Microsoft SQL Serverとは?SQL Serverでデータベース管理するメリットデメリットを解説!

Microsoft SQL Serverは大量のデータを管理するアプリです。Windowsとの親和性も高く、Windows Serverなどを利用している方におすすめです。Microsoft SQL Serverのメリット・デメリットを徹底解説します。

Microsoft SQL Serverとは?SQL Serverでデータベース管理するメリットデメリットを解説!のイメージ

目次

  1. 1Microsoft SQL Serverとは?他のデータベースアプリと比較!
  2. Microsoft SQL ServerはMicrosoft製データベースアプリ
  3. 無料版エディションがある
  4. Microsoft SQL Serverの他にOracleやMySQLが有名
  5. 2Microsoft SQL Serverのメリットは?
  6. Windowsユーザー向けである
  7. マウス操作のためコマンド入力がいらない
  8. 強力な管理ツール【SQL Server Management Studio】がある
  9. Oracleよりコストで有利
  10. 3Microsoft SQL Serverのデメリットは?
  11. 拡張したTransact-SQLのためクセが強い
  12. バージョンの更新が早い
  13. 4Microsoft SQL Serverのバージョンとエディションの一覧
  14. SQL Server製品別バージョン
  15. SQL Server2017のエディション
  16. 5Microsoft SQL Serverを試行してみよう

Microsoft SQL Serverとは?他のデータベースアプリと比較!

データベースアプリとはデータを管理する保管庫で、保存したデータの検索・更新・削除などの処理が速いため、大量のデータを扱えます。また強固なセキュリティで保存できるメリットもあるため、多くの企業で用いられています。今回はその中でも人気のあるMicrosoft SQL Serverというデータベースアプリについて解説します。

Microsoft SQL ServerはMicrosoft製データベースアプリ

Microsoft SQL Serverとは、その名の通りMicrosoftが提供しているデータベースアプリです。データベースアプリで1番人気を誇るOracleに次いでシェアが高く、初心者に使いやすいデータベースアプリとして有名です。基幹システムや経理管理システムなどでよく使われます。

無料版エディションがある

Microsoft SQL Serverには「Express」「Developer」という2つの無料の専用エディションがあります。Expressは最大10GBまでデータベースを保存できるため、小規模のアプリやシステムの運用に適しています。Developerは運用環境での使用権はありませんが、Microsoft SQL Serverの全機能を利用できるため、技術検証や学習などに活用できます。

またAzureアカウントを作成すれば、12ヶ月間無料でSQL DatebaseやAzure Cosmos DBなどが利用できます。

Microsoft SQL Serverの他にOracleやMySQLが有名

oracleのロゴ

Microsoft SQL Server以外に有名なのは、一番人気を誇るOracleと、オープンソースのデータベースであるMySQLです。OracleはほとんどのOSに対応し、あらゆる言語・データ形式に対応していて、大規模システムによく使われます。

またOracleはCIAのプロジェクトから誕生したため、信頼やセキュリティではほかのデータベースアプリに比べて突出しています。これも多くの企業でOracleが用いられている理由です。MySQLはWeb開発に適しているため、多くのエンジニアに支持されています。商用利用しないのであれば無償で利用できます。

Microsoft SQL Serverのメリットは?

ここからはMicrosoft SQL Serverのメリット・デメリットを説明します。まずはMicrosoft SQL Serverのメリットをご紹介します。SQL Serverは特にWindowsユーザーに便利なデータベースアプリです。また強力な管理ツールを使えば初心者でも簡単に操作できます。

Windowsユーザー向けである

Windowsのロゴ

SQL ServerはMicrosoftの製品なので、Windowsと非常に相性がいいのがメリットです。Windows ServerやMicrosoftの開発言語との相性が良いので、とても便利です。また困ったときにWebで検索すると、SQL ServerだとほぼWindowsの情報が出てきます。

ほかのデータベースアプリだとLinuxなどの情報も出てくるため、目当ての情報にたどり着くのに時間がかかります。自分の知りたい情報がすぐに出てくるのもSQL Serverのメリットです。

マウス操作のためコマンド入力がいらない

SQL Serverではマウス操作のみでデータベースの操作ができるので、コマンド入力が必要ありません。Oracleなどは操作が複雑で初心者には扱いづらい面がありますが、このSQL Serverはデータベースを初めて使う方でも安心して使用できます。

強力な管理ツール【SQL Server Management Studio】がある

SQL Server Management Studioとは、SQL Serverを最大限活用できる専用ツールです。このツールを利用すると、マウス操作ができるので、簡単にデータを管理できます。このツールを使えば、より高度なSQL Serverの操作が行なえます。

Oracleよりコストで有利

SQL Serverの料金はOracleよりも安いので導入しやすいのもメリットです。SQL Server2017の一番高いエディションは1,568,160円であるのに対し、Oracleは5,700,000円です。

Microsoft SQL Serverのデメリットは?

