セルスタンバイ問題とは?スマホの電池消耗を防ぐ4つの対策を解説!
セルスタンバイ問題について解説します。セルスタンバイ問題とは、スマホの異常な電池・バッテリー消耗を招く機器上のトラブルです。今回はそのトラブルの原因とそれを防ぐ4つの対策・対処法を解説します。トラブルの原因をよく理解すれば適切な対策・対処法が見えてきます。
目次
セルスタンバイ問題とは?
セルスタンバイ問題というのを知っていますか?スマホの消費電力に関する問題で、気づかない内にスマホの消費電力が急激に進む症状のことです。
今回は、このセルスタンバイ問題の原因と対処法について解説します。
セルスタンバイ問題はバッテリー消耗が激しくなる問題
セルスタンバイ問題はバッテリー消耗が激しくなる症状を示しますが、状況として3G回線の使用時に発生します。3G回線を受信できる設定にしている状態で、特にアプリなどを稼働していないにもかかわらずバッテリーが激減し、無駄な電源を消費します。
セルスタンバイ問題が発生する基本条件として、3G回線の利用時であることが挙げられますが、MVNO事業者の格安SIMサービスを利用している場合に発生することが多いことも留意するべき点です。なお、4G(LTE)利用時には、セルスタンバイ問題は発生しない模様です。
セルスタンバイというプロセスで電池消耗が多くなっている
セルスタンバイとは、音声通話の電波の待ち受け機能のことですが、この待ち受け機能が正常に働かないため、無意味に音声通話の電波を受信しようとし、結果的に急激な電池消耗を引き起こします。
セルスタンバイ問題の原因と確認方法
次に、セルスタンバイ問題の原因と確認方法について解説します。
セルスタンバイ問題の原因
セルスタンバイを引き起こすプロセスを考える上で、原因の1つとして挙げられるのが、「3G回線対応端末は構造上、音声通話を扱う回路とデータ通信を行う回路が分かれており、それぞれで電波通信を行う仕組みになっている」という点です。
音声通話とデータ通信を別々に管理しているため、端末に装着したSIMカードがデータ通信専用のカードであった場合、音声通話の電波の待ち受け(スタンバイ)機能が働かず、無意味に音声通話の電波を受信しようとするため、結果的に急激な電力消費におちいってしまいます。
スマホSIMを3大キャリアから格安SIMに変更
前述した通り、セルスタンバイ問題が発生する条件として、MVNO事業者の格安SIMサービスを利用している場合にセルスタンバイ問題が発生することが多いことが指摘されています。
こうした状況に鑑み、スマホSIMを3大キャリアから格安SIMに変更する際は、可能であればSMSのオプションサービスを追加することをおすすめします。オプション料金として100~200円の月額料金を負担することになりますが、SMS機能付きのデータSIMカードであればセルスタンバイ問題を回避できるからです。
セルスタンバイ状況の確認方法
次に、セルスタンバイ状況の確認方法について解説します。セルスタンバイ状況を確認するには、まず、「設定」をタップし、「バッテリー(電池)」→「バッテリーの使用量」→「セルスタンバイ」まで進みます。この画面上で「圏外時間」が「100%」と表示されている場合は、明らかにセルスタンバイ問題が発生していると判断するべきです。
*操作手順の過程の項目名は機種によって若干異なる場合があります。
設定画面からセルスタンバイ状況を確認する
上記の設定画面上で「圏外時間」が「100%」と表示されている場合は、セルスタンバイ問題の発生が危惧されますが、1点注意するべき点は、4G(LTE)利用時に「圏外時間」が「100%」になっている場合はセルスタンバイ問題は発生していないと考えるべきです。
実際、4G(LTE)利用時に「圏外時間」が「100%」と表示されていてもバッテリーの消費に異常を感じることはないようです。
あくまで、3G回線使用時に設定画面上で「圏外時間」が「100%」と表示されているときに、セルスタンバイ問題の発生を疑うべきです。その際はバッテリーの消費に異常がないか改めて確認しましょう。
セルスタンバイを防ぐための4つの対処法
次にセルスタンバイ問題を防ぐための対処法を解説します。
(1)音声通話対応SIMかSMS付きデータSIMにする
最も簡単で手取り早い対処法が、SIMカードをSMS機能付きのデータSIMカードにするか、音声通話に対応したSIMカードにする方法です。
