2019年07月28日更新
iPhoneで通話ができない/声が聞こえない時の確認すべきポイントや対処法!
電話アプリが作動しているのにiPhoneで通話できない不具合が発生することがあります。一時的な原因で使えなくなっている場合もあれば、マイクやスピーカーの故障でずっと電話できない場合もあります。iPhoneで通話できない・声が聞こえない時の対処法をまとめました。
目次
iPhoneで通話できない時に確認すること
iPhoneで通話ができない時には、その正確な原因を探る必要があります。もしもiPhoneや契約キャリアの設定に何らかの問題があるのであれば、適切な対処法を講じることでiPhoneの電話機能が使えない事態を改善できる可能性があります。
以下の項目を一つずつ確認していきましょう。
ネットワーク設定の確認
iPhoneのネットワーク設定に不具合がある場合、インターネットや通話機能を正常に使えない原因になります。一度iPhoneのネットワーク設定をリセットしてみましょう。
- ホーム画面から「設定」アプリを起動し、「一般」を選択する
- 画面を下にスクロールして、「リセット」を選択する
- 「ネットワーク設定をリセット」をタップする
- 電話アプリを起動して、通話できない不具合が直っているか確認する
なお、ネットワーク設定のリセットを実行すると、Wi-FiのパスワードやVPNの設定など現在保存されているネットワーク関連の設定が全て消去されます。後で再びWi-Fiの設定をやり直さないとインターネットに接続できなくなることに注意してください。
また、別のネットワーク帯域に切り替えてみるのも有効な対処法です。
- ホーム画面から「設定」アプリを起動して、「モバイル通信」を選択する
- 「モバイルデータ通信」をオンにして、LTE・4G・3G回線のオン・オフ、設定の変更を試してみる
- 電話アプリを起動して、通話できない不具合が直っているか確認する
なお、画面上に表示される回線名は、通信事業者やiPhoneのモデルによって若干異なる場合があります。
キャリア契約の確認
iPhoneの設定に問題が無くても、契約を結んでいるキャリアが何らかの理由で回線をブロックしていれば、iPhoneで通話できない不具合の原因になります。
一番気を付けなければならないのは、携帯電話料金の未払いです。毎月の通信料またはiPhone本体の分割料金などの支払いを怠っていると、いわゆる「赤ロム」になってインターネットや音声通話機能が使えなくなってしまいます。
自分が契約しているキャリアの公式サイトにログインして、未払い料金がないかチェックしましょう。もしも請求料金の未払いに関連したアカウントブロックの対象になっていたら、早急に料金を支払ってブロックを解除してもらいましょう。
各キャリアHP上で通信障害を確認
Softbank通信障害?
— Konoha (@Sakura_Konoha) July 24, 2019
キャリアシステム全体で通信障害が発生している場合も、iPhoneで通話機能を使えない原因になります。
2018年12月上旬にソフトバンクにて大規模な通信障害が発生した際には、ソフトバンク携帯でのモバイルデータ通信・音声通話機能が数時間に渡って全く使えなくなる異常事態に陥りました。
もしもiPhoneで通話できない不具合が急に発生したら、契約キャリアの公式ホームページをチェックして通信障害や局地的なメンテナンスなどのサービス停止が発生していないか確認してください。万一キャリア側の問題であればユーザーにはどうすることも出来ないので、事態が改善するまで気長に待ちましょう。
これは通信障害とは異なりますが、SIMカードがiPhone本体にきちんと刺さっているか確認することも大切です。
特に、iPhoneの機種変更時や格安スマホに切り替えた時に初心者が自分でSIMカードをセットすると、SIMカードがずれて電話機能を正常に使えない不具合が発生する原因になります。
心配な方は、もう一度SIMカードをセットし直してみてください。
iPhoneで通話(電話)ができない時の対処法
iPhoneユーザーの間ではメールやSNSによるコミュニケーションが主流とはいえ、通話できない不具合が続くと有事の際に困ったことになります。
もしもiPhoneが通話(電話)機能を使えない状態になったら、以下の対処法を試してみてください。
iPhoneを再起動してみる
iPhoneの動作に不具合が発生した時は、iPhoneを再起動してみることが基本的な対処法です。iPhone内に溜まっている不要なキャッシュを削除することで、通話できない不具合が改善される可能性があります。
iPhone X 以降の場合
- 電源オフスライダが表示されるまでサイドボタンといずれかの音量調節ボタンを押し続ける
