモード」が便利です。
ただし、プッシュ通知を許可していれば、おやすみモードを解除すると一挙に通知が入るため、バッテリー消費を減らしたい場合は、プッシュ通知をオフにしましょう。
Androidの場合は、機種により全てのアプリの通知を管理できる場合と、アプリ毎に設定をする場合があります。この機種(Galaxy)はその両方が可能で、「設定」→「通知」から「全てのアプリ」横のスイッチをタップしてオフにすれば、すべてのプッシュ通知をオフにできます。
アプリ毎に設定する場合は、下のアプリ一覧からアプリ毎にオン/オフを切り替えます。
また、「通知」画面の右上「詳細設定」からアプリを選ぶと、「アプリの通知」設定画面になり、通知バッジやサウンドの設定変更ができます。
この機種(Xperia)では、全ての通知を管理する設定が無いため、アプリ毎に通知の設定をします。「設定」→「アプリ(アプリと通知)」を開き、「通知」をタップします。
次に、表示されたアプリ一覧から通知設定を変更したいアプリを選び、「アプリの通知」画面で「すべてブロック」をオンにすると、そのアプリからのプッシュ通知がすべてブロックされます。
通知のサウンドについて、一部機種ではプッシュ通知を含む、通話やメディアの音をすべて消音(ミュート)できる設定があります。Galaxyでは、「設定」→「サウンドとバイブ」から「通知のミュート」を開くと、全ての通話・通知・メディア音声を消音できる設定ができます。
「予定時刻にON」から、就寝時間や仕事中の時間などを設定すれば、予定時刻になると自動的にすべてのプッシュ通知がミュートされます。
アプリの自動更新
次に、アプリの自動更新を止める設定をご紹介します。アプリは最新バージョンに更新して使うことが推奨されるため、アプリの自動更新を許可していれば、更新情報が出た際にアプリが自動アップデートされ便利な反面、知らないうちに使っていないアプリまで自動更新され、バッテリーも消費されます。
そのため、バッテリーを長持ちさせるには、アプリの自動更新を止めます。
iPhoneの場合、「設定」アプリから「iTunes StoreとApp Store」をタップします。
次に、「アップデート」のスイッチがオンになっていたら、アプリの自動更新が許可されているため、スイッチをタップしてオフにします。「モバイルデータ通信」は、アプリのアップデートをモバイルデータ通信で行う設定で、データ通信量を気づかないうちに消費しないよう、Wi-Fi環境があればオフにしましょう。
Androidの場合は、「Playストア」アプリから設定します。「Playストア」アプリを起動し、ホームの検索窓の左側横3本線をタップし、この画面が開いたら、メニュー下部から「設定」をタップします。
次に、「アプリの自動更新」に”常に自動更新する(データ通信料が発生する場合があります)”か”Wi-Fi接続時のみアプリを自動更新する”と表示されていたら、アプリの自動更新がオンになっているため、そこをタップします。
「アプリの自動更新」の設定画面がポップアップしたら、「アプリを自動更新しない」を選び「完了」をタップします。Androidで、NTTドコモ・ソフトバンク・auなどキャリアのアプリを利用している場合は、端末の「設定」からキャリアアプリの管理画面を開き設定します。
ドコモアプリの場合、端末の「設定」→「ドコモのサービス/クラウド」→「ドコモアプリ管理」と進み、右上3点をタップして表示されるメニューから「通知/自動アップデート設定」をタップします。
次に、「自動アップデート」に”常にアプリを自動アップデートする(データ通信料が発生する可能性があります)”か”Wi-Fi接続時のみアプリを自動アップデートする”が表示されていたら、アプリの自動更新がオンのため、そこをタップします。
「自動アップデート」の設定画面が開いたら、「アプリを自動アップデートしない」をタップすればOKです。
バックグラウンド更新
