Linuxのlessコマンドの使い方!ファイルの閲覧やテキストファイルを画面で表示する方法を解説!
Linuxのlessコマンドの使い方!ファイルの閲覧やテキストファイルを画面で表示する方法を解説します。Linuxのlessコマンドは、画面にさまざまなオプションを表示、閲覧できる機能です。記事を参考にLinuxのlessコマンドを知っていただけたら幸いです。
目次
- 1Linuxのlessコマンドについて
- ・lessコマンドって何?
- ・lessコマンドの基本的な書式
- 2Linuxのlessコマンドの主なオプション
- ・通常
- ・スクロール・表示方法
- ・検索
- ・lessで表示中のキー操作
- ・lessで表示中の検索関係のキー操作
- 3Linuxのlessコマンドでファイルを閲覧する方法
- ・ファイル内容を閲覧する方法
- ・lessと他の閲覧コマンドとの違い
- 4Linuxのlessコマンドでテキストファイルを表示する方法
- ・1画面ずつテキストを表示する
- ・長い行を折り返さないで表示する
- ・末尾まで表示したら終了する
- 5Linuxのlessコマンドをさらに活用する
- ・行頭に番号をつける
- ・空白行を一つにまとめる
- ・文字列を反転させる
- ・任意のファイル名で保存する
- 6Linuxのlessコマンドを使ってみよう!
Linuxのlessコマンドについて
Linuxには、様々なコマンドがあります。そのうちの一つである、メッセージやテキストファイルを1画面ずつ表示するlessコマンドについて紹介します。
lessコマンドって何?
Linuxのlessコマンドは、メッセージやテキストファイルを1画面ずつ表示するコマンドです。また、別のコマンドの実行結果を1画面ずつ表示する場合にも使います。その他のLinuxのコマンドに比べて、lessコマンドは機能が多く存在しています。画面内での検索でできることや画面をスクロールすることが可能です。
lessコマンドの基本的な書式
lessコマンドにおける基本的な書式は、2通りです。lessオプション、ファイル名とコマンド|lessオプションです。これらの書式を間違えて実行するとエラーが発生し、Linuxのlessコマンドが実行されません。
Linuxのlessコマンドの主なオプション
lessコマンドで使用される主なオプションは、多くあります。通常、スクロール・表示方法、検索、lessで表示中のキー操作、lessで表示中の検索関係のキー操作の5つです。通常は、ファイル名や行数などの編集をするコマンドです。スクロール・表示は-sなど多くのコマンドがあり、ファイルの編集ができます。検索オプションは検索時の設定を変更できます。lessでのキー操作は、画面の操作編集ができます。
lessの検索関係は、検索の編集ができ、Linuxではさまざまな編集ができます。
通常
Linuxの通常のオプションは短いオプションと長いオプションがあります。
オプション名 | オプション内容 |
+、文字列 | 指定文字列を検索し、見つけた行から表示する。 |
-p文字列、pattern=文字列 | 指定した文字列を検索し、見つけた行から表示する。 |
-Oファイル、LOG-FILE=ファイル | 既存ファイルを指定した場合は、確認をせずに上書きする。 |
-oファイル、log-file=ファイル | ファイルにコピーを保存、既存ファイルを指定すると、メッセージが表示される。 |
+行数,-行数 | 指定した行から表示 |
スクロール・表示方法
Linuxのスクロール・表示方法のオプションも多くのオプション設定があり、閲覧するには必須です。
オプション名 | オプション内容 |
-S、chop-long-lines | 長いテキスト行を折り返さない。 |
-#、shift | 水平方向にスクロールする際の、デフォルトの移動する行数が半分になる。 |
-q、quiet、silent | ファイルの末尾まで表示したときのビープ音を鳴らさないようにする。 |
-e、quit-at-eof | ファイルの末尾に2回、達すると表示、閲覧を終了する。 |
-F、quit-if-one-screen | 1画面で表示できる場合、すぐに終了する。 |
