【Mac】画面ロック/解除方法！スクリーンセーバー起動のショートカットキーは？

会社や自宅でMacの前を離れている間に、同僚や家族にMacを触られるのは、誰しも嬉しいことではありません。悪意がなくとも、それによってデータが壊されたり、接続が切れたりする可能性を思えば、そんな可能性は絶ち切っておくべきです。

ところが、Macではこうした場合に取れる手段が、長らくパスワード付きのスクリーンセーバーを立ち上げることしかありませんでした。一方Windowsは「Win＋L」のショートカットキーで画面ロックをかけることができ、セキュリティではWindowsが一歩先を行っていました。

しかし、Macでも2017年6月にリリースされたmacOS High Sierraからはショットカットキー一発で画面ロックがかかるようになりました。これでMacの前を離れる際に面倒な操作をしなくとも、ワンアクションで画面ロックをかけられるため、セキュリティがぐんと高まりました。

さて、ここで画面ロックとはそもそもなにかについてお話ししなければなりません。画面ロックとは、画面が壁紙表示に切り替わると共にMacの動作にロックがかかり、パスワードを正しく入力しないとMacが動作しなくなる状態のことを言います。使い慣れたスマートフォンで言うところの、ロック画面と同じと考えてほぼ間違いありません。

画面ロックをかけることで、パスワードを知らない人間にはMacを操作されずに済むようになるわけです。

画面ロックをかけることにより、離席中にMacの内容を見られたり、USBメモリなどにコピーされたり、データを消去されたりといった被害を防げます。また、悪意がなくても、転びかけた手をおいたせいで、入力中のデータに誤った入力をされてしまう場合もありますが、これも画面ロックさえかけておけば防げる被害です。

こうした被害を防げることが画面ロックのメリットです。泥棒の被害に遭った場合、もちろん泥棒が悪いわけですが、鍵をかけておかない側の防犯意識も問われるように、画面ロックをかけないということはセキュリティに対する意識が低過ぎると言うことを意味します。

Macの中のデータを守るというメリットだけでなく、セキュリティ意識の高さを周囲に見せつける効果も、画面ロックにはあることを忘れてはなりません。

macOS High SierraからMacに導入された画面ロックのショートカットキーは「Command+Ctrl+Q」です。一発で画面ロックがかかるようになりました。これでMacの前を離れる際に面倒な操作をしなくとも、ワンアクションで画面ロックをかけられるため、簡単にセキュリティを高められます。

ただし、このショートカットキーには思わぬ弱点があります。一番の注意点は、キーボードショートカットの押し間違いです。

ご存じのように、Macではアプリケーションを終了させるショートカットキーは「Command+Q」です。したがって、たとえばExcelで作業中に離席する必要があり、画面ロックをかけるために「Command+Ctrl+Q」を押すつもりで、間違えてコントロールキーを押し損なうと、作業中のExcelが終了してしまいます。

もちろんExcelの場合は確認ボタンが表示されるので、即データを失う可能性はなく、終了画面を取り消して再び画面ロックを掛ければ済みます。しかし、たとえばWebアプリケーションを使っている場合、ブラウザが確認なしで終了してしまうと、それまでの作業が水の泡になってしまいます。

またコントロールキーと間違えてシフトキーを押してしまい、「Command+Shift+Q」を押すとログアウトになってしまいます。ある意味こちらのほうが「Command+Q」よりも危険で、何も操作しないと1分後にログアウトされてしまいます。押し間違えたことに気づかずに、放置すると保存していないすべてのデータが消え失せかねない危険があります。

こうした危険性を考慮の上、確実に「Command+Ctrl+Q」のショートカットキーを押してください。

キーボードショートカットよりも安全なMacの画面ロック方法が、アップルメニューの利用です。メニューバーの左端にある「アップルマーク」をクリックしてアップルメニューを開き、下から2番目にある「画面をロック」を選択すると、Macの画面がロックされます。

もちろんこの場合もすぐ上の「システム終了…」や「××をログアウト…」を誤クリックする可能性がありますが、その場合は画面ロックされて画面が暗転するのではなく、1分待ちのポップアップウインドウが表示されますので、マウスを握ったまますぐに最悪の事態を避けることができます。

Macには、画面の四隅にカーソルを持っていくとあらかじめ選択した機能を実行する、ホットコーナーという機能があります。このホットコーナー機能に画面ロックを割り当てることもできます。これを利用するにはスクリーンセーバーの機能を利用するのが一番手軽です。