- スライダをドラッグしてiPhoneの電源を完全に切る
- iPhoneの電源が切れたらAppleロゴが表示されるまでサイドボタンを押し続ける
iPhone 8 以前の場合
- 電源オフスライダが表示されるまで上部のボタン(またはサイドボタン)を押し続ける
- スライダをドラッグしてiPhoneの電源を完全に切る
- iPhoneの電源が切れたらAppleロゴが表示されるまで上部のボタン(またはサイドボタン)を押し続ける
また、iOSにバグが発生している場合は、iOSを最新版にアップデートすることでiPhoneの通話できない不具合を解消できる可能性があります。長期間iOSを更新していない方は、こちらの対処法も試してみてください。
- Wi-Fi環境で「設定」アプリを起動する
- 「一般」を選択する
- 「ソフトウェア・アップデート」を選択して、iOSのアップデートを行う
または、パソコンにiTunesをインストールして、PC経由でiOSをアップデートすることも可能です。以下のリンクからiTunesをダウンロードして、パソコンとiPhoneをUSB-Lightningケーブルで接続しましょう。
機内モードやモバイル通信のオンオフ
iPhoneには、飛行機や電車などに乗っている時に通信機能をオフにする「機内モード」という設定があります。
機内モードをオンにすると電話の発着信ができなくなるため、出張や旅行時に機内モードの設定を解除し忘れると「iPhoneの電話アプリが使えなくなった!」と勘違いしてしまいます。以下の手順で機内モードの設定を確認しましょう。
- ホーム画面から「設定」アプリを起動する
- 「機内モード」の設定がオフになっているか確認する
同様に、「モバイル通信」のオン・オフ切り替えも試しましょう。
iPhoneの通信量節約のためにモバイルデータ通信を常時オフにしている方が少なくありません。しかし、モバイルデータ通信を長期間オフにし続けていると、メールや着信履歴が溜まって通信を圧迫し、電話の発着信機能が使えなくなる恐れがあります。
モバイルデータ通信のオフ→オン→オフを何度か実行してください。うまく電波を拾えれば、iPhoneで通話できない不具合が改善するかもしれません。
おやすみモードや自動転送の解除
iPhoneには、就寝時に通信機能をオフにする「おやすみモード」という設定があります。おやすみモードをオンにすると着信や通知が聞こえなくなるため、朝起きた時におやすみモードの設定を解除し忘れて日中の電話を受けられなくなることがあります。
以下の手順で機内モードの設定を確認しましょう。
- ホーム画面から「設定」アプリを起動する
- 「おやすみモード」を選択する
- 「おやすみモード」がオフになっているか確認する
また、「設定」アプリから「電話」を選択して、「着信拒否設定と着信ID」や「自動電話転送」の項目もチェックしてください。これらの設定がオンになっていると、重要な電話までもがブロック・転送されて自分のiPhoneで通話できない原因になります。
iPhoneで通話ができない・声が聞こえない時の対処法
iPhoneの通話(電話)機能は正常に動作しているのに、出力デバイスの不具合でお互いの声が聞こえない状態に陥っている可能性も考えられます。
電話アプリ作動中に相手の声が聞こえない場合は、まずiPhoneの音量ボタンを押して音量が0になっていないか確認してください。音量を上げても声が聞こえないのであれば、デバイス側に問題があると判断できます。
イヤースピーカーの動作チェック
iPhone本体の上部には「イヤースピーカー」という部品が内蔵されており、通話時にここから相手の声が出ます。しかしこのイヤースピーカーに不具合があると、相手の声が聞こえない原因になります。
イヤースピーカーに異常がないか調べるために、ミュージックアプリなどを起動して音楽を流してみてください。イヤースピーカーに耳を近づけても音楽が聞こえなかったら、イヤースピーカーが壊れている可能性があります。
イヤホンを挿したら聞こえるようになることもある
イヤースピーカーに不具合があっても音声データ自体はiPhoneに届いているので、イヤホンを使えば相手の声を聞くことが出来る可能性があります。iPhoneのイヤホンジャックにイヤホンを接続して、通話できるか試してみてください。
なお、iPhone 7以降、iPhoneのイヤホンジャックは廃止されてしまいました。イヤホンジャックが無い機種の場合、Lightningコネクタ型のイヤホンかBluetooth対応イヤホンを使ってみてください。
イヤホンジャックの動作チェック
イヤホンを使っても相手の声が聞こえない場合もあります。
