2019年03月16日更新
Windows10のhostsファイルを編集・書き換える方法!保存場所はどこに?
サーバ移転の際、DNSの設定を変更する前にサーバの動作確認を行う方法について紹介します。Windows10ではhostsファイルを編集することで動作確認できるため、本記事ではWindows10でhostsファイルをどのように編集するかを解説します。
目次
Windows10のhostsファイルとは?
サイトリニューアルを行うなどの理由で、新しくサーバを移転するときに、 DNS(ドメイン・ネーム・システム)の切り替えなどを行う必要があります。しかし、切り替えた作成したサイトを公開する前に、正しく移転したサーバが動作するか、異常な動作が起こらないか確認する必要があります。
Windows10ではIPアドレスとホスト名の対応を管理する「hosts」というファイルを書き換えることで、DNSの切り替え前に現在の設定で正しくサーバが動作するか確認することができます。本記事ではその詳細と、Windows10におけるhostsファイルの編集方法について紹介します。
hostsファイル(ホスツファイル)
そもそもhostsファイル(ホスツファイル)とは何なのかと言いますと、コンピュータ内に保存されているIPアドレスとドメイン名の一覧表です。
通常はDNS(ドメイン・ネーム・サーバ)に問い合わせることによってドメイン名からIPアドレスを取得しますが、hostsファイルに記載があれば優先して参照されるため、もしドメイン名が記述されていれば、DNSがなくても相手先のIPアドレスがわかります。
保存場所は?
Windows10のhostsファイルの保存先は、以下の場所となっています。
- C:\Windows\System32\drivers\etc\hosts
編集するには管理者権限が必要
hostsファイルは通常では触らないファイルであるため、Windows10の場合はhostsファイルを編集するために管理者権限が要求されます。
管理者権限とは、あるユーザを管理者として扱います、という権限のことです。Windows10で管理者権限を使うということは、文字通りパソコンに関する全てを管理できることを意味しています。逆に標準ユーザの場合、Windows10そのものの動作に影響するような設定は変えることができません。
Windows10のhostsファイルを編集するのはどんな時?
そもそもWindows10でhostsファイルを書き換えるのはどういった場合なのでしょうか?答えは、特にサーバを移転したときなどです。
DNSの設定を変更する前に、現在の設定で正しくアクセスできるか、動作しているかを確認しなければいけません。そんなとき、Windows10ではhostsファイルを書き換えることで、動作確認を行うことができるのです。
サーバの移転時に必要
サイトを立ち上げたり、サイトをリニューアルするとき、Webサイトの開発者側は公開前にはアクセスされないようにしたいと考えます。しかし事前に動作検証をしておかないと、サイトを公開したときに致命的な障害が発生してしまうかもしれません。
そんなときに登場するのが、hostsファイルです。
Windows10ではhostsファイルを編集し、あらかじめ公開予定のサーバのドメイン名とIPアドレスを書き込んでおくことで、外部からのアクセスを対策することができます。なぜなら、hostsファイルの設定はDNSよりも優先して参照されるためです。
外部からはDNSが動作しないため、IPアドレスが得られずサーバにアクセスすることはできませんが、自分はWindows10上のhostsファイルの設定が参照される状態にあります。このためDNSに関係なく、hostsファイルで設定されたドメイン名とIPアドレスの対応付けを使ってWindows10上からアクセスを行うことができるため、サーバ公開前に動作検証を行うことができるのです。
Windows10のhostsファイルを編集・書き換える方法
ではWindows10ではどのようにhostsファイルを編集・書き換えることができるでしょうか。hostsファイルはWindows10そのものの動作に影響するファイルなので、管理者権限がなければ編集することができません。そこでWindows10で簡単にhostsファイルの編集を行うための二通りの方法について、紹介していきます。
hostsを他の場所に移動して編集
一つ目の方法ですが、これがもっとも直感的でわかりやすい方法です。まずWindows10を起動して、hostsファイルのあるフォルダを開いておきます。
hostsファイルをWindows10のデスクトップ等に、ドラッグ&ドロップで移動します。
するとファイルが編集できる状態になるので、次に、メモ帳で移動先のhostsファイルを開いて、中身を編集します。編集が完了したら、以下の画像のように元の場所に置きなおしましょう。
編集したhostsファイルをコピーする際に、Windows10より以下のような警告メッセージが出てくることがありますが、「続行」を選択しましょう。画像にも記述されていますが、この操作が管理者権限を使ってWindows10でhostsファイルを書き換えることを意味します。
この方法でhostsファイルの中身を更新することができます。
メモ帳を管理者として実行して編集
Windows10ではメモ帳で管理者権限が必要なファイルを開くことができます。まずは画面右下にあるWindows10のスタートボタンをクリックし、【メモ帳アイコンを右クリック→管理者として実行】をしてメモ帳を開きます。
これで管理者としてメモ帳が起動するので、次にメモ帳の左上の【ファイル→開く】を選択します。
するとファイルの場所を指定する画面に移動しますので【ローカルディスク(C:)→Windows→System32→drivers→etc→hosts】の順で、場所を選択してあげます。これによりメモ帳を使って、hostsファイルを編集できる状態になります。
Windows10のhostsファイルを編集してみよう
Windows10のhostsファイルに、どのようにドメイン名とIPアドレスを記入すればよいのでしょうか。メモ帳でhostsファイルを開くと、すでにいくつか文字が記述されています。それらを無視して、一番下に空白行を作って「IPアドレス+半角スペース+ドメイン名」を記述します。
そして上記の方法でhostsファイルを上書き保存することで設定完了です。注意点としては、この設定が残っているうちはWindows10はhostsファイルを参照し続けるため、動作確認を終えてDNSサーバを動かしたあとは、しっかりと記入した部分を削除しておきましょう。以上が、Windows10でのhostsファイルの更新方法です。