ではMicrosoft SQL Serverのデメリットとは、どういったものなのでしょうか。デメリットも考慮した上で、自分にあったデータベースアプリを選んでください。

拡張したTransact-SQLのためクセが強い

Transact-SQLのロご

Transact-SQLとは、MicrosoftとSynbaseが独自に開発したSQL言語で、通常のSQLの高機能版と位置づけられます。SQL Serverでは通常のSQLも使用できますが、Transact-SQLを使うとSQL Serverを拡張できます。しかしTransant-SQLはクセが強いので、慣れるまで時間がかかります。

データベースで凝ったことをしたい方は、Transact-SQLが使いづらければ他のデータベースを使うのがおすすめです。

バージョンの更新が早い

ほかのデータベースアプリもそうですが、バージョンの更新が早いので注意が必要です。SQL Serverでは2016年版から2017年版と、1年でバージョンが変わった時がありました。新機能や最新バージョンついての情報は、書籍やネットで調べてもほとんど出てこない場合があるため、苦労します。

私が最新のバージョンであるSQL Server 2019について検索したところ、日本語の記事や個人ブログはかなり少ない状況でした。英語がある程度できないと情報を入手しにくいのが現状です。

Microsoft SQL Serverのバージョンとエディションの一覧

Microsoft SQL Serverにはバージョンとエディションがあります。これを知らないとフォルダにアクセスできなかったり、自分の用途に合わない製品を購入したりしてしまうので、必ずチェックしてください。

SQL Server製品別バージョン

バージョンとは、Microsoft SQL Serverが内部的に持っている番号で、インストール先のフォルダ名など使われます。Microsoft SQL Serverの複数のバージョンを同じサーバーにインストール場合は、必ず確認してください。バージョンは製品ごとに異なります。
 

  • SQL Server 2017:14.0.x.x
  • SQL Server 2016:13.0.x.x
  • SQL Server 2014:12.0.x.x
  • SQL Server 2012:11.0.x.x
  • SQL Server 2008 R2:10.50.x.x
  • SQL Server 2008:10.0.x.x

SQL Server2017のエディション

Microsoft SQL Server 2017の公式ページ

Microsoft SQL Server 2017には無料版を含めて5種類のエディションがあります。最上位の「Enterprise」は大規模システムでパフォーマンスがシビアなシステム用で、大企業の全社システムに適しています。「Standard」は小・中規模のシステム用で、中小企業での運用に適しています。「WEB」はWebで公開するためのエディションです。

「Express」と「Developer」については、前述した「無料版エディションがある」項目をご覧ください。

SQL Server 2019のCTP

Microsoft SQL Server 2019の公式ページ

2019年5月現在、MicrosoftはSQL Server 2019のCTP(community technology preview)を提供しています。CTPとはベータ版のようなものです。2019ではビッグデータのサポート機能を搭載し、データベースエンジン機能の拡張、プラットフォームの多様化など、需要に応える形で様々な新機能を搭載しています。

セキュリティ強化やコンプライアンス機能もあります。最新のCTPのバージョンは2.5で、SQL Server Management Studioは18.0です。

Microsoft SQL Serverを試行してみよう

Microsoft SQL Serverは、同じMicrosoftが提供しているWindowsと相性がいいので、Windows ServerやMicrosoftの開発言語を使う方におすすめです。またSQL Server Management Studioという強力な管理ツールがあるため、マウス操作ができ初心者でも簡単にデータを管理できます。

Transact-SQLのクセが強い、バージョンの更新が早いというデメリットがあるので、心配な方は無料版エディションを使ってみてから判断してください。Microsoft SQL Serverのメリット・デメリットやエディションの違いをしっかり把握して、自分にあったデータベースアプリを活用してください。

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この記事のライター
古橋侑