iPhoneのイヤホンジャックは非常に繊細なパーツであり、些細なことで動作に不具合が発生します。イヤホンを接続していないにもかかわらずイヤホンの存在を誤認識してしまうことがあり、スピーカーから音が出なくなります。その結果、通話時に相手の声が聞こえない原因になります。
ジャックの抜き差ししてみる
単にイヤホンとイヤホンジャックの接触が悪い可能性もあるので、まずはイヤホンを何度か抜き差ししてみてください。さらに、爪楊枝やピンセットでイヤホンジャックを掃除してみましょう。
イヤフォンジャックに異物が詰まっていると、存在しないイヤホンを誤認識する原因になります。イヤホンジャック周辺を清潔に保った状態でイヤホンを使えるか試してみてください。
イヤホン自体が使えないという場合もある
イヤホンを使っても相手の声が聞こえない場合、イヤホン自体が故障している可能性も考えられます。もし手元にあれば、他のイヤホンも試してみてください。
正常なイヤホンを使ってもダメな時は、もはやiPhoneのスピーカーが使えない状態に陥っていると判断して良いでしょう。
自分の声が相手に届かない場合
一方、相手の声は聞こえるのに自分の声が相手に聞こえない場合もあります。相手の電話もチェックしてみる必要がありますが、まず自分のiPhoneのマイクに不具合が無いか調べることが先決です。
マイクの故障という可能性もあり
よほど変なiPhoneの持ち方をしない限り、通話時に自分の声が相手に届かないということはまず考えられません。
iPhoneの本体下部に内蔵されているマイク部分も、スピーカーやイヤホンジャックと同様、ゴミや水分が付着して故障しやすいパーツです。iPhoneのマイクに不具合が無いか確認しましょう。
ボイスメモで録音できるか確認してみよう
iPhoneのマイクが正常かどうか確かめる際には、「ボイスメモ」という録音アプリを活用するのがおすすめです。ボイスメモを作動させるとマイクの拾った音声が記録されるので、うまく録音されていない場合はマイクが故障していると判断できます。
ホーム画面から「ボイスメモ」アプリを起動すると、画面に赤いボタン(録音ボタン)が表示されます。そのボタンをタップすると録音がスタートするので、iPhoneのマイクに口を近づけて適当に何かしゃべってみてください。
停止ボタンを押すと、発声内容が自動的に保存されます。タイトルをタップすれば画面上に波形データが表示されるので、スピーカーやイヤホンが使えなくてもマイクの不具合をヴィジュアル的に確認することが可能です。
iPhoneで通話ができない不具合は故障が原因?
iPhoneで通話できない原因がスピーカーやマイクなどiPhoneのハードウェアの故障の場合、専門の技術者に修理してもらわなければ永久に症状が改善しません。
Apple StoreまたはAppleの正規サービスプロバイダーの公式サイトにアクセスして、持ち込み修理の予約を取るかiPhoneの郵送修理を依頼しましょう。
- 以下のリンクにアクセスして「iPhone」を選択する
- 「修理と物理的な損傷」を選択する
- 「レシーバーまたはスピーカーから音が聞こえない」を選択する
- 「これで問題は解決しますか?」で「いいえ」を選択する
- 「持ち込み修理」・「配送修理」・「チャット」の中から任意の対処法を選択する
Apple Care+の加入状況を調べる
Apple StoreまたはAppleの正規サービスプロバイダーにiPhoneの修理を依頼する前に、Apple Care+の加入状況を調べましょう。
Apple Care+という保険オプションに加入すれば保証期間が購入日から2年間に延長され、過失や事故による損傷を最大2回まで割安価格で修理してもらえます。ディスプレイはもちろんのこと、スピーカー、イヤホンジャック、マイクなどの部品も保証対象になるので安心して修理を依頼できます。
- iPhoneのホーム画面から「設定」アプリを起動する
- 「一般」を選択する
- 「情報」を選択する
- iPhoneのシリアル番号を確認する
- 以下のリンクにアクセスしてシリアル番号と画面上のコードを入力し、Apple Care+の加入状況を確認する
加入していなくても1年間製品保証制度がある
Appleの製品には、購入から一年間のハードウェア保証が付いています。Apple Care+に加入していてもいなくても、購入日から一年以内に発生した故障であればAppleが無料で修理・交換・返金などに応じてくれます。
ただし、1年限定保証が適用されるのは、通常利用の範囲内で発生した故障のみです。所有者本人の過失や経年劣化による損傷は対象外であり、有償修理になります。
また、端末ごと交換になる可能性もあるので、Apple StoreまたはAppleの正規サービスプロバイダーに修理を依頼する前にiPhoneのバックアップを取ることをお忘れなく。
加入していた場合の大体の修理費用は?
Apple Care+に加入している場合、スピーカーやマイクを直すためには「その他の損傷」の修理費用として11,800円(税抜)のサービス料がかかります。この金額はモデルに影響されません。
なお、Apple Care+に加入している場合と未加入の場合の修理費用を比較すると、以下の表のようになります。(料金はすべて税別。)
モデル | 修理代金 (Apple Care+加入時) |
修理代金 (Apple Care+未加入時) |
---|---|---|
iPhone XS Max | 11,800円 | 67,800円 |
iPhone XS | 62,400円 | |
iPhone XR | 45,400円 | |
iPhone X | 62,400円 | |
iPhone 8 Plus | 45,400円 | |
iPhone 8 | 39,800円 | |
iPhone 7 Plus | 39,800円 | |
iPhone 7 | 36,400円 | |
iPhone 6s Plus | 37,400円 | |
iPhone 6s | 33,800円 | |
iPhone 6 Plus | 37,400円 | |
iPhone 6 | 33,800円 | |
iPhone SE | 30,400円 | |
iPhone 5s、iPhone 5c、iPhone 5 | 30,400円 |
最も安く最速で修理するならApple Care+がおすすめ
iPhone XS Maxのスピーカーやマイクの故障を修理する場合、Apple Care+未加入だと67,800円(税抜)もの費用がかかってしまいます。その点、Apple Care+に加入していれば11,800円(税抜)で済みます。
加入は任意ですが、iPhoneのヘビーユーザーの方は極力Apple Care+に加入するべきです。
なお、Apple Care+に加入するためには、新しいiPhoneを購入した時に一緒に契約手続きを行うか、iPhoneの購入日から30日以内に以下の方法で加入することが出来ます。
- 以下のリンクにアクセスしてオンラインで契約する(シリアル番号の確認とリモート診断が必要)
- 直営店のApple Storeで契約する(iPhoneの点検と購入証明書の提示が必要)
- 0120-277-535に電話して契約する(リモート診断と購入証明書の提出が必要)
修理専門業者に修理をオーダーする
通話できないiPhoneを直す対処法として、Apple StoreやAppleの正規サービスプロバイダーではない「非正規サービスプロバイダー」に修理を依頼する方法もあります。
一般の修理業者でも、iPhoneの修理を受け付けてくれる所は無数に存在しています。しかもAppleの公式店より待ち時間が短く、修理費用が安いというメリットがあります。
ただし、Apple公認の店舗以外の場所で修理を行うと、それ以後公式サポートの対象外となり、Apple StoreやAppleの正規サービスプロバイダーで二度と修理を受け付けてもらえなくなるデメリットがあります。
どちらが得か、よく考えて修理を依頼する業者を選択しましょう。
業者を選ぶポイントは?
非正規サービスプロバイダーにiPhoneの修理を依頼する場合は、「総務省登録修理業者」の修理店を選ぶことが大切です。
昔のスマホ業界は非常にグレーゾーンが広く、悪質な修理屋が顧客のスマホを無断で改造したり破損させたりする事件・事故が多発していました。そこで総務省が2015年に「登録修理業者制度」を制定し、スマホ修理に必要な基準を厳格にパスした業者のみが修理業務を請け負えるようになりました。
あいさぽ・じゃんぱら・スマートドクタープロなどの業者は非正規サービスプロバイダーながら総務省登録修理業者に認定されているので、安心してiPhoneの修理を依頼することが出来ます。
なお、総務省は登録修理業者に認定されている会社の一覧情報をインターネット上で公開しています。非正規サービスプロバイダーを利用したい方は、事前に以下のリンクにアクセスして確認しておくと良いでしょう。
修理にかかる費用や時間の目安は?
非正規サービスプロバイダーの修理費用は、各業者によって千差万別です。スピーカーやマイクの修理の場合、おおよそ5,000円〜10,000円程度が相場となっており、それより極端に高い(あるいは安い)業者には注意が必要です。
修理時間は、おおむね30分程度。持ち込み修理を依頼すれば、即日修理して持って帰ることが出来ます。マイクやスピーカーの修理でiPhoneが初期化されることはありませんが、念のためバックアップをとっておいた方が無難です。
iPhoneで通話できない原因を探ろう!
今回は、iPhoneで通話できない不具合が発生する原因とその対処法などをご紹介いたしました。最後に本記事の要点をまとめると、以下の5点が挙げられます。
- iPhoneの通話(電話)機能が使えなくなる原因として、ネットワーク設定の不具合・料金未払いによる回線ブロック・キャリアの通信障害などの理由が考えられる
- 機内モードやおやすみモードの解除、モバイル通信のオン・オフ切り替えなどを試してみる
- スピーカーやマイクなどの出力デバイスが故障している場合は修理が必要
- Apple Care+に加入しているならApple公式店に修理を依頼する
- Apple非正規サービスプロバイダーに修理を依頼する場合は、「総務省登録修理業者」に認定されている業者を選ぶことが大切
iPhoneで通話できない不具合が発生すると焦ってしまいますが、原因さえ特定できれば必ず問題を解決できます。iPhoneの電話機能が突然使えなくなって困っている方は、ぜひ本記事を参考にしてiPhoneで通話できない時の対処法を試してみてください。