そのためには、まずアップルメニューかDockから「システム環境設定」を立ち上げ、「デスクトップとスクリーンセーバ」を選択します。

画面が切り替わったら、「スクリーンセーバ」タブを選択し、右下の「ホットコーナー…」をクリックします。

すると四隅に選択した機能をセットする画面がポップアップしますので、適当なコーナーに「画面をロック」を選びます。

ただし、この際普通に「画面をロック」を選ぶと、何かの拍子にカーソルがその隅に行くと画面がロックされてしまい、いささか面倒なことになります。そこで、「画面をロック」を選ぶときに、シフトキーやコマンドキーを押しながら選択すると、そのキーを押しながらホットコーナーにカーソルを運んだ場合にのみ画面ロックがかかるようにできます。

ホットコーナーを利用して画面ロックを設定する際には、ほかのキーを押しながらの設定をおすすめします。

ホットコーナーで利用できる機能には、ほかにも「スクリーンセーバを開始する」「スクリーンセーバを無効にする」をはじめとする便利な機能がありますので、うまく使ってください。

あなたがMacBook Proを使っているのであれば、Touch Barに画面ロック機能を割り当てて利用するのも悪くありません。そのためにはホットコーナーを利用する場合同様、まずは「システム環境設定」を立ち上げ、「キーボード」をクリックし、「Control Stripをカスタマイズ…」を選びます。

そしてカスタマイズ画面上で、「画面をロック」ボタンをキーボードに付いているTouch Barのあなたの使いやすい位置にドラッグ＆ドロップすればOKです。

MacのOSに画面ロック機能がない、Sierra以前のmacOSで画面ロックする場合にはスクリーンセーバーを使わなければなりません。そのためには、まず「システム環境設定」を立ち上げ、「セキュリティとプライバシー」を選択します。

そして「一般」タブの「スリープとスクリーンセーバの解除にパスワードを要求」項目のチェックボックスにチェックを入れ、その右の「開始後」の項目から「すぐに」を選びます。

ここまで調えた上で、離席の際にアップルメニューから「スリープ」を選んだり、ホットコーナーに「スクリーンセーバを開始する」をセットしたりすれば、パスワードを入力しないとMacが操作できない、画面ロック状態にできます。

ここまでMacに画面ロックをする方法をお伝えしてきましたが、この章ではその画面ロックを解除する方法をお教えします。

Macの画面ロックを解除するには、まずMacのキーボードのいずれかを押すか、マウスを動かして暗転している画面からパスワード入力画面に切り替えます。その上で、ログインパスワードを入力するか、Touch IDで指紋認証すれば画面ロックが解除されて、元の画面が表示されます。

画面ロックは、入力するパスワードさえ間違えなければ問題なく解除できます。にもかかわらず、うまくいかない場合は以下の3項目をチェックしてください。

正確には画面ロックの解除ができない、というワケではありませんが、画面照度が低いと画面が暗くて画面ロックが解除されたのか、区別がつきづらいことがあります。特に屋外でMacBookを利用している場合は、見かけの照度が低く見えますので、「システム環境設定」から「ディスプレイ」を選択して輝度を高くしてください。

拡張デスクトップモードを利用してMacBookを外付けディスプレイにつないでいると、本体側のみロック解除されたにもかかわらず、外付けディスプレイは画面ロックされたままということがあります。その場合は「システム環境設定」から「ディスプレイ」を選択して、拡張デスクトップモードの設定を確認してください。

MacBookを利用していて、バッテリー残量がきわめて少ない場合、「セーフスリープモード」に入っていて画面ロックを解除しようにもスリープモードのままで解除できなくなります。この場合は、すぐにMacBookの充電を開始してください。電源コードがつながっていればセーフスリープモードは解除され、画面ロックも解除できるようになります。

基本的にはHigh Sierra以降の画面ロックでは、画面ロックが機能しないということはありません。しかしSierra以前のスクリーンセーバーやスリープ機能を利用している場合は、以下の場合に画面ロックが機能しなくなります。

Sierra以前のmacOSの場合は、ディスプレイやコンピュータがスリープしない設定になっていると、画面ロックしない場合があります。High Sierra以降の画面ロックでは問題ありません。

High Sierra以降の画面ロックでは、PCはスリープモードにする入るわけではないので問題ないワケですが、Sierra以前の場合や、アップルメニューから画面ロックではなくスリープを選んだ場合は、PCが中断すべきではないアップロードやダウンロードなどの作業中であった場合には、すぐにスリープできず、結果的に画面ロックできなくなります。

離席中のMacの中身を見られたり、触られたりする危険性がわずかでもある場合は、必ず画面ロックするようにしてください。本記事中にも記したように、悪意がない行為でもあなたのMacの中身が害される可能性があります。そんなお互いに不幸になることを避けるためにも、画面ロックの習慣をつけてください。

なお、人の出入りの激しい喫茶店などでは、MacBook自体が盗まれる可能性が少なくありませんので、画面ロックするだけで安心しないでください。