iPad ProとAirの10.5インチを比較！カメラやディスプレイの違いを解説！

Appleから販売されている大人気タブレット・iPadには様々なモデルがあり、以下の表のようなサイズの違いがあります。
 

10.5インチサイズの機種には「iPad Pro 10.5インチモデル」と「iPad Air 第3世代」の2種類がありますが、2019年3月に発売されたiPad Air 3を契機にiPad Pro 10.5は販売終了しました。現在iPad Pro 10.5は、一部の関連ショップでしか購入することが出来ません。

iPad Pro 10.5とiPad Air 3、はたしてどちらのモデルの方が優れているのでしょうか？両モデルのスペックや価格の違いを比較してみましょう。

iPad Pro 10.5、iPad Air 3、iPad（第6世代）、それぞれのスペックの違いを比較すると、以下の表のようになります。
 

iPad Pro 10.5とiPad Air 3は、どちらも標準モデルのiPadより優れたスペックを誇っています。iPad Pro 10.5の方が優れている点もあればiPad Air 3の方が優れている点もあり、甲乙つけがたい関係と言えるでしょう。

iPad Pro 10.5、iPad Air 3、iPad（第6世代）、すでに販売が終了している機種もありますが、それぞれのモデルの価格の違いを比較すると以下の表のようになります。
 

iPad（第6世代）、iPad Air 3、iPad Pro 10.5という順番に本体価格が高くなっています。

Wi-Fiモデルなら、Apple Storeでの購入価格が一番安いです。SIMカードを内蔵しモバイルデータ通信が出来るセルラーモデルなら、docomoかsoftbankで購入すると比較的安く買えるようです。（auも価格に大差はありません。）

iPadで動画を撮影する時に、本体に内蔵されているカメラの性能が極めて重要になります。高性能カメラなら簡単に高画質の動画を撮れますが、質の低いカメラでは色合いがにじんだ動画になってしまいます。

特に、美容系の動画や「踊ってみた」などの作品を動画サイトにアップロードしている方にとって、iPadシリーズのカメラの性能の違いは気になるところでしょう。iPad Pro 10.5とiPad Air 3のカメラのスペックの違いを比較してみました。

iPad Pro 10.5、iPad Air 3、iPad（第6世代）、それぞれのモデルのカメラのスペックの違いを比較すると、以下の表のようになります。
 

自撮りに使うフロントカメラに着目すると、iPad Pro 10.5とiPad Air 3では同じスペックのカメラが搭載されていることが分かります。光が通るレンズの穴の大きさを表すF値（絞り値）は共に2.2。一般的にF値（絞り値）が少ない方が多くの光を取り入れて綺麗な映像を撮れるため、iPad（第6世代）のカメラより性能が優れているといえます。

一方、リアカメラに着目すると、iPad Pro 10.5のカメラの方がiPad Air 3のカメラより画素数・F値（絞り値）において優れていることが分かります。しかも光学式手ぶれ補正やLEDフラッシュ、4K動画撮影など様々な機能に対応しており、まさにプロ並の美麗な動画を撮影できるメリットがあります。

何気ない日常生活のワンシーンを日中に撮影するだけなら大して違いは気にならないでしょうが、YouTuberのようにインターネット配信を生業としている方にとってはiPad Pro 10.5の方が魅力的です。

ディスプレイの性能はiPadの使用感を大きく左右します。色合いがにじんで見えるディスプレイでは、長時間使用していると目が疲れてしまいます。タッチパネルを操作していると指紋や脂などの汚れが付くため、表面にコーティングが施されていることも重要です。

iPad Pro 10.5とiPad Air 3のディスプレイのスペックの違いを比較してみました。

iPad Pro 10.5、iPad Air 3、iPad（第6世代）、それぞれのモデルのディスプレイのスペックの違いを比較すると、以下の表のようになります。
 

iPad Pro 10.5とiPad Air 3はどちらも10.5インチサイズモデルであり、iPad（第6世代）には無いTrue Toneディスプレイやフルラミネーションディスプレイなどの技術が採用されています。

高解像度動画を正確に描画できる上に光の反射が抑えられており、屋外でも安心して使用できる目に優しいディスプレイ仕様となっています。直接画面の内部に触れているような操作感も魅力的です。