データ通信専用のSIMカードでも、SMS機能が付いているSIMカードであればセルスタンバイの問題は発生しません。
ただし、SMS機能が付いているSIMカードは通常のSIMカードに比べて月額料金が100〜200円ほど加算されることを憶えておきましょう。
(2)セルスタンバイ問題が起きないスマホを購入する
セルスタンバイ問題が起きないスマホを購入するという選択肢も対処法の1つです。
SIMフリーと呼ばれる、装着するSIMカードの縛りがない(SIMロックがない)端末であればセルスタンバイ問題は発生しづらいと言われています。SIMフリーの端末を購入する場合は、できるだけ新しい機種を選ぶようにしましょう。
また、参考情報として、iPhoneはセルスタンバイ問題は発生しません。
(3)スマホをroot化する
スマホをroot化するという方法もありますが、この方法は手間がかかって面倒な上に端末の保証がなくなるので、できれば避けた方が良いでしょう。
スマホ(Android端末)のroot化とは、簡単に説明すると、Androidの管理者権限を取得することです。管理者権限を取得した時点でAndroidのユーザーから開発者の立場におかれることになります。スマホ(Android端末)をroot化するとSIMロック解除などの操作ができるようになりますが、ユーザーとしての保証は受けられなくなります。
スマホのroot化はあくまで自己責任で行う方法であることを憶えておきましょう。
(4)機内モードをONにする
機内モードをオンに設定するという方法は、簡単に操作できて利用価値があります。
機内モードをオンに設定するとWi-FiやBluetoothなどの通信網が全て一旦遮断されますが、後から必要に応じて、例えばWi-Fiのみオンに設定するということができるので、必要な通信だけその都度オンに設定することで無駄な通信に消費する電力を抑え、セルスタンバイ問題も回避します。
セルスタンバイ問題対応のアプリとは?
セルスタンバイ問題に対応できるアプリがあるので紹介します。前述した通り、機内モードを利用することでセルスタンバイ問題を回避できますが、機内モードに度々切り替えるのは面倒であり、切り替えることを忘れてしまう可能性もあります。以下に紹介するアプリを導入すれば自動で機内モードに切り替えてくれるので、切り替えを忘れることがありません。
自動的に機内モードに切り替える「自動機内モード制御 Free」
自動的に機内モードに切り替える「自動機内モード制御 Free」というアプリがあります。このアプリをインストールすると、スマホ・タブレットの画面が消灯した時点で機内モードに自動で切り替わるので、セルスタンバイ問題の対策として有用です。
「自動機内モード制御 Free」の主な切り替えモード設定
「自動機内モード制御 Free」の主な切り替えモード設定は以下になります。
「充電中は自動切換えしない」をオンに設定すると、充電中は、画面が消灯しても機内モードに切り替わりません。また逆に、機内モードに自動切り替えした後に充電を始めると機内モードが解除されます。
「機内モードを自動解除しない」をオンに設定すると、画面が消灯すると機内モードに切り替わりますが、画面が点灯したときに機内モードが解除されることはありません。
「ロック解除で復帰する」をオンに設定すると、画面が点灯したときに機内モードが解除されることはなく、ロックが解除された時点で機内モードが解除されます。
セルスタンバイ問題を知りその対策法を活用しよう!
セルスタンバイ問題の原因をよく理解して、その対策・対処法を活用しましょう。最も簡単で確実に行える対策・対処法はSMS機能付きのSIMカードを利用することです。月額料金数百円の負担で無駄な電池・バッテリー消耗を回避できるので有用な対策・対処法です。またSMS機能も個人認証のメール受信などに利用できるので無駄にはなりません。
他の対策・対処法として便利な方法は機内モードの活用です。機内モードを利用することで、自分が意図しない通信は完全に遮断できるので、異常な電池・バッテリー消耗に気づいたときはまず試してみましょう。
機内モードに切り替えたことで異常な電池・バッテリー消耗を抑えられた場合はセルスタンバイ問題によるトラブルの可能性があるので、根本的な対策・対処法を施すまで、自動で機内モードに切り替えるアプリを利用するのも1案です。