2019年04月27日更新
Bluetoothイヤホンは音質が悪い?音質と性能でBluetooth機器を選ぶ方法を解説!
Bluetoothのイヤホンやヘッドホンは有線のものよりも音質が悪いという声があります。本当にBluetoothのイヤホンやヘッドホンは性能が音質が劣化するほど悪いのでしょうか。この記事では本当にBluetoothは音質が悪いのかどうかを検証します。
目次
Bluetoothイヤホンの音質が悪いといわれる理由
Bluetooth接続で利用できるイヤホンやヘッドホンを利用する人が増えています。しかし、有線接続のイヤホンやヘッドホンと違い、Bluetooth接続でPCやスマホから音楽を再生すると、劣化して悪い音質になってしまうという声があります。Bluetoothのイヤホンやヘッドホンの音質が悪いといわれる理由には次のようなものがあります。
遅延が起きる
Bluetoothのイヤホンやヘッドホンの音質が悪いといわれる理由の一つには、音声が遅延するから、というのがあります。音楽を聴いているだけなら問題ありませんが、ゲームや動画でイヤホンやヘッドホンを使っている場合には、音声の遅延は大きな問題です。
Bluetooth接続で遅延が起きる理由は、音声データを圧縮するためです。Bluetooth接続の通信量は多くないので、音声データをそのままの形でイヤホンやヘッドホンに送ることができません。送り手側でいったん圧縮したものを、受け手側で解凍してから音声として流しています。
これは一瞬で行われることですが、時間が若干でもかかってしまいます。このタイムラグを音声遅延のズレと感じてしまうと、心地よく利用することができません。
無線接続による通信の不安定さ
有線接続であれば、ケーブルを通してダイレクトにイヤホンやヘッドホンに音声が送られるので、音声が途切れることはありません。しかし、Bluetoothのイヤホンやヘッドホンは無線接続なので、電波の状況や親機からの距離によっては通信状況が不安定になります。
そのために、Bluetoothのイヤホンやヘッドホンは音声がブツブツと途切れてしまうことがあるので、音質が悪いと言われてしまいます。
コーデックの性能不足
Bluetoothのイヤホンやヘッドホンのコーデックの性能が親機よりも低いために、親機の音質よりも悪い音質になってしまうことがあります。コーデックというのは音声をデジタル化するときの圧縮形式のことです。アナログで入力された音声をデジタルに変換するときの規格ですが、いくつか種類があり、コーデックの種類によって音質が変わってきます。
親機のコーデックがより高音質で再生できる「LDAC」「apt-X HD」「apt-X」「AAC」であっても、音声を受け取る方のイヤホンやヘッドホンのコーデックが標準的な規格である「SBC」である場合には、音質は「SBC」になってしまいます。
Bluetoothイヤホン・ヘッドホンの音質の最新事情
Bluetoothのイヤホンやヘッドホンの音質が悪いといわれる理由は理解いただけたことでしょう。それでは現在販売されているBluetoothのイヤホンやヘッドホンの音質も、同じような理由で音質が劣化するのかどうか、最新事情をお伝えします。
音質が向上して劣化しないものが増えている
以前のBluetoothのイヤホンやヘッドホンは遅延したり、音質が劣化したりしてしまうものも多く存在しました。しかし、現在はBluetoothの通信性能が向上して、音の遅延を起こさなくなったために、以前のような聞き苦しさや、動画やゲームの映像とのズレは無くなっています。
コーデックもSBCが現在も主流ですが、より転送速度が速く高音質再生が可能なAACのものの増えてきているので、その点でも音質の劣化が少ないものが増えています。
型落ちした古いバージョンのものなら、まだ音質が劣化するものも販売されている可能性はありますが、最新型のワイヤレスイヤホンであれば、音質の劣化はほとんど気にならないと考えていいでしょう。
接続距離が伸びている
Bluetoothの電波が悪くて、ブツブツと切れやすかった問題も、現在はほとんど解消されていると考えていいでしょう。というのは、Bluetoothの規格が向上して、親機と子機が接続できる距離が長くなっているためです。
距離が延びるということは、以前よりもより強い電波を出せるようになったということを意味しているので、以前のように電波がブツブツと途切れるようなことも起こりにくくなっています。
また、Bluetoothの接続距離が10m程度に伸びたことで、以前は接続が切れやすかった親機と子機の距離も、多少離れても切れにくくなっています。
耐水性・耐衝撃性の高いものも登場
音質が向上して、以前のように途切れにくくなっただけではなく、防水防塵性や耐衝撃性に優れたBluetoothイヤホンも登場しています。イヤホンを使うときには、ランニング中や外での作業中のこともあります。
たくさん汗をかいたり、砂ぼこりが舞い散るような環境でも、何の問題もなく使えるBluetoothイヤホンが増えています。間違えてアスファルトの上に落として踏んでしまうようなことがあっても壊れないものも登場しているので、安心してどんな場所でも音楽を楽しみながら使うことできます。
Bluetoothイヤホン・ヘッドホンの音質性能を高める選び方
Bluetoothのイヤホンやヘッドホンを選ぶときには、音質性能を高めるためにどのような選び方をしたらいいのか見ていきましょう。
対応している高音質なコーデックを選ぶ
Bluetoothは親機と子機の性能が違う場合には、性能が低い方の規格に合わせるように作られています。高音質なプレーヤーを持っていても、イヤホンのコーデックが低いと、イヤホンのコーデック以上の音質は再現することができません。
BluetoothのイヤホンやヘッドホンのコーデックはSBCが主流です。プレイヤ―もイヤホン、ヘッドホンも何も書いていなければコーデックはSBCだと思っていいでしょう。しかし、音質はAACの方が高くなります。もしもプレイヤーのコーデックが高いのであれば、BluetoothのイヤホンのコーデックもAACを選びましょう。
ノイズキャンセリング機能のあるものを
Bluetoothのイヤホンを選ぶときには、ノイズキャンセリング機能が付いているものを選ぶとより良い音質を楽しむことができます。ノイズキャンセリング機能とは、音楽を聴いているときに耳に入ってくると不快になる周囲の騒音を低減してくれる機能です。
走行中の電車やバスの中で音楽を聴いていても、音量を上げずに音楽に集中できるので、耳にも優しく、周囲への音漏れで近くにいる人に迷惑をかける心配もありません。
音質重視のBluetoothイヤホンのおすすめ!
音質をより重視したBluetoothのイヤホンとヘッドホンのおすすめをご紹介します。
おすすめイヤホン
おすすめのBluetoothのイヤホンです。
Sound Air TW-7000
音楽のプロたちが愛用するイヤホンメーカーのカナルワークスから発売されているBluetoothイヤホンです。耳にフィットする快適性と、適度な遮音性で心地のいい音楽空間を作り出します。
しかし、電車やバスのアナウンスの声や、話しかけられた時の他の人の声などはしっかりと聞こえるので、音楽を楽しみながら、日常生活で不便を感じることもなく、会話も普通にできます。
TWZ-1000
通信の安定性に絶対の自信を持つイヤホンです。左右それぞれが別々にスマホと接続するので、より臨場感のあるステレオの臨場感を楽しむことができます。より音質を損なわずに音を再現できるように、トランスミッションの圧縮比を低く抑えています。
おすすめヘッドホン
おすすめのBluetoothのヘッドホンはこちらです。
WH-1000XM3
こちらのソニーのノイズキャンセリングヘッドホンは、ソニーが独自に開発した「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1」を搭載しています。密閉型のヘッドホンですが、タッチセンサーコントロールパネルに触れるだけで、音量を絞って外の音を取り込めるようになります。周囲の人との会話もヘッドホンを外さなくてもできるのは便利です。
QuietComfort 35 wireless headphones II
こちらはスピーカーメーカとして有名なBOSEから発売されているノイズキャンセリングヘッドホンです。BOSEのスピーカーで培った音響技術を最大限に発揮しているので、最高級の音を楽しむことができます。
Bluetoothイヤホンの音質は良くなっている!
この記事ではBluetoothのイヤホンやヘッドホンの音質は本当に悪いのか、ということについてみてきました。Bluetoothのイヤホンやヘッドホンは現在では以前ほどの音の劣化は心配しなくてもいいということはお判りいただけたでしょう。
ワイヤレスでケーブルが絡む煩わさしさがないBluetoothのイヤホンやヘッドホンは本当に便利です。ぜひお気に入りのワイヤレスイヤホンかヘッドホンを見つけて、音楽をもっと自由にもっと気軽に楽しんでみましょう。