Windows10のネットワーク資格情報に保存したパスワードの削除・変更方法を解説！

セキュリティで保護された「共有フォルダ」や「ネットワークドライブ」にWindows10から初めて接続するとき、[ユーザー名]と[パスワード]の入力を求める「ネットワーク資格情報の入力」の画面が表示されます。

「ネットワーク資格情報の入力」の画面には、「資格情報を記憶する」というチェックボックスがあります。これにチェックを入れて[ユーザー名]と[パスワード]を入力すると、Windows10の内部に入力した資格情報が記憶されます。

例えば、頻繁に認証が必要な「ファイルサーバー」にWindows10からアクセスする必要がある場合、「資格情報を記憶する」にチェックを入れておくと、毎回[ユーザー名]と[パスワード]入力する必要なくスムーズに「ファイルサーバー」にアクセスすることができます。

「資格情報を記憶する」のチェックボックスは、チェックを入れて、[ユーザー名]と[パスワード]を保存しておくと、次から資格情報の入力を省略することができる、便利な機能です。

しかし1つ注意が必要です。最初に入力する[ユーザー名]と[パスワード]に、誤った情報を入力してしまうと、誤った情報のままWindows10の内部に、入力した資格情報が記憶されてしまいます。

そうなると、次に「共有フォルダ」や「ネットワークドライブ」にアクセスする際、誤って記憶した資格情報がWindows10から自動的入力され、セキュリティの認証エラーになり、対象のサーバーにアクセスできなくなってしまいます。

では、Windows10に記憶した[ユーザー名]と[パスワード]はどこに保存されているのでしょうか？

「資格情報を記憶する」にチェックを入れて入力した[ユーザー名]と[パスワード]は、Windows10の「資格情報マネージャー」という所に保存されます。

ここに誤った資格情報が記憶されてしまうと、先述したように、対象サーバーへの認証時に、セキュリティの認証エラーになり、対象のサーバーにアクセスできなくなります。

「資格情報を記憶する」にチェックすると、次回より入力を省略することができます。
しかし接続がうまくいった資格情報を記憶しても、PC再起動後にうまく接続できない場合があります。この場合の要因は様々ですが、記憶した資格情報でアクセスしようとするため、いつまで経っても接続できない状態が続きます。

Windows10の「資格情報マネージャー」に保存された資格情報は、コントロールパネルから削除することができます。この資格情報を削除することで、もう一度「ネットワーク資格情報の入力」画面で[ユーザー名]と[パスワード]が入力できるようになります。

「資格情報マネージャー」で資格情報を削除する手順について、紹介します。[コントロールパネル] → [ユーザーアカウント] をクリックします。

表示された画面の、[資格情報マネージャー] → [Windows 資格情報の管理]をクリックします。

「資格情報の管理」という画面が表示され、現在あなたのパソコンに保存されている資格情報が一覧に表示されます。

モザイクをかけている部分には、対象サーバーのホスト名または IP アドレスが表示されます。また上記イメージのように、Windows10に記憶されている資格情報の件数分、リストに表示されます。

資格情報を削除するには、リストの右側にあるアイコンをクリックして、資格情報の詳細を表示します。

表示された資格情報詳細の下にある「削除」のリンクをクリックします。

これで資格情報の削除は完了です。今回紹介したWindows10の「資格情報マネージャー」で資格情報を削除する手順は、Windows7やWindows8でも、ほぼ同じ手順で行えます。

資格情報の削除が完了したら、実際にWindows10の資格情報マネージャーから、該当の資格情報が削除されたか確認しましょう。まず「資格情報の管理」に表示されている資格情報のリストから、該当の資格情報の行が消えているか確認します。

次に、資格情報の削除をしたサーバーに、実際にアクセスします。そこで「ネットワーク資格情報の入力」の画面が表示され、[ユーザー名]と[パスワード]が再度入力できるようになっていれば、正しく資格情報が削除されたことになります。

Windows10の「資格情報マネージャー」に保存された資格情報の、[ユーザー名]と[パスワード]を変更する方法を紹介します。接続先サーバーのパスワードが変わった時は、「資格情報マネージャー」の画面から簡単にパスワードを変更できます。

資格情報の変更も、[Windows 資格情報の管理]の画面で行います。資格情報リストの右側にあるアイコンをクリックして、資格情報の詳細を表示します。

資格情報詳細の下の方にある「編集」のリンクをクリックします。

[ユーザー名]と[パスワード]を変更する画面が表示されます。変更後の[ユーザー名]または[パスワード]を入力します。

最後に「保存」をクリックして、資格情報の変更は完了です。次にサーバーにアクセスする時から、自動的に変更後のパスワードでログインされるようになります。

次は、Windows10の資格情報マネージャーに保存した[パスワード]を、忘れてしまった場合の対処方法について紹介します。結論から申しますと、残念ながら忘れてしまった[パスワード]を後から確認する方法はありません。

Windows10の資格情報マネージャーから資格情報の詳細が確認できますが、パスワードは「●●●」でマスク表示されています。ユーザー名は画面に表示されるた確認できますが、パスワードについては、後から確認する術は用意されていません。

もちろん、これはWindows10の不具合などではなく、容易に外部のサーバーのパスワード情報が流出しないために、セキュリティー上の理由からの資格情報のパスワードは表示しない仕様となっているためです。

前述の通り、Windows10の「資格情報マネージャー」に保存にしたパスワードを後から確認することはできません。職場など、他の人もアクセスしているサーバーであれば、有識者にパスワードを確認する必要があります。

パスワードを知っている有識者がいない場合や、パスワードを知るために、面倒な手続きを踏まないといけないなど、パスワードを忘れてしまうと解決するために、時間がかかるため、パスワードは忘れないようにしましょう。

ここまで、Windows10の資格情報については後から確認できないことは紹介しました。ただしWebの資格情報については、Windows10の「資格情報マネージャー」で後から確認することができます。

Webの資格情報には、Internet ExplorerなどでWebサイト上で入力した[ユーザー名]と[パスワード]が保存されています。例えば、ショッピングサイトの会員ID、パスワードなどです。Webの資格情報は、「コントロールパネル」→「ユーザーアカウント」→[資格情報マネージャー] → [Web 資格情報の管理]から確認できます。

モザイクをかけている部分には、WebサイトのURLが表示されます。また上記イメージのように、資格情報を入力したWebサイトの件数分、リストに表示されます。

パスワードの確認をするには、リストの右側にあるアイコンをクリックして、資格情報の詳細を表示します。「●●●」で表示されているパスワードの横に、「表示」のリンクが表示されていれば、パスワードが確認できるため、リンクをクリックします。

リンクをクリックすると、Windowsセキュリティの画面が表示されます。Windows10のOSユーザー名、OSパスワードを入力すると、Webサイトのパスワードが表示されます。

上で紹介したように、Webの資格情報は、Windows10の[ユーザー名][パスワード]を知っていれば、簡単に確認することができます。セキュリティ上の理由からクレジットカードが紐付けられているサイトなどでは、資格情報の入力は避けましょう。

今回は、Windows10の「資格情報マネージャー」を使って、資格情報を削除する手順と、資格情報の変更を行う手順を紹介してきました。もし誤った情報で資格情報を入力してしまった場合、今回紹介した方法で、資格情報の削除または変更を行なってください。

Windows10の資格情報に保存したパスワードは後から確認できません。パスワードを保存すると安心して忘れそうになりますが、セキュリティには十分配慮して、保存したパスワードは忘れないように管理しましょう。