ただし、「ProMotionテクノロジー」はiPad Pro 10.5の方にしか採用されていません。

ちなみにProMotionテクノロジーとは、Appleが開発している画面表示を滑らかにする技術のことです。iPad Pro 10.5では、iPad Air 3の2倍にあたる120Hzものリフレッシュレート（1秒間に画面が切り替わる速さを表す数値）を実現しているため、うっとりするほど自然なスクロールアニメーションを表現することが出来ます。

2017年6月に発売されたiPad Pro 10.5は、小雑誌ほどのサイズで性能も優れており、動画を見たりイラストを描いたりする時に大変重宝するモデルです。

iPad Pro 10.5とiPad Air 3の違いを比較しつつ、iPad Pro 10.5の特筆すべきポイントを挙げていきましょう。

iPad Pro 10.5の特長として、ProMotionテクノロジーが採用されている点を外すことは出来ないでしょう。iPad Proモデルに搭載されているProMotionテクノロジーによって、ユーザーは以下のようなメリットを享受することが出来ます。
 

• Apple Pencilのペン先の追従性向上
• グラフィックスのリアリティ向上
• ブラウザなどをスクロールさせる時のストレス軽減

iPad Pro 10.5の背面に内蔵されているリアカメラは、1200万画素の高性能カメラです。光学式手ぶれ補正や4K動画撮影など多彩な機能も備えており、画質を気にするユーザーも満足のいく動画を撮影できます。

iPhoneなどのスマホと比べると携帯性には劣りますが、ディスプレイが大きいため全体的な構図を掴みやすく、撮影後に動画ファイルを編集しやすいというメリットもあります。頻繁に動画を撮影している方にとって、iPad Pro 10.5は強力な武器となることでしょう。

iPad Pro 10.5には、全部で4つのスピーカーが内蔵されています。二つしかスピーカーがないiPad Air 3よりも音に立体感があり、どの向きで端末を置いてもリアルなステレオサウンドを楽しめる違いがあります。

特に、アクション映画やバトル系のゲームを視聴している時にiPad Pro 10.5のサウンド仕様は大変魅力的です。iPad Pro 10.5で大迫力のBGM・サウンドエフェクトをお楽しみください。

iPadはソフトウェアキーボードでも文字入力を行えますが、別売りのSmart Keyboardを使用することでタイピング速度を劇的に上げることが出来ます。

Bluetoothキーボードにしか対応していない標準モデルのiPadと違い、iPad Pro 10.5はSmart Keyboardにも対応しています。フルサイズのキーボードをセットしてノートパソコンのようなタイピングが出来る他、iPad Pro 10.5のデバイスを衝撃から保護できるメリットもあります。

iPad Pro 10.5を購入する際に気を付けなければならないのは、iPad Pro 10.5はすでにApple Storeなどの公式店舗で販売を終了しているということです。

3大キャリアの中でiPad Pro 10.5インチモデルを購入できるのはauだけ。中古ショップなどで購入することは可能ですが、いわゆる「赤ロム」と呼ばれるネットワーク利用制限のかけられたiPad Proを購入してしまうと面倒なことになります。

価格の安さだけを優先して中古のiPad Proを手に入れるのは感心しません。中古でiPad Pro 10.5を買う時は、赤ロム保証のある店だけを利用した方が良いでしょう。

2019年3月に発売されたiPad Air 3は、iPad Air 第2世代の後継機として非常に人気を集めているモデルです。iPad Pro 10.5の販売が終了している現在、9.7インチモデルと11インチモデルの中間にあたる存在のiPad Air 3が脚光を浴びるのは必然の流れと言っても過言ではありません。

iPad Air 3とiPad Pro 10.5との違いを比較しつつ、iPad Air 3の特筆すべきポイントを見ていきましょう。

iPad Air 3には、iPhone XSと同じA12 Bionicチップが搭載されています。一方、iPad Pro 10.5に搭載されているプロセッサは、下位モデルのA10X Fusionです。

両プロセッサのスペックを計測してみると、CPUシングルコアスコア、CPUマルチコアスコア、どちらの成績もA12 Bionicチップの方が上という結果になりました。つまり、演算処理スペックにおいてiPad Pro 10.5よりもiPad Air 3の方が優れているのです。