次に、バックグラウンド更新を止める設定をご紹介します。バックグラウンド更新とは、操作していないアプリが、裏側で自動的に通信し情報更新などをしている状態を指します。一部のアプリは、バックグランド通信を許可して正常に動きます。
常にアプリを起動せずに情報更新されるため、スムーズにアプリを利用でき便利ですが、データ通信はもちろん、バッテリーを消費します。スマホバッテリーを長持ちさせるためには、バックグラウンド更新を止めます。
iPhoneの場合、「設定」アプリ→「一般」→「Appのバックグランド更新」と進むと、この設定画面になります。さらに「Appのバックグラウンド更新」から通信方法を変更できますが、完全にアプリのバックグラウンド更新を止めるには「オフ」を選びます。
バックグラウンド更新をオフして支障が出たら、「Appのバックグランド更新」はオンのまま、下部アプリ一覧横のスイッチでバックグランド更新が不要なものをオフに切り替えます。
Androidの場合も、端末の「設定」から設定変更します。「設定」→「接続(ネットワークとインターネット)」→「データ使用量(データ使用)」と進み、「データセーバー」をタップします。バックグラウンド通信で消費されるデータ使用量をセーブする(控える)という意味で、「データセーバー」をオンにしてバックグラウンド更新を止めるためです。
機種により、「データセーバー」の設定画面の「データ通信を制限しないアプリ」から、アプリ毎に設定のオン/オフを切り替え可能です。
データセーバーの設定画面でアプリ毎設定できない機種は、「設定」→「アプリ(情報)」→アプリ情報→「バッテリー」から、アプリ毎にバッテリー使用量を最適化できます。左上▼から「全てのアプリ」を選ぶと、最適化中でバックグランド通信が制限されたアプリも表示され、スイッチでオン/オフを切り替え出来ます。
ソフトウェアの更新
次に、ソフトウェアの更新を止める設定をご紹介します。スマホのOS(ソフトウェア)は、定期的に更新され、ほとんどの端末は初期設定でソフトウェア更新がオンになっています。大型のソフトウェア更新では時間も容量もかかり、バッテリーを大きく消費します。
バッテリーを長持ちさせるためには、ソフトウェアの自動更新を止め、必要な時のみ手動で更新します。
iPhoneの場合、最新のiOS12から「ソフトウェアの自動アップデート」が設定に追加されました。つまり、iOS11以前のiPhoneでは、ソフトウェアは自動更新されないため安心です。iOS12であれば、「設定」アプリ→「一般」の「ソフトウェア・アップデート」をタップします。
次に、「自動アップデート」が「オン」になっていたらタップします。
最後に、「自動アップデート」横のスイッチをタップしてオフにすればOKです。
Androidの場合、端末の「設定」から「ソフトウェア更新」を開くか、機種により「設定」→「端末情報」から「ソフトウェアアップデート」を開きます。次に、「更新を自動的にダウンロード」か「自動ダウンロード/自動更新」のスイッチをタップしてオフにします。
その他の設定
これらの設定以外にも、バッテリーを長持ちさせる設定があります。その他の設定には、iPhoneでは下記のようなものがあります。
- 「自分の位置情報を共有」をオフ
- 「AirDrop」や「Handoff」をオフ
- 「フィットネス・トラッキング」をオフ
他にもiPhoneのバッテリーを長持ちさせる設定方法はあります。下記リンク先の記事を参照ください。
Androidの場合も、「歩数計」をオフ・壁紙を静止画に変えるなど、iPhoneと同じような設定があります。その他のAndroidのバッテリーを長持ちさせる方法については、下記リンク先記事の目次3以降を参照ください。
スマホバッテリーの寿命は使い方で変わる
今回は、スマホバッテリーの寿命の長さやバッテリー交換時期の目安、バッテリーの状態を確認する方法やバッテリー寿命を延ばす方法、またバッテリーを長持ちさせる設定などを一挙にご紹介してきました。同じ端末でも、使い方でスマホバッテリーの寿命は変わります。
是非、この機会に覚えてスマホバッテリーを長持ちさせましょう。