2019年07月13日更新
iPadのテザリング(インターネット共有)設定方法!通信時の注意点も解説!
iPhoneなどのモバイル端末のインターネット回線をWi-FiやBluetoothで共有する「テザリング」を利用すれば、iPadの通信費を大幅に安くできるメリットがあります。iPadでテザリングする設定方法やその際の注意点などをまとめました。
目次
iPadのテザリング設定方法の種類
iPadは大きく分けて、「Wi-Fiモデル」と「セルラーモデル」の2種類に分類されます。
- Wi-Fiモデル:Wi-Fi環境下でのみインターネットにアクセス可能
- セルラーモデル:キャリアのSIMカードを端末に入れて、モバイルデータ通信でインターネットにアクセス可能
パソコンやiPhoneなど他の端末の費用も考えると安価なWi-Fiモデルを選びたくなりますが、セルラーモデルでもテザリングを活用すれば通信費を節約することが出来ます。複数の端末を併用している方にとって、テザリングは大変重宝する通信サービスと言えるでしょう。
テザリングの種類
テザリング(tethering)とは、スマホやiPad等の親機のモバイルデータ通信機能をアクセスポイント(Wi-Fiルーター)代わりに用いて、その他のモバイル端末やノートパソコン(子機)をインターネットに接続する共有機能のことです。
スマホやiPad等の回線を利用することで同時に複数の端末でインターネットが出来るので、わざわざポケットWi-Fiルーターの契約をしたり持ち歩いたりする手間を省けます。
テザリングは、親機・子機の接続の仕方によって3種類の通信方式に分類されます。各々のテザリングの特徴を見ていきましょう。
Wi-Fi接続
Wi-Fiテザリングとは、文字通りWi-Fiを使って親機と子機を無線LAN接続するテザリングのことです。親機に設定したスマホ・iPadがポケットWi-Fiルーター代わりになり、複数の端末でネットワークを共有します。安定した通信速度を維持できるため、最も一般的に利用されています。
Bluetooth接続
Bluetoothテザリングとは、近距離無線通信Bluetoothを使って親機と子機を接続するテザリングのことです。Wi-Fiテザリングに比べると通信速度が遅いのが注意点ですが、設定が簡単で親機のバッテリー消耗速度を抑えられる強みがあります。
USB接続
USBテザリングとは、Lightning–USBケーブルを使って親機と子機を有線接続するテザリングのことです。3種類の中で最も通信速度が速く、バッテリーの消耗も抑えられるメリットがありますが、子機は1台だけしかインターネット回線に接続できないのが注意点です。
iPadでテザリングを利用するときの注意点
テザリングは非常に便利なインターネット共有サービスです。しかしテザリングを使用すると、子機で行った通信が親機の負担となり、様々な問題が発生することに注意する必要があります。テザリング利用時の注意点を見ていきましょう。
電池の消費が激しい
一つ目の注意点は、電池の消耗速度です。
最も一般的なWi-Fiテザリングを利用していると、親機からWi-Fiの電波が出続けるため、平常時よりバッテリーの消耗が早くなります。通信量が少ない時はそれほど気になりませんが、インターネットサーフィンを続けていると消費電力が瞬く間に増大していきます。
フル充電していても、連続で数時間Wi-Fiテザリングを行うだけで親機のバッテリー残量が無くなる可能性が高いです。かといって充電しながらWi-Fiテザリングを行うと、発熱・発火のリスクがあるためおすすめできません。Wi-Fiテザリングを長時間利用しなければならない時は、事前にモバイルバッテリーを準備しておくと良いでしょう。
iPhone 5sとiPad miniテザリングさせてたら1時間で40%電池減ってるし2GB使ってた
— Pネズミ🐁 (@_Pyro_1) April 24, 2019
データ通信量の使いすぎ
二つ目の注意点は、データ通信量です。
テザリングは、親機のモバイルデータ通信回線を子機と共有するサービスです。したがって、子機で消費したインターネット通信容量は、全て親機のデータ通信量としてカウントされます。
子機で高画質の動画を視聴したり大容量ファイルをダウンロードしたりすると、あっという間に通信量が数GBを超え、通信制限に引っかかってしまいます。テザリングでインターネットに接続する際は、メールの確認や緊急の調べものなど短時間で終わる用途に限定した方が良いでしょう。
ちなみに、テザリングの機能は多くの格安スマホでは無料で使えますが、キャリア(docomo、au、softbank)の場合は別途オプション料金が必要になる場合があります。契約プランの内容をしっかり確認しておきましょう。