また、A12 Bionicチップには機械学習性能に長けているという特徴もあります。ユーザーの行動履歴に合わせた情報処理を行えるため、使い勝手の良さというスペックを重視するならiPad Air 3の方がおすすめです。

iPad Air 3は、Bluetoothキーボード・Smart Keyboardの両方に対応しています。また、スタイラスペンのスペックに着目すると、第一世代のApple Pencilにしか対応していないiPad Pro 10.5と違い、Apple Pencil（第一世代）とLogicool Crayonの両デバイスに対応している特徴があります。

LogicoolのCrayonは、Apple Pencilより価格の安いスタイラスペン。低価格のペン型デバイスを使いたい方にとって、iPad Air 3は大変魅力的です。

iPad Air 3とiPad Pro 10.5はほぼ同等のスペックのモデルですが、価格はiPad Air 3の方が安いです。Wi-Fiモデルなら、64GBの機種がApple Storeで54,800円（税抜）で販売されています。

フリーWi-Fiスポットやテザリング等を活用すれば、無理にセルラーモデルにこだわる必要もありません。5万円台の価格でiPadの上位モデルを使えるのは、非常にコストパフォーマンスに長けているモデルと言えるでしょう。

現在他のiPadシリーズを使用していて、新モデルへの乗り換えを検討している方もいることでしょう。しかし、iPad Pro 10.5もiPad Air 3も価格は決して安くありません。買った後で後悔しないためにも、自分は本当にiPad Pro 10.5やiPad Air 3を購入すべきなのか、しっかり検討することが大切です。

どのようなユーザーがiPad Air 3に乗り換えた方が良いのか、具体的に見ていきましょう。

iPad Pro 10.5とiPad Air 3は、iPad（第6世代）とiPad Pro 11の間をつなぐモデルです。単にディスプレイのサイズの問題だけでなく、スペック的にもiPad Pro 10.5とiPad Air 3はiPad（第6世代）より優れています。

したがって、7.9インチのiPad mini、9.7インチのiPad・iPad Airを使用しているユーザーには、iPad Pro 10.5やiPad Air 3への乗り換えをおすすめできます。確実に性能アップを実感できることでしょう。

特にコストパフォーマンスを重視する方には、iPad Air 3が最適です。iPad Air 3の本体価格は、64GBなら6～8万円前後。最近ではApple PencilやSmart Keyboard等のデバイスも1万円台の価格で販売されており、全部揃えても10万円未満の出費で抑えられます。

なお、すでにiPad Pro 10.5を使用しているユーザーには、以下のような理由でiPad Air 3への乗り換えをおすすめできません。
 

• iPad Pro 10.5インチモデルとサイズが同じ
• iPad Pro 10.5に採用されているProMotionテクノロジーが非搭載
• iPad Pro 10.5よりリアカメラの画素が落ちる
• iPad Pro 10.5が対応している4K動画も撮影できない
• iPad Pro 10.5よりスピーカー数も減る

今回は、iPad Pro 10.5とiPad Air 3のスペック・価格の比較結果などをご紹介いたしました。最後に本記事の要点をまとめると、以下の5点が挙げられます。
 

• iPad Pro 10.5とiPad Air 3は同じ10.5インチモデル
• カメラの性能・アニメーションの描画処理能力・スピーカーの数などはiPad Pro 10.5の方が若干優れている
• プロセッサの性能・対応している入力デバイスの種類・コストパフォーマンスなどはiPad Air 3の方が若干優れている
• 現在7.9インチモデルや9.7インチモデルのiPadシリーズを使っているユーザーにはiPad Air 3への乗り換えがおすすめ
• iPad Pro 10.5をすでに使用しているユーザーは、iPad Air 3に乗り換えずそのままiPad Pro 10.5を使い続けた方が良い

iPadはシリーズごとに大きさや性能が大きく異なるため、自分の用途に合ったものを選ぶことが大切です。

小型のiPadから10.5インチモデルへの買い替えを検討している方は、ぜひ本記事を参考にしてiPad Pro 10.5とiPad Air 3の違いをチェックしてください。