-Q、QUIET、SILENT | -qのときも含めて、音を鳴らさないようにできる。 |
-K、quit-on-intr | Ctrl+cキーで終了する |
-n、line-numbers | 行番号を表示せず終了。 |
-E、QUIT AT EOF | ファイルの末尾に到達すると、表示、閲覧を終了する。 |
-J、status column | 画面の左側にステータス行を表示する |
-s、squeeze blank lines | 連続した空行箇所を1行にすることができる。 |
-m、long prompt | プロンプトに現在の表示の位置をパーセントで表示できます。 |
-f、force | 通常のファイル以外も、強制的に表示 |
-数、-z数、window=数 | ウィンドウの大きさを指定できる。小さくしたい場合は、負の数で行数を指定する。 |
-r、raw control chars | 制御文字をそのまま表示できる。 |
-XXX、mark wrong char | 表示できない誤った文字を表示する際にマーク文字が使える |
-u、underline special | バックスペースとキャリッジリターンを印刷可能文字として扱える。 |
-R、RAW-CONTROL-CHAR | 可能な限り画面表示を正しく維持できる。 |
-M、LONG-PROMPT | -mよりも詳細な表示 |
検索
検索のオプションは、短いオプションと長いオプションでがあります。検索関係のオプションは、検索する時の表示が関係します。
オプション名 | オプション内容 |
-i、ignore-case | 検索時に大小文字を区別できない |
-tタグ、tag=タグ | タグを定義する。 |
-a、search-skip-screen | 画面に表示されている次の行以降を検索できる。 |
-g、hilite-search | 検索時に、最初に見つけた分だけをハイライト表示できる。 |
-w、hilite-unread | 画面単位でスクロールした際、新しく表示された行の先頭部分をハイライト表示できる。 |
-I、IGNORE-CASE | 検索時に、常に大小文字を区別しない。 |
-W、HILITE-UNREAD | 新しく表示された行の先頭部分を常にハイライトで表示する。 |
-Tタグファイル、tag-file=タグファイル | タグのリストが書かれたファイルを指定できる。 |
-G、HILITE-SEARCH | 検索時のハイライト表示をしない。 |
lessで表示中のキー操作
lessで表示している場合の主なキーも多くあります。
オプション名 | オプション内容 |
h、H | ヘルプを表示する |
F | 1画面進み、末尾まで表示しても終了せずに、ファイルを監視 |
e、^E、J | 1行進む |
y、Y^ | 1行戻る |
q、:q、Q、:Q、ZZ | 終了する |
f、F^ | 1画面進む |
b、B^ | 1画面戻る |
u、U^ | 半画面分戻る |
esc、右矢印 | 半画面分右を表示 |
g、< | 先頭行に移動する |
esc、左矢印 | 半画面分左を表示 |
V | コマンドで編集する |
G、> | 最終行に移動する |
!コマンド | シェルでコマンドを実行する |
lessで表示中の検索関係のキー操作
lessで表示中の検索関係のキー操作も多くあります。
オプション名 | オプション内容 |
? | 後ろ方向に検索する |
esc-u | 検索結果の反転 |
n | 次を検索する |
N | 逆順に検索 |
/ | 検索する |
& | 検索パターンにあっている行だけを表示する |
Linuxのlessコマンドでファイルを閲覧する方法
Linuxのlessコマンドは、純粋にファイルを閲覧するためのコマンドになります。これからlessコマンドを使ってファイルを閲覧する方法を紹介します。
ファイル内容を閲覧する方法
ファイル内容を閲覧する場合は、lessオプションファイルにて閲覧ができます。
lessと他の閲覧コマンドとの違い
