iPadのリカバリーモードのやり方と解除(復元)方法!解除できない対処法も解説!
iPadのリカバリーモードとはiPadの復元や初期化がうまくいかった場合に利用する手段です。iPadのリカバリーモードのやり方や「DFU」モードの起動方法を覚えて、iPadやiPad Proの動作不良の時に備えておくことが重要です。
目次
iPadのリカバリーモードとは?iPadの初期化・復元に必要なモードを理解しよう!
iPad・iPad Proがフリーズして動かない、ストレージ容量の「その他」カテゴリーがストレージを圧迫している時のもっとも有効的な対処方法は「iPadの初期化」です。iPadの初期化の方法を覚えておけば、iPadで発生するほとんどの動作問題を解消することが可能となります。
そんな時に利用したいのがiPadの「リカバリーモード」と「DFUモード」です。リカバリーモードとDFUモードのやり方を解説する前に、それぞれのモードの違いについて詳しく解説していきます。
また本記事で紹介する内容はiPhoneでも活用できますので、覚えておくと良いでしょう。
リカバリーモードとは
「リカバリーモード」はiPadのiOS起動プログラムを利用してiOSのアップデートや、iPadのシステムを修復するモードです。リカバリーモードには2つの機能が搭載されており、「アップデート」と「修復」どちらかを選択してリカバリーモードを起動します。
リカバリーモード 起動方法 |
役割 |
---|---|
アップデート | iPadの初期化はせずにiOSをアップデートする。 データは削除されずにiPadに保存されたままになる。 |
修復 | 一度工場出荷時の初期化状態に戻りiOSをアップデートする。 すべてのデータが削除されるので、事前にiPadのバックアップが必要。 |
「リカバリーモード」はApple公式サポートから認められているトラブルシューティング方法なので、iPadに問題が発生した場合は、まず「リカバリーモード」から実行してください。
「DFU」モードとは?
「DFUモード(Device Firmware Update Mode)」はiPadのファームウェアを更新(アップデート)する時に利用するモードとなります。iTunesをインストールしてあるPCとiPadを接続して実行するモードで、iPadのOSを利用せずに、強制的にiTunesがiPadのiOSを修復する形で起動します。
DFUモードとリカバリーモードの違いは、iTunesを使って強制的にiPadを初期化するか、iPad単体で初期化するかの違いです。DFUモードはリカバリーモードよりも、強制的にアップデートを制御するため、iPadに問題が発生した場合はAppleからは公式サポートが受けられないこともあるので、DFUモードは最終手段として活用します。
またDFUモードはiPadを完全に初期化するので、iPad内のデータはすべて削除されるので注意してください。そのため、リカバリーモードでも初期化できない場合にのみDFUモードを試してみてください。
iPadのリカバリーモードのやり方と解除(復元)方法
本章ではiPadのリカバリーモードのやり方と解除(復元)方法を紹介します。iPadのリカバリーモードのやり方を解説する前に、PCにiTunesをインストールしておく必要があります。PCにiTunesがインストールされていない場合は、下記のリンクにアクセスしてiTunesをインストールしてください。iTunesは無料のフリーソフトウェアです。
PCを持っていない方は、友だちや家族からPCを借りてリカバリーモードを実行してください。または、全国のApple Store直営店舗、Apple正規サービスプロバイダまでiPadを持参してください。下記のリンク先にアクセスすれば、全国のApple Store直営店舗、Apple正規サービスプロバイダを確認できます。
iPadのリカバリーモードの前に必要バックアップ
iPadをリカバリーモードで起動する前に、iPadのデータバックアップを取って置く必要があります。必須ではありませんが、万が一の時のためにバックアップを取っておかなければ、失ったデータファイルは戻ってきません。iPadのバックアップは主に「iTunes」「iCloud」いずれかの方法で作成します。
iTunesでバックアップを取る方法
iTunesでiPadのデータファイルのバックアップを作成する方法は非常に簡単で、iPadとiTunesがインストールされているパソコンとはライトニングケーブルで接続するだけです。
iTunes(PC)とiPadをライトニングケーブルで接続したら、iTunesを起動して「概要」タブから「バックアップ」項目から「このコンピューター」を選択して「今すぐバックアップ」をクリックしてください。iPadにバックアップデータを復元する方法は下記の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
iCloudでバックアップを取る方法
iCloudはクラウドストレージサービスですので、ネット通信が接続できない場所、ネット通信環境が不安定な場合はバックアップができないことがあります。ネット通信環境を確認してからiCloudのバックアップを実行してください。
また、iCloudのストレージ容量が不足している場合は、データのバックアップが実行できません。iCloudにバックアップを取る前に、iCloudの空き容量やネット通信環境を確認してからバックアップを実行してください。
最初にiCloudのストレージ空き容量を確認してください。iCloudのストレージ空き容量の確認方法は下記の手順を実行してください。
1.iPadの「設定」>「ユーザー名(Apple ID)」をタップしてください。
2.表示されるメニュー一覧から「iCloud」を選択します。
3.「容量」項目の「iCloud」または「ストレージを管理」をタップしてください
iCloudのストレージ容量を確認したら、iPadでどれほどのストレージ容量を利用しているかを確認します。下記の手順を実行してください。
1.iPadの「設定」>「一般」をタップしてください。
2.表示されるメニュー一覧から「デバイスストレージ」を選択します。
iPadのストレージ容量がiCloudのストレージ容量よりも大きい場合は、iCloudの有料ストレージプランを購入するか、iPhoneに保存されている不要なデータを削除してからiCloudにバックアップを作成します。