どうも、テザリングを切ったつもりが、iPadだけ、家のWi-Fiに繋ぐのを忘れていた結果、通信制限食らったやつです pic.twitter.com/NWTz0KrAdE
— ぎがちゃん (@gigcls) May 20, 2018
iPadのテザリング(インターネット共有)設定方法
セルラーモデルのiPadを親機として中継すれば、屋外でもiPhoneやノートパソコン等の端末をインターネットに接続することが出来ます。
セルラーモデルのiPadを親機としてWi-Fiテザリングする際の設定方法を見ていきましょう。
iPadでの操作
- iPadの「設定」アプリを起動し、「モバイルデータ通信」をタップする
- 「インターネット共有」をタップして「オン」にする
- 「Wi-FiとBluetoothはオフです」というポップアップが表示されたら「Wi-FiとBluetoothをオンにする」を選択する
- 「インターネット共有」が「オン」になったことを確認する
- Wi-Fiのパスワード設定画面で、子機のWi-Fi接続設定に必要な「ネットワーク名」と「パスワード」を確認する
なお、初期設定のままだと、Wi-Fiテザリングのネットワーク名に所有者の名前が表示されてしまうことがあります。プライバシー的にあまり好ましくない状態なので、「設定」→「一般」→「情報」の「名前」をタップして、適当な英数字の組み合わせなどに変更しておくと良いでしょう。
接続先での操作
- 子機のWi-Fiをオンにする
- iPadの共有設定画面に表示されている「ネットワーク名」を選択する
- パスワードを入力して接続完了
iPadとiPhoneをテザリングする方法
iPhoneを親機としてテザリング設定すれば、屋外でもWi-FiモデルのiPadをインターネットに接続することが出来ます。セルラーモデルにこだわる必要が無くなる上に、ポケットWi-Fiルーターをレンタルする手間も省け、非常に重宝します。
iPhoneを親機に、Wi-FiモデルのiPadを子機に設定してBluetoothテザリングを行う場合の設定方法を見ていきましょう。
ペアリングする
Bluetoothテザリングを利用するためには、まずiPhoneとiPadの「ペアリング」を行う必要があります。
ちなみにペアリングとは、2台のBluetoothデバイス間で接続許可の設定を行うことです。ペアリングを行わないと、Bluetoothのスイッチをオンにしてもデバイス間で通信が確立しません。また、ペアリングの設定は最初に1回行うだけでOKです。
- iPhoneとiPadで設定アプリを開き、Bluetoothの画面を表示する
- iPadの画面でペアリングしたいiPhoneを選択する
- iPhoneとiPadの両方の画面上にペアリングのポップアップが表示される
- iPhoneとiPadの両方で「ペアリング」を選択して完了
Bluetooth接続のメリット
iPhoneとiPadでテザリングする場合は、Bluetoothテザリングがおすすめです。確かにWi-Fiテザリングの方が接続速度は速いですが、Bluetoothテザリングには以下のようなメリットがあります。
- iPhoneの消費電力を抑えられるので電池が長持ちする
- ペアリングが終わったら、基本的にはiPad側だけで以後の接続設定を完了できる
- 毎回iPhoneをポケットから取り出す手間を省ける
テザリングする
- 念のためiPhoneの設定アプリを開いて「インターネット共有」がオンになっていることを確認する
- iPadのBluetooth設定画面を開き、接続したいiPhoneをタップする
- iPadの画面左上に鎖のマークが表示されたことを確認する(iPhoneの画面には上部に「インターネット共有:1台接続中」と表示される)
iPadをテザリングしてみよう!
今回は、iPadのテザリング設定方法や注意点などをご紹介いたしました。最後に本記事の要点をまとめると、以下の5点が挙げられます。
- テザリングとは、iPhoneやiPadなどの端末(親機)をアクセスポイントにして複数の端末(子機)を同時にインターネットに接続することが出来る共有サービスのこと
- テザリングの接続方式には、Wi-Fi接続・Bluetooth接続・USB接続の3種類がある
- テザリングを行うと電池の消耗が早まり、データ通信量が親機の負担になるという注意点がある
- セルラーモデルのiPadなら、iPadを親機にしてiPhoneやノートパソコン等の子機とWi-Fiテザリングで接続できる
- iPhoneを親機にしてiPadとテザリングする場合は、消費電力の少ないBluetoothテザリングがおすすめ
テザリングを活用すれば、近くにWi-Fiスポットが無い時でも複数の端末をインターネットに接続することが出来ます。これまでテザリングを行ったことのない方は、ぜひ本記事を参考にしてiPadでテザリング設定を行えるようになってください。