Luinuxではlessにも、3つのファイル閲覧に使用されるコマンドがあります。tail、cat、more、lessを含む4つのコマンドはそれぞれ機能が異なるため、用途に合わせて使用されています。それぞれのコマンドの使用方法を紹介していきます。
less
テキスト上を柔軟に移動することができ、カーソルの移動で前に戻ることもできます。検索もできるため、目的の場所を容易に表示できます。そのため、長いファイルを閲覧する際により有効です。
tail
Linuxのtailは指定したファイルの末尾から指定した行数のみを出力し、末尾に追加行があった場合に追加表示に対応しているので、ログファイルの閲覧に便利です。
cat
Linuxのcatはテキストファイルの中身を、すべてコンソールに出して、すぐにコンソールの入力待ち状態に戻ります。短いファイルを確認する場合に有効で、長いファイルの場合は出力させたあとにスクロールさせます。そして、目的に位置に戻る必要があります。
more
Linuxのmoreは、ファイルの中身を1画面分表示します。順次1行ごとや1ページごとに読み進めていきます。コンソール画面に収まらないファイルでも、順に読み進められますが、前に読み進めるしかできないため、読み飛ばすと厄介です。
Linuxのlessコマンドでテキストファイルを表示する方法
Linuxにlessコマンドを用いてテキストファイルを表示するには、いくつかの方法があります。1画面ずつテキストを表示する方法と、行を折り返さないなどオプションは多くあります。
1画面ずつテキストを表示する
lessファイル名で、1画面ずつ指定したファイルを表示できます。
キー操作 | 内容 |
spaceキー | 1画面スクロール |
bキー | 1画面逆スクロール |
dキー | 半画面スクロール |
uキー | 半画面逆スクロール |
eキー | 1行スクロール |
yキー | 1行逆スクロール |
gキー | 先頭に移動 |
Gキー | 末尾に移動 |
/検索ワード | 文字列検索 |
次の画面に進む
SPACEキーを用いれば、次の画面に進むことができます。この機能は簡単で便利です。
1行ずつ進める
リターンキー、eキー、jキーを使用すれば、1行ずつ進めることができます。
スクロールする
スクロールしたい場合は、上下の矢印キーやy、e、j、kキーで上下にスクロールできます。スクロールの際には、いくつかのキーがあるので、自分の操作しやすいキーを使えます。
長い行を折り返さないで表示する
lessコマンドでは、画面の幅より長い行は自動的に折り返し表示されますが、-Sを使えば、折り返さずに表示ができます。
末尾まで表示したら終了する
末尾まで表示したら終了する機能があります。末尾を表示した後に、Enterキーや矢印キーなどでさらに、先を表示する操作をすると終了します。-Eオプションの場合は、末尾まで表示するとすぐに終了します。
Linuxのlessコマンドをさらに活用する
Linuxのlessコマンドをさらに活用することができます。行頭に番号をつける、空白行を一つにまとめる、文字列を反転させる、任意のファイル名で保存するなどの活用方法があります。
行頭に番号をつける
行頭に番号をつけるコマンドは、less-Nで番号をつけられます。このテキストを入力することで、行の最初に番号が付きます。
空白行を一つにまとめる
空白行を一つにまとめるには、less-sのコマンドテキストを入力して更新されます。このコマンドを実行することで、無駄な空白をなくします。
文字列を反転させる
less-pのコマンドで、テキストを反転させます。長いファイルを整理する際には、文字列を反転させる機能は便利です。
任意のファイル名で保存する
less-oコマンドで任意のファイル名で保存することができます。-oのコマンドオプションでも同じ機能がありますが、上書きには対応していません。
Linuxのlessコマンドを使ってみよう!
Linuxのlessコマンドはさまざまなオプションがあり、覚えると簡単に操作ができます。オプションの内容も同じ機能で2つのコードがあり、自分の入力しやすい方を選べます。末尾まで表示したら終了する機能、次の画面に進む機能、スクロールする機能など多くあります。この記事を参考にLinuxのlessコマンドの使い方を知っていただけたら幸いです。