無料で利用可能でストレージは5GBまで利用することができます。有料版のiCloudを利用すれば最大1TBまで利用可能です。有料版のiCloudストレージ容量と値段は下記のリストを参照してください。
月額料金 | ストレージ容量 |
---|---|
月額130円(税込み) | 50GB |
月額400円(税込み) | 200GB |
月額1,300円(税込み) | 2TB |
iCloudの有料ストレージプランを購入する方法は下記の手順を実行してください。
1.iPadを起動して「設定」アプリを開いてください。
2.設定メニュー一覧最上部表示されている「Apple ID(ユーザー名)」をタップします。
3.表示されるメニュー一覧から「iCloud」>「ストレージを管理」と進みます。
4.続いて「さらに容量を購入」または「ストレージプランを変更」を選択してください。(iOSのバージョンによって表記の違いあり)
5.有料月額プランを選択して「購入」をタップし、支払い手続きを実行してください。
iCloudでiPadのバックアップを作成する場合は、iPhoneで下記の手順を実行してください。
1..iPadを起動して「設定」アプリを開いてください。
2.設定メニュー一覧最上部表示されている「Apple ID(ユーザー名)」をタップします。
2.表示されるメニュー一覧から「iCloud」を選択します。
3.「iCloudバックアップ」のスイッチをONにして「今すぐバックアップを作成」をタップしてください。
iPadにバックアップデータを復元する方法は下記の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
iPadのリカバリーモードのやり方
iPadのデータバックアップが完了したら、リカバリーモードを実行します。iPad Pro 11-inch・iPad Pro 12.9-inchの場合と、それ以外のiPadではリカバリーモードの起動方法が異なります。それぞれのモデルに分けてリカバリーモードの起動方法を解説します。
iPad Pro 11-inch・iPad Pro 12.9-inchの場合
ホームボタンがない「iPad Pro 11-inch」「iPad Pro 12.9-inch」でリカバリーモードを起動する場合は、iPad ProをPCと接続しiTunesを起動してください。
iTunesとiPad Proを接続したら「音量アップのボタン」を押してすぐに放します。続いて「音量ダウンのボタン」を押してすぐに放します。最後にiPad上部にある「電源ボタン」を「リカバリーモード」が起動するまで長押ししてください。
「リカバリーモード」が起動したら、iTunesに上の画面が表示されるので「アップデート」をクリックしてください。
「アップデート」の実行では、iPad内のデータは削除されませんが、「アップデート」をクリックしてもiPadの電源が入らない場合は、「復元」を選択する必要があります。「復元」をクリックすると、iPad内のすべてのデータが削除され、iPadが初期化されます。
それ以外のiPadの場合
それ以外のiPadの場合は、iPadとiTunesをライトニングケーブルで接続し「電源ボタン」と「ホームボタン」を同時に長押ししてください。「リカバリーモード」が起動したら、iTunes上に、下の画面が表示されるので「アップデート」をクリックしてください。
iPadの「DFUモード」のやり方
リカバリーモードでも問題が解消できなかった場合は、「DFUモード」を起動してiPadを初期化します。前にも述べましたが、「DFUモード」を実行するとすべてのデータが削除されます。バックアップを取っていなければ、データ復元ができないので注意してください。iPadのデータバックアップのやり方は前の章を参照してください。
iPadのDFUモードのやり方
iPadのDFUモードのやり方を紹介します。iPad Pro 11-inch・iPad Pro 12.9-inchの場合と、それ以外のiPadではリカバリーモードの起動方法が異なります。それぞれのモデルに分けてDFUモードの起動方法と解除方法を解説します。
iPad Pro 11-inch・iPad Pro 12.9-inchの場合
iTunesとiPad Proを接続したら「音量アップのボタン」を押してすぐに放します。続いて「音量ダウンのボタン」を押してすぐに放します。最後にiPad上部にある「電源ボタン」を約10秒長押しします。iPadの画面が暗転します、「電源ボタン」を押したまま「音量ダウンのボタン」を5秒ほど長押しします。
5秒たったら「電源ボタン」を放して「音量ダウンのボタン」を10秒押し続けてください。「DFUモード」に切り替わるとiTunesでiPadのシリアルナンバーが「N/A」と表示されます。
それ以外のiPadの場合
それ以外のiPadの場合は、「電源ボタン」と「ホームボタン」を同時に10秒ほど長押しします。10秒経過したら「電源ボタン」をはなしてください。「ホームボタン」を長押しし続けるとiTunesに「リカバリーモード」が表示されます。iTunesのiPad画面でシリアルナンバーが「N/A」と表示されていればDFUモードになっている証拠です。
手順が複雑なのですぐにDFUモードが起動・解除できないこともあります。落ち着いて1つずつ手順を実行してみてください。またDFUモードの解除方法は「電源ボタン」と「ホームボタン」を同時に長押しして「Apple」ロゴがiPadに表示されたら指をはなしてください。
iPadのリカバリーモードが解除・復元できない場合の対処方法
iPadのリカバリーモード解除できない場合、復元出来ない場合、またはリカバリーモード自体をうまく起動できない人は「Tenorshare ReiBoot」を利用してみてください。無料版でもiPadのリカバリーモードを利用でき、操作も簡単です。
リカバリーモード・DFUモードが起動できない場合はApple純正ケーブルを利用してみよう
リカバリーモード・DFUモードが起動できない場合は、ライトニングケーブルに問題があると考えられます。Apple純正ケーブル以外のライトニングケーブルでは、iPadとPCを正常に接続できない場合があるので、Apple純正ライトニングケーブルを利用してみてください。
iPadのリカバリーモードのやり方をマスターしよう
iPadのリカバリーモードの起動方法、DFUモードの起動方法や解除方法を紹介しました。iPadの動作問題に困っている方は、本記事で紹介したリカバリーモードを試してみてください。