使い方によりますが、iPhoneは1年を過ぎた辺りからバッテリーの保ち時間が短く感じられだします。バッテリーの保ち時間が厳しくなってきたら、バッテリーは交換時期です。そんなときに、どうすれば早く安くiPhoneのバッテリー交換ができるのかをお教えします。
iPhoneの電池の保ちが気になってきたら、まず目指すはバッテリー交換です。バッテリー交換の方法には大きく分けて2つの種類があります。
ひとつは、Apple StoreやApple正規サービスプロバイダ(公式店舗)に持ち込んだり、郵送したりする方法です。この場合、保証期間内であれば無料でのバッテリー交換も期待できますし、バッテリー交換後もApple Store・正規サービスプロバイダでの対応が受けられますし、バッテリー部分についての保証も短い期間ですが受けられます。
もうひとつは駅前や繁華街などにある非公式業者に頼む方法です。こちらはお店によってかかる時間もかかる値段もまちまちですし、以後iPhoneに不都合が起きてもApple Storeや正規サービスプロバイダでは修理してもらえなくなります。その代わり、通勤通学経路にあったり修理に掛かる金額が少なかったりかかる修理時間が少なかったりします。
Apple StoreやApple正規サービスプロバイダを利用する場合には、ふたつの方法があります。そのうちのひとつがお店に直接持ち込む方法です。この場合、保証内であれば料金はかかりませんし、そうでない場合も、2019年6月現在、iPhone Xシリーズなら7,800円(税別)、それ以外のiPhoneなら5,400円(税別)と決まっています。
ただし、予約が必要ですし、Apple Store直営店は全国に8店舗、東京・大阪・名古屋・京都・福岡の5都市にしかありません。またApple正規サービスプロバイダも全国100店舗ほどで、多くの県では県庁所在地に1店舗あるのみで、山口・島根・鳥取に至ってはApple正規サービスプロバイダも存在しておらず、持ち込み修理は難しいことが少なくありません。
前節のApple Store・Apple正規サービスプロバイダへの持ち込み修理が難しい場合には、Apple公式の修理センターへ配送修理がベターです。郵送往復分の時間がかかりますし、まれに郵送時にiPhoneに傷がつく場合もありますが、かかる金額は持ち込み修理の場合と同じで、別途送料がかかる心配は必要ありません。
こちらも事前にAppleにバッテリー交換の連絡を入れる必要があります。
Apple StoreやApple正規サービスプロバイダに持ち込むには遠すぎるし、Appleの修理センターに郵送交換を依頼すると時間がかかりすぎるとなれば、Apple非公式の業者に依頼するしかありません。駅前や繁華街、ショッピングセンターなどにあるスマホ修理店は、ほとんどの場合Apple非公式の修理業者です。
これらの業者は、かかる金額も時間も業者ごとにまちまちですし、場合によってはバッテリーに粗悪品を使って安く上げている場合もあり得ます。また、以後iPhoneに不都合が起きてもAppleでの正規修理が受けられなくなる可能性が高まります。とはいえ、iPhoneが使えない時間が惜しい場合はこうした業者を使わざるを得ません。
ただし、今後のことを考えると少なくともiPhoneやApple Care+のの保証期間が切れない内は非正規業者の利用はあまりおすすめできません。
Apple Storeや、ビックカメラ、カメラのキタムラなどのApple正規サービスプロバイダに持ち込み修理を依頼するのは、一番安心で時間がかからない方法です。iPhoneの1年の保証期間内やApple Care+の2年の保証期間内であれば、無料で交換できますし、待ち時間の間だけiPhoneの利用を我慢すれば、ほぼ継続してiPhoneを使い続けられます。
ただし、表面には表れませんが、Apple StoreやApple正規サービスプロバイダまでの往復の時間や移動費用が別途コストとして必要です。また電池交換を依頼するには予約が必要ですが、Apple Storeのように予約が集中する場所では1週間先まで予約が詰まっていることもあり、時間が束縛されるデメリットもあります。
なお、実際の予約方法についてはのちほど「iPhoneのバッテリー交換をする前の準備を忘れずに」の章で詳しく説明します。
Apple StoreやApple正規サービスプロバイダに、iPhoneを持ち込んでバッテリー交換をする場合の料金は、2019年6月現在以下の通りです。
モデル | 保証期間内、あるいは Apple Care+期間内 |
保証対象外 |
---|---|---|
iPhone Xシリーズ | 無料 | 7,800円 |
その他のiPhone | 無料 | 5,400円 |
iPhoneの保証期間内やApple Care+の期間内であればバッテリー交換は無料ですが、保証期間内だから電池はまだまだ元気だけれど今のうちに電池交換しておこう、としても無料交換はできません。Appleでは規定で、バッテリー交換できるのは電池の性能が80%以下の場合となっています。
そのためせっかくApple Store・Apple正規サービスプロバイダに予約してわざわざ出向いても、バッテリー交換の必要はないと判断される場合があります。電池の保ちに不安を感じたとしても、バッテリーの状態が80%以下でない場合には、電池ではなくiPhoneのほかの部分に問題があるのかもしれません。
そのため、バッテリー交換を予約する前に、iPhoneの「設定」→「バッテリー」→「バッテリーの状態」をそれぞれタップし、「バッテリーの状態」画面の「最大容量」が何%かを確認してください。
Apple StoreやApple正規サービスプロバイダでは、バッテリー交換を依頼されたiPhoneに電池以外の部分で故障や不都合を見つけた場合はバッテリー交換のみの修理は行えません。たとえば画面に小さな傷が入っていて自分では十分使えると思っていても、全体の修理や交換となるため、修理にかかる時間も費用も跳ね上がります。
Apple StoreやApple正規サービスプロバイダでバッテリー交換をする際は、こうした不都合が生じる可能性を心の隅に留め置いてください。ましてや画面にヒビが走ったiPhoneを、意気揚々とApple StoreやApple正規サービスプロバイダにバッテリー交換だけのつもりで持ち込むことは、交換する側される側の両方にとって不幸を呼ぶだけの行為です。
Apple公式の修理センターへ送る場合は、Apple Storeなどの予約をとるのに苦労することも、修理が終わるまで待つ必要も、わざわざでかける必要もありません。もちろん公式サービスですから安心して利用できますし、iPhoneの1年の保証期間内やApple Care+の2年の保証期間内であれば、無料で交換できます。
反面、1週間ほどiPhoneが手許から消えてしまいます。キャリアの補償によっては代替機が借りられる場合もありますし、のちほど触れますがApple Care+なら先に交換品を送ってもらうことも可能です。しかし、それらの保証サービスに入っていない、ほとんどの場合は手許にiPhoneがない時間が生まれる不都合があります。
なお、実際の配送修理の依頼方法についてはのちほど「iPhoneのバッテリー交換をする前の準備を忘れずに」の章で詳しく説明します。
iPhoneをAppleで配送修理するばあいの料金は、Apple StoreやApple正規サービスプロバイダに持ち込み修理する場合と同じです。
モデル | 保証期間内、あるいは Apple Care+期間内 |
保証対象外 |
---|---|---|
iPhone Xシリーズ | 無料 | 7,800円 |
その他のiPhone | 無料 | 5